初心者が投資を始める前に知っておきたいポイントは?注意点も

投資には株や債券、投資信託など様々な種類があり、それぞれ特徴やリスクが異なります。投資を行う際には、自分の資産や目的、リスクに対する認識、投資経験や知識などを考慮し、自分に合った投資対象を選択することが大切です。以下、詳細を解説していきます。

目次

  1. 投資方針はどのように決める?
  2. 投資のリスクを把握する
    2-1.価格変動リスク
    2-2.信用リスク
    2-3.流動性リスク
    2-4.金利変動リスク
    2-5.為替変動リスク
  3. リスクを抑えるために分散投資をする
  4. リスクとリターンの関係を把握する
  5. コストを意識する
  6. まとめ

1.投資方針はどのように決める?

人々が株式投資をするとき、どのような考えで投資しているのでしょうか。


出典:日本証券業協会「「個人投資家の証券投資に関する意識調査」の結果について」

日本証券業協会の調査によると、株式の投資方針は「長期保有だが、ある程度値上がり益があれば売却する」が50.5%と半分を超えました。つまり、キャピタルゲイン(値上がり益)重視の投資家が多いということがわかります。

そして、配当や分配金などのインカムゲインを重視している投資家は21.0%でした。とくに20~30代の若い世代はキャピタルゲイン狙いが多く、それ以外は配当や株主優待などのインカムゲインを重視する割合が高くなっています。

2.投資のリスクを把握する

投資するときは、「リスク」を把握することが大切です。投資には、主に次の5つのリスクがあります。

2-1.価格変動リスク

価格変動リスクとは、株や債券などの金融商品の価格が変動する可能性のことを指します。価格変動リスクは、投資家が保有する金融商品や資産の価値が変動することにより、その価格が変動するリスクです。価格変動リスクを避けるためには、投資家は市場や金融商品の状況を注意深く観察し、リスクを把握した上で、適切な対策を講じる必要があります。

たとえば、株価がある価格まで下落したら、逆指値(指定の価格まで下がった場合に売却する等ができる注文方法)を活用するなどして損切り注文を入れておくようにします。

2-2.信用リスク

信用リスクとは、投資家が買い入れた株式や債券を発行している国や企業が債務不履行(デフォルト)に陥る可能性のことです。

信用リスクが顕在化した場合、投資家はその金融商品や資産を売却しても、その価値は減少しているため、投資した資金を全額取り戻すことはできません。信用リスクを回避するためには、投資家は投資する金融商品や資産の担保状況、信用性を確認し、リスクを把握した上で適切な対策を講じる必要があります。

たとえば、企業業績を確認したり、債券の発行体の格付けを確認したりするようにします。

2-3.流動性リスク

流動性リスクとは、金融商品や資産を売却できない可能性があることによって生じるリスクのことを指します。流動性リスクは、市場が混乱するなどして、金融商品や資産が売り手と買い手が見つからない状態に陥ることで生じます。

このような状況においては、投資家は金融商品や資産を売却できず、その資金を活用できません。流動性リスクを回避するためには、投資家は市場の状況を注意深く観察し、リスクを把握した上で、適切な対策を講じる必要があります。

流動性がもっとも高い金融商品は「現金」です。また、不動産は高額のために買い手がすぐには見つからず、流動性リスクは高めです。

2-4.金利変動リスク

金利変動リスクは、投資家が保有する債券の価格が変動することで生じます。例えば、投資家が保有する債券の価格が上昇すると、その債券の金利は下落します。逆に、債券の価格が低下すると、債券の金利は上昇することになるのです。

2-5.為替変動リスク

為替変動リスクとは、外国為替レートが変動する可能性によって投資家や企業が直面するリスクのことです。為替変動リスクは、投資家が保有する外貨や海外に投資した資産の価値が外国為替レートの変動によって変化することで生じます。

例えば、投資家が米ドルを保有している場合、その米ドルを日本円に換算する際の為替レートの変動により、その資産の価値が変化します。為替変動リスクを回避するためには、投資家は市場や外国為替レートの状況を注意深く観察し、リスクを把握した上で、大きな損失がでないようにする必要があるのです。

3.リスクを抑えるために分散投資をする

これまで述べたようなリスクを抑えるためには、「分散投資」を心がけるようにしてください。分散投資とは、投資家が複数の種類の金融商品や資産に投資することです。

分散投資の目的は、投資家が投資した資金を減少させるリスクを分散することにあります。たとえば、投資家が一つの金融商品や資産に投資した場合、その価格が下落すると、その投資家は大きな損失を被る可能性があります。

一方、投資家が複数の種類の金融商品や資産に投資していたら、一つの金融商品の価格が下落しても、その損失は分散されるため、大きな損失を被る可能性は低くなるのです。

分散投資を行うことで、投資家はリスクを分散できるため、投資のリターンを最大化できます。

4.リスクとリターンの関係を把握する

リスクとリターンとの間には、相関関係があります。そして、投資家は投資する金融商品や資産のリスクを把握し、そのリスクに対するリターンを見据えて、投資を行う必要があります。

一般的に、リスクが高い金融商品や資産ほど、そのリスクに対するリターンは高くなります(ハイリスク・ハイリターン)。したがって、投資家は、リスクとリターンのバランスを考慮して、適切な投資を行うことが重要なのです。

5.コストを意識する

投資で必ずリターンをあげることは困難ですが、コストを抑えることは可能です。株式手数料が低いネット証券を利用することや、投資信託の保有コストである信託報酬が低いファンドを選ぶようにする等が手段として挙げられます。

一回ごとの取引では大した差になりませんが、何十回、何百回と取引をすれば取引手数料の差は大きくなります。また投資信託でも数十年単位で保有すれば信託報酬の差はとても大きくなります。

取引で利益をだすことも大切ですが、まずはコストをなるべく抑えるという点から意識するようにしてみてください。

まとめ

投資にはリスクがあるので、必ず儲かるわけではありません。ただ、分散投資を心がけてコストを抑える運用を行えば、リスクを抑えつつリターンを期待できます。短期的な損益に一喜一憂するのではなく、長期的なリターンを狙うようにしてください。

The following two tabs change content below.
山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011