資産形成は初任給から考えるべき?松井証券が「理想的な働き方」に関する世代別調査

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コロナ禍は若年層の経済感覚にも確実に影響しているようだ。松井証券株式会社が4月20日発表した「初任給」と「理想の働き方」に関する世代別の実態調査で、2020年から21年入社の新社会人が、初任給を最も費やした/費やしたいものは「貯蓄」がトップに。先行きが見えない状況の中、若いうちから将来に備えておこうとする意識がうかがえた。全国の社会人1~3年目の「Z世代」と、社会人4~18年目の「ミレニアル世代」を比較すると、Z世代の感覚がよりシビアになっている。

調査はインターネットで21年 3 月に実施、Z世代とミレニアル世代の各300人、男女各150人ずつを対象とした。まず、20年から21年入社の新社会人が初任給を最も費やした/費やしたいものは「貯蓄」がトップで、20年入社世代が貯蓄に回した金額は8.8万円、21年入社世代は9.3万円に増えていた。Z世代の約8割が社会人1年目から貯蓄しているのに対し、ミレニアル世代が貯蓄できるようになった時期は「社会人2.8年目」と、若年層でも21年入社世代の方が貯蓄への意識が高いことがわかった。

新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた20年入社の社会人に「初任給で自由に使えるお金(住居費、水道光熱費、通信費などの生活費除く)を何に使ったか」を尋ねたところ、1位「貯蓄(66.0%)」、2位「趣味/娯楽(53.0%)」、3位「家族へのプレゼント(27.0%)」という結果に。最も金額を費やした項目は「貯蓄(39.0%)」が1位となり、初任給から貯蓄した金額は8.8万円(平均値)という結果だった。

さらに、コロナ禍真っただ中の21年入社組では、初任給の使い道は1位「貯蓄(71.0%)」、2位「趣味/娯楽(49.0%)」、3位「交際費(28.0%)」となり、貯蓄を選択した割合は7割超となった。また、最も金額を費やしたいと思う項目は、47.0%が「貯蓄」で、新社会人が貯蓄に費やしたいと考える金額は「9.3万円」(平均値)だった。1年にわたるコロナ禍で、21年入社世代は、20年入社世代よりも貯蓄への意識が高い。

自由に使えるお金について「コロナ禍の昨年と比べて今年の使い道がどのように変化すると思うか」という質問には、支出が増えると思う項目では1位「貯蓄(33.0%)」、2位「資産形成・資産運用(22.3%)」、3位が「食費(19.8%)」だった。

また、理想的な働き方を尋ねたところ、約半数が「副業からも収入を得る(49.2%)」を挙げ、本業以外に収入を得たいと考えており、2位「終身雇用(28.8%)」、3位「アーリーリタイア(不労所得のある早期退職)(21.8%)」となった。Z世代は、1位「副業からも収入を得る(54.3%)」、2位「お金を貯めて独立(26.6%)」、3位「終身雇用(21.8%)」、4位「アーリーリタイア(19.7%)」、5位「会社の所在地とは離れた地域に住む(5.9%)」だった。

理想の働き方として「副業からも収入を得る」と回答した人を対象に、副業によって得る理想的な金額を尋ねると、世代に関わらず「本業に加えて+10万円」(中央値)となった。また、「副業からも収入を得る」ために具体的に取り組んでいることを尋ねたところ、1位「資産形成/資産運用(41.4%)」、2位「副業の情報収集(38.6%)」、3位「空き時間の捻出(28.1%)」、次いで、4位「資格取得/勉強(24.7%)」、5位「人脈作り(14.6%)」が続いた。

同社は「本業以外に収入を得る手段として、まずは貯蓄額を増やすことが意識されており、そのために一定数の人は資産形成に取り組んでいる」と見る。

また、理想的な働き方に関する質問では、アーリーリタイアが3位に入っており、コロナ禍における新しい価値観が広がっていることが確認された。では、アーリーリタイアをするために、貯蓄額は最低何万円以上必要だと考えているだろうか。回答は「最低5000万円以上」(中央値)だった。アーリーリタイアを理想的な働き方として回答した人の現在の貯蓄額を尋ねると、「300万円(中央値)」で、理想と現実の間には、4700万円のギャップがある。

調査では、Z世代の8割以上が社会人1年目から貯蓄していることが判明。コロナ禍で貯蓄に関する行動・意識に変化があった人の7割以上が、理由として「自分の将来に不安を感じる」とした。コロナ禍で先行きが見えない状況が、貯蓄、さらに資産形成で将来に備えようとする意識を高めているのは確かなようだ。

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HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム

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