ダウ、NASDAQ、S&P500の値動きの特徴は?人気インデックスファンドの比較も

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米国を代表する株価指数として、「NYダウ」「ナスダック総合指数」「S&P500指数」があります。この記事では、それらの主要指数の値動きの特徴と、人気のインデックスファンドについて解説します。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※2021年11月30日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。

目次

  1. NYダウとは
    1-1.NYダウの算出方法
    1-2.NYダウの主な構成銘柄
  2. NYダウを対象にしたインデックスファンド
    2-1.NYダウ・インデックスファンド(為替ヘッジなし)
    2-2.eMAXIS NYダウインデックス
  3. ナスダック総合指数とは
    3-1.ナスダック総合指数の主な構成銘柄
  4. ナスダック市場を対象にしたインデックスファンド
    4-1.インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)
    4-2.eMAXIS NASDAQ100インデックス
  5. S&P500指数とは
    5-1.S&P500指数の主な銘柄
  6. S&P500を対象にしたインデックスファンド
    6-1.eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
    6-2.SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 『愛称:SBI・V・S&P500』
  7. まとめ

1.NYダウとは

NYダウは米国を代表する株価指数の一つで、「ダウ工業株30種平均」「ダウ・ジョーンズ工業株平均株価」ともいいます。ウォール・ストリート・ジャーナルを発行する米国のダウ・ジョーンズ社が1896年に算出を開始した株価指数で、ニューヨーク証券取引所やナスダック市場に上場している30銘柄を対象に算出しています(現在はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出・発表)。

1896年のスタート時は12銘柄でしたが、1928年から現在の30銘柄で構成されるようになりました。2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックなど、一時的に下落することはありますが、基本的には右肩上がりの上昇を続けており、2021年11月5日には36,565.73ドルの過去最高値をつけています。

1-1.NYダウの算出方法

NYダウの算出方法は「ダウ修正平均」で、権利落ちや銘柄入れ替えがあっても過去との連続性を失わないように、修正が加えられています。ダウ修正平均は、構成銘柄の株価を合計して銘柄数(30)で割り、単純平均をだします。そして、新株発行や株式分割などによる株価変動要因を調整するために、除数(一定の数)で割って算出します。

そして、ダウ修正平均は、株価の高い銘柄の値動きに影響を受けるという特徴があります。

1-2.NYダウの主な構成銘柄

NYダウの主な銘柄には以下のような企業があります(2021年11月30日現在)。

  1. ユナイテッドヘルス
  2. ホームデポ
  3. ゴールドマン・サックス
  4. マイクロソフト
  5. セールスフォース
  6. マクドナルド
  7. ハネウェル
  8. アムジェン
  9. ボーイング
  10. VISA

2.NYダウを対象にしたインデックスファンド

NYダウを対象にした主なインデックスファンドを2つ紹介します(数値は2021年11月30日現在)。

2-1.NYダウ・インデックスファンド(為替ヘッジなし)

基準価額 18,730円
純資産総額 169.37億円
騰落率 1カ月 -1.5%
3カ月 3.0%
6カ月 5.9%
1年 29.8%

NYダウ(配当込み・円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドで、為替ヘッジあり・為替ヘッジなしを選択できます。

2-2.eMAXIS NYダウインデックス

基準価額 29,581円
純資産総額 278.79億円
騰落率 1カ月 -1.5%
3カ月 2.9%
6カ月 5.9%
1年 29.8%

NYダウ(配当込み・円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンド。信託報酬が年率0.66%(税込み)と低いのが特徴です。

3.ナスダック総合指数とは

ナスダック総合指数は、米国のナスダック証券取引所に上場している3,000銘柄以上のすべてを対象にした時価総額加重平均型の株価指数です。時価総額加重平均型の株価指数は、組入銘柄の時価総額の合計を、基準となる一時点での時価総額合計と比較することで求められ、ナスダック総合指数は1971年2月5日の値を100として算出しています。

ナスダック総合指数は、インターネット関連企業や半導体などのハイテク企業の比率が高く、IT企業の動きを追う上で重要な指数となっています。そして、2021年11月22日に16,212.23ポイントまで上昇し、過去最高値を更新しました。

3-1.ナスダック総合指数の主な構成銘柄

ナスダック総合指数の主な構成銘柄には以下のような企業があります(2021年11月30日現在)。

  1. アップル
  2. マイクロソフト
  3. アルファベット(グーグルの親会社)
  4. アマゾン・ドット・コム
  5. メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)
  6. テスラ
  7. エヌビディア
  8. ペイパル

4.ナスダック市場を対象にしたインデックスファンド

ナスダック市場を対象にしたインデックスファンドでは、「ナスダック100指数」に連動した投資成果を目指すファンドが人気です。ナスダック100指数とは、金融以外の時価総額上位100銘柄を対象にした時価総額加重平均型の株価指数です。主なファンドを2つ紹介します(数値は2021年11月30日現在)。

4-1.インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)

基準価額 14,545円
純資産総額 190.54億円
騰落率 1カ月 4.05%
3カ月 8.78%
6カ月 24.18%
1年 46.48%

NASDAQ100指数(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。11月末時点における1年間の騰落率が46.48%と非常に高いリターンとなっています。

4-2.eMAXIS NASDAQ100インデックス

基準価額 13,776円
純資産総額 317.76億円
騰落率 1カ月 4.1%
3カ月 8.8%
6カ月 24.2%
1年

2021年1月に運用を始めたインデックスファンドです。NASDAQ100指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指します。

5.S&P500指数とは

S&P500指数とは、米国の時価総額の大きい500社で構成される時価総額加重平均型の株価指数で、「ニューヨーク証券取引所」「NASDAQ」「NYSE American」に上場している銘柄から選出されます。

米国株式市場の時価総額ベースの約80%をカバーしており、機関投資家の運用指標(ベンチマーク)として採用されることが多い指数です。米国経済の将来を示す指標としても使われており、景気動向の先行きを見る「景気先行指標総合指数(LEI)」の1つとしても採用されています。

S&P500指数は2021年11月22日に4,743.83まで上昇し、過去最高値を更新しています。

5-1.S&P500指数の主な銘柄

S&P500を構成する主な銘柄には以下のようなものがあります(2021年11月30日現在)。

  1. マイクロソフト
  2. アップル
  3. アマゾン・ドット・コム
  4. テスラ
  5. アルファベット(グーグルの親会社)
  6. エヌビディア
  7. メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)
  8. バークシャー・ハザウェイ
  9. JPモルガン・チェース

6.S&P500を対象にしたインデックスファンド

S&P500を対象にしたインデックスファンドを2つ紹介します(数値は2021年11月30日現在)。

6-1.eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

基準価額 18,432円
純資産総額 8,265.24億円
騰落率 1カ月 1.5%
3カ月 6.7%
6カ月 15.4%
1年 41.8%

S&P500指数(配当込み・円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンド。S&P500を対象にしたファンドは人気が高く、同ファンドの純資産総額は8,265.24億円と、インデックスファンドの中で最大となっています。

6-2.SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 『愛称:SBI・V・S&P500』

基準価額 16,900円
純資産総額 4,032.4億円
騰落率 1カ月 1.46%
3カ月 6.63%
6カ月 15.24%
1年 41.40%

S&P500指数(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンド。2019年9月26日に設定されたインデックスファンドですが、2年2カ月弱で純資産残高が4,000億円を突破した人気ファンドです。

まとめ

米国株式市場は日本株に比べ、強い展開が続いています。インデックスファンドを利用すれば、月100円から米国を代表するNYダウやS&P500指数などを購入できるので、少額でコツコツ積立投資を続けていくことにも適しています。投資対象選びの参考にしてください。

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山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011