コロナ対策で注目。製薬会社の主要銘柄4選、株価推移と最新動向

新型コロナウイルスは、2021年になっても感染拡大を続けています。しかし、米国や英国ではファイザー社などのワクチンの緊急使用が認められ、接種が開始されています。また、現在では主に米国や英国の製薬会社がワクチンの開発を進めていますが、日本企業も開発を手掛けています。

この記事では新型コロナウイルスのワクチン開発で期待される企業の株価推移と、最新動向について解説します。

※この記事は2021年2月3日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 英国と米国では2020年12月から新型コロナワクチン接種開始
  2. 日本国内でも新型コロナワクチン接種開始
  3. 新型コロナワクチンを開発している製薬会社の株価推移
    3-1.ファイザー
    3-2.モデルナ
    3-3.アンジェス
    3-4.塩野義製薬
  4. まとめ

1.英国と米国では2020年12月から新型コロナワクチン接種開始

新型コロナウイルスワクチンは、主にファイザーやモデルナ、アストラゼネカなどが開発を進めており、治験の結果、ワクチンを投与した人の方が投与していない人よりも、新型コロナウイルスを発症した人は少ないと発表されています。

世界でもっとも早く新型コロナウイルスワクチンの接種が始まったのは英国です(2020年12月8日)。2021年1月18日までに400万人以上が1回目の接種を受けました。そして感染者数が世界最多の米国では、2020年12月14日から接種が始まり、2021年2月1日には約2,600万人が接種を受けています。

2.日本国内でも新型コロナワクチン接種開始

厚生労働省は、1月20日に米ファイザーと新型コロナウイルスワクチンの供給契約を結んだと発表。2021年度中に1億4,400万回(7,200)万人分の供給を受けます。

これまでに日本政府は、米モデルナと2,500万人分、英アストラゼネカと6,000万人分の契約を結んでいるので、ファイザーとの契約を合わせると1億5,700万人分に達します。ワクチンが国内で承認され、供給できる準備が整えば、国民全体にワクチンが供給できるように準備しているのです。

ただ、3社のうち承認申請しているのはファイザーのみで、同社のワクチンがもっとも早く接種が始まる見通しになっています。また、一度に全国民分のワクチンを確保できないので、順位を決めて接種をおこなっていく見込みです。

3.新型コロナワクチンを開発している製薬会社の株価推移

世界各国でワクチンの接種は始まっていますが、ワクチンを開発している製薬会社の株価はどうなっているのでしょうか。まずは、開発が進んでいる海外企業から見ていきます(2021年2月3日(JST)時点)。

3-1.ファイザー

株価 34.99ドル
PER 15.39倍
配当利回り 4.34%

ファイザーは、新型コロナウイルスワクチンの開発にいち早く成功。2021年末までに最大13億回分のワクチンを世界で生産することを見込んでいます。ワクチン1回分あたりの販売価格は19.50ドルで、ワクチンの売上は約200億ドルを超えると見込まれています。

2019年度の売上は517.50億ドルなので、大きな売上増が期待されています。ワクチン開発期待によって、2020年3月20日の安値27.48ドルから12月8日の42.56ドルまで、株価は約55%上昇しました。

ただ、2022年度以降もワクチンの売上が持続するかわかりません。新型コロナウイルスの感染拡大が収束するとともにワクチン市場は縮小する可能性があります。また、モデルナなどとの競争が激しくなる恐れもあるので、今後の株価動向には注意が必要です。

3-2.モデルナ

株価 158.58ドル
PER 赤字
配当利回り

モデルナは、米国のバイオ医薬品メーカーで、メッセンジャーRNAを利用した医薬品を開発しています。新型コロナウイルスのワクチン開発により、2020年の株価は8倍以上に上昇しました。

5億回分のワクチンを米国やEU(欧州連合)など世界各国に供給する計画で、日本国内でも臨床試験(治験)が始まります。モデルナのワクチンは武田薬品工業(4502)が国内で開発・供給します。

続いて、日本企業を紹介します。

3-3.アンジェス(4563)

株価 1,263円
PER 赤字
配当利回り

アンジェスは大阪発の創薬ベンチャー。新型コロナウイルスのワクチンは2020年6月から治験を実施し、11月から対象人数を拡大して効果を確認する段階に進んでいます。そして、タカラバイオと協力して生産体制を整えています。国内企業では開発と生産体制がもっとも進んでいる企業といえます。

日本政府は2020年の第2次補正予算に「ワクチン生産体制等緊急整備基金」として1,377億円を計上。アンジェスは93.8億円の補助を受けています。

ただ、株価は2020年2月の安値375円から6月の高値2,492円まで6.6倍に上昇。その後は調整が入り1,000~1,500円のレンジでの推移となっています。海外勢に比べて国内企業は後れを取っているので、治験や生産体制をどの程度早く進めていくのかが課題となりそうです。

3-4.塩野義製薬(4507)

株価 5,752円
PER 15.56倍
配当利回り 1.84%

塩野義製薬は、2020年12月に新型コロナウイルスワクチンの治験を開始。アピ株式会社とその子会社であるUNIGENと協力し、2021年度末までに年間3,500万人分の生産体制を整備することを目指しています。

ただ、株価は2020年6月の7,183円をピークに調整局面になっています。アンジェス同様、治験や生産体制をどの程度早く進めていくかが今後の課題となりそうです。

まとめ

新型コロナウイルスのワクチンは、ファイザーやモデルナなど海外勢がメインとなり開発を進めています。ただ国内勢も開発を進めており、今後の動向が注目されます。また、日本国内でのワクチン接種がどのようにされていくのかにも関心が集まりそうです。

それぞれの銘柄の株価は最新動向に大きく左右されることが想定されるため、投資を考える方は最新ニュースの確認を怠らず、慎重に投資タイミングを伺う必要があります。

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山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011