個人で運用する私的年金制度で、掛け金や利益、給付金などに対する税制上の優遇措置が取られているiDeCoは、将来の備えを考える方に利用されています。多くの証券会社がiDeCoに対応しており、マネックス証券もその1つです。
そこで今回は、マネックス証券のiDeCoの評判や取扱商品、手数料などを紹介しますので、証券会社選びの参考にしてください。
※この記事は2020年12月15日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
目次
- マネックス証券のiDeCoの特徴とメリット
1-1.口座管理手数料が無料
1-2. iDeCo専用のロボアドバイザーサービスを利用可能
1-3.コールセンター窓口が利用しやすい - マネックス証券のiDeCoの注意点とデメリット
2-1.大手ネット証券のなかでは商品が少ない - マネックス証券のiDeCoの評判は?
- マネックス証券のiDeCo対応商品例
4-1.One DC国内株式インデックスファンド
4-2.eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
4-3.マネックス資産設計ファンド(育成型) - マネックス証券のiDeCoに必要な手数料
5-1.iDeCo加入時の手数料
5-2.運用時の手数料
5-3.給付時・還付時の手数料 - まとめ
1.マネックス証券のiDeCoの特徴とメリット
マネックス証券のiDeCoには、以下のような特徴やメリットがあります。
- 口座管理手数料が無料
- iDeCo専用のロボアドバイザーサービスを利用可能
- コールセンター窓口が利用しやすい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1-1.口座管理手数料が無料
マネックス証券のiDeCoの特徴として、口座管理手数料が無料という点が挙げられます。
iDeCoを利用する場合、すべての金融機関に共通して定められた口座管理手数料(税込171円)を支払うことになりますが、金融機関によってはさらに独自の手数料が発生する場合があります。しかしマネックス証券では、常時口座管理手数料が0円となっているため、コストを抑えた運用が可能です。
また、iDeCo給付時や還付時でもマネックス証券への支払手数料は発生しません。
1-2.iDeCo専用のロボアドバイザーサービスを利用可能
マネックス証券では、iDeCo専用のロボアドバイザーサービス「iDeCoポートフォリオ診断」を提供しているのも、特徴の1つです。5つの簡単な質問に答えるだけで、利用者にとって最適な資産運用プランを提案してくれます。
そのため、投資の経験が少ない方や投資信託に関する知識がない方でも、マネックス証券ならiDeCoを利用しやすいというメリットがあります。
1-3.コールセンター窓口が利用しやすい
マネックス証券では、iDeCo専用のコールセンター窓口「マネックス証券iDeCo専用ダイヤル」を設置しています。
他社のiDeCo専用窓口では、平日の17時までしか対応していないために、連絡したくてもできないケースがあります。ですが、マネックス証券のコールセンターは、平日が9時~20時まで、土曜日でも9時~17時まで受け付けており、平日の日中に仕事をしている方でも利用しやすくなっています。
2.マネックス証券のiDeCoの注意点とデメリット
一方で、マネックス証券のiDeCoの注意点・デメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 大手ネット証券のなかでは商品が少ない
詳しく解説していきます。
2-1.大手ネット証券のなかでは商品が少ない
マネックス証券のiDeCoのデメリットを挙げるとすれば、他の大手ネット証券と比較して、取扱商品数が少ないことが挙げられます。
口座開設数などの指標から、SBI証券・楽天証券・auカブコム証券・マネックス証券・松井証券の5社を「大手ネット証券会社」と呼びます。これらのネット証券大手5社のiDeCo取扱商品数は以下の通りです。
- SBI証券:84本
- 松井証券:40本
- 楽天証券:32本
- auカブコム証券:27本
- マネックス証券:26本
このように、大手ネット証券で比較した場合、マネックス証券の取り扱う銘柄数が最も少ないことがわかります。ただし、銘柄数が多すぎてどれを選べばいいのかわからなくなる場合もあるため、銘柄数の少なさが単純にデメリットに直結するというわけでは無いともいえます。
3.マネックス証券のiDeCoの評判は?
マネックス証券のiDeCoについては、SNSやアンケート会社などにさまざまな評判・口コミが寄せられていますので、一部を紹介したいと思います。
まずは、良いものから見ていきましょう。
- 「手数料が安い」
- 「信託報酬が低い投資信託が多い」
- 「商品が絞られているので選びやすい」
- 「問い合わせへの対応がいい」
※上記はすべて個人の感想です。最新情報などについてはご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。
マネックス証券のiDeCoに対しては手数料・信託報酬の安さについて良い評判が集まっています。
長期的な資産運用となるiDeCoでは、コストを抑えた運用が重要になり、マネックス証券ではそれを実現できると感じているユーザーが多いことがうかがえます。また、低コストの商品を中心に取り扱いが絞られているため、選びやすいといった声や、問い合わせをした際の対応力の高さを評価する声が寄せられています。
次に、良くないものを見てみましょう。
- 「iDeCoのページが外部サイトになるため、ID・パスワードを入力するのが面倒」
- 「商品や投資比率の変更方法がよくわからない」
商品や対応というよりは、ネット上での手続き方法について不満の声が見られました。
4.マネックス証券のiDeCo対応商品例
ここでは、マネックス証券のiDeCo対応商品の一部を紹介したいと思います。
今回紹介するのは、低コストでの運用が可能な以下の銘柄です。
- One DC国内株式インデックスファンド
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
- マネックス資産設計ファンド(育成型)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
4-1.One DC国内株式インデックスファンド
国内株式パッシブ・ファンド・マザーファンドへの投資を行い、東証株価指数(TOPIX)に連動する投資成果を目標に運用されるファンドです。
マザーファンドは、インデックスとポートフォリオにおける個別銘柄の構成比率のバランスを取ることで、リスク対策を取りつつ運用を行っています。
国内株式が投資対象であること、東証株価指数がベンチマークであることから、情報を得やすく、状況を把握しやすいというメリットがあります。信託報酬は年率0.154%と低く設定されているため、コストを抑えながら運用することが可能です。
4-2.eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
マザーファンドへの投資を通じて、実質的に日本を含む先進国と新興国の株式市場に投資ができるファンドです。世界各国の株式で構成された「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込、円換算ベース)」をベンチマークに運用されます。
投資銘柄の構成比率は、アメリカをメインにした先進国株式に88%、中国をメインにした新興国株式に12%となっています。信託報酬が年率0.1144%以下とかなり低く設定してあるため、長期運用に対する適性がある銘柄となっています。
4-3.マネックス資産設計ファンド(育成型)
マザーファンドへの投資を通じて、実質的に国内・海外の株式、債券、リート(不動産投資信託)への投資を行うファンドです。世界の6資産に分散投資ができるため、リスクを抑えながら信託財産の成長による収益を目指した運用が可能です。
また、育成型のファンドであり、分配金は経費控除ののちに自動的に再投資されるため、積極的な資産運用を目指す方に向いているファンドとなっています。
信託報酬は年率0.55%と先述した2銘柄よりは高く設定されていますが、購入時の手数料や換金手数料が掛からないノーロードファンドですので、運用に対する負担を軽減することができます。
5.マネックス証券のiDeCoに必要な手数料
iDeCoを利用するにあたっては、さまざまな手数料が発生します。手数料は継続的なコストとして長く付き合っていくことになりますので、しっかり把握しておきましょう。
マネックス証券のiDeCoで発生する手数料には、具体的に以下のようなものがあります。
- iDeCo加入時の手数料
- 運用時の手数料
- 給付時・還付時の手数料
それぞれ詳しく見ていきましょう。
5-1.iDeCo加入時の手数料
新たにiDeCoに加入する場合、または企業型確定拠出年金から移管する場合には、手数料が発生します。これは、どの証券会社で加入する場合にも共通して必要になる手数料で、国民年金基金連合会に対して2,829円(税込)を支払います。
5-2.運用時の手数料
実際にiDeCoで資産運用をする場合には、口座管理手数料が発生します。
マネックス証券は口座管理手数料が0円となっていますので、国民年金基金連合会と信託銀行に支払う手数料のみが必要となります。それぞれの金額は以下の通りです。
- 国民年金基金連合会への手数料:105円(収納1回につき、実質毎月)
- 事務委託先金融機関への手数料:66円(月額)
iDeCoでは、毎月積立投資をすることになるため、どちらも月額の経費として考えておきましょう。月額にして171円(税込)、年額で2,052円となります。
5-3.給付時・還付時の手数料
iDeCoで運用した資金の給付を受ける場合や、発生した利益の還付を受ける場合にも、手数料が発生します。それぞれの金額は以下の通りです。
- 給付事務手数料:440円
- 還付事務手数料:1,488円
給付事務手数料は信託銀行に支払う手数料で、給付を受けるたびに440円(税込)の手数料が発生します。また、還付を受ける場合は、国民年金基金連合会に1,048円、信託銀行に440円を還付のたびに支払うことになります。
これら以外には、他社のiDeCoに移管する場合や、企業型確定拠出年金に移管する場合は、4,400円の移管手数料をマネックス証券に支払います。
まとめ
今回は、マネックス証券のiDeCoの評判や対応商品、手数料などについて紹介しました。
手数料が低く、信託報酬が低い商品が揃っているマネックス証券は、長期運用のコスト負担を抑えられる証券会社の一つといえます。iDeCoへの加入を考えているなら、マネックス証券の利用も検討してみてはいかがでしょうか。
山本 将弘
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