老後資金を貯めるのに適した投資対象とは?おすすめ一覧と始め方

これから老後資金を貯めようと考えた時に、資産運用で効率よく資金を増やしたいと考えている方もいるかと思います。しかし、投資対象によって老後資金に適した・適していないタイプがあるので慎重に検討するのも必要です。

また、資産運用の準備を行う時は、投資対象の特徴や始め方も知っておく必要があります。そこで今回は投資の始め方や選び方、老後資金を貯める場合に適した投資対象を4つ解説します。

目次

  1. 老後資金を貯めるのに適した投資対象
  2. 投資信託
    2-1.投資信託の始め方
    2-2.投資信託の特徴
    2-3.ファンド選びの際はリスク分散も考える
  3. iDeCo
    3-1.iDeCoの始め方
    3-2.iDeCoの特徴と種類
  4. つみたてNISA
    4-1.つみたてNISAの始め方
    4-2.投資信託と共通点もあるが非課税枠など違いもある
  5. 低解約返戻金型終身保険
    5-1.低解約返戻金型終身保険の始め方
    5-2.低解約返戻金型終身保険は終身保険よりも解約返戻率が上がりやすい
  6. まとめ

1.老後資金を貯めるのに適した投資対象

老後資金を貯めるためには、支出負担を抑えつつ長期運用ができる投資対象を選ぶことが大切です。また、「大きく稼ぐ」ことが目的ではありませんので、比較的リスクの高いFXや仮想通貨投資などは適していません。

老後資金を貯めるのに比較的適している投資対象には、以下のようなものがあります。

  • 投資信託
  • iDeCo
  • つみたてNISA
  • 低解約返戻金型終身保険

共通点は、少額から長期的に積み立てることができるところです。毎月100円から1万円程度の積立からスタートでき、複利効果も得られます。複利効果とは、得られた運用益などを再び投資に回すことで元本を拡大し、さらなる利益を狙えるようになる効果のことです。

ただしリスクや始め方は各商品によって異なるので、事前に確認した上で準備するのも大切です。

2.投資信託

投資信託は、ファンドと呼ばれる複数の株式や債券が含まれた商品を購入し、ファンドマネージャーといったプロが投資家の代わりに運用するものです。株式投資や先物取引と違い、自身で運用する必要がないので仕事で忙しい方も継続できる金融商品です。

それでは、投資信託の始め方と老後資金を貯めるのに適している理由や特徴、ファンドの選び方を見ていきましょう。

2-1.投資信託の始め方

投資信託を始めるには、証券会社へ総合口座の開設を行う必要があります。そして、総合口座開設後は、証券会社の「投資信託」ページへアクセスし、購入したいファンドを選び注文手続きを進めます。

まとめると、投資信託を始めるには以下の流れを踏むこととなります。

  1. 証券会社を選び総合口座開設手続きを行う
  2. 審査通過後、正式に口座開設
  3. 入金手続きを行う
  4. 投資信託のページへアクセス
  5. ファンドを選ぶ
  6. 購入手続き、ファンドの運用開始(保有開始は即日ではない)

審査期間は証券会社によって変わりますが、最短即日~1週間程度で完了します。また、証券会社のサイト内で、各ファンドの運用方針や過去の実績・価格を確認できます。

2-2.投資信託の特徴

投資信託は、積立保険やiDeCoなどより自由度が高いという特徴もあります。通常、運用期間やファンドの売却に制限はありませんので、いつでもファンドの入れ替えや積立金の調整が可能です。

また、ファンドの数は2,000種類以上と豊富(証券会社によって異なる)で、それぞれ運用方針や組み入れられている商品には違いがあります。そのため、「どのような商品へ何%投資を行うか」、「リスクとリターンのバランスをどう取るか」など、好みに応じて調整可能です。

一方注意点としては、元本保証無しといった点です。株式投資などと同じく、市況や売買のタイミングによっては損失が発生することもあります。投資信託を始める場合は、一定のリスクを理解・許容した上で、ファンドを購入しましょう。

2-3.ファンド選びの際はリスク分散も考える

老後資金を貯めるのが目的であれば、リスク分散を優先したファンド選びも重要です。投資信託におけるリスク分散としては、複数の異なるアセットタイプを扱うファンドへ投資を行うことが一般的です。

たとえば、以下のように異なる種類を扱うファンドをそれぞれ検討し、バランス良く購入するという手法があります。

  • 国内株式
  • 国内債券
  • 先進国株式(インデックス型)
  • 国内REIT

異なるファンドへの分散投資は、1つのファンドで損失が発生しても他のファンドでカバーできるのが主なメリットです。

投資信託で老後資金を貯める場合、利益ではなくリスク分散を優先し、複数のファンドへ投資を行うのが基本といえます。また、ファンドを選ぶ時は、ブル型やベア型といったハイリスク商品は避け、インデックス型(指数・平均を目標としたファンド)などから比較検討するのも大切です。

3.iDeCo

iDeCoは私的年金制度(自分で運用する年金制度)の1つで、日本語で個人型確定拠出年金と呼びます。投資対象は民間企業の提供する投資信託と、元本保証をベースとした商品に分かれているのが特徴です。

  • 元本確保型:定期預金や保険を組み入れた商品
  • 投資信託型:投資信託へ投資を行う

主に「大きな資産を築くのではなく、生活できる程度の老後資金を貯めたい」、「資産を守りながらコツコツ増やしたい」という方に適しています。

それではiDeCoの始め方と2種類の仕組みについて見ていきたいと思います。

3-1.iDeCoの始め方

iDeCoを始めるためには、取り使っている金融機関へ申し込み手続きを行う必要があります。

  1. iDeCoを取り扱っている金融機関から加入申込書を受け取る
  2. 加入申込書に必要事項を記入し提出
  3. 審査通過後、運用開始
  4. 運用商品の選択や掛金の選択

iDeCoを取り扱っている金融機関は、証券会社や保険会社・信用金庫などさまざまですので、口座管理コストやサポート体制などから選ぶのもいいでしょう。

3-2.iDeCoの特徴と種類

iDeCoで投資できる商品は元本確保型と投資信託の2種類に分かれていて、それぞれメリット・デメリットが異なります。

元本確保型の商品を選択した場合、市況の変動により掛け金が減少することはありませんので、リスク回避を優先している方に適しています。元本確保型の内容は定期預金や保険といった、いわゆる低リスク商品です。

メリットは元本の大きな損失を避けられる点で、デメリットは他の金融商品よりも運用益は小さい傾向にあるという点です。運用益が小さいぶん、口座管理手数料やインフレによって少額の損失や機会損失が発生する場合が多いことには注意が必要です。

一方、元本確保型以外の商品を選択した場合には元本損失リスクがあります。ただし運用状況によっては、定期預金や元本確保型よりも老後資金を増やすことも可能です。

iDeCo全体のメリットとしては、掛金が所得控除の対象になり、また運用益も非課税として扱われるため、税負担を抑えて老後資金を貯められるところです。一方、デメリットとして、60歳まで原則引き出すことができない、手数料は自己負担になるといった点には注意が必要です。

4.つみたてNISA

つみたてNISAとは、一定額まで非課税で投資信託へ積立投資できる制度のことです。1年間につき40万円の非課税枠があり、20年間適用されます。

ただし、対象となるファンドは一般口座の投資信託よりも少ないため、ファンドの種類を重視する場合は通常の投資信託から検討しましょう。

それでは、つみたてNISAの始め方や特徴を見ていきます。

4-1.つみたてNISAの始め方

つみたてNISAを始めるためには、証券会社で総合口座開設後につみたてNISA専用の口座を開設する必要があります。

一般的に以下の流れで手続きを進めます。

  1. 証券会社で総合口座の開設手続き
  2. 審査通過後、つみたてNISAの口座開設
  3. 入金手続き
  4. ファンドの選択と購入手続き

つみたてNISAの売買方法は、投資信託やETFなど一般的な投資と大きく変わりません。また、投資信託など他の投資を行いながら、つみたてNISAへの投資も可能です。

4-2.投資信託と共通点もあるが非課税枠など違いもある

つみたてNISAならではの特徴は、20年間の非課税期間です。一般口座で投資を行う場合は、運用益に対して所得税がかかります。一方つみたてNISAは、年間40万円の非課税枠が20年間続くので、本来税負担となる部分も投資に回すことができます。また、売買手数料0円のファンドのみ取り扱っているので、売買コストを抑えやすい側面もあります。

投資信託に関心があり、なおかつ老後資金を積み立てながら貯めたい場合は、つみたてNISAの利用も検討してみるのがいいでしょう。

5.低解約返戻金型終身保険

老後資金を貯める手段として、NISAやつみたてNISA・株式投資や投資信託といった商品以外でも資産運用を始めたい場合は、保険を活用する方法も考えてみましょう。その1つが、低解約返戻金型終身保険です。

死亡保障と高度障害保障を一生涯受けられる保険商品で、なおかつ解約返戻金もあり、老後資金の構築にも活用できます。

それでは、低解約返戻金型終身保険の始め方や特徴を見ていきます。

5-1.低解約返戻金型終身保険の始め方

低解約返戻金型終身保険は、保険会社のみで取り扱っています。ですので、まずは低解約返戻金型終身保険を取り扱っている保険会社を数社探し、保険料などから比較検討しましょう。

加入会社を決めた後は、保険会社へ問い合わせもしくはオンライン上で申し込み手続きを行います。その後は、各社の手続きに沿って加入申し込みを進め、保険料の支払いを開始します。

保険料は各保険会社によって異なりますが、一般的な終身保険よりも低く抑えられているのが特徴です。ただし、保険料払い込み期間中に解約した場合は、返戻率が低いという点に注意しましょう。

5-2.低解約返戻金型終身保険は終身保険よりも解約返戻率が上がりやすい

低解約返戻金型終身保険の主な特徴は、保険料払い込み期間が満期もしくは満期を過ぎると解約返戻率が100%を超える点です。

  • 満期に受け取る:これまでに支払った保険料を超える解約返戻金
  • 保険料払い込み期間を過ぎて解約:満期に受け取る場合より、解約返戻率が上がっている
  • 保険料払い込み期間中に解約:解約返戻率が100%を下回る

終身保険よりも解約返戻率が上がりやすい傾向のため、老後資金を貯めるのに適した保険商品でもあります。また、保険料払い込み期間中(主に60歳満期)に解約しなければ、解約返戻金が保険料を下回ることはありません。

しかし、満期を迎える前に資金を引き出す可能性がある場合は、10年程度で満期を迎える養老保険や投資信託などから検討してみましょう。

まとめ

老後資金を貯めるのに適した投資対象を探す時は、毎月の収入を圧迫しない程度の負担で済むかどうか、保険料や積立設定金額を確認するのも大切です。

それぞれの商品にはメリット・デメリットがあるので、自身や家族にとって何を優先すべきか考えた上で投資対象を決めましょう。たとえば状況に応じて積立金やポートフォリオを調整したい場合は、投資信託への投資が適しています。また、長期間同じ内容・積立金で資金を貯める際は、税制優遇のあるiDeCoやつみたてNISAなどが適しています。

まずは老後に必要な資金を算出した上で、将来受給できる年金や現在の想定収支、貯蓄から差し引いて不足分を確認するのが大切です。そして、どの投資対象で不足分の資金を貯められるのか、比較検討するのがいいでしょう。

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菊地 祥

菊地 祥

FP3級技能士、投資信託4年目、株式投資8年目。2018年からフリーランスとしてwebライティングやメディア運営を行っています。また、webライターとしては株式投資や投資信託などをやさしく解説。