レバレッジ取引のメリット・デメリットは?リスクを避ける方法も

レバレッジ取引をうまく利用すれば、少額の資金でも大きな利益を狙えます。しかし、大きな損失がでる恐れもあるので、きちんと取引ルールを決めておくことが大切です。この記事では、レバレッジ取引のメリットやデメリット、リスクを避ける方法について解説します。

目次

  1. レバレッジ取引とは
  2. レバレッジ取引の種類
    2-1.信用取引
    2-2.FX
    2-3.CFD取引
    2-4.暗号資産(仮想通貨)
  3. レバレッジ取引のメリット
    3-1.大きな金額の取引ができる
    3-2.売りからでも利益を狙える
  4. レバレッジ取引のデメリット
    4-1.大きな損失がでる可能性がある
    4-2.長期保有には不向き
  5. レバレッジ取引のリスクを避ける方法
    5-1.レバレッジを抑える
    5-2.ロスカットルールを決める
  6. まとめ

1.レバレッジ取引とは

レバレッジ取引とは「てこの原理」という意味で、証拠金を口座に預け、それを担保にすることで、証拠金の何倍もの取引ができる仕組みのことです。

株式では、「信用取引」がレバレッジ取引に該当します。証拠金率30%の信用取引では、取引金額の30%の証拠金を用意することで取引が可能になるのです。

2.レバレッジ取引の種類

主なレバレッジ取引の手段を紹介します。

2-1.信用取引

信用取引とは、証券会社に現金や株式を担保として預け、証券会社からお金を借りて株式を買ったり、株券を借りて売却(空売り)したりする取引です。預けた担保の価値の約3.3倍までの株式を取引することができます。

2-2.FX

FXは”Foreign Exchange”の略で、「外国為替証拠金取引」のことです。日本円を米ドルに交換するなど、通貨を売買する際に生じる差額を利益とすることを目的とした取引です。

FXのレバレッジ取引では、担保となる証拠金の25倍までの金額を取引できます。通常の為替取引の場合、10万円の元手では10万円分の外貨しか取引できません。しかし、レバレッジ25倍であれば、10万円の25倍、つまり最大250万円の取引が可能です。証拠金の25倍までの金額を取引できるのが、FXのレバレッジ取引の大きな特徴なのです。

2-3.CFD取引

CFDは”Contract for Difference”の頭文字をとったもので、「差金決済取引」のことを指します。「差金決済取引」とは、買いと売りの差額のみを交換する取引のことです。現物の受け渡しをせず、反対側の取引で発生した差額で決済するため、「差金決済」と呼ばれているのです。広義には、FXもCFD取引に含まれます。

レバレッジは対象商品によって異なりますが、GMOクリック証券では以下のようになっています(2022年5月2日時点)。

  • 株価指数CFD:レバレッジ10倍
  • 商品CFD:レバレッジ20倍
  • 株式CFD:レバレッジ5倍

2-4.暗号資産(仮想通貨)

暗号資産(仮想通貨)のレバレッジ取引は、口座に預けた証拠金を担保に、証拠金の2倍の金額で取引することができる取引方法です。例えば、50万円を用意してレバレッジ2倍で取引すると、50万円の2倍である100万円の暗号資産(仮想通貨)を取引することができます。

3.レバレッジ取引のメリット

レバレッジ取引のメリットについて解説します。

3-1.大きな金額の取引ができる

現物取引の場合、自己資金が100万円であれば、取引できる金額も100万円です。しかし、レバレッジ取引の一種である信用取引では、自己資金(保証金)が100万円であれば、その約3.3倍の約330万円まで取引することができるのです。

このように、同じ100万円の自己資金でも、レバレッジ取引を利用すれば、現物取引の数倍の取引ができるメリットがあります。

3-2.売りからでも利益を狙える

レバレッジ取引では、買いだけでなく売りからでも利益を狙うことができます。

たとえば、信用売り(空売り)は、証券会社からお金ではなく、株を借りて、その株を売るという取引方法です。そして、高い値段で株式を売って安い値段で買い戻せば、利益がでます。

マーケットがどのような環境でも利益を狙えるというのは、レバレッジ取引の大きなメリットです。

4.レバレッジ取引のデメリット

レバレッジ取引のデメリットについても解説します。

4-1.大きな損失がでる可能性がある

現物取引の場合、手元に100万円の現金があり、100万円分の株を買って株価が半分になっても、損失は50万円、残りの資産は50万円となり、負債はありません。

しかし、レバレッジ3倍の信用取引で300万円分の株を買い、株価が半分になった場合、損失は150万円となり、50万円(100万円-150万円)の負債を抱えることになります。

このように、レバレッジ取引である信用取引は自己資金の約3.3倍まで取引できるというメリットがありますが、株価が大きく下落すると自己資金以上の損失を出して負債が残る可能性がある「ハイリスク・ハイリターン」の取引なのです。

FXやCFDでは、信用取引よりもさらにレバレッジをかけることができるので、より大きな損失がでる恐れがあります。

4-2.長期保有には不向き

レバレッジ取引は、長期で保有することには向いていません。なぜなら、マーケットが長期的に上昇するときでも一時的に大きく下がる場面もあり、レバレッジ取引を行うと強制ロスカットになる可能性があるからです。強制ロスカットとは、相場が変動して含み損が大きくなったときに、強制的にポジションを解消して損失を確定させることです。

レバレッジ取引は、短期的な利ざやを狙うときに適した投資手法なので、長期で保有するときは現物やレバレッジをかけない取引をするようにしてください。

5.レバレッジ取引のリスクを避ける方法

レバレッジ取引はリスクの高い取引ですが、やり方によってはリスクを抑えることも可能です。レバレッジ取引のリスクを抑える方法について解説します。

5-1.レバレッジを抑える

損失と利益はレバレッジに比例するので、自分が許容できる損失額をあらかじめ見積もっておく必要があります。自分の許容範囲内のレバレッジで取引を行えば、急激な株価の変動に動揺することなく、信用取引などのレバレッジ取引を有効活用できます。

初心者の方は、取引に慣れるために、最初はあまり大きなレバレッジをかけないようにしてください。まずは、2倍以下のレバレッジから取引を始めるといいでしょう。

5-2.ロスカットルールを決める

ロスカットとは、損失が拡大しないようにするために、含み損の出たポジションを決済することです。たとえば、株価が1,000円以下になったら決済するなどの、ロスカットに対するルールを決めておきましょう。

ロスカットが行われないと、損失が拡大し、預けた証拠金を全額失うだけでなく、追加で資金を支払わなければならなくなる場合もあります。ロスカットすると損失は確定しますが、原則として最低限の資金を確保することはできるのです。

ただし、相場の変動が激しすぎる場合、預けた証拠金以上の損失が発生する恐れもあるので注意が必要です。

まとめ

レバレッジ取引を利用すれば、短期間で大きな利益を狙うことも可能です。しかし、大きな損失がでる恐れもあるので、レバレッジを抑え、ロスカットルールをきちんと守るようにしてください。

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山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011