2020年12月のIPO、注目企業は?上場市場や想定価格、各IPOのおすすめ証券会社も

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12月はIPO(新規株式公開)ラッシュのシーズンで、26銘柄の上場が予定されています。

IPOが人気となっている背景には、株価の初値が公募価格を大きく上回り売却益が得られるケースが多いということがあります。銘柄によっては初値が公募価格の何倍にもなることがあります。過去には、10倍以上上昇した銘柄もありました。

IPO株を購入するには抽選に参加する必要があります。しかし人気の高い銘柄ほど当選確率が低いため、なかなか当選することはありません。当選確率を上げるためには多くの証券会社に応募する必要がありますが、中には申込に前受金が必要な証券会社もあります。

今回は、12月に予定されているIPO26銘柄の中から、特に人気の高い銘柄と、各企業のIPO申込に便利な証券会社を解説します(11月28日時点の情報に基づき執筆しています)。

目次

  1. 12月のIPO銘柄リスト
  2. 当選確率が高いウェルスナビ(7342)
    2-1.ウェルスナビIPOの詳細
    2-2.ウェルスナビIPOの想定
    2-3.ウェルスナビの購入に便利な証券会社
  3. ローランド(7944)が再上場
    3-1.ローランドIPOの詳細
    3-2.ローランドIPOの想定
    3-3.ローランドの購入に便利な証券会社
  4. トースターが大ヒットしたバルミューダ(6612)
    4-1.バルミューダIPOの詳細
    4-2.バルミューダIPOの想定
    4-3.バルミューダの購入に便利な証券会社
  5. (株)スタメン(4019)
    5-1.スタメンIPOの詳細
    5-2.スタメンIPOの想定
    5-3.スタメンの購入に便利な証券会社
  6. ビートレンド(株)(4020)
    6-1.ビートレンドIPOの詳細
    6-2.ビートレンドIPOの想定
    6-3.ビートレンドの購入に便利な証券会社
  7. かっこ(株)(4166)
    7-1.かっこIPOの詳細
    7-2.かっこIPOの想定
    7-3.かっこの購入に便利な証券会社
  8. (株)ココペリ(4167)
    8-1.ココペリIPOの詳細
    8-2.ココペリIPOの想定
    8-3.ココペリの購入に便利な証券会社
  9. ENECHANGE(株)(4169)
    9-1.ENECHANGE IPOの詳細
    9-2.ENECHANGE IPOの想定
    9-3.ENECHANGEの購入に便利な証券会社
  10. (株)東京通信(7359)
    10-1.東京通信IPOの詳細
    10-2.東京通信IPOの想定
    10-3.東京通信の購入に便利な証券会社
  11. (株)オンデック(7360)
    11-1.オンデックIPOの詳細
    11-2.オンデックIPOの想定
    11-3.オンデックの購入に便利な証券会社
  12. まとめ

1.12月のIPO銘柄リスト

例年12月はIPO件数が増える時期ですが、2020年は以下の26銘柄が予定されています。15日から上場が始まり、17日には1日で5銘柄が同時上場します。

項目 上場日 コード 市場 IPO銘柄名 主幹事証券
1 12月15日 9415 東証2部 (株)ビーイングホールディングス 野村
2 12月15日 4019 東証マザーズ (株) スタメン 大和
3 12月16日 6612 東証マザーズ バルミューダ(株) みずほ
4 12月16日 7092 東証マザーズ (株)Fast Fitness Japan 野村
5 12月16日 7944 東証(未定) ローランド(株)               SMBC日興、UBS
6 12月17日 4165 東証マザーズ (株) プレイド みずほ、Bank of America
7 12月17日 4020 東証マザーズ ビートレンド(株) みずほ
8 12月17日 4935 JASDAQ (株)リベルタ 野村
9 12月17日 6229 東証二部 (株) オーケーエム 三菱UFJMS
10 12月17日 4166 東証マザーズ かっこ(株) SBI
11 12月18日 4167 東証マザーズ (株)ココペリ 大和
12 12月18日 7031 東証マザーズ (株)インバウンドテック 東海東京
13 12月21日 7964 東証マザーズ (株)いつも みずほ
14 12月21日 7358 東証(未定) (株)ポピンズホールディングス 大和
15 12月22日 4168 東証マザーズ (株) ヤプリ みずほ、大和
16 12月22日 4170 東証マザーズ (株)Kaizen Platform SBI
17 12月22日 7342 東証マザーズ ウェルスナビ(株) SBI,大和
18 12月23日 4169 東証マザーズ ENECHANGE(株) みずほ
19 12月23日 7695 東証マザーズ (株)交換できるくん SBI
20 12月24日 4171 JASDAQ (株)グローバルインフォメーション エイチ・エス
21 12月24日 7359 マザーズ (株) 東京通信 野村
22 12月25日 6230 東証二部 SANEI(株) 大和
23 12月25日 4172 JASDAQ 東和ハイシステム(株) 野村
24 12月25日 4881 東証マザーズ (株)ファンペップ SBI
25 12月28日 4884 東証マザーズ クリングルファーマ(株) 野村
26 12月29日 7360 東証マザーズ (株)オンデック 野村

全26銘柄のうち注目銘柄について紹介していきます。

2.当選確率が高いウェルスナビ(7342)

テレビや雑誌で話題のロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」による資産運用会社で、手独立系投信会社と肩を並べる規模となっています。顧客層は20~50代が9割を占めており、この世代の金融資産が650兆円であることを勘案すると、今後の成長余地が大きいと言えます。同社の業績は赤字ですが、これは広告宣伝費、開発のための人件費が要因です。中長期的には利益、CFの最大化を目指しています。

2-1.ウェルスナビIPOの詳細

ウェルスナビのIPO詳細は以下の通りです。

上場市場 東証マザーズ
主幹事証券 SBI、大和
引受幹事証券等 みずほ、三菱UFJMS、野村、岡三、auカブコム、岡三オンライン、大和コネクト証券
想定価格 1,100円
上場日 12月22日
仮条件決定日 12月3日
仮条件 1,100円~1,150円
ブック・ビルディング期間 12月7日から12月11日
公開価格決定日 12月14日
IPO発表日申し込み期間 12月15日から12月18日
公募株数 2,500,000
売り出し株数 13,094,300
オーバーアロットメント 1,559,400

2-2.ウェルスナビIPOの想定

数あるロボアドバイザー資産運用会社のなかで、ウェルスナビが上場第一号となります。そのため注目度が高く、初値は上がりやすい傾向にあります。仮条件が1,100円から1,150円なので、公募価格は上限の1,150円に決まる可能性が高そうです。当選した場合は11.5万円が必要になります(1,150円×100株)。

申し込む場合はブック・ビルディング(12月7日から11日)期間に「いくらで、何株購入したいか」の希望を証券会社に申し込みます。12月14日に公募価格が発表され、当選した場合は正式に申し込みをする必要があります(12月15日から18日)。上場日は12月22日です。

発行数が多いため、当選確率が高い銘柄だと言えます。上場時の発行株式総数4,496.7万株に対し、38.2%に相当する1,715.3万株(売り出し株数+公募+オーバーアロットメント)がIPOの対象となります。一人100株当選した場合、単純計算では当選人数は171,537名ですが、海外投資家にも最大で779.7万株(売り出し株数+公募株の半数未満)が販売されるため、国内の当選人数は約9万3,500名となる可能性があります。

一方で、上値は、発行数が多いため限定的となりそうです。短期売買ではなく、長期保有に適した銘柄だと言えそうです。大型IPOのため、上場時に株価が公募価格の2、3倍に跳ね上がるような銘柄ではありませんが、初値は公募価格を上回る水準が予想されます。

2-3.ウェルスナビの購入に便利な証券会社

ウェルスナビの幹事証券はIPOに定評のあるSBI証券と大和証券です。このほか、岡三オンラインでは事前入金なしで申し込みできます。

3.ローランド(7944)が再上場

ローランドは業績低迷を理由に2014年10月にMBO(経営陣による買収)により東証一部の上場を廃止しました。その後、構造改革を経て中長期的に競争力を維持・拡大させるための事業基盤を確立することができたため、さらなる企業価値の向上を図る目的で再上場が決まりました。

2019年12月時点の一株当たり純利益と準資産総額はそれぞれ97.92円と670.07円で、想定価格3,260円を基準にすると、PERが33倍、PBRが4.8倍です。時価総額は891億円です。

売り出し1,171万株のうち国内は556.23万株の予定です。一人100株と仮定すると55,623人と多く、IPOに当選しやすい銘柄と言えます。公募ゼロの売り出し100%のIPO案件です。

3-1.ローランドIPOの詳細

ローランドのIPO詳細は以下の通りです。

上場市場 東証(未定)
主幹事証券 SMBC日興、UBS
引受幹事証券等 野村、松井、楽天、SBI、マネックス、DMM株
想定価格 3260円
上場日 12月16日
仮条件決定日 11月30日
仮条件価格 2810円~3710円 
ブック・ビルディング期間 12月1日から12月7日
売り出し価格決定日 12月8日
IPO発表日申し込み期間 12月9日から12月14日
公募株数 0
売り出し株数 11,710,000
オーバーアロットメント 585,500

3-2.ローランドIPOの想定

市場からの吸収金額は、オーバーアロットメントを含めると最大で456.1億円と大きな金額です。また、このIPOは投資ファンドの出口案件色が強いため、投資家から嫌気されやすいと言えます。寄り付きで公募価格を下回る可能性も考えたほうが良さそうです。

3-3.ローランドの購入に便利な証券会社

幹事のSMBC日興証券では、当選後に辞退した場合は1カ月ネットからのIPOの申し込みができなくなるというペナルティーがあります。当選確率が高い銘柄のため、IPO申し込み時に事前入金なしで申し込みできる松井証券やDMM株を検討しましょう。

4.トースターが大ヒットしたバルミューダ(6612)

事業内容は「家電製品の企画・デザイン・設計・開発・販売」で、製造はしていません。2015年に販売された高価格かつ高性能のスチームトースターが世界的にヒットし、累計で100万台以上を販売しています。デザインや使いやすさを追求した個性的で魅力がある商品が特徴です。

4-1.バルミューダIPOの詳細

バルミューダのIPO詳細は以下の通りです。

上場市場 東証マザーズ
主幹事証券 みずほ
引受幹事証券等 SBI、三菱UFJMS、丸三、エース、極東、岩井コスモ、カブコム、マネックス、DMM
想定価格 1780円
IPO仮条件 1780-1930円
上場日 12月16日
ブック・ビルディング期間 11月30日から12月4日
公開価格決定日 12月7日
IPO発表日申し込み期間 12月8日から12月11日
公募株数 1,235,000
売り出し株数 200,000
オーバーアロットメント 215,200

4-2.バルミューダIPOの想定

上場市場は東証マザーズです。一株当たりの利益は96.39円、純資産が266.14円のため、公募価格を上限の価格1,930円とした場合、PERは20.02倍、PBRが7.25倍です。割高感はなく、公募価格を上回って推移する可能性が期待できる銘柄です。PER25倍で2,410円、30倍で2,890円です。なお、時価総額は1.930円を基準に求めると約149.3億円です。

懸念材料は、同じ日に大型銘柄のローランドが上場するため、資金が分散化されてしまうことです。

4-3.バルミューダの購入に便利な証券会社

幹事のみずほ証券や、主幹事の次に割当の多いSBI証券、IPOの抽選資金が不要なDMM株が便利です。

5.(株)スタメン(4019)

エンゲージメント経営プラットフォーム「TUNAG」というSaaS(Software as a Service)モデルのサービスを提供し、企業活動の支援を行っている企業です。

「TUNAG」の売上構造は新規導入時に発生する初期導入収益および月々発生する月額収益が売上の主な構成要素のため、年間契約を行っている既存の契約をベースに新規顧客の収益が積み上がる構造となっています。コロナ禍でも順調に利益を伸ばしています。

なお、SaaS(Software as a Service)とは、ベンダーが提供するクラウドサーバーにあるソフトウェアを、インターネット経由でユーザーが利用できるサービスのことで、エンゲージメントとは「会社と従業員」のタテの相互信頼関係、及び「従業員同士」のヨコの相互信頼関係が確立されている状況です。

5-1.スタメンIPOの詳細

(株)スタメンのIPO詳細は以下の通りです。

上場市場 東証マザーズ
主幹事証券 大和
引受幹事証券等 野村、みずほ、SMBC日興、SBI、マネックス、東洋、DMM、大和コネクト証券
想定価格 800円
上場日 12月15日
仮条件決定日 11月27日
仮条件価格 800~880円
ブック・ビルディング期間 11月30日から12月4日
公開価格決定日 12月7日
IPO発表日申し込み期間 12月8日から12月11日
公募株数 1,000,000
売り出し株数 600,000
オーバーアロットメント 240,000

5-2.スタメンIPOの想定

上場市場は東証マザーズです。株価を880円と想定した場合の時価総額は74.14億です。公開規模が小さく、人気が高まりやすい業態のため、初値は公募価格の2倍以上になる可能性があります。

5-3.スタメンの購入に便利な証券会社

大和コネクト証券は、大和証券グループ本社が100%出資し2019年4月に設立した証券会社です。主幹事が大和証券グループ本社のため、IPOにも一定の期待ができる証券会社です。

6.ビートレンド(株)(4020)

飲食店や小売店を展開する企業に対し、顧客管理ツールとしてのソフトウェアプラットフォーム「betrend」をSaaS型で継続的に提供するとともに、顧客に合わせた周辺サービスを提供しています。

月額定額課金に加え、会員数や通信料に応じた従量課金や店舗毎課金を組み合わせた年間契約を基本とするストック型のビジネスモデルです。契約が解約されない限りは売上高が次期以降も一定となるため、単発の利益を重ねるフロー型と比較して安定的な収益基盤を構成しています。

6-1.ビートレンドIPOの詳細

ビートレンド(株)のIPO詳細は以下の通りです。

上場市場 東証マザーズ
主幹事証券 みずほ
引受幹事証券等 丸三、いちよし、岩井コスモ、エース、マネックス、DMM株
IPO発表日 11月12日
上場日 12月17日
仮条件決定日 11月27日
仮条件価格 2680~2800円
ブック・ビルディング期間 12月1日から12月7日
公開価格決定日 12月8日
IPO発表日申し込み期間 12月9日から12月14日
公募株数 80,000
売り出し株数 84,500
オーバーアロットメント 24,600

6-2.ビートレンドIPOの想定

IPO価格を上限の2,800円とした場合、時価総額は28.8億円と小型で市場への影響は小さいと言えます。IPO株数がオーバーアロットメントを含め1,891枚(1枚=100株)と希少性が高い銘柄のため、上場日には寄り付かない可能性もあります。

6-3.ビートレンドの購入に便利な証券会社

東証マザーズ上場の小型案件で当選確率の低い銘柄のため、当選するにはなるべく多くの証券会社に申し込む必要があります。しかし、IPOを申し込むには事前入金が必要です。そのため、IPO申し込み時に事前入金不要で抽選が受けられるDMM株が便利です。

7.かっこ(株)(4166)

事業の中核は、EC(電子商取引)分野における「不正検知サービス」です。オンライン決済時に代金未払いとなりうる注文をリアルタイムで検知するSaaS型サービス「O-PLUX」が主力製品です。「O-PLUX」のストック収益額(定額課金と従量課金である審査費用の合計)は順調に伸び、第3四半期累計金額は430,876千円(前年同期比12.7%増)に拡大、業績は順調に伸びています。

7-1.かっこIPOの詳細

かっこ(株)のIPO詳細は以下の通りです。

上場市場 東証マザーズ
主幹事証券 SBI 
引受幹事証券等 SMBC日興、みずほ、あかつき、岩井コスモ、岡三、極東、静銀ティーエム、東洋、松井、マネックス、水戸、楽天、岡三オンライン、DMM株
想定価格 1,890円
上場日 12月17日
IPO仮条件 1,860円~2,020円
ブック・ビルディング期間 12月2日から12月8日
公開価格決定日 12月9日
IPO発表日申し込み期間 12月10日から12月15日
公募株数 245,000
売り出し株数 5,000
オーバーアロットメント 37,500

7-2.かっこIPOの想定

東証マザーズ上場の小型案件です。IPO株数はオーバーアロットメントを含めても2,875枚(1枚=100株)と少ないため、希少性の高い銘柄です。SaaS型アルゴリズムを提供していること、業績が順調に伸びていることから人気化しやすい銘柄と言えます。寄り付きは、公募価格を大幅に上回る可能性があり、上場日に寄り付かない可能性があります。

7-3.かっこの購入に便利な証券会社

IPO株数が少ない一方、引受証券会社は多い案件です。抽選時の事前入金が不要な松井証券、岡三オンライン、DMM株が便利です。

8.(株)ココペリ(4167)

中小企業の成長を支援するBtoB・SaaSモデルのビジネスプラットフォーム事業を展開しています。経営支援プラットフォーム「Big Advance」は、各金融機関の取引先の中小企業に対して、問題解決や成長につながる機能をSaaS形式で提供しています。「Big Advance」の導入金融機関、会員企業数は順調に伸びており、収益も増加しています。

第13期事業年度(2019年4月~2020年3月)のビジネスプラットフォーム事業の収益は、前年同期比223.3%増の4億1,367万円でした。

8-1.ココペリIPOの詳細

(株)ココペリのIPO詳細は以下の通りです。

上場市場 東証マザーズ
主幹事証券 大和
引受幹事証券等 SBI、丸三、マネックス、松井、DMM株、大和コネクト証券
想定価格 1,300円
上場日 12月18日
IPO仮条件 1,400円~1,600円
ブック・ビルディング期間 12月3日から12月9日
公開価格決定日 12月10日
IPO発表日申し込み期間 12月11日から12月16日
公募株数 276,000
売り出し株数 806,400
オーバーアロットメント 162,300

8-2.ココペリIPOの想定

上場市場は東証マザーズで、時価総額100億円程度の中型銘柄です。IPO仮条件が想定価格1,300円を上回る1,400円から1,600円に決まりました。企業業績も順調に伸びていることや、中小企業の成長を支援するBtoB・SaaSモデルのビジネスプラットフォーム事業を展開している企業ということ、吸収金額が16.18億円と小さいため、初値は公募価格を大きく上回る水準で寄り付く可能性が高いと思われます。

8-3.ココペリの購入に便利な証券会社

抽選時の事前入金が不要な松井証券とDMM株、IPOに定評のあるSBI証券が便利です。

9.ENECHANGE(株)(4169)

消費者向けのエネルギープラットフォーム事業(電力・ガス切り替えプラットフォーム『エネチェンジ』等の運用)、エネルギー会社等向けのエネルギーデータ事業(クラウド型DXサービス「EMAP(デジタルマーケティング支援)」、「SMAP(スマートメーター活用SaaS)」等の提供)を行っています。

9-1.ENECHANGE IPOの詳細

ENECHANGE(株) のIPO詳細は以下の通りです。

上場市場 東証マザーズ
主幹事証券 みずほ
引受幹事証券等 大和、野村、三菱UFJMS、SMBC日興、いちよし、SBI、マネックス、楽天、松井、auカブコム、大和コネクト証券
想定価格 520円
上場日 12月23日
仮条件決定日 12月3日
ブック・ビルディング期間 12月7日から12月11日
公開価格決定日 12月14日
IPO発表日申し込み期間 12月15日から12月18日
公募株数 50,000
売り出し株数 330,000
オーバーアロットメント 57,000

9-2.ENECHANGE IPOの想定

上場市場は東証マザーズです。価格を520円とした場合の時価総額は29.9億円と小型案件です。当選株数は43.7万株で、当選本数は4,370枚と、小型案件のため初値はIPO価格を上回る水準で寄り付く可能性が高い銘柄です。

9-3.ENECHANGEの購入に便利な証券会社

規模の割に幹事証券が多い案件です。当選本数が少ない案件のため、主幹事のみずほ証券や副幹事の大和証券が無難です。また、抽選時の事前入金が不要な野村證券や松井証券、auカブコム証券なども選択肢に挙がります。

10.(株)東京通信(7359)

連結子会社7社及び持分法適用会社1社で構成され、主な事業はアプリ事業及び広告代理事業です。国内向けカジュアルゲームアプリの売上高が、2019年12月期は前期比39.8%増の10.6億円となり、国内でのトラックレコードを着実に積み上げています。

10-1.東京通信IPOの詳細

(株)東京通信のIPO詳細は以下の通りです。

上場市場 東証マザーズ
主幹事証券 野村
引受幹事証券等 みずほ、岩井コスモ、いちよし、SBI、マネックス、楽天、松井
想定価格 1,250円
上場日 12月24日
仮条件決定日 12月4日
ブック・ビルディング期間 12月8日から12月14日
公開価格決定日 12月15日
IPO発表日申し込み期間 12月16日から12月21日
公募株数 610,000
売り出し株数 390,000
オーバーアロットメント 150,000

10-2.東京通信IPOの想定

上場市場は東証マザーズです。IT系企業で、スマホゲームアプリ開発及びネット広告代理事業により業績も順調に伸びています。前評判が高い銘柄のため、公募価格を大きく上回る寄り付きが予想されます。

10-3.東京通信の購入に便利な証券会社

人気の銘柄のため、当選のためには、なるべく多くの証券会社に申し込むことを検討しましょう。抽選時の事前入金が不要な野村證券や松井証券などが便利です。

11.(株)オンデック(7360)

国内中小企業が当事者となる買収や合併を行う際に、譲渡希望者と買収希望者の仲介、またはいずれか一方のフィナンシャルアドバイザーとして助言を行うことが主要業務です。

11-1.オンデックIPOの詳細

(株)オンデックのIPO詳細は以下の通りです。

上場市場 東証マザーズ
主幹事証券 野村
引受幹事証券等 大和、みずほ、SBI、岡三、東洋、藍沢、エース、楽天、マネックス、大和コネクト証券、岡三オンライン
想定価格 1270円
上場日 12月29日
仮条件決定日 12月9日
ブック・ビルディング期間 12月11日から12月17日
公開価格決定日 12月18日
IPO発表日申し込み期間 12月21日から12月24日
公募株数 300,000
売り出し株数 250,000
オーバーアロットメント 82,500

11-2.オンデックIPOの想定

上場市場は東証マザーズです。想定価格1,270円に対して、PERは40倍、PBRが6.8倍。規模は違いますが同業の日本M&Aセンター(東証1部:2127)のPER114倍、PBR28倍と比較すると、割安感があるため、初値は想定価格を大きく上回りそうです。

オーバーアロットメントを加味したIPOの当選株数は632,500株で、当選は6,325枚となります。当選本数が少ないため、当選確率が低い銘柄と言えそうです。

11-3.オンデックの購入に便利な証券会社

IPOの当選株数が少ないため、抽選時の事前入金が不要な野村證券、岡三オンラインなどが候補になります。

まとめ

12月のIPOは11月30日時点で26銘柄です。このうち、注目の10銘柄を取り上げました。

IPOは申し込みをしなければ始まりません。当選するまで根気よく参加することが大切です。また、銘柄を選ばないと、当選したとしても初値がIPO価格を下回ることもよくありますので注意しましょう。

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藤井 理

大学3年から株式投資を始め、投資歴は35年以上。スタンスは割安銘柄の長期投資。目先の利益は追わず企業成長ともに株価の上昇を楽しむ投資スタイル。保有株には30倍に成長した銘柄も。
大学を卒業後、証券会社のトレーディング部門に配属。転換社債は国内、国外の国債や社債、仕組み債の組成等を経験。その後、クレジット関連のストラテジストとして債券、クレジットを中心に機関投資家向けにレポートを配信。証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト、AFP、内部管理責任者。