老後資金のための資産形成の一環として投信積立を行う方が増えてきており、最近はクレジットカードによる投信積立サービスも拡大しています。中でもマネックス証券の「マネックスカード」は利用に応じてポイントが貯まる仕組みになっており、高還元率で投信積立を行えるのが特徴です。
そこでこの記事では、「マネックスカード」の投信積立について、条件や年会費等を他社サービスと比較しながら詳しく解説します。積立投資に関心のある方、ポイ活をしながら将来必要な資金を作りたい方はご参考ください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※本記事は、2022年2月20日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。
目次
- マネックスカード「投信積立」とは
- マネックスカード「投信積立」のメリット
- マネックスカード「投信積立」を他社のクレカ投資と徹底比較
3-1.マネックス証券×マネックスカード
3-2.SBI証券×三井住友カード
3-3.楽天証券×楽天カード
3-4.tsumiki証券×エポスカード
3-5.セゾンポケット×セゾンカード - マネックスカード「投信積立」の始め方
- まとめ
1 マネックスカード「投信積立」とは
「マネックスカード」とは、ネット証券大手のマネックス証券とクレジットカード企業「アプラス」の提携により発行されているクレジットカードです。
マネックスカードでは、マネックスカードの利用に応じてマネックスポイントが貯まる仕組みで、カードショッピングのポイント還元率は1%です。貯まったポイントは、マネックス証券での株式手数料に利用できるほか、「dポイント」や「nanaco」「Tポイント」など、他社のポイントに交換することもできます。
一方、投信積立の付与率は1.1%と業界最高水準なのも大きな特徴です。マネックスカードの積立サービスは2022年2月25日開始予定であり、対象口座は「特定口座」「一般口座」「一般NISA」「つみたてNISA」ですが、ジュニアNISAやiDeCo、毎日つみたてサービスは対象外となるので留意しておきましょう。
2 マネックスカード「投信積立」のメリット
短期間で大きな利益を狙うのではなく、長期でコスパ重視の資産形成を行う方法のひとつがクレジットカード決済による投信積立です。中でもマネックスカードは他社と比較して、高いポイント還元率となっているので、特にコスパ重視の投資家に適したサービスとなっています。
また、マネックスカードの投信積立は自動で積立額を決済してくれるので、手間もかからないうえ、全投資信託の購入手数料が無料で、ほとんどの投資信託で解約手数料がかからないため、取引コストを気にする必要もありません。
さらに、投信積立は毎月少額から積み立て購入するので、仕組上、「ドルコスト平均法」を活用することができます。ドルコスト平均法は、定期的に決まった金額で購入する投資方法を指し、価格が安い日には多く、価格が高い日には少なく購入することができるので、結果的に平均購入単価が平準化される効果を期待できます。
そのため、投資初心者の方が「乗り遅れたくない」という焦りから高値掴みをしたり、「損失拡大が怖い」という理由から安値で売ったりするなど、感情による誤った投資判断を減らすことも可能になります。
また、一般NISAなら非課税期間5年、つみたてNISAなら非課税期間20年と、長期運用に適した制度を利用可能となっている点も大きなメリットです。
ただし、マネックスカードは発行審査が他のクレジットカードより厳しい場合もあり、ハイステータスなクレジットカードを持つ方でも審査落ちするケースがあります。このほか、貯まったマネックスポイントは再投資に使えない点も留意しておきましょう。
3 マネックスカード「投信積立」を他社のクレカ投資と徹底比較
クレカ投信積立サービスを活用できる主要証券は、「マネックス証券×マネックスカード」「SBI証券×三井住友カード」「楽天証券×楽天カード」「tsumiki証券×エポスカード」「セゾンポケット×セゾンカード」など様々です。また、年内には、auカブコム証券もポイントが貯まる「auPayクレジットカード」での積立サービスを開始する予定です。
以下では、各社クレカ積立サービスの条件やサービス等を詳しくご紹介していきます。
3-1 マネックス証券×マネックスカード
年会費 | 550円(初年度無料) |
申込単位 | 原則1,000円~ |
積立設定上限 | 毎月合計5万円以下 |
対象銘柄 | マネックス証券で取扱う積立可能な銘柄 |
対象口座 | 特定、一般口座、一般NISA、つみたてNISA |
投信積立の付与率 | 当月の約定金額全体の1.1% |
※上記は、執筆時点で想定している内容によるもので、今後、内容が変更になる場合があります。
マネックスカードの年会費は550円ですが、投信積立によるカード決済利用を含む年間1回以上のクレジットカード利用で、翌年度年会費は無料となるため、投信積立設定を行えば、年会費無料で利用できます。
サービス(申込)開始時期は2022年2月25日(金)の予定で、初回マネックスポイント付与日は2022年4月上旬が予定されています。
3-2 SBI証券×三井住友カード
年会費 | 三井住友カード(NL)は永年無料 ゴールド(NL)は5,500円 |
申込単位 | 原則100円~ |
積立設定上限 | 毎月合計5万円以下 |
対象銘柄 | SBI証券で取扱う積立可能な銘柄 |
対象口座 | 特定、一般口座、一般NISA、つみたてNISA |
投信積立の付与率 | 0.5%~2.0% |
三井住友カードの種類には、主に「一般カード」「ゴールドカード」「プラチナカード」があり、年会費や投信積立の付与率が異なります。例えば、三井住友カード(NL)のような一般カードは0.5%付与、ゴールドカードは1.0%付与、プラチナカードは2.0%付与となっています。
また、利用額(100万円以上)に応じて、翌年度以降の年会費(三井住友カード ゴールド<NL>の場合)を永年無料にできるのが特徴です。対象取引や算定期間等の実際の適用条件などの詳細は、三井住友カードのホームページをご確認ください。
3-3 楽天証券×楽天カード
年会費 | 永年無料(スタンダードの場合) |
申込単位 | 原則100円~ |
積立設定上限 | 毎月合計5万円以下 |
対象銘柄 | 楽天証券で取り扱う積立可能な銘柄 |
対象口座 | 特定、一般口座、一般NISA、つみたてNISA |
投信積立の付与率 | 0.2%~1.0% |
投信積立の付与率は、代行手数料が0.4%未満のファンドの場合で0.2%還元、代行手数料が0.4%以上のファンドの場合で1.0%還元となっています。
一方、購入上位ファンドである「eMAXIS Slim」「バンガード」などの低コストファンドは、還元率が大きく下がる場合もあるため、代行手数料や還元率等を事前に確認しておくことが重要です。
3-4 tsumiki証券×エポスカード
年会費 | 永年無料 |
申込単位 | 原則100円~ |
積立設定上限 | 毎月合計5万円以下 |
対象銘柄 | tsumiki証券で取扱う積立可能な銘柄 |
対象口座 | つみたてNISA |
投信積立の付与率 | 0.1%~0.5% |
投信積立の付与率は、投信積立を続けている年数で異なります。投信積立サービスを開始して4年目までは毎月0.1%ずつエポスポイントが付与され、5年目以降は0.5%還元となります。
なお、積立対象銘柄は、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」「セゾン資産形成の達人ファンド」「コモンズ30ファンド」「ひふみプラス」「まるごとひふみ15」の5ファンドに厳選されています。
3-5 セゾンポケット×セゾンカード
年会費 | 永年無料 |
申込単位 | 原則1,000円~ |
積立設定上限 | 毎月合計5万円以下 |
対象銘柄 | セゾンポケットで取扱う積立可能な銘柄 |
対象口座 | つみたてNISA、株つみたて |
投信積立の付与率 | 0.1% |
「セゾンポケット×セゾンカード」の還元率は0.1%と低水準ですが、ポイント失効期限の設けられていない「永久不滅ポイント」を還元して貰えるのが大きな特徴です。また、セゾンポケットでクレカ投信積立できるのは投資信託だけではなく、個別株やETFも積立購入することができます。
各社の主な特徴を一覧表にまとめると以下の通りです。マネックスカードのポイント還元率は、他社クレカ投資サービスと比べて高水準なので、投信積立とポイント投資を効率的に行うことができます。また、年会費を無料にする条件のハードルも低いので、取引コストを気にせず、将来必要なお金を作るのにも適しています。
項目 | 年会費 | 還元率 | 申込単位 |
---|---|---|---|
マネックス証券×マネックスカード | 永年無料※ | 1.1% | 1,000円から |
SBI証券×三井住友カード | 永年無料※ | 0.5%~2.0% | 100円から |
楽天証券×楽天カード | 永年無料 | 0.2%~1.0% | 100円から |
tsumiki証券×エポスカード | 永年無料 | 0.1%~0.5% | 100円から |
セゾンポケット×セゾンカード | 永年無料 | 0.1% | 1,000円から |
4 マネックスカード「投信積立」の始め方
マネックスカードの投信積立を始めるためには、マネックス証券の口座開設を行う必要があります。なお、口座開設手続きを行う際、本人確認書類の提出が必要になるので、事前準備しておくとスムーズに手続きを進めることができます。
次に、アプラスのお申込みページからマネックスカードの申し込み手続きを行います。マネックスカードの入会に際してはアプラス所定の審査があり、申込みから発行まで2週間程度かかる場合があります。
口座開設が完了し、マネックスカードが届いたら、実際に投信積立の設定を行います。マネックス証券のホームページにログイン後、「投信・積立」→「ファンドを探す」→「ファンド検索・商品一覧」から申込み可能です。
また、マネックスカードの投信積立では、最大2,200ポイントが付与されるキャンペーンも実施中です。「最大2200ポイントプレゼント!マネックスカードキャンペーン」は、キャンペーン期間中(2022年2月7日~5月31日)にマネックスカードを申込みすれば、カード発行したユーザーにマネックスポイント500ポイント付与されます。
そして、同期間中にカードショッピング合計10万円(税込)以上利用すれば、1,500ポイント付与され、さらに同期間中にApple Pay設定で200ポイント付与されます。
このほか、マネックスカードの投信積立が2022年2月25日より開始されるのと並行して、「最大1000ポイントがもらえる!マネックスカード投信積立開始記念キャンペーン」が実施される予定です。同キャンペーンでは、キャンペーン期間内(2022年2月25日~4月8日)より、マネックスカードによる初回(初月)積立金額に応じて、最大1,000ポイント付与されます。
まとめ
マネックスカードの投信積立は、業界でも高水準のポイント還元率が特徴で、証券口座に入金することなく、手軽に資産運用を始められます。また、マネックス証券の投資信託取扱本数は1,000本以上と数多くの銘柄が揃っているので、利用者の投資目的にあったファンドを探しやすいのもメリットです。
2022年5月31日までは最大2,200ポイントを貰えるキャンペーンも実施されているので、マネックスカードの投信積立を始めるのに適した機会となっています。マネックスカードの投信積立に関心のある方は、条件や年会費等をしっかりと理解した上で、検討してみてください。
HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム
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