世界の個人投資家は今後5年間で平均11.4%のリターンを期待、シュローダー「グローバル投資家意識調査 2022」

資産運用サービスのシュローダーは12月5日、「シュローダー・グローバル投資家意識調査 2022」の結果について、第3弾のレポートを発表した。個人投資家の投資行動や投資意識を把握することを目的に実施ししており、今回は世界33の国/地域の2万3000人(うち日本1000人)超の投資家を対象に、オンラインで調査。「個人投資家の力と自信」に注目した第一弾、「サステナブル投資」に注目した第2弾に続くレポートで、金利上昇局面における投資行動をテーマにまとめている。不透明な市場環境にも関わらず、世界の個人投資家は昨年と同程度の11%を超えるリターンを期待していることがわかった。また、金利上昇を踏まえ、世界の個人投資家の 55%はすでに投資戦略を変更しており、投資知識レベルの高い投資家ほど割合が高いという結果だった。

世界の投資家が予想するリターンの平均は11.4%となった。世界の投資家の投資リターンに対する見通しは今後5年間の資産運用における予想年率リターン(平均)は、昨年に続き11%を超える水準となり、不透明な市場環境でも楽観的な見通しを継続している。日本の投資家による予想年率リターンの平均は8.2%と、昨年の8.5%からやや低下した。

インフレ進行や金利上昇を踏まえて投資戦略を変更したかを尋ねたところ、半数以上(55%)が「変更した」と回答。一方、日本では31%にとどまった。背景として、シュローダーは「調査期間における市場環境の違い、すなわち、日本では日銀の金融政策が据え置かれ、欧米と比較して金利上昇が本格化していない」ためだと考えている。実際、37%の投資家が投資戦略の変更を予定していた。

金利上昇を踏まえて投資戦略を変更した割合を、投資知識レベル別に見ると、投資知識レベルの高い投資家ほど高い割合ですでに投資戦略を変更したと回答。専門家/上級レベルの投資家の約3分の2(67%)がすでに投資戦略を変更した一方、中級レベルの投資家は42%、初心者/初級レベルの投資家では27%と、投資戦略を変更した投資家の割合は大幅に下回った。

これについて、シュローダーは「知識レベルの高い投資家は金利上昇の影響を回避するため、投資戦略変更の必要性が高く、初心者/初級レベルの投資家は、専門家/上級レベルの投資家に比べて期待するリターンも3.7%ポイント低く、ポートフォリオの金利感応度が低い」可能性を示す。どちらにしても投資知識レベルによる差は大きく、投資知識レベルの高い投資家は明確な見通しのもとに投資判断を行った可能性があると考えられる。

日本の投資家でも同じ傾向が見られ、金利上昇を踏まえて投資戦略を変更した割合は、初心者/初級レベルで15%、中級レベルで29%、専門家/上級レベルでは63%となった。

世界の投資家の多くは、不透明な環境を受け、より慎重な投資行動を取ることを考えている。43%が、金利上昇に伴って節約し支出を減らす可能性が高いと回答。また、42%はポートフォリオ分散をさらに進めるとした。

国債と現金について、世界の投資家の約4分の1が、魅力度が低下したと回答(それぞれ24%、23%)しており、金利上昇の影響を受ける資産に対する投資意欲が低下していると考えられる。一方、世界の投資家の約半数(48%)はアクティブ運用ファンドの魅力が高まったと回答。難しい環境において専門家の力が重視されていることが示された。日本の投資家でも同じ傾向が見られ、41%がアクティブ運用ファンドの魅力が高まったと回答した。

【関連サイト】シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社

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HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム

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