フィナンシャルパートナーサービスのブロードマインド株式会社は6月15日、「成人年齢の引き下げに伴う、資産運用に対する意識調査」の結果を発表した。今年4月から成人年齢が18歳に引き下げられ、10代でも親の同意なく金融商品への投資が可能となった。一方、18歳以下の子供を持つ親は子供が投資詐欺などのトラブルに巻き込まれる不安が多いという背景から、調査を行った。調査は4月14日から15日、成年年齢を18歳に引き下げることを内容とする「民法の一部を改正する法律」の施行後半月のタイミングで実施。18歳以下の子を持つ親として20代~50代の男女500名から回答を得た。
まず、成人年齢引き下げに対する賛否は、賛成53.8%、反対46.2%と僅差で賛成が多い。さらに、賛成を選んだ男性は59.9%、女性は40.1%と、母親のほうが反対派といえる。賛否それぞれの理由を整理してみると、賛成は「大人としての自覚ができる」84%、反対は「十分な判断力がない」61%だった。
親権者の同意なく金融商品への投資が可能となったことについて、「不安・心配に感じることはあるか」と質問したところ、「社会経験がなく、投資詐欺などに遭わないか」が60.8%と最多で、次いで「経済的に余力がない、経済的自立をしていないこと」が57.6%。「不安はない」と回答した人はわずか5.4%に止まっており、成人年齢引き下げに対しては賛成でも、投資については不安な保護者が多いことがわかった。
「自身が子供に資金計画・管理やライフプランニングの教育をできる自信があるか」と質問を投げたところ、回答は「いいえ」が77.6%となり、7割超が教育をできる自信がない。一方で、資金計画・管理やライフプランニングについて自身や子供も含め「学ぶ機会は必要だと思うか」という問いには「はい」と回答した人が85.2%と、8割超に上っている。自身の知識が少ないと自覚していることも、不安の要因となっているのではないだろうか。
資金計画・管理やライフプランニングについて「自身が気軽に相談できる・教えてもらえる先があるか」と質問したところ、「いいえ」が76.2%と、気軽に相談ができる環境が整っていないことがうかがえる。
結果をふまえ、同社は「成人年齢の引き下げは、若者の自己決定権を尊重することで、積極的な社会参加を促すことを目的にしている施策。金融について正しい情報提供をしてもらえる信頼できる相談先を見つけることで、施策をポジティブに受け止められる人が増えることを期待したい」としている。
HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム
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