J-REITの人気ファンドは?販売金額上位10本の成績を比較【2022年5月】

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J-REITとは、国内不動産投資法人のことを指します。J-REITは投資家から募った資金をもとに不動産投資を行うため、ファンドに投資することで間接的に不動産のオーナーになることができます。

REITは分散投資先としても有効に機能するため、ポートフォリオの一つとして運用を考えている人も多いのではないでしょうか。当記事では、直近の販売金額が多いJ-REITを紹介し、魅力や直近の概況についてもレポートしています。新たな投資先としてJ-REITをテーマとしたファンドを探している方はご確認ください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※信託報酬など、課税対象となる数値はすべて税込表示としています。

目次

  1. J-REITファンド販売金額上位10本
  2. ファンドごとの概要
    2-1.ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)
    2-2.eMAXIS Slim 国内リートインデックス
    2-3.明治安田J-REIT戦略ファンド(毎月分配型) (愛称:リート王)
    2-4.J-REIT・リサーチ・オープン(年2回決算型)
  3. J-REITならではの特徴や強み
    3-1.J-REITは税制面の優遇が強み
  4. REITのメリットとリスク
    4-1.メリット
    4-2.リスク
  5. 直近のJ-REIT概況
    5-1.時価総額や東証REIT指数は増加
    5-2.海外投資家による買い支えと投資信託と個人の売り越し
  6. まとめ

1.J-REITファンド販売金額上位10本

SBI証券が扱うJ-REITをテーマとしたファンドの中から、10本のファンドを販売金額順にピックアップしました。

ファンド名 基準価額 純資産 トータルリターン/1年 トータルリターン/3年 シャープレシオ/1年 信託報酬
ダイワJ-REITオープン(毎月分配型) 2,842円 396,502百万円 2.33% 4.77% 0.18 0.792%
eMAXIS Slim 国内リートインデックス 9,693円 10,096百万円 2.94% 0.23 0.187%以内
MHAM J-REITインデックスファンド(毎月決算型) (愛称:ビルオーナー) 9,099円 89,704百万円 2.54% 5.05% 0.2 0.715%
<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド 19,985円 15,629百万円 2.77% 5.25% 0.22 0.275%以内
明治安田J-REIT戦略ファンド(毎月分配型) (愛称:リート王) 7,693円 29,458百万円 2.45% 5.46% 0.2 0.99%
J-REIT・リサーチ・オープン(年2回決算型) 19,035円 60,770百万円 1.60% 5.57% 0.12 1.1%
Smart-i Jリートインデックス 13,886円 3,803百万円 2.92% 5.30% 0.23 0.187%
三菱UFJ Jリートオープン(毎月決算型) 12,501円 4,341百万円 1.23% 4.19% 0.1 1.1%
J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型) 6,707円 367,409百万円 1.56% 5.61% 0.12 1.1%
SMT J-REITインデックス・オープン 20,042円 35,619百万円 2.70% 5.16% 0.21 0.44%

※2022年5月2日時点の情報です。

J-REITをテーマとしたファンドは、東証REIT指数に連動する成績を目指すインデックスファンドが大半を占めています。J-REITインデックスファンドの中でも人気を集めているのは、毎月分配型ファンドです。

ファンドマネージャーが銘柄を選定して運用するアクティブファンドもありますが、インデックスファンドと比べるとファンド本数は少ない傾向です。トータルリターンから見る収益は、株式と比べると4分の1程度となっています。

2.ファンドごとの概要

販売金額上位の10本のファンドから、4つのファンドをピックアップしました。以下、ファンドの概要を解説します。

なお、多くのJ-REITインデックスファンドでベンチマークとされている東証REIT指数の2022年3月末日時点の組入銘柄は以下のとおりです。

銘柄名 用途名
1.日本ビルファンド投資法人 オフィス不動産
2.ジャパンリアルエステイト投資法人 オフィス不動産
3.GLP投資法人 工業用不動産
4.日本プロロジスリート投資法人 各種不動産
5.野村不動産マスターファンド投資法人 店舗用不動産

2-1.ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)

ダイワJ-REITオープンは、東証REIT指数に連動する運用成績を目指す毎月分配型のインデックスファンドです。運用は、大和アセットマネジメントを通じておこなわれます。設定日は2004年、今年で運用期間は18年目です。

2022年5月の販売金額と純資産総額が1位のファンドです。直近5回の分配金は60円です。

2-2.eMAXIS Slim 国内リートインデックス

eMAXIS Slim 国内リートインデックスは、東証リート指数に連動する成績を目指すインデックスファンドです。運用は三菱UFJ国際投信を通じておこなわれます。2019年からスタートした新しいファンドですが、2022年の販売金額ランキングは2位でした。純資産は順調に増加しています。

2-3.明治安田J-REIT戦略ファンド(毎月分配型) (愛称:リート王)

明治安田J-REIT戦略ファンドは、国内証券取引所に上場されているJ-REITと日本国債に投資をおこなうファンドです。毎月18日に決算をおこない、原則として毎月分配を目指します。ベンチマークはありません。運用は明治安田アセットマネジメントを通じておこなわれます。直近6回の分配金は100円です。

2022年3月末日発行の月次レポートには、J-REITをとりまく環境が詳しくレポートされています。ホテルやオフィスは、コロナウイルス感染拡大の影響から抜け出しつつあり、回復傾向にあると報告されています。

組入銘柄上位5本は以下のとおりです。

銘柄名 用途名 組入比率
1.日本ビルファンド投資法人 オフィス不動産 7.9%
2.GLP投資法人 工業用不動産 7.0%
3.日本プロロジスリート投資法人 工業用不動産 6.8%
4.日本都市ファンド投資法人 店舗用不動産 6.1%
5.インヴィンシブル投資法人 ホテル・リゾート不動産 5.7%

2-4.J-REIT・リサーチ・オープン(年2回決算型)

J-REIT・リサーチ・オープンは、J-REITを主な投資対象としたファミリーファンド方式で運用されるファンドです。三井住友トラスト・アセットマネジメントを通じて運用がおこなわれます。ベンチマークはありません。銘柄選定や運用方針はファンドマネージャーが決定します。

2022年3月末日に発行された月次レポートによると、コロナウイルス感染拡大による行動制限が緩和され、インフレに強い資産として不動産が見直される明るい見通しが報告されています。

組入銘柄上位は、住宅やオフィスなどいくつかの物件を手掛ける総合型REITが多くを占めています。組入上位5銘柄は以下のとおりです。

銘柄名 用途名 組入比率
1.ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人 住宅用不動産 6.35%
2.積水ハウス・リート投資法人 住宅、オフィス用不動産 6.29%
3.平和不動産リート投資法人 住宅、オフィス用不動産 5.64%
4.NTT都市開発リート投資法人 住宅、オフィス用不動産 5,15%
5.大和ハウスリート投資法人 住宅、オフィス、商業施設用不動産 5.07%

3.J-REITならではの特徴や強み

REITとは日本語でいう不動産投資信託のことを指します。不動産投資法人が投資家より資金を募り、オフィスや商業施設などの不動産へ投資する制度です。元々はアメリカで誕生した制度ですが、日本ではJ-REITとして日本独自の投資法人が運営されています。

J-REITならではの特徴を以下に解説します。

3-1.J-REITは税制面の優遇が強み

アメリカの不動産投資法人は従業員を雇用し、デベロッパーとして開発も手掛けますが、J-REITは、投資を行う機関として受け皿に徹している点が特徴的です。従業員の雇用はなく、業務運営は外部へ委託、不動産開発は禁止されています。

J-REITではほとんどの運営を外部へ委託しているため、会社運営による収益の波が出にくい特徴があります。法人税優遇と、リスク分散のメリットがJ-REITの強みです。

4.REITのメリットとリスク

資産運用の面からみるREITのメリットとデメリットを解説します。

4-1.メリット

J-REITの主なメリットは以下のとおりです。

  • 収益のほとんどが分配される
  • 少額で複数の不動産へ分散投資できる
  • 換金性の高さ

投資法人は90%以上を分配金として支払うなど、条件を満たすことで法人税が免除される優遇制度があります。法人税がなく、利益の内部留保もないので、投資家は多くの分配金を受け取れる大きなメリットがあります。

換金性の高さも見逃せないポイントです。現物の不動産は、現金化には売出しから売却成立まで一定の時間がかかりますが、REITは証券取引所で売買が成立すると、3営業日後の受渡日に現金を受け取ることができます。少ない資金から投資を始めたい人にとっては、少額で複数の不動産へ分散投資できる点も、メリットとなるでしょう。

4-2.リスク

J-REITが持つ主なリスクは以下のとおりです。

  • 不動産市場のリスク
  • 金利変動のリスク
  • 自然災害によるリスク
  • 上場廃止のリスク
  • 投資法人の運営に関するリスク

不動産特有のリスクとして、自然災害リスクが挙げられます。投資対象の不動産が地震や火災など、自然災害に罹災すると、不動産価格や分配金が変動する可能性があります。

投資法人に関するリスクは、上場廃止や運営のリスクです。J-REITの投資法人は、株式の発行会社に該当します。投資の受け皿に徹しているため、株式会社に比べると運営による価格変動は少ない傾向です。

市況の変化や、金利変動、自然災害などのリスクは注視しておきたいところです。

5.直近のJ-REIT概況

一般社団法人不動産証券化協会のレポートを参考に、直近のJ-REIT市況を以下に記載します。

5-1.時価総額や東証REIT指数は増加

  • 時価総額:16兆6,185億円(15兆5,488億円)
  • 保有不動産額:21兆5,332億円(21兆3,370億円)
  • 東証REIT指数(配当込み):4,536.64(4,243.65)

※数値は2022年3月末時点の情報です。
※()内は前月の数値です。

グラフを確認すると、時価総額は2021年の途中から下降トレンドをたどっていましたが、今年に入って上昇に転じています。先月比で1兆697億円のプラスになりました。東証REIT指数は292.99ポイントの増加です。

時価総額や東証REIT指数両方とも、コロナウイルス感染拡大前の数値には戻っていません。経済活動の正常化と不動産市況の正常化に視線が集まります。

5-2.海外投資家による買い支えと投資信託と個人の売り越し

2022年3月のJ-REIT市況は売り越し775億円、買い越し760億円です。売り越しが15億円多くなりました。J-REITの売り越しと買い越しの内訳は以下のとおりです。

項目 2022年3月 対前月
海外投資家 639億円 507億円
投資信託 ▲143億円 ▲146億円
個人 ▲211億円 ▲159億円
生保損保 ▲346億円 ▲268億円

内訳を確認すると、買い手のほとんどを海外の投資家が占めており、国内の投資信託や個人、生損保はすべて売り手にまわっています。近年のJ-REIT市況の買い手は、海外投資家と証券会社の自己買いです。例外的に投資信託が買い手に回る月も見られます。

今後、外国人投資家の買い越しがいつまで続くのか、米国の金融政策や為替相場と合わせて注目したいポイントです。

まとめ

J-REITをテーマとしたファンドの多くは、東証REIT指数をベンチマークとしたインデックスファンドです。今回紹介したファンドの中では、明治安田J-REIT戦略ファンドとJ-REIT・リサーチ・オープンはファンドマネージャーが銘柄を選定するアクティブファンドとして設定されています。

直近のJ-REIT市況は、時価総額の乱高下が続き、今年に入って少し上向きに転じています。継続的に海外投資家の買い支えが続いてる点は注目ポイントです。アメリカの金融政策や為替相場がJ-REIT相場にどう影響するのか、今後の動きに注目です。

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sayran

「資産形成をより身近に」をモットーに、証券会社にて投資信託を中心にリスクの低い資産形成をオススメしていました。 テキストではよりわかりやすくみなさんの興味分野を解説し、資産形成の理解を広めていきたいと思っています。