少ない金額から積み立てて投資ができる投信積立。しかし、これから投資を始める方の中には「投信積立がどういう制度なのか分からない」と疑問に思う人もいるでしょう。
今回の記事では、投資初心者の方のために投信積立とは何か、メリットやデメリット、どんな人におすすめなのかについて詳しく解説していきます。
目次
- 投信積立の簡単な用語解説
- 投信積立を行うメリット
2-1.少ない投資額で積立可能
2-2.分散投資を行うのでリスクを低くして資産運用できる
2-3.引き落としは自動なので手間はかからない - 投信積立を行うデメリット
3-1.大きな利益を出すのは難しい
3-1.元本割れする可能性もある - 投信積立を始めて行う際に知っておきたいこと
- 投信積立はこんな人に向いている
- 積立投信の始め方
6-1.目標金額を決める
6-2.自分にあった証券会社を選ぶ
6-3.証券口座を開設して取引をスタートする - まとめ
1.投信積立の簡単な用語解説
投信積立とは、事前に決めておいた投資信託に毎月決まった額を投資するサービスです。
数々の投資家から集めた資金を1つにまとめ、運用のプロが組成する投資信託(ファンド)を自動で積み立て購入してくれるため、特別な知識がなくても始められるのが特徴です。
最初に設定をするだけで自動積立ができるため、忙しくて運用状況を確認できない人や投資の知識が全くない人でも気軽に利用することができます。
また、証券会社によっては月100円から投資ができるものもあるため、将来に向けて少しでもお金を貯めたいという人に向いている方法です。
2.投信積立を行うメリット
では、投信積立を行うにあたってメリットやデメリットはあるのでしょうか?まずはメリットから詳しく解説していきます。
2-1.少ない投資額で積立可能
投信積立の大きなメリットは、少ない投資額で積立が可能なところです。最低積立投資額は銀行や証券会社によって異なりますが、基本的には月1,000円~1万円台、より安いところでは月100円からでも投資できます。
お小遣いや缶コーヒー1本分の値段で積立が可能な会社もあるため、手持ちのお金が少なくても将来に向けて積立が可能です。年金や結婚式の費用、子どもの教育費など将来に向けてコツコツとお金を貯めたい場合に投信積立はおすすめと言えるでしょう。
2-2.分散投資を行うのでリスクを低くして資産運用できる
投信積立の次のメリットは、分散資産によってリスクを低くして資産運用ができるというところです。
投資信託は基本的に様々な金融商品(株式や債券など)をバランス良く組み合わせて運用されており、一つの商品に集中して投資をするよりも価格下落時のリスクを低くすることができます。
さらに複数の投資信託を組み合わせることで、より分散効果を高めることもできます。なるべくリスクを抑えて、将来に向けて投資をしていきたい人に適したポイントです。
2-3.引き落としは自動なので手間はかからない
一般的な投資の場合は、値動きによって購入のタイミングを検討する必要があります。しかし投信積立の場合は、あらかじめ積立額を設定しておけば自分の口座やクレジットカードから自動で引き落とされるので、忙しい人でも積立を行うことができます。
あらかじめ口座内にお金があれば、そのまま引き落としをしてくれるため手間暇かけずに投資を行いたい人におすすめです。
3.投信積立を行うデメリット
ただし、その一方でデメリットもいくつかあります。
3-1.大きな利益を出すのは難しい
まず、投信積立は大きな利益を出すのが難しいという特徴があります。
生活に支障のない余剰資金を毎月コツコツと積み立てる投資手法のため、一度に大きな金額を投資する手法と異なり、短期間でいきなり大きなリターンを得るのは困難です。そのため、短期間でたくさんの利益を出したいと考えている人には向いていないと言えるでしょう。
3-2.元本割れする可能性もある
投信積立は、各商品ごとに分散投資を行い価格下落によるリスクを避けることができますが、場合によっては元本割れをする可能性もあります。元本割れとは、投資信託の購入価額よりも基準価額が下がってしまい、投資額よりも資産額が下回ってしまう状態のことを指します。
例えば、平均購入単価9,500円/1口の投資信託が、1口あたり9,500円未満まで値下がりしてしまった場合のことを「元本割れした」と言います。
投信積立は、他の金融商品と比べてもリスクを低くして資産運用ができますが、値動きの状態によっては元本割れするリスクもあります。必ずしも、常に順調に積立ができるというわけではないことを頭に入れておきましょう。
4.投信積立を始めて行う際に知っておきたいこと
投信積立では少額から積み立てられるので、将来に向けて堅実にリスクを低くして資産運用をしたい方におすすめです。
ただ、その一方でいくつか注意することもあります。まず、積立投資額は自分の生活に支障が出ないレベルで支出するようにしましょう。
大きな利益を出そうと思って、生活に支障が出るレベルの投資額を入れてしまうと、生活自体が苦しくなって積立自体を断念してしまうことも考えられます。「自分の今の収入で月どれくらいの投資額なら支障がでないか」という点をチェックした上で始めてみると良いでしょう。
次に、継続して行うことです。投信積立は株式投資などのように短期間で大きな利益を出すことはできませんが、長期間コツコツと資産形成をしていくのに最適な商品です。無理のない範囲で継続して行うことで、将来に向けて効率よく資産運用を行っていくことができます。
目標金額や積み立てたお金で何をしたいのかを決めて、継続的に投資を行っていきましょう。
5.投信積立はこんな人に向いている
投信積立は、このような人におすすめです。
- 少ない金額で投資を始めたい人
- 目標に向けて堅実に資産運用をしていきたい人
- リスクをなるべく低くして積立をしたい人
大きなリターンよりも、無理をしない投資額で長期的に資産運用をしたいという人におすすめです。
6.積立投信の始め方
ここまで読んで、ある程度投信積立がどんなものなのか分かってきたかと思います。ですが、はじめて投資を行う場合、どの証券会社を選べばいいのか・そもそもどうやって投信積立を始めればいいか分からないという人も多いでしょう。
ここでは、投信積立の簡単な始め方についてご紹介していきます。
6-1.目標金額を決める
まず、どれくらいの金額を積み立てたいかを決めておきましょう。
「新婚旅行用の費用を貯めたい」「何かあった時用の貯金としてとっておきたい」など、人によって投資の目的は異なり、また目標金額も異なってくるはずです。目標金額を設定して逆算をしていけば、月あたりどれくらいの積立投資額が必要か分かってきます。
自分で計算をするのが難しい場合は、各証券会社が提供している積立投資用のシミュレーションを利用してみるのも良いでしょう。毎月の積立投資額と積立期間、利率を入力すれば簡単にシミュレーションをすることができます。
6-2.自分にあった証券会社を選ぶ
次に、自分の目標金額の達成に便利な証券会社を選びましょう。最低積立投資額、投資信託の数や利率などが会社によって異なるからです。
- 月あたり最低何円から投資ができるか
- 自動引き落とし方法はどのようなものか
- サポートなどが充実しているか
- 自分が投資したい投資信託はあるか
以上の4つのポイントをチェックしておくと、自分にあった証券会社を見つけやすいと言えます。
6-3.証券口座を開設して取引をスタートする
自分にあった証券会社を選んだら、あとは口座を開設して取引をスタートしていきましょう。
投信積立を行う場合は、総合口座の開設が必要不可欠です。口座開設の際は、身分証及びマイナンバーが必要になってきますので忘れずに用意をしましょう。
まとめ
今回は、投信積立とは何かについて解説しました。
投信積立は毎月決まった額が自動引き落としされ、少ない金額で投資ができる方法です。長い目で見てコツコツと資産運用をしていきたいと考えている人に、おすすめと言えます。
メリット・デメリットを踏まえた上で、自分にあった証券会社を選び投信積立を始めてみるのも良いでしょう。
もちころ
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