会社員は投資に対してどれくらい興味や知識があるのだろうか。株式会社LENDEXは12月8日、「『サラリーマンのお財布事情』についての調査」2023年版の結果を発表した。対象は、年収400万円~600万円台の20代~50代のサラリーマン1127人で、冬のボーナスシーズンを控えた11月30日~12月1日に第三者機関によるインターネット調査を実施した。
はじめに「現在投資は行っていますか?」と聞いたところ、「行っている」は48.2%で半数をわずかに下回った。現在は行っていないが、やろうと思っている人は約3割だった。
続いて「iDeCo、NISAは行っていますか?」という質問には「行っている」が39.7%となり、現在は行っていないが、「行っていない(やろうと思っている)」は24.4%と、全体の約4人に3人は既に行っているか、興味があるという結果だった。
現在、iDeCoやNISAを行っている人、これから行おうと思っている人に、それぞれ理由を聞いた。行っている人の理由は「老後貯金のため」「節税になるし、浪費を防げる」「少しでも税金のかからない投資のほうがいいから」「非課税なので投資効率が高くなるから」「貯蓄のつもりで」「控除されるため、老後の貯蓄のため、銀行通帳だとお金がほとんど増えないため」といった回答だった。
これから始めようと考えている人は「新NISAが始まるから」「周りにやっている者が多く評判が良い」「老後資金に不安を感じており、今から投資をはじめたいと考えている」と、今後始めたい意見がある一方、「やりたいと思っているが知識がない」「現状子供の教育費用に大きくお金がかかるため今すぐ始めれない」といった慎重な理由もあった。
理由に挙げられた新NISAについて、「2024年1月から新NISAが始まることを知っていますか?」と聞いたところ、「知っている」は70.9%。7割に認知されている。さらに、新NISAの内容をどれくらい理解しているかも聞いたところ、「充分に理解している」は17%、「ある程度理解している」が47.2%と、認知度と、理解度に差がみられた。
現在まだ投資を行っていない人に「毎月投資に回せる資金はありますか?」と聞いたところ、「ある」は32.5%、「ない」は67.5%。投資をしていない、できていない理由として、昨今の物価上昇などの負担増で、投資に回せる資金がない人が7割近い。
投資をするには毎月どれくらいの資金が必要だと思っているのかも質問したところ、
「2万円未満」が56.2%と半数以上。次いで多かったのは「2万円~5万円未満」の24.3%。「5万円~10万円未満」11.5%となった。
投資資金の準備の他に、投資をしていない(できていない)理由まで訊いたところ、最も多かった回答は「投資の知識がない」62.8%で、「投資する資金がないから」の35.1%を上回った。3番目は「損をするのが怖いから」の28.6%だった。
岸田内閣が打ち出している「貯蓄から投資へ」の認知度を調べるため「岸田内閣の「貯蓄から投資へ」の打ち出しを知っていますか?」と聞いたところ、「知っている」は22.8%。「聞いたことはあるが知らない」30%、「知らない」47.3%と、低調な結果となった。
現在、まだ投資をしていない人たちは、どのような投資があれば始めてみようと思うのか。質問には「手軽、初心者でもわかりやすい」「ある程度元本保証がある」「少額でもできるもので非課税」「長期的に行え、利益は少なくても損をしない投資」「専門知識がいらないもの」「スマホアプリで簡単にできる」「ポイント投資」などの回答が寄せられた。
「貯蓄から投資へ」が広く認識され、実行されるためには、こうした条件をクリアできるかがカギとなりそうだ。
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※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム
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