マネックス証券株式会社は7月15日、年利率が日照時間に連動して決定する債券「マネックスグループ株式会社保証付きマネックスファイナンス株式会社 2023年8月2日満期 日照参照型クーポン付 円建社債(愛称:個人向けマネックス債 夏祭り)」の販売を開始した。同社の関連会社マネックスファイナンス株式会社が発行する円建社債で、観測期間の8月2日~31日の間、日照時間10時間以上となる日があるごとに年利率が0.02%上昇する。年利率の決定を日照時間連動とした社債で、個人がなじみやすい指標と債券の年利率を関連付け、個人投資家に債券投資を始める機会を提供する。期間は1年、23年8月2日償還)。円建で、1万円から申し込み可能。
同債は、茨城県つくば市を日照時間の観測地点とする。同県は太陽光発電設備の規模が全国一位であり、同市は同県で初めて「SDGs(持続可能な開発目標)未来都市」に選定されている。同市での日照時間が10時間以上の日が多いほど、年利率が上昇する設定。年利率は最低(日照時間10時間以上の日無し)で0.21%、最高(日照時間10時間以上の日が30日)で0.81%の幅がある。元本ではなく日照時間によって年利率が決まるため、満期時には購入した額面金額と同額が償還される。
同社は、真夏日が多いほど年利率が高くなる気温参照型クーポン付円建社債を2017年から取り扱っている。マネックスグループ全体の方針であるESG(環境・社会・ガバナンス)活動への本格的な取り組みを視野に入れ、参照指標を「気温」から「日照時間」の採用に変更した。「日照時間の増加は太陽光発電などの再生可能エネルギーの出力増加、 植物の光合成活動増加によるCO2減少をもたらし、地球環境に配慮しているという点で債券の指標に適している」と説明する。
同じ市で12年から21年までの10年間、日照時間が10時間以上だった8月の平均日数は7.6日。年利率の決定を日照時間連動とした社債の取扱いは、 主要ネット証券で初めて(同社調べ)。
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