投信積立におすすめの銘柄は?ファンドの選び方のポイントや注意点も

投信積立は、毎月無理のない金額で始められるサービスです。現在の日本では、預貯金や定期預金をしても金利が低いため資産は増えません。投信積立は毎月一定額の投資信託を購入する投資手法のため、運用結果によっては高いリターンを狙うことができます。

そこで今回は、投信積立の特徴や、選ぶポイント・注意点について紹介します。

※この記事は2021年1月29日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 投信積立のメリット
    1-1.少額から始められる
    1-2.銀行口座から自動的に引き落としされる
    1-3.ドルコスト平均法でリスクを減らせる
    1-4.分散投資ができる
  2. 投信積立のファンドの選び方のポイント
    2-1.手数料の安いファンドを利用する
    2-2.つみたてNISAを利用する
  3. 投信積立の注意点
    3-1.元本保証ではない
    3-2.短期目的で積立投信をしない
    3-3.手数料が発生する
    3-4.売却益や分配金に税金がかかる
  4. 投信積立に適した銘柄10選
    4-1.SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
    4-2.eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
    4-3.eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
    4-4.eMAXIS Slim国内株式(日経平均)
    4-5.ひふみプラス
    4-6.eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
    4-7.楽天・全米株式インデックス・ファンド
    4-8.eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
    4-9.eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
    4-10.ニッセイ-ニッセイ日経225インデックスファンド
  5. まとめ

1.投信積立のメリット

投資信託とは、投資家から集めたお金をまとめ、運用のプロであるファンドマネージャーが株式や債券に投資して運用し、その運用成果を各投資家の投資額に応じて分配する金融商品です。そして投信積立とは、毎月一定額の投資信託を積み立てることです。

投信積立には、以下の4つのメリットがあります。

1-1.少額から始められる

SBI証券楽天証券などのネット証券会社では、100円から投信積立を始められるため、投資のハードルが低いのが特徴です。

例えば株式投資では原則として単位株数ごとに購入することが決められています。100株が1単位なので、株価×100円の資金が必要になることから、銘柄によっては最低でも数十~数百万円の資金が必要です。しかし投資積立なら、少額から無理なく投資が行えます。

1-2.銀行口座から自動的に引き落としされる

株式や債券を購入するときには、銀行などから証券会社に資金を移動する必要があります。しかし投信積立なら、毎月一定額を登録した銀行口座から自動的に引き落としをしてくれるため、手間がかかりません。他にも証券口座からの引き落としやクレジットカード決済など、複数の決済手段を利用できる金融機関もあります。

1-3.ドルコスト平均法でリスクを減らせる

毎月一定額を購入すると、価格が安いときには口数を多く買えて、逆に高いときでは口数は少なくなります。これを「ドルコスト平均法」といいます。投資信託の平均購入単価を平準化でき、投資リスクを減らせるのです。

1-4.分散投資ができる

分散投資とは、1つの商品にだけ投資するのではなく、国内外の株式や債券などを組み合わせて投資することでリスクを軽減する方法です。

投資の世界では「卵は一つのカゴに盛るな」という格言があります。一つのカゴを落とすと、中の卵はすべて割れてしまいます。しかし他のカゴにそれぞれ分けて入れておけば、一つ割っても他は無事です。投資信託では複数の銘柄に投資するので、一つの商品のみでも分散投資ができます。

2.投信積立のファンドの選び方のポイント

投信積立のファンドを選ぶポイントを紹介します。

2-1.手数料の安いファンドを利用する

ファンドを選ぶときには手数料を確認するのが重要です。手数料の違いで運用成績に大きく差がでるからです。投資信託には「販売手数料」「信託報酬」「信託財産留保額」の3つの手数料があります。

販売手数料は購入時にかかる手数料で、販売会社に直接支払います。商品によって手数料は異なりますが、販売手数料が無料の「ノーロードファンド」も増えています。たとえば、10万円の投資信託の販売手数料が3%だと3千円必要です。投資額が大きくなるほど手数料は高くなりますが、ノーロードファンドだと手数料がかからないのでコストを抑えられます。

信託報酬は、運用成績に関わらず、投資信託を保有している間ずっと発生する費用です。投信積立は保有期間が長くなるため、信託報酬が高いと負担になります。できるだけ、信託報酬の安い商品を選ぶようにしてください。

信託財産留保額は、売却時にかかる手数料です。信託財産留保額は別途支払う必要はなく、投資信託の解約代金から支払われます。何度も解約するのを防ぐ目的などがあり、とくにアクティブファンドで設定されていることが多くなっています。インデックスファンドでは、信託財産保留額の設定がないものも多く、コストを抑えた投資が可能です。

2-2.つみたてNISAを利用する

つみたてNISAは、2018年から始まった少額からの長期・積立・分散投資をサポートする非課税制度です。20歳以上なら誰でも利用可能です。毎年40万円、最長20年間(最大800万円)までの運用益が非課税となります。つまり毎月33,333円までの積立額であれば、運用益が非課税になるのです。

通常、利益や分配金に対し20.315%の税金が発生しますが、つみたてNISAを利用すると税率は0%となります。ただし利用するためには、つみたてNISAの投資対象商品でないといけません。ノーロード(販売手数料が0円)で、信託報酬は低コスト、分配金は毎月でないものなど金融庁によって厳選されたファンドが対象となっています。

3.投信積立の注意点

投信積立の注意点を紹介します。投信積立は投資商品を購入するものであるため、リスクはあります。以下4つの注意点を確認してから始めましょう。

3-1.元本保証ではない

投信積立は預金のように元本が保証されていません。投資のプロが運用していますが、投資対象は国内外の株式や債券であり、その価格は常に変動しています。複数の銘柄に分散投資しているので、株式など他の金融商品に比べてリスクの少ない資産運用が可能ですが、値動きの状況によっては元本割れのリスクがあることに注意してください。

3-2.短期目的で積立投信をしない

積立投資では毎月一定額を積み上げていくため、投資金額が大きくなるまで時間がかかります。長期的に積み上げていくと、運用で得た収益を再投資し、利息が利息を生んでふくらむ「複利効果」も期待できます。そのため短期で売却すると恩恵はあまりありません。10年以上という長期のスパンで積立投信を続ける必要があります。

3-3.手数料が発生する

手数料は「販売手数料」「信託報酬」「信託財産留保額」のことで、これ以外にも間接的にかかる費用もあります。商品によって手数料は異なります。一般的にインデックスファンドの方が、アクティブファンドより手数料は安い傾向にあります。

3-4.売却益や分配金に税金がかかる

つみたてNISAを利用すると、年間40万円までは非課税になります。しかし、つみたてNISAを利用しない、もしくは対象外のファンドであれば税金が発生します。売却益と分配金に対し20.315%かかり、たとえば売却益が10万円でた場合、20,315円の税金がかかります。

4.投信積立に適した銘柄10選

それでは、投信積立と相性の良い銘柄10選を紹介します。

4-1.SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

基準価額 12,628円(2021年1月22日現在)
純資産総額 1,140.87億円
販売手数料 なし
信託報酬 年0.0938%(税込)
運用会社 SBIアセットマネジメント

米国の代表的な株価指数である、S&P500(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すファンドです。S&P500とは、米国の代表的な500銘柄を時価総額で加重平均した株価指数で、機関投資家の多くが運用目標としています。成長が期待できる米国の代表銘柄に投資でき、信託報酬が0.0638%と非常に安いのが魅力です。

4-2.eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

基準価額 13,751円(2021年1月22日現在)
純資産総額 2,531.93億円
販売手数料 なし
信託報酬 年0.0968%(税込)
運用会社 三菱UFJ国際投信

業界最低水準の運用コストでスリム化にこだわるeMAXIS Slimsシリーズの商品です。S&P500(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指し、主に対象のインデックスに採用されている米国株式に投資を行います。このファンド1本で、米国を代表する500社に投資できるのです。

4-3.eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

基準価額 13,329円(2021年1月22日現在)
純資産総額 910.88億円
販売手数料 なし
信託報酬 年0.114%(税込)
運用会社 三菱UFJ国際投信

世界の先進国・新興国の株式で構成されたMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指します。対象の先進国はアメリカ・日本・イギリスを含む23カ国で、新興国は中国・韓国・インドを含む26カ国に投資します。地域の比率はアメリカ55.0%と半分以上で、次に日本6.7%、イギリス3.5%となっています(2020年12月末時点)。このファンド1本で全世界の先進国・新興国に分散投資が可能です。

4-4.eMAXIS Slim国内株式(日経平均)

基準価額 12,900円(2021年1月22日現在)
純資産総額 71.97億円
販売手数料 なし
信託報酬 年0.154%(税込)
運用会社 三菱UFJ国際投信

日本を代表する企業225社からなる日経平均株価(配当込み)と連動する投資成果を目指すファンドです。組入れ上位銘柄に、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンなど日本を代表する企業が選ばれています。日経平均株価はニュースなどで目にする機会も多く値動きが分かりやすいため、初心者でも始めやすいファンドです。

4-5.ひふみプラス

基準価額 50,930円(2021年1月22日現在)
純資産総額 4,601.24億円
販売手数料 なし
信託報酬 年1.078%
運用会社 レオス・キャピタルワークス

ひふみプラスは、国内外の上場株式で成長が見込まれ、市場価格が安い銘柄を選び投資します。そして、組入れ銘柄の株価が高くなると、リスク回避で株式を売却し現金を多くします。一方、株価が安く感じないときは、チャンスがあるまで買付けを行わない特徴があります。

4-6.eMAXIS Slim 新興国株式インデックス

基準価額 13,057円(2021年1月22日現在)
純資産総額 525.70億円
販売手数料 なし
信託報酬 年0.1870%
運用会社 三菱UFJ国際投信

主に新興国の株式市場に投資。MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース)と連動する投資成果を目指すファンドです。組入上位の国・地域は以下の通りとなっており、このファンド1本で複数の新興国に投資ができるのです。

  1. ケイマン諸島23.7%
  2. 韓国12.9%
  3. 台湾12.0%
  4. 中国10.7%
  5. インド9.0%
  6. ブラジル5.0%

また、新興国株式インデックスファンドとしては最低水準の信託報酬も魅力です。

4-7.楽天・全米株式インデックス・ファンド

基準価額 14,852円(2021年1月22日現在)
純資産総額 1,885.76億円
販売手数料 なし
信託報酬 年0.162%(税込)
運用会社 楽天投信投資顧問

米国株式市場の小型〜大型株までの銘柄を、ほぼ100%をカバーしているCRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すファンド。これ1本で全米の株式に投資ができます。投資銘柄数は3,551(2020年11月末時点)と多く、上位にはアップルやマイクロソフト、アマゾンなど世界を代表する銘柄が組み入れられています。

4-8.eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

基準価額 13,292円(2021年1月22日現在)
純資産総額 403.40億円
販売手数料 なし
信託報酬 年0.1144%(税込)
運用会社 三菱UFJ国際投信

日本を除く先進国・新興国に投資するファンドです。MSCIオール・カントリー・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指します。対象国はアメリカ・イギリス・フランスなどの先進国、中国・台湾・韓国などの新興国を組み入れています。これ1本で日本以外の先進国・新興国に幅広く投資が可能です。

4-9.eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

基準価額 12,070円(2021年1月22日現在)
純資産総額 754.88億円
販売手数料 なし
信託報酬 0.154%(税込)
運用会社 三菱UFJ国際投信

国内外の株式、公社債、リート(不動産投資信託)の値動きに連動する投資成果を目指します。

投資割合は、国内株式・先進国株式・新興国株式・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内リート・先進国リートすべて12.5%の8等分のバランス型の投資信託です。このファンド1本で国内外株式、債券、リートの幅広い分散投資が可能。信託報酬も低コストで運用できます。

4-10.ニッセイ-ニッセイ日経225インデックスファンド

基準価額 33,340円(2021年1月22日現在)
純資産総額 1784.97億円
販売手数料 なし
信託報酬 年0.275%(税込)
運用会社 ニッセイ・アセットマネジメント

日経平均株価に連動する投資成果を目指すファンド。日経平均の価格推移はわかりやすいため、初心者に向いています。また「eMAXIS Slim国内株式(日経平均)」との違いは純資産額にあり、比較するとその差は25倍。ニッセイ日経225インデックスファンドの人気の高さがわかります。

まとめ

この記事では、投信積立の特徴と選ぶポイント、注意点、について解説しました。投信積立では毎月一定額の投資信託を購入し、資産を増やしていきます。銀行口座の自動引き落としを利用すれば手間がかかりません。さらに、つみたてNISAを利用すれば年間40万円までの投資に対する利益が非課税になります。

短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、長期投資を心掛けるようにしてください。

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山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011