GMOあおぞらネット銀行の融資口座振替の申込手順は?

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日本政策金融公庫は、インターネット銀行サービスを提供しているGMOあおぞらネット銀行と口座振替に関するサービス提携をしています。日本政策金融公庫で融資を受けている方やこれから融資を受ける方にとっては、返済方法に関してメリットのあるサービス内容です。

そこでこの記事では、GMOあおぞらネット銀行の融資口座振替サービスに関する概要や講座開設手順について詳しくご紹介します。日本政策金融公庫での返済をよりスマートに進めたい方、日本政策金融公庫での融資を検討している方などは、参考にしてみてください。

※この記事は2023年6月時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
※本記事は情報提供を目的としており、特定サービスの利用を勧誘するものではございません。申込に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. GMOあおぞらネット銀行と日本政策金融公庫
    1-1.GMOあおぞらネット銀行
    1-2.日本政策金融公庫
    1-3.GMOあおぞらネット銀行は公庫の融資口座振替に対応
  2. GMOあおぞらネット銀行の口座開設手順
    2-1.個人口座の開設方法
    2-2.法人口座の開設方法
    2-3.個人事業主口座の開設方法
    2-4.本人確認方法
  3. GMOあおぞらネット銀行の融資口座振替に関する新規申込手順
    3-1.日本政策金融公庫から口座振替依頼書を受け取ったのち必要事項を記入
    3-2.GMOあおぞらネット銀行へ口座振替依頼書を送付
    3-3.登録完了後に口座振替依頼書が返送
    3-4.日本政策金融公庫へ口座振替依頼書を提出

  4. まとめ

1.GMOあおぞらネット銀行と日本政策金融公庫

1-1.GMOあおぞらネット銀行

あおぞらネット銀行GMOあおぞらネット銀行は、2018年7月にサービス開始したインターネット専業銀行です。1957年に創業された株式会社あおぞら銀行のグループ企業であり、主要株主にGMOインターネット株式会社が参画しています。

口座開設の難易度が高くなりやすい新設法人や個人事業主の方の場合、メガバンクや地方銀行での口座開設ができず、事業で必要な資金移動ができないケースも少なくありません。

一方、GMOあおぞらネット銀行はメガバンクや地方銀行などと比較して口座開設に必要な書類も少なく、審査に通りやすいという点も特徴的です。これから始めて法人口座の開設を検討している方にとって検討しやすいサービスとなっています。

1-2.日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、国の政策に基づき、中小企業・小規模事業者や個人事業主への融資をおこなっている政策金融機関です。政策金融の的確な実施を目的としており、実績が乏しいスタートアップやベンチャー企業、個人事業主の方でも比較的に融資を受けやすい金融機関となっています。

日本政策公庫には、大きく分けて次の3つの融資制度があります。

  • 国民生活事業:個人企業・小規模事業者向け
  • 中小企業事業:中小企業向け
  • 農林水産事業:農林漁業者等

例えば、個人で不動産投資を営んでいる場合、国民生活事業の融資を利用可能です。国民生活事業の融資のうち一般貸付と、特定の条件を満たす場合は特別貸付の枠組みで融資を受けられます。

【関連記事】不動産投資の融資を日本政策金融公庫で受ける方法は?メリット・デメリットも

1-3.GMOあおぞらネット銀行h公庫の融資口座振替に対応

これまで、日本政策金融公庫で融資を受けた場合にネットバンクは対応していませんでした。しかし、現在はGMOあおぞらネット銀行の預金口座振替を利用した返済手続きも選択できるように変わっています。

GMOあおぞらネット銀行の預金口座振替で返済可能な融資は日本政策金融公庫(国民生活事業)の事業資金融資や国の教育ローン、中小企業事業の事業資金融資です。個人や中小企業どちらも利用できるのは、メリットといえます。

2.GMOあおぞらネット銀行の口座開設手順

GMOあおぞらネット銀行で融資口座振替を行うには、同口座を開設する必要があります。

個人用、法人用、個人事業主用と用途や状況に合った口座が用意されています。融資を受ける属性に合わせて、開設する口座を選びましょう。

以下ではそれぞれの口座ごとに、GMOあおぞらネット銀行の口座開設手順についてわかりやすく解説していきます。

2-1.個人口座の開設方法

個人用口座の開設時は、自撮り動画とアップロード、郵送の3種類から選択できます。本人確認書類の確認と提出方法については、各口座開設方法の紹介後に解説します。

以下に口座開設の主な流れを紹介します。

  1. 口座開設お申込ボタンをクリックし、必要事項の選択や入力
  2. 本人確認書類の提出
  3. 審査に通過後、初期設定を行い利用開始

あおぞらネット銀行の個人口座申し込みページにアクセスします。口座開設お申込ボタンをクリックすると、国籍や本人確認書類の種類と提出方法を選択する画面が表示されるので、それぞれの項目をチェックしていきます。本人確認書類の提出方法を選んだのち、口座開設申込フォームから氏名や住所、職業、メールアドレスや電話番号、各種規約の確認とチェックマークの入力まで進めば、必要事項の入力は完了です。

GMO IDを登録していない場合は、口座開設と同時に新規登録することが可能です。

なお、キャッシュカードの氏名や暗証番号、種類の選択も口座開設申込フォームで行います。キャッシュカードの種類は、年会費3,300円(税込)のMastercardプラチナデビット付キャッシュカードと年会費永年無料のVisaデビット付キャッシュカードにわかれています。年間の限度額などが異なるので、仕様をよく確認した上で判断しましょう。

本人確認書類提出後の審査期間は、確認方法によって変わります。ファイルアップロードや郵送の場合は1週間程度かかるものの、自撮りによる本人確認の場合は即日で完了します 。

審査通過後は、口座開設時に用意したログインID、ログインパスワードで取引パスワードやログインパスワードを設定したのち、口座の利用を始められる仕組みです。

2-2.法人口座の開設方法

法人企業の場合は、まずGMOあおぞらネット銀行の法人口座申し込みにアクセスします。以下に口座開設の主な流れを紹介します。

  1. 口座開設お申込ボタンをクリックし、必要事項の選択や入力
  2. 事業内容の申告と本人確認および書類の提出
  3. 審査に通過後、初期設定を行い利用開始

大まかな流れは、前段で紹介した個人口座と共通しています。個人口座との違いは、口座開設申込フォームの内容と提出書類の種類です。

口座開設お申込ボタンをクリックすると、代表者と取引責任者が同一人物かどうかという項目の他、本人確認書類の種類、本人確認方法といった選択画面に移ります。各項目を選択したあとは口座開設申込フォームに移動し、法人名や決算月、資本金や従業員数などの他、取引責任者の個人情報を入力していきます。

入力作業の次は、事業内容を示す書類をいくつかの方法で提出し、審査結果の確認まで待機します。事業内容の確認方法や書類については、後半の本人確認方法で紹介します。

審査に通過した場合は郵送にて書類を受け取り、ログインパスワードや取引パスワードなどの初期設定を行い利用開始という流れです。

2-3.個人事業主口座の開設方法

個人事業主としてGMOあおぞらネット銀行の口座を開設するには、先に個人口座を開設しておく必要があります。個人口座の開設は、前段で紹介した流れで進めておきます。

個人口座の開設手続きを完了させたあとは、個人口座でログインしたのち、以下の流れで個人事業主口座の手続きを始めます。

  1. 個人座口座へログインし、お客さま情報の(申込・設定)をクリック
  2. 登録情報からサービス利用状況へアクセスし、個人事業主の口座開設をクリック
  3. 個人事業主の確認書類と事業内容を確認できる書類を提出
  4. 審査通過後、最短2営業日後に郵送でキャッシュカードやログイン情報を受け取る

必要書類を用意する際は、個人事業主の確認書類と事業内容を確認できる書類をそれぞれ1点ずつ準備しておきます。事業年数半年以内の場合は、個人事業主の確認書類を2点準備しなければいけない点に注意が必要です。

項目 書類
確認書類をいずれか1点(事業年数半年以内の場合は2点) 個人事業開業届出書
青色申告承認申請書
確定申告書
個人事業開始申告書
国税、地方税の納税証明書
各行政機関発行の許認可証
事業内容を確認できる書類(いずれか1点) ウェブサイトのアドレスを印字したもの
会社案内やパンフレット、チラシ
請求書、発注書、受注書、納品書など
締結もしくは調印済みの各種契約書(業務委託契約書など)
提案書(商品企画書など)
上記いずれか1点もない場合は、事業計画書を提出

各書類はコピー(写し)で問題ありません。書類の提出方法は、アップロードもしくは郵送のいずれかから選択することが可能です。

アップロードしたい場合は、個人口座でログインしたのち、お客さま情報から各書面データを送付という流れです。郵送を希望している時は、印刷用送付ラベル(切手不要)を印刷および封筒へ貼り付けて必要書類を同封し、下記の住所へ送付します。

東京都渋谷区道玄坂1-2-3 渋谷フクラス
GMOあおぞらネット銀行 口座プロセシング係

書類を送付したあとは、最短2営業日後にGMOあおぞらネット銀行から簡易郵便で郵送物を受け取ります。郵送物には、キャッシュカードやログインIDとログインパスワードの記載された書面が同封されています。

あとは、GMOあおぞらネット銀行へログインしたのち、個人事業主口座のログインパスワードや取引パスワードを設定することで、口座の利用を始められます。

2-4.本人確認方法

個人口座と法人口座の本人確認方法は、自撮り動画とアップロード、郵送の3種類にわかれています。それぞれの方法や流れは異なるので、各方法を把握した上で選択することが大切です。以下に本人確認方法を紹介します。

本人確認方法 手順
自撮り動画(セルフィー)の提出 口座開設手続きの際に自撮り動画による本人確認書類を選択しておく
1 スマートフォンで提出予定の本人確認書類全体を撮影
2 QRコードもしくはURLから自撮り動画のページへ移動する
3 各データを提出したのち、最短即日で審査結果を受け取れる(口座開設ナビから審査状況を確認可能)
書面データのアップロード 口座開設手続きの際にアップロード・郵送を選択しておく
口座開設申込フォームの入力を完了させたのち、口座開設ナビから必要書類の画像データをアップロード
審査受付から1週間程度で審査結果を受け取れる(口座開設ナビから審査状況を確認可能)
書類の郵送 口座開設手続きの際にアップロード・郵送を選択しておく
必要書類を準備したのち、GMOあおぞらネット銀行サイトから印刷用送付ラベルをダウンロードおよび印刷
ラベルと封筒に貼り付けて必要書類を同封し、指定住所へ送付

本人確認方法は、口座開設申込フォームへ移る前に選択することが可能です。選択画面では、自撮り動画(セルフィー)で提出、アップロード・郵送で提出という2種類の選択肢にわかれています。

なお、アップロード・郵送で提出を選択した場合は、本人確認書類の提出画面で書面データのアップロードと郵送のいずれかを選び、提出を進めていく流れです。

個人口座と法人口座で求められている本人確認書類については、それぞれ異なる点にも注意が必要です。以下に各口座で求められている本人確認書類を紹介します。

各口座 本人確認書類
個人口座 自撮り動画(セルフィー)による本人確認:運転免許証、マイナンバーカード、在留カードのうちいずれか1種類を撮影したのち、申込者自身で自撮り動画を撮影および提出

アップロード、郵送の場合は以下書類のうち2点を提出
・運転免許証
・マイナンバーカード
・各種健康保険証
・年金手帳
・住民票の写し
・顔写真付き住民基本台帳カード
・パスポート
・印鑑登録証明書
・補完書類(国税もしくは地方税の領収書や納税証明書、社会保険料や公共料金の領収書)
※日本国籍を持っていない場合は、在留カードを原則自撮り動画による本人確認で提出する必要がある

法人口座 自撮り動画(セルフィー)動画による本人確認:代表者と取引責任者が同一人物で、かつ取引責任者の運転免許証、マイナンバーカード、在留カードのうちいずれか1種類を準備できる場合に利用可能
取引責任者の運転免許証、マイナンバーカード、在留カードのうちいずれか1種類を撮影したのち、自撮り動画の撮影後に事業内容確認書類を1点以上提出(事業内容確認書類は郵送だけでなくアップロードで対応している)

事業内容確認書類で不十分な場合は、法人住所の補完書類や外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)に係る確認書、特定取引を行う者の届出書の提出が必要(郵送で提出)

アップロード、郵送の場合は以下書類を提出
・事業内容確認書類
・取引責任者と代表者が異なる場合は、事業内容確認書類+権限委任状とその確認書類を提出
・その他、条件に該当する場合のみ法人住所の補完書類、外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)に係る確認書、外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)に係る確認書も添付

自撮り動画(セルフィー)による本人確認は、スマートフォンでの手続きに慣れている方や審査をなるべく最短で進めてほしい方に利用しやすい方法です。一方、紙書類による手続きに慣れている方やスマートフォンの本人確認に手間を感じる方は、書面データのアップロードや郵送を利用されると良いでしょう。

法人口座の事業内容確認書類は、ホームページのURLや契約書類、会社案内など、事業実態を把握可能なものを指しています。1点以上の提出で審査に入ってもらえるのが特徴です。

3.GMOあおぞらネット銀行の融資口座振替に関する新規申込手順

続いては、GMOあおぞらネット銀行の融資口座振替に関する新規申込手順について詳しく解説していきます。

3-1.日本政策金融公庫から口座振替依頼書を受け取ったのち必要事項を記入

預金口座振替(融資口座振替)を始めるには、日本政策金融公庫から口座振替依頼書を受け取る必要があります。

新規で日本政策金融公庫から融資を受ける場合は、融資の決定後に口座振替依頼書を受け取ります。一方、既に融資を受けている場合は、日本政策金融公庫の支店窓口へ問い合わせる必要があります。

口座振替依頼書は、郵送もしくは店頭で受け取ることが可能です。

項目 必要事項
国民生活事業 借入人の氏名や住所、電話番号、GMOあおぞらネット銀行の口座情報を記入
中小企業事業 借入企業の企業名と住所、電話番号、代表者名、銀行届出印、GMOあおぞらネット銀行の口座情報を記入

書類は複写式の2枚組で、主に住所や氏名といった基本情報を中心とした項目で構成されています。

3-2.GMOあおぞらネット銀行へ口座振替依頼書を送付

口座振替依頼書に必要事項を記入したあとは、GMOあおぞらネット銀行へ提出します。提出方法は、郵送とPDFデータのアップロードから選択することが可能です。

郵送による提出を希望している場合は、GMOあおぞらネット銀行の口座振替依頼ページに添付されている印刷用送付ラベル(切手不要)をダウンロードおよび印刷し、提携封筒へ貼り付けます。

あとは口座振替依頼書を同封し、下記の住所宛てに送付すれば完了です。

〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-2-3 渋谷フクラス
GMOあおぞらネット銀行株式会社 口座振替係行

郵送による口座登録までの期間は、約2週間とされています。

一方、データ形式で提出したい場合は、口座振替依頼書をPDFデータ化し、at-desk@gmo-aozora.com宛てにデータを送付します。口座登録までの期間は1週間なので、郵送よりスピーディに対応してもらえるのが特徴です。

送付前は、口座振替依頼書の記入ミスや漏れだけでなく住所の記入間違いやメールアドレスの打ち間違いがないか確認しましょう。

3-3.登録完了後に口座振替依頼書が返送

預金口座振替書の送付後は、口座開設時に登録したメールアドレス宛てに預金口座振替登録受付に関する通知が届きます。有効期限内に登録確認を行えば、登録手続きが完了となります。

登録手続き完了後は、GMOあおぞらネット銀行から捺印済みの口座振替依頼書が返送されます。返送方法については、送付時の方法によって変わります。

PDFデータを送付している場合は、Smooth Fileというファイルにて受け取る流れです。郵送で書類を提出している場合は、郵送に受け取ります。

3-4.日本政策金融公庫へ口座振替依頼書を提出

捺印済みの口座振替依頼書を手元に用意できたあとは、融資関連書類を含めて日本政策金融公庫へ提出し、全ての手続きが完了という流れです。

なお、Smooth Fileファイルで捺印済みの口座振替依頼書を受け取っている場合は、印刷した書類を提出する必要があります。ただし、中小企業は、ファイルデータの提出のみで対応してもらえます。

郵送にて受け取っている場合は、写しではなく原本のみ提出するのがポイントです。

まとめ

日本政策金融公庫の口座振替にGMOあおぞらネット銀行が加えられたため、インターネット専業銀行をメインに利用している事業者や個人にとってメリットを得られます。また、GMOあおぞらネット銀行の口座は、法人だけでなく個人や個人事業主に対応していたり複数の本人確認を選択できたりと柔軟なサービスです。

今回紹介した内容を参考にしながら、GMOあおぞらネット銀行の融資口座振替をはじめとしたネット銀行のサービスや融資利用について検討されていくと良いでしょう。

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菊地 祥

FP3級技能士、投資信託4年目、株式投資8年目。2018年からフリーランスとしてwebライティングやメディア運営を行っています。また、webライターとしては株式投資や投資信託などをやさしく解説。