投資信託は資産運用の中でもメインと言えるほど人気の高い商品です。投資信託の収益率は様々ですが、頻繁にポートフォリオの組み替えを行うアクティブファンドは、運用者の手腕が問われる投資信託商品です。その中でも「ひふみ投信」「ひふみワールド」は、数多くのユーザーを抱える投資信託で、日本や世界の成長企業に投資できる直販投信として注目されています。
そこでこの記事では、投資信託を検討している方のために、ひふみ投信・ひふみワールドのメリットやデメリット、評判などについて詳しく解説するので、参考にしてみてください。
目次
- ひふみ投信・ひふみワールドの特徴・メリット
1-1.国内外の成長企業の株式に分散投資が可能
1-2.確かな実績を持つ企業が運用・販売
1-3.わかりやすい手数料体系
1-4.高い収益率とそれを支える独自の運用ノウハウ
1-5.NISAに対応している - ひふみ投信・ひふみワールドのデメリット
2-1.インデックス投資と比べると信託報酬は高め
2-2.元本割れや為替変動のリスクがある
2-3.レオス・キャピタルワークスでの口座開設が必要 - ひふみ投信・ひふみワールドの評判
- ひふみ投信・ひふみワールドの始め方
4-1.口座開設に必要なもの
4-2.口座開設・取引開始までの手順 - まとめ
1 ひふみ投信・ひふみワールドの特徴・メリット
「ひふみ投信」「ひふみワールド」は、レオス・キャピタルワークス株式会社が提供・販売する投資信託商品です。どのような特徴・メリットのある商品なのかを詳しく見ていきましょう。
1-1 国内外の成長企業の株式に分散投資ができる
ひふみ投信は国内株式、ひふみワールドは海外株式に投資するタイプの投資信託(ファンド)商品です。それぞれ、国内外の成長企業の株式に対し、ファンドを通して分散投資を行うのが主な特徴です。
分散投資は一般的にリスク回避の効果が期待できるものの、様々な銘柄の株式を購入する必要があるため、多額の資金が必要になります。
一方、ひふみ投信やひふみワールドでは、国内外の株式や投資証券など様々な資産から構成されたファンドに投資できるので、投資家は少額資金からリスク分散の図られた運用を行うことができます。
また、ひふみ投信やひふみワールドは「顔の見える投資」をコンセプトにしており、投資先企業に関する情報のほか、運用を担当するスタッフの顔写真やコメントまで公表しています。また、銘柄に入る企業について、財務データだけでなく経営ビジョンなどの観点から慎重な調査と選定が行われているのも特徴です。
1-2 確かな実績を持つ企業が運用・販売
ひふみ投信・ひふみワールドを提供するレオス・キャピタルワークスは、2003年設立の投資運用やコンサルティングの分野で成長してきた企業です。組成したファンド商品の口座数や運用額はしっかり成長しているほか、多くのコンテストの受賞歴を持ち、業界や投資家からその実力が高く評価されています。
最近は民間ロケットのスポンサーを務めたり、メディアにも多数出演したりするなど、投資の裾野を広げるべく、幅広く活動しています。
レオス・キャピタルワークス社は、「資本市場を通じて社会に貢献」を企業理念に、投資先の成長を重視するスタイルで成長を重ねています。他の投資運用会社と比較すると、企業規模のそれほど大きくない企業に対しても、精密な調査のもとで積極的に出資をする特徴があります。顧客である投資家への利益還元と投資先の成長の両立を目指すスタイルが投資先からうかがえます。
投資家としては実績と実力を備えたプロに資産運用を任せることで、運用のための情報収集や作業を気にすることなく、日々の仕事や生活に打ち込めるのもメリットです。
1-3 わかりやすい手数料体系
投資信託では信託報酬の他にも様々な手数料が発生します。売買の際の手数料や、口座の維持管理手数料、入出金手数料などがかかる場合もあって複雑です。
一方、ひふみ投信・ひふみワールドは、運用会社のレオス・キャピタルワークスが証券会社や銀行を通さずに直接販売している投資信託なので、購入時手数料は無料です。解約時にかかる信託財産留保額(解約手数料)などもかかりません。
ひふみ投信・ひふみワールドに必要な費用(信託報酬)は、ひふみ投信が預けた資金の1.078%(税込)、ひふみワールドが1.628%のみとなります。
また、5年以上の利用の場合、信託報酬の一部を還元するサービスもあり、実質的に0.2~0.4%の信託報酬が割り引かれます。
1-4 高いリターンとそれを支える独自の運用ノウハウ
ひふみ投信・ひふみワールドは、アクティブファンドという積極的に銘柄の組み替えを行いながら日経平均などのベンチマーク以上の収益を狙っていくファンドです。また、収益は自動的に再投資されるため、長く利用するほど収益性が高まるといった特徴もあります。
ひふみ投信の過去5年の収益は平均すると13.0%となり、信託報酬を差し引いても10%を上回ります。ひふみワールドは運用開始から半年ほどですが、基準価額は2020年5月時点で+3.76%となっており、世界的なコロナ禍があった中でも奮戦しています。
アクティブファンドでは、ファンド運営元の力量が収益に大きく影響します。プロのファンドマネージャーの持つ高度な運営ノウハウで、様々な市場の状況に迅速かつ適切に対応していることが、ひふみ投信やひふみワールドの大きな特徴です。
1-5 NISAに対応している
ひふみ投信は一般のNISAやつみたてNISAに、ひふみワールドは一般のNISAにそれぞれ対応しています。NISA口座を開設して利用すると、毎年、定められた範囲内の投資額は非課税となるのが特徴です。
投資信託を売却した時や分配金を受け取った際は、20.315%の税金(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税)がかかり、収益を大きく低下させることになります。特に、ひふみ投信で積立投資などを検討している場合は、NISA口座の利用を検討するのがおすすめです。
2 ひふみ投信・ひふみワールドのデメリット
ひふみ投信・ひふみワールドのデメリットについても解説します。投資は自己責任なので、どのような金融商品でもデメリットをしっかり確認した上で、慎重に投資判断を行うことが大切です。
2-1 インデックス投資と比べると信託報酬は高め
ひふみ投信・ひふみワールドはアクディブファンドなので、その信託報酬はインデックスファンドと比較すると高めです。インデックスファンドは、日経平均株価などの指数に連動した運用を目指すもので、リスクやリターンの幅が狭く安定しやすいのが特徴です。運用の手間があまりかからないことや、投資家利益の保護を理由に信託報酬は低めに設定されています。
ひふみ投信やひふみワールドのようなアクティブファンドは、運用の取り組みが成績を左右するため、情報収集や運用のための費用がかかり、信託報酬が高くなります。そのぶん、インデックスファンドよりも信託報酬を差し引いたリターンは大きくなる場合も多く、一長一短と言えます。
2-2 元本割れや為替変動のリスクがある
ひふみ投信やひふみワールドは、収益化を見込める商品ではあっても、債券のように元本が保証されている商品ではありません。また、運用成績上はプラスになっていたとしても、為替ヘッジがされていないため、円に換算すると収益がそれほどでもない場合もあります。
これらのリスクはファンドの種類によらず、すべての投資信託におけるリスクとなるので留意しておきましょう。
2-3 レオス・キャピタルワークスでの口座開設が必要
ひふみ投信やひふみワールドに投資するには、レオス・キャピタルワークスで専用の口座を開設する必要があります。すでに他の金融機関や証券会社で投資信託用の口座を作っていたとしても、その口座では利用できない点に注意しましょう。
レオス・キャピタルワークスでは、証券会社口座からでも投資ができる「ひふみプラス」などのファンド商品も提供しています。手数料体系に違いがありますが、口座は増やしたくない場合には検討するのがおすすめです。
3 ひふみ投信・ひふみワールドの評判
ひふみ投信・ひふみワールドは、その収益性の高さから人気の高い投資信託商品です。実際に利用している方からの意見や評判は次の通りです。
- 「インデックス投資もいいけど、アクティブ投資ならひふみ投信」
- 「自動的に再投資されるから、コツコツ積み立てるのに向いている」
- 「買わずに現金保有の選択もできる」
- 「短期では指数より下にも動くことがあるから、一括購入よりは積み立てがいい」
- 「ひふみ投信の構成銘柄がドミノピザやzoomなど、コロナに対応している」
※上記はすべて個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集をされた上で最終的にご判断ください。
ひふみ投信・ひふみワールドについての評判では、その収益性や構成銘柄に関心のあるユーザーが目立ちます。長期運用における高収益は多くの人から評価されているほか、新型コロナウイルスの世界的な広がりで市況が大きく落ち込む中、成長する銘柄をいち早く見つけ出して基準価額を回復させた手腕なども評価されています。
ひふみ投信の運用では、今は買うべき銘柄は少ないと判断した場合には一時的に現金の保有比率を多くし、チャンスに備えるといった判断も行われており、こうした運用方法にも好感を持つ投資家もおられます。
また、アクティブファンドならではのハイリスク・ハイリターンの特徴をどのように活かすかといった観点の声も多く、ベンチマークより下に動くことのある短期よりも中長期の運用を目指す方法などがとられています。
4 ひふみ投信・ひふみワールドの始め方
ひふみ投信・ひふみワールドを利用するには、レオス・キャピタルワークスのWebサイトにある口座開設フォームから口座開設を行う必要があります。
4-1 口座開設に必要なもの
口座開設をするには以下の書類等が必要になるので、事前に準備しておきましょう。
- メールアドレス
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証など)
- マイナンバー確認書類(マイナンバーが表示された通知カードや住民表など)
書類は申し込み画面でアップロードする必要があるので、カメラで写真を撮影したり、スキャナで取り込んだりといった準備が必要です。
4-2 口座開設・取引開始までの手順
Webサイト上の口座開設ページから口座開設を行います。まず、専用ページの申し込み用フォームから必要な情報を入力し、その後、マイナンバー・本人確認書類をアップロードして提出します。
申し込みが終わると、1~2営業日ほどで審査と口座開設の手続きが行われ、完了後に登録した住所に口座開設完了のお知らせが簡易書留郵便で届きます。混雑状況などによっては1週間から10日ほどかかる場合があります。
「口座開設完了のお知らせ」に口座番号やログインパスワード、取引用のパスワードが記載されているので、それらを用いてひふみwebサービスのマイページにログインします。
マイページでは、現在の資産状況を確認できるほか、都合の良いタイミングで1,000円以上を振り込める「スポット購入」と、毎月所定の日を選んで指定金額を買い付ける「つみたて購入」を選ぶことができます。つみたて購入の利用では、引き落とし用の金融機関口座を設定する必要があります(取引口座開設の際に指定することも可能です)。
まとめ
ひふみ投信・ひふみワールドは、国内外の成長企業の株式に投資するアクティブファンドです。プロのファンドマネージャーによる柔軟性と収益性を備えた運用が行われるので運用の手間がかからず、中長期の資産運用で収益を上げたい方や、NISAを活用して投資信託を考えている方に人気があります。
なお、他証券会社の口座では購入できず、レオス・キャピタルワークスの口座開設が必要になります。ひふみ投信・ひふみワールドに興味のある方は、メリット・デメリットや投資方針などを含めて慎重に検討するようにしましょう。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム
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