野村アセットマネジメント株式会社が8月16日に公表した 「投資信託に関する意識調査」で、投資信託の保有者率は2019年度を底に小幅な上昇傾向にあることが確認された。年代別の投信保有者率では、20代、30代の増加幅が大きく、この世代で投資信託の活用を通じた資産形成の広がりが見られた。投資信託を保有するきっかけとして、20代、30代はNISA制度、特に「つみたてNISA」の割合が高く、これらの制度が資産形成をはじめるための一助となっていることがうかがえた。
調査は、20歳以上の2万4153人を対象にインターネットで今年3月22日~28日に実施。世代構成は20代 13.5%、 30代15.1%、 40代19.5%、 50代17.8%、 60代16.7%、 70歳以上17.3%。
はじめに、「あなたの世帯では、現在または過去に、定期的に積立貯蓄・積立投資による資産形成を行ったことがありますか。行ったことがある方は、その際、積立貯蓄や積立投資にあたって毎月それぞれどのくらい貯蓄・投資していますか(いましたか)」を(単一回答)で質問。以下、「現在、世帯で保有している現金および金融商品」「投資信託への投資を始めたきっかけ」、投信非保有者には「現在、投信を持っていない理由(複数回答)」、積立投資をしている(していた)人に「積立投資をしている(していた)理由」(複数回答)を、定期的な積立投資をしたことはない人にも理由(複数回答)を訊いた。
投資信託の保有者率は19年度の11.6%を底に、21年は12.3%まで増え、小幅な上昇傾向にある。投信を保有するきっかけは「預金金利が低いから」が38%と最多で、年代が上がるにつれ割合が高くなる。保有者のうち20代の半数以上がつみたてNISAを保有のきっかけと回答した。
積立投資について、理由は「預金よりも利益が期待できる」との回答が過半数を占めた。積立投資をしている人の毎月の積立額は1万円~2万円が最も多かった。また、金融リテラシー・テストの正答率は年代が上がるにつれて高く、前回調査と比べ、どの年代でも上昇した。
一方、投資信託を保有していない理由については「投資をする資金がない」「何を買ってよいかわからない」「損をする可能性が高いと思う」が上位を占め、保有者との差が際立つ。同社は「投資信託のさらなる普及のためには少額から投資ができること、商品・制度などの解説をはじめ、投資をすることのメリットやデメリットなど、生活者の目線に立ったわかりやすい情報提供が必要」としている。
【参照リリース】野村アセットマネジメント「投資信託に関する意識調査」
HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム
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