ニッセイ投資信託の評判・実績は?人気ファンドのコストや他ファンド比較も

※ このページには広告・PRが含まれています

今回は、投資信託の商品紹介シリーズ第7回目です。ニッセイアセットマネジメントが運用するファンドを紹介します。同社は日本最大級の機関投資家のひとつである日本生命のグループ会社です。

運用商品のラインナップは、個人向けが株式型、債券型、バランス型、その他(REIT、ハイブリット債など)、法人向けが、国内株式、国内債券、バランス型、外国株式、外国債券、オルタナティブ(REIT、プライベート・エクイティ、マルチアセットなど)です。運用銘柄数は2022年1月5日時点で369銘柄が流通しています。

個人向け商品を中心に、人気ファンドを見ていきましょう。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※この記事は2022年1月5日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
※信託報酬の表記は全て年率・税込です。

目次

  1. ニッセイAMの株式型ファンド
  2. ニッセイAMの債券型ファンド
  3. ニッセイAMのバランス型ファンド
  4. ニッセイAMのその他ファンド
  5. ニッセイAMファンドを他社と比較
    5-1.ベンチマーク:日経225
    5-2.ベンチマーク:MSCIコクサイ
  6. まとめ

1 ニッセイAMの株式型ファンド

ニッセイアセットマネジメントが運用する株式ファンドは、執筆時点で82銘柄です。このうち、純資産額を基準に上位3銘柄の3年間の運用実績と、信託報酬を紹介します。

純資産額が最も積み上がっているファンドは、外国株式インデックス・ファンドで3,795.60億円です。同社が運用するファンドの中で、最大規模です。その他の2銘柄も純資産額が1,000億円以上で、投資家から支持を得ていると言えます。3銘柄ともに、つみたてNISAの対象で、買付手数料が無料です。

信託報酬については、外国株式インデックス・ファンドと日経225インデックス・ファンドは、低い水準に設定されています。

ファンド名 信託報酬(%) 純資産額(億円) 騰落率/3年(%) 差(%)
外国株式インデックス・ファンド 0.14 3,795.6 67.2 0.6
MSCIコクサイ 66.6
日経225インデックス・ファンド 0.28 2,028.7 30.7 6.2
日経平均株価 24.5
日本株ファンド 1.07 1,071.2 16.7 -7.4
TOPIX 24.1

※基準日2022年1月5日
※騰落率は基準価額(税引前分配金再投資)

2 ニッセイAMの債券型ファンド

ニッセイアセットマネジメントが運用する債券ファンドは、44銘柄です。その中から、純資産額を基準に上位3銘柄の運用実績(3年)、信託報酬を紹介します。

債券型ファンドはニッセイ/パトナム・インカムオープンの純資産額が600億円積み上がっています。このファンドが保有している債券は、米国国債、モーゲージ証券、投資適格債が中心で、平均格付けがAA-です。

高格付け債は、スプレッド(同期間の国債と債券の金利差)が薄いため、米国債利回りと連動性が高いという性質があります。2022年内に米国では3回の政策金利引き上げが予想されています。2022年1月5日現在0.25%のFFレート(政策金利)が2022年末には1.00%に上昇する可能性が高いため、債券ファンドには逆風が吹きそうです。

ファンド名と参考指標 信託報酬(%) 純資産額(億円) 騰落率/3年(%) 差(%)
ニッセイ/パトナム・インカムオープン 1.65 600.5 14.0 1.7
ブルームバーグ米国総合インデックス 12.3
日本インカムオープン 0.1595 452.4 0.7
高利回り国債ファンド 1.21 221.3 9.1

※基準日2022年1月5日
※騰落率は基準価額(税引前分配金再投資)

3 ニッセイAMのバランス型ファンド

ニッセイアセットマネジメントが運用するバランス型ファンドは、47銘柄です。その中から、純資産額を基準に上位3銘柄の騰落率(3年)、信託報酬を紹介します。

バランス型では毎月決済型のファンドが上位を占有しています。下表のように、豪州ハイ・インカム株式ファンドの純資産額は1,144億円積み上がっています。騰落率(3年)が12.6%と*参考指数の37.0%を大きく下回っています。これは、毎月の分配金が要因です。

毎月決算型のファンドは毎月分配金が支払われます。資産から分配金が支払われるため、複利効果は期待できませんが、一方で毎月の生活費を補う目的等での投資には向いています。

*参考指数:ベンチマークの代わりにニッセイアセットマネジメントが参考としている指数

ファンド名と参考指標 信託報酬(%) 純資産額(億円) 騰落率/3年(%) 差(%)
豪州ハイ・インカム株式ファンド(毎月決済型) 1.21 1,144.4 12.6 -24.4
S&P/ASX200指数   37.0
アメリカ高配当株ファンド(毎月決済型) 1.276 545.0 43.7
オーストラリア高配当株ファンド(毎月決済) 1.21 407.5 12.7 -24.3
S&P/ASX200指数 37.0

※対象:DC(確定拠出年金)を除くファンド
※基準日2022年1月5日
※騰落率は基準価額(税引前分配金再投資)

4 ニッセイAMのその他ファンド

同社運用ファンドの中で、騰落率(3年)が最も高かった銘柄は、AI関連株式ファンド(為替ヘッジなし)です。騰落率は126.4%と、3年間で2倍以上に上昇しました。

このファンドは、R&I(格付投資情報センター)の選定する「R&Iファンド大賞2021」において、テクノロジー関連外国株式部門の優秀ファンド賞を受賞しました。組入上位銘柄は、アルファベット、エヌビディア、テスラ、マイクロソフト、アマゾン、メタ・プラットフォームズなどAI業界で世界をリードする銘柄が占めています。

ファンド名 信託報酬(%) 純資産額(億円) 騰落率/3年(%)
AI関連株式ファンド(為替ヘッジなし) 1.2925 634.5 126.4
SDGsグローバルセレクトファンド資産成長株(為替ヘッジなし) 1.584 1,017.7 93.9
AI関連株式ファンド(為替ヘッジあり) 1.2925 442.4 114.7

※基準日2022年1月5日
※騰落率は基準価額(税引前分配金再投資)

5 ニッセイAMファンドを他社と比較

ベンチマークが同じ、ニッセイアセットマネジメントと他社のインデックス・ファンドを、信託報酬と純資産額について比較しました。

5-1 ベンチマーク:日経225

日経225は、日本経済新聞社が発表する株式指数で、東証プライム上場銘柄のうち、代表的な225銘柄をもとに算出されています。

ニッセイ日経225インデックス・ファンドの信託報酬は、他社より若干高めです。しかしながら、純資産額は2,028.70億円と高く、他社を大きく引き離しています。

ファンド名 信託報酬(年率%) 純資産額(億円)
ニッセイ日経225インデックス・ファンド 0.275 2,028.70
i-SMT日経225インデックス(ノーロード) 0.187 4.05
たわらノーロード日経225 0.187 550.73
iFree日経インデックス 0.154 273.43
eMAXIS Slim 日経平均 0.154 360.66

5-2 ベンチマーク:MSCIコクサイ

MSCIコクサイは、日本を除く先進国22カ国に上場する大型・中型株(約1,300銘柄)を対象としている指数で、市場時価総額の約85%をカバーしています。この指数に連動するファンドを購入することで先進国の株式をほぼ網羅することができます。

MSCIコクサイに連動する動きを目指すニッセイ外国株式インデックス・ファンドは、信託報酬が他社よりも低く設定されています。純資産額は3,795.60億円とOne-たわらノーロードの1,707.86億円の2倍以上積み上がっています。

ファンド名 信託報酬(年率%) 純資産額(億円)
ニッセイ外国株式インデックス・ファンド 0.1023 3,795.60
i-SMTグローバル株式インデックス 0.209 6.46
One-たわらノーロード 先進国株式 0.10989 1,707.86
iFree外国株式インデックス 0.209 183.11

まとめ

純資産額が大きいファンドは人気の銘柄と言えます。ニッセイアセットマネジメントのファンドの中で最も純資産額が積み上がっているファンドは、ニッセイ外国株式インデックス・ファンドです。この銘柄は、信託報酬率が低く、世界中の株式を組み入れているため長期運用に適していると言えます。

運用成績は、AI関連株式ファンドの騰落率は為替ヘッジあり/なし共に100%(期間3年)を超える好成績で、他のファンドを大きく引き離しています。

投資信託はほかにも色々な種類があるので、信託報酬や過去の成績などを見比べ、購入するファンドを決めていきましょう。

The following two tabs change content below.

藤井 理

大学3年から株式投資を始め、投資歴は35年以上。スタンスは割安銘柄の長期投資。目先の利益は追わず企業成長ともに株価の上昇を楽しむ投資スタイル。保有株には30倍に成長した銘柄も。
大学を卒業後、証券会社のトレーディング部門に配属。転換社債は国内、国外の国債や社債、仕組み債の組成等を経験。その後、クレジット関連のストラテジストとして債券、クレジットを中心に機関投資家向けにレポートを配信。証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト、AFP、内部管理責任者。