金融商品をポイントで買付できる証券会社の中でも、国内株式や投資信託などをポイントのみで購入できる楽天証券に注目している方も多いのではないでしょうか。楽天証券は、買い物や各種サービスの利用でポイントを貯めやすい上、口座開設と同時にもらえるポイントでそのまま投資を始めることができます。
この記事では、楽天証券のポイント投資について、メリット・デメリット、評判、始め方を詳しく解説します。ポイント投資を始めたい方、楽天証券を検討している方は、参考にしてみてください。
目次
- ポイント投資とは
- 楽天証券のポイント投資のメリット
2-1.投資信託、国内株式、BOをポイントで購入できる
2-2.100ポイントで始められる
2-3.SPUのポイントアップ対象になる - 楽天証券のポイント投資のデメリット
3-1.期間限定ポイントは投資に回せない
3-2.ポイント投資には上限がある
3-3.楽天クレジットカードでの決済に注意 - 楽天証券のポイント投資の評判
- 楽天証券のポイント投資を始める手順
5-1.ポイントコースの設定
5-2.銘柄やファンドの選択・買付 - まとめ
1 ポイント投資とは
現物株式の銘柄や投資信託のファンドなどの買付をする際、ポイントでその代金の全部または一部の支払いをすることをポイント投資と言います。例えば、1万円分の投資信託ファンドを買付する場合、通常1万円の現金が必要ですが、ポイント投資を活用してそのうちの1,000円分をポイントで支払いすると、9,000円の現金を用意すれば済みます。
各種サービスで貯まったポイントを有効活用しながら投資できるのがポイント投資の特徴で、買付代金に充てられる範囲内であれば、全額ポイントで支払いをすることも可能なので現金を必要としない場合もあります。
これまで現金を使った投資に不安があったり、経済的な理由で一歩を踏み出せなかったりした方でも、ポイントを活用することで手軽に資産運用を始めることができます。
2 楽天証券のポイント投資のメリット
楽天証券でポイント投資を始めるメリットは以下の通りです。
2-1 投資信託、国内株式、BOをポイントで購入できる
投資信託の買付代金の全部または一部をポイントで支払うことができます。ポイントを使用して買付できる投資信託のファンド数は2,600以上に及び、投資で利用できるポイントの最低単位は1ポイント1円からなので、貯まっているポイントがわずかでも無駄にすることなく投資に回すことが可能です。
また、スポット購入および積立購入の二つの方法で投資信託の買付を行えるのもメリットです。スポット購入とは、投資家が決めたタイミングで金額を指定して買付を行う方法で、積立購入とは、あらかじめ設定した日時と金額をもとに毎月自動で買付を行う方法であり、どちらでもポイントによる代金の支払いが可能です。
さらに現物国内株式は買付金額の全部または一部をポイントで支払えるほか、取引手数料もポイントで支払うことができます。なお、現物国内株式の買付でポイント払いを行う場合、基本的に1ポイント1円で利用できますが、買付できる最小単位が定められているため、その範囲内でポイントの支払いを行えます。
注文方法は、国内株式の現物取引の買い注文です。PTS夜間取引を行う場合もポイント投資の対象です。一方、IPO株(新規株式株)やPO株(公募・売出)の取引は、ポイント投資の対象外となっています。
そして、BO(バイナリーオプション)を買付する際にも、その代金の全部または一部をポイントで支払うことができます。バイナリーオプションとは、取引対象の通貨ペアの為替レートが、選択した基準のレートよりも「上がるか」「下がるか」のみを予測する取引のことです。
「ドル・円」「ユーロ・円」「ユーロ・ドル」「ポンド・円」などの通貨ペアが、ポイント投資の対象です。ポイント投資の利用単位も、投資信託や現物国内株式と同様、1ポイント1円からとなっています。
2-2 100ポイントで始められる
楽天証券の投資信託は100円から買付できるので、100ポイント貯まっていればすぐに投資を始められます。ポイントがない場合でも、楽天証券の口座開設と初期設定を済ませれば、期間限定で100ポイントをもらうことができます(2021年4月21日時点)。
楽天証券を含む楽天の各サービスを利用していると、月100ポイント以上貯めることも可能なので、毎月ポイントだけで投資信託の積立をすることも可能です。
2-3 SPUのポイントアップ対象になる
投資信託をポイントで買付すると、SPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象になります。スーパーポイントアッププログラムとは、楽天市場でショッピングをした際に、付与されるポイントの倍率が増える楽天グループのサービスです。
楽天証券で投資信託のポイント買付を行う際、買付時に1ポイント以上利用するか、1回の買付金額が500円以上もしくは楽天ポイントコースに設定すると、ポイントが1倍プラスされます。例えば、投資信託500円分全額をポイント買付したり、1円のポイントと499円の現金で投資信託500円分を買付したりした場合、その対象となります。
なお、楽天証券のポイント投資でSPUのポイントアップ対象となるのは、買付商品が投資信託の場合のみです。現物国内株式やバイナリーオプションの買付をポイントで行っても、SPUのポイントアップ対象にはなりません。
3 楽天証券のポイント投資のデメリット
楽天証券でポイント投資を始める際は以下の注意点もあります。
3-1 期間限定ポイントは投資に回せない
楽天ポイントには、おもに通常ポイントと期間限定ポイントの2種類があります。通常ポイントとは、利用期間制限のないポイントのことで、期間限定ポイントとは利用期間が定められているポイントです。
このうち、楽天証券で投資に利用できるのは、通常ポイントのみとなります。また、通常ポイントでも、他社のポイントやサービスから交換した分の通常ポイントは投資に回すことができません。
3-2 ポイント投資には上限がある
楽天証券で投資に使用できるポイント数には上限があります。投資信託、現物国内株式、バイナリーオプションで利用できるポイント数の上限は、原則、1注文あたり3万ポイント、1ヶ月あたり10万ポイントまでです。
項目 | ダイヤモンド会員 | ダイヤモンド会員以外 |
---|---|---|
1注文あたり | 50万ポイント | 3万ポイント |
1ヶ月あたり | 50万ポイント | 10万ポイント |
上限は会員のランクや頻度によって異なり、それ以上の金額分の買付は現金で支払う必要があります。ただし、楽天ポイントクラブの最高ランクのダイヤモンド会員になると、投資で使用できるポイント数の上限も50万ポイントまで増えます。
3-3 楽天クレジットカードでの決済に注意
楽天クレジットカード決済で買付する際、ポイント投資を併用する場合は注意も必要です。楽天クレジットカード決済とは、投資信託を楽天カードで購入できるサービスのことです。
楽天クレジットカード決済の方法で投資信託を買付すると、その金額の1%分のポイントが付与されます。例えば、投資信託3万円分を楽天クレジットカード決済で買付した場合、付与されるポイントは300ポイントです。
しかし、買付額の一部をポイントで支払うと、その部分については楽天クレジットカード決済によるポイント付与の対象外となります。例えば、買付金額3万円のうち、1,000円分をポイントで支払った場合、楽天クレジットカード決済によるポイント付与の対象額は2万9000円です。そのため、付与されるポイントも300ポイントではなく、290ポイントとなります。
4 楽天証券のポイント投資の評判
楽天証券で実際にポイント投資を行っている方から、以下のような意見や感想が寄せられています。証券会社選びの参考に活用しましょう。
- ポイント投資の活用で資金の余裕がなくても資産運用が始められる
- ポイント投資で複利運用のメリットをより享受できる
- 投資以外でもメリットを受けられる点が良い
- 期間限定ポイントを利用できないのがデメリット
- カード決済で買付する際は利用しないほうがいい
※いずれも個人の感想です。サービスに関してご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。
楽天証券のポイント投資は、100円という少額から始められる点やSPUのポイントアップ対象になる点が楽天ユーザーから高く評価されています。対象となる金融商品は、投資信託、国内株式、BOと幅広く、中でも積立投信などはポイント投資と相性が良いので、毎月貯まったポイントを無駄なく利用することも可能です。
一方、期間限定ポイントや他社から交換したポイントを投資に利用できない点はデメリットになるほか、クレジットカード決済時はポイントを利用しないなど、使い方に気をつけているユーザーも見られます。
5 楽天証券のポイント投資を始める手順
楽天証券のポイント投資は、以下の手順で始めることができます。
5-1 ポイントコースの設定
楽天証券でポイント投資を始めるためには、最初にポイントコースの設定手続きを行います。楽天証券の口座を持っている場合、「楽天証券ポイントコース」「楽天ポイントコース」の2種類から選択可能で、「楽天ポイントコース」を選択するとポイント投資を始められます。
5-2 銘柄やファンドの選択・買付
ポイントコースの設定後、銘柄やファンドを選択した上で、ポイント利用による買付を行います。投資信託、現物国内株式、バイナリーオプションの各手続き方法は、以下の通りです。
投資信託買付手順
投資するファンドを選択した後、買付手続きをする際、利用するポイント数を入力した上で注文します。
現物国内株式買付手順
ポイントの利用方法を設定した上で、買付する銘柄の注文を行います。設定できるポイントの利用方法は、「利用可能なポイントをすべて使用する」「毎日の利用上限の範囲内で使用する」「毎月の利用上限の範囲内で使用する」の3種類あり、その中から選択します。
バイナリーオプションの買付手順
バイナリーオプションの取引画面に移動した後、買付手続きの際、「すべての楽天ポイントを使う」のところにチェックを入れて注文をします。
まとめ
楽天証券のポイント投資では、少額から投資信託や株式投資を始められ、一定の条件を満たすとSPUのポイントアップ対象になるのが主なメリットです。
一方、利用できるポイントの種類が制限されていたり、上限が定められたりする点はデメリットです。さらに、クレジットカードで決済する際は、もらえるポイントが少なくなることもあります。
なお、ポイント投資の方法で買付できる投資信託、現物国内株式、バイナリーオプションはいずれも元本保証の金融商品ではありません。相場の状況によっては、運用中に元本割れする可能性もあります。投資先のファンドや銘柄が元本割れをした場合、買付の際に使用したポイントも減ることになります。
楽天証券のポイント投資に関心のある方は、このようなメリット・デメリットをしっかり把握した上で、検討してみてください。
HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
最新記事 by HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム (全て見る)
- 見守り市場に変革を。介護テックベンチャーがFUNDINNOで9/25募集開始 - 2024年9月20日
- 高速硬化性樹脂で日本の強靭化に貢献。日本総代理店がFUNDINNOで資金調達 - 2024年9月13日
- 子どもが安心安全に利用できるSNSアプリで事業拡大。運営ベンチャーがFUNDINNNOで8/31CF開始 - 2024年8月30日
- DMM株の評判は?メリット・デメリットやアカウント登録手順も - 2024年8月30日
- 採用のミスマッチ・入社後ギャップを解消するテックベンチャーがFUNDINNOで3度目のCF - 2024年8月29日