インデックスファンドとバランスファンドの違いは?主要ファンドの成績比較も

長期運用に向いているとされる、インデックスファンドとバランスファンドですが、具体的に、運用内容にはどのような違いがあるのでしょうか。記事内では、インデックスファンドとバランスファンドの特徴を挙げつつ、ファンドの違いを紹介します。

それぞれの代表的なファンドも紹介しますので、投資信託の運用先を検討している人は、記事内容を参考にしてみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※信託報酬など、課税対象となる数値はすべて税込表示としています。

目次

  1. 投資信託にはどんな種類がある?
    1-1.インデックスファンド
    1-2.アクティブファンド
    1-3.対象資産の違い
    1-4.運用スタイルによる違い
  2. ファンドのタイプごとに異なる許容リスク
    2-1.バランスファンド
    2-2.インデックスファンド
  3. バランスファンドとインデックスファンドの違い
  4. バランスファンドの投資信託
    4-1.セゾン・グローバルバランスファンド
  5. インデックスファンドの投資信託
    5-1.eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
    5-2.ダイワJ-REITオープン
  6. まとめ

1.投資信託にはどんな種類がある?

投資信託の運用スタイルは、大きく分けて4つの種類に分けられます。

  1. インデックスファンド
  2. アクティブファンド
  3. 対象資産の違い
  4. 運用スタイルによる違い

1−1.インデックスファンド

日経225やダウ平均、商品などの指数に連動して運用するファンドです。構成銘柄はベンチマーク指数と同じように設定されているため、自動的に指数の動きに連動する成果があらわれます。主なインデックスファンドは、株価指数の他に、債券指数、リート指数、コモディティ指数に連動するものなどがあります。

1−2.アクティブファンド

アクティブファンドは、運用会社やファンドマネージャーによる独自の見通しや投資判断に基づいて、ベンチマーク以上の運用成果を目指すファンドのことを指します。銘柄の入れ替えや、情報収集などファンドの運用にコストがかかるため、インデックスファンドよりも信託報酬がやや高い点が特徴的です。

1−3.対象資産の違い

投資信託では、株式ファンドが数多く運用されていますが、株式の他には債券や商品、不動産など、さまざまな資産を対象としたファンドが運用されています。各資産をバランス良く取り入れたバランスファンドだけでなく、一つの資産で構成されているファンドを選ぶことも可能です。

1−4.運用スタイルによる違い

通常の運用スタイルの他に、先物取引を駆使したブル・ベア、ヘッジファンド型のファンドも運用されています。ブル・ベア、ヘッジファンド型では、上昇相場で値動きの倍の収益を獲得できたり、下降相場でも収益を確保できたりします。リスクが高いため、投資する場合は、事前の情報収集と勉強が必要です。

2.ファンドのタイプごとに異なる許容リスク

ファンドのリスクは運用スタイルによって異なります。バランスファンドとインデックスファンドの運用スタイルの違いから、リスクについて説明します。

2−1.バランスファンド

バランスファンドは、値動きが異なるいくつかの資産を組み合わせて、リスクを抑えた運用を目指すファンドです。バランスファンドの主な組入資産は、株式、債券、リートです。

互いの資産が利益を相殺するデメリットはあるものの、市場が大きく下降した場合でも、最低限の値下がりに抑えられるメリットがあります。下げ幅を抑えられる反面、市場が上昇している時の波に乗りにくい点は認識しておきましょう。

バランスファンドは基準価額の動きが限定的なため、大きな収益を獲得する目的には適していません。

リバランスによる売買を行うため、インデックスファンドよりも運用コストはやや割高です。

2−2.インデックスファンド

インデックスファンドは、日経平均やダウ平均など、特定の市場平均指数と同じ値動きになるように、銘柄を構成しているファンドです。

市場平均を目指すファンドなので、アクティブファンドのように平均以上の利益を狙うことはできません。個別銘柄へ投資するよりも、銘柄選定の手間がなく、指数に連動するため、基準価額の動きを把握しやすいメリットがあります。

対象とする資産にもよりますが、株式インデックスファンドは、バランスファンドよりもリスクが高くなります。

3.バランスファンドとインデックスファンドの違い

バランスファンドとインデックスファンドの大きな違いはリスクです。リスク分散はどちらのファンドも行っていますが、内容が異なります。

バランスファンドは資産ごとに分散投資し、インデックスファンドは一つの資産の中で多くの銘柄に投資する分散投資を行っています。

市場が大きく下落した時、インデックスファンドは市場の値動きの通り下落しますが、バランスファンドは、値下がりした資産と相対的に値上がりする資産があるため、値下がりを限定的に抑えることができるのです。

逆に市場が大きく上昇している時、バランスファンドでは相対的に値下がりする資産があるため、上昇幅も限定的です。したがって、目に見える成果を期待する人にとって、バランスファンドの運用は物足りなく感じるかもしれません。

4.バランスファンドの投資信託

セゾン投信が運用しているバランスファンド、セゾン・グローバルバランスファンドを紹介します。

4−1.セゾン・グローバルバランスファンド

セゾン・グローバルファンドは、株式と債券をそれぞれ50%に配分するバランスファンドです。個別資産への投資は行わず、インデックスファンドへ投資します。各インデックスファンドの比率は、市場の時価総額を勘案するとしています。

※数値は2022年10月8日時点の情報です。

基準価額 19,548円
純資産 3,294.56百万円
信託報酬 0.58%
トータルリターン 5.37%(1年)
設定日 2007年3月15日

資産構成比率

セゾン・グローバルバランスファンドの資産は、株式インデックスファンドと債券インデックスファンドで構成されています。

株式インデックスファンド

ファンド名 構成比率
500インデックスファンド(米国株式) 31.1%
ヨーロピアン・ストック・インデックスファンド 7.6%
エマージングマーケット・ストック・インデックスファンド 5.5%
ジャパンストック・インデックスファンド 2.7%
パシフィックエックス・ジャパン・インデックスファンド 1.5%

債券インデックスファンド

ファンド名 構成比率
U.S.ガバメント・ボンド・インデックスファンド 28.60%
ユーロ・ガバメント・ボンド・インデックスファンド 17.60%
ジャパン・ガバメント・ボンド・インデックスファンド 4.30%

※情報は2022年9月30日時点の月次レポートによるものです

長期投資を前提としたバランスファンド

セゾン・グローバルバランスファンドの冒頭には、長期投資家の皆さまへ、というテーマで、セゾン投信のCEOからのメッセージが綴られています。このことからも、セゾン・グローバルバランスファンドは、長期投資前提のファンドと見ても良いでしょう。

投資対象は、資産運用会社ヴァンガードの低コストなインデックスファンドです。各地域の株式や債券のインデックスファンドへ、分散投資を行います。

設定来、順調に基準価額を伸ばし続け、2022年10月7日時点では、19,548円に到達しています。運用コストは、年率0.58%です。原則として、為替ヘッジはありません。為替リスクには注意が必要です。

5.インデックスファンドの投資信託

インデックスファンドタイプの投資信託を2本紹介します

  1. eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
  2. ダイワJ-REITオープン

5−1.eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

インデックスファンドの中でも、注目度が高い指数は米国S&P500です。三菱UFJ国際投信が運営するeMAXISのS&P500インデックスファンドは、多くの資金を投資家から集めています。

※数値は2022年10月7日時点の情報です

基準価額 19,100円
純資産 15,030.46百万円
信託報酬 0.0968%
トータルリターン 11.79%(1年)
設定日 2018年7月3日

組入上位5業種

  1. ソフトウェア・サービス 12.7%
  2. テクノロジー・ハードウェア 8.7%
  3. 医薬品・バイオテクノ 7.7%
  4. メディア・娯楽 6.9%
  5. 小売 6.0%

組入上位10銘柄

銘柄 業種 構成比率
1.Apple テクノロジー・ハードウェア 7.0%
2.マイクロソフト ソフトウェア・サービス 5.8%
3.Amazon 小売 3.2%
4.テスラ 自動車・自動車部品 2.0%
5. アルファベットA メディア・娯楽 1.9%
6.アルファベットC メディア・娯楽 1.7%
7.バークシェア・ハサウェイ 金融 1.5%
8.ユナイテッド・ヘルスグループ ヘルスケア機器 1.4%
9.ジョンソン&ジョンソン 医薬品 1.2%
10.エクソンモービル エネルギー 1.2%

※組入業種と構成銘柄の情報は2022年8月31日発行の月次レポートによるものです

世界の市場を牽引する米国市場に投資できるS&P500

S&P500への投資は、世界規模の時価総額を誇るアメリカの企業に一括投資できるメリットがあります。指数の変動をそのまま反映するシンプルさも、注目を受けている要因でしょう。

IT企業が多いアメリカを反映して、組入銘柄はソフトウェアやハードウェア関連の銘柄が上位を占めています。一方で最近では、医薬品やヘルスケア関連の銘柄も目立つようになりました。

社会情勢の変遷によって、今後も組入銘柄に変化が見られるでしょう。

5−2.ダイワJ-REITオープン

東証REIT指数をベンチマークとするREITインデックスファンドです。毎月分配金タイプのファンドも運用されています。

※数値は2022年10月7日時点の情報です。

基準価額 5,546円
純資産 149.86百万円
信託報酬 0.7920%
トータルリターン -1.71%(1年)
設定日 2003年11月14日

リート用途別構成

用途名 比率
オフィス不動産 27.40%
各種不動産 24.3%
工業用不動産 20.6%
住宅用不動産 10.1%
店舗用不動産 9.8%
ホテル・リゾート不動産 5.0%
ヘルスケア不動産 0.4%

直近5期分の分配金

決算期 分配金(円)
2022年6月 180
2022年3月 180
2021年12月 180
2021年9月 180
2021年6月 180
設定来合計金額 14,580

※リート用途別構成と、分配金実績は情報は2022年8月31日発行の月次レポートによるものです

国内リート市場の動きに投資できるインデックスファンド

ダイワJ-REITオープンは東証REIT指数をベンチマークとしたインデックスファンドです。国内リート全体の動きに対して投資できます。

REITは一般的に株式市場と異なる値動きをすると言われており、株式相場下落時の緩衝材としての役割も期待されています。

REITは、リーマンショックやコロナ禍など、社会情勢の影響を受けやすい側面もありますが、日銀の買い支えなど回復政策が行われることも多く、再上昇するパターンも多くみられます。

まとめ

インデックスファンドとバランスファンドは、ベンチマークとする指数や投資対象とする資産に違いがあります。

インデックスファンドは、株式やREIT、債券など一つの資産の指数をベンチマークとして運用します。一方、バランスファンドはリスク分散を目的に、いくつかの資産を組み合わせる運用スタイルです。

バランスファンドは、低リスク運用を行うため、下落相場時の下げ幅を抑える特徴がありますが、上昇相場時の上げ幅も限定的になります。短期、中期で資産を増やしたい人には向かないファンドです。

10年以上に及ぶ長期運用を計画する場合、リスクを抑えて運用できるバランスファンドの選択も有効です。

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sayran

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「資産形成をより身近に」をモットーに、証券会社にて投資信託を中心にリスクの低い資産形成をオススメしていました。 テキストではよりわかりやすくみなさんの興味分野を解説し、資産形成の理解を広めていきたいと思っています。