昨日のマーケットは米国株式市場が日中一進一退の攻防を続けており、大きな変動なく推移。為替は円売り圧力が継続しており一時137円ちょうどまで上昇する動きとなった。米国債金利は引き続き低下してきており、10年金利が3.08%まで低下する中でも米ドルの強さは引き続き変わらない展開となっている。
昨日はアメリカのGDPの1-3月期の確定値が大幅に下方修正しており、確定値は前期比年率1.6%減と予想1.5%から悪化する数字に。また米経済の最大部分を占める個人消費の1ー3月確定値は前期比で年率1.8%増まで低下していることから個人消費が落ち込んでいるということが浮き彫りとなった数字が表れている。
4-6月期の数字も確実に落ち込む数字が出てくるのは予想できるため、リセッションに既に入っていると認識して相場を考えるのが自然だろう。
昨日はパウエル議長の発言では、マーケットが予想している利上げ織り込みはFRBが考えているシナリオとほぼ同様と発言しており、現在の金利織り込みに対して肯定的な意見を発言している。一方でソフトランディングが必ずできるとは限らないとコメントしており、供給サイドの低下を狙って金融引き締めを行っており、金融政策が行き過ぎる可能性は否定できないことも述べていた。
日本では日銀の国債買い入れオペは増額されるのではないかとの見通しが強まっており、海外勢の先物の売りに対抗する動きとなっている。一方で日本国債のイールドカーブは歪な形となってきており、10年金利と30年金利が100bp以上の差が出てきている状況。
7年ぶりの水準となっており、現状イールドカーブの修正はしないだろうが、どこかで修正を求められる水準とも言えるだろう。
イギリスではベイリーBOE総裁が発言しており、次のBOEでは50bpの利上げも排除しない姿勢を示しているが、予想以上にゆっくりとしたスタンスで利上げを行いそうな印象を受ける内容となっていたため個人的には驚いている状況。
イギリスでは物価上昇に対して賃金上昇のためのストライキが行われていたりするほど消費者が苦しんでいる状況が出てきている中で物価に対してどのようにアプローチするのか注目される。
仮想通貨市場はビットコインは20,000ドルを挟んだ展開が継続。
イーサリアムは1,200ドル台まで回復してきていたが、その後下落が続いており再度1,000ドル台まで低下してきている状況。
話題となっていた仮想通貨ヘッジファンド「Three Arrows Capital」が裁判所から清算命令と報じられており、事実上倒産という形となっている。一方でマイクロストラテジーは3ヶ月ぶりにビットコインを480BTCの積み増してきており、残高を増加させる動きは変わっていない。
ポジションは日経平均ショートを追加している。
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中島 翔
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