新興国小型株の新たな投資機会を追求する「新興国小型株」。日本では米国をはじめ先進国の株式やファンドが多く取引されているが、資産運用大手のアクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社は6月28日、「成長株から割安株の時代へ、そして『究極の割安株』」というタイトルのレポートを公表。新興国小型株の可能性やメリットを解説している。
新興国小型株市場は投資地域が多岐にわたり、投資対象銘柄も膨大で、アナリストのカバレッジには限界があり、これまで世界の機関投資家からは投資対象として見過ごされてきたきらいがあった。ただし「新興国株式市場は、現地の文化やニーズに対応し、各地域において着実に事業展開する中小型企業が多く存在している。このことから、魅力的な投資機会が残されている『究極の割安株』と捉えることができる」と同社は見る。
2009年からは、金融緩和策の恩恵を受けIT企業を筆頭に成長株が好調なパフォーマンスで市場をけん引。20年の新型コロナ感染拡大後の世界経済の回復局面でも、この傾向が続いた。しかし、コロナ禍やウクライナ危機を背景としたグローバルサプライチェーンの混乱による物価上昇から、金利上昇局面に入ると企業の成長性に不透明感が高まり、成長株は下落し、割安株への関心が高まってきている。
そのような中、新興国小型株市場のパフォーマンスが堅調だ。「新興国には現地の文化やニーズにきめ細かく対応し、地域において着実に事業展開する中小型企業が多く存在している。新興国小型株は、投資地域が多岐にわたり、投資対象銘柄も膨大なため、アナリストのカバレッジには限界がある。世界の機関投資家からは投資対象として見過ごされがちなため、かえって魅力的な投資機会が残されている」と同社は発想の転換を説く。
同社の新興国小型株戦略は、約2万社のビッグデータを最大限に活用したシステム運用手法。新興国小型株市場では、主要株価指数の構成銘柄数(1000銘柄超)を大きく上回る約5500の膨大な銘柄を投資ユニバース(集合体)に、関連財務データを処理・分析することで、埋もれている魅力的な銘柄を見出し、リスクを勘案しつつ運用を行っている。
同社は①主要株価指数、新興国関連および割安株関連指数の益利回りと配当利回り②各主要株価指数および新興国小型株戦略のPER(株価収益率)③各主要株価指数および新興国小型株戦略のPBR(株価純資産倍率)をチャートで示す。そのうえで、「PBRが1倍なら割安株が優位となる市場環境の中、究極的に割安なアクサIMの新興国小型株戦略で、中長期的に魅力的な投資機会の恩恵を追求できる。新興国小型株戦略を保有することで、ポートフォリオにおけるリスク分散効果も期待できる」と自負している。
【関連サイト】アクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム

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