民泊仲介大手の米エアビーアンドビー(ティッカーシンボル:ABNB)は2月28日、ロシアが侵攻したウクライナから逃れた難民に対し、最大10万人分の一時的な滞在先を無償で提供すると発表した(*1)。
同社が立ち上げたAirbnb.org(難民の宿泊先探しを支援する非営利団体)を通じて住居を提供する。資金はエアビーが拠出するほか、Airbnb.org難民基金(Airbnb.org Refugee Fund)への寄付でまかなうほか、ホストによる支援も募る。
ブライアン・チェスキー最高経営責任者(CEO)は「ポーランドやドイツ、ハンガリー、ルーマニアといった近隣諸国のホストに対してとくに協力を求める」とツイートした(*2)。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が収集した最新の政府データによると、ウクライナから周辺国へ逃れた人の数は3月1日までに60万人を超えたという(*3)。
21年9月にはアフガニスタン難民向けに4万人分の短期住居を提供する計画を発表した(*4)。この数値は同年8月に設定した当初目標の2倍であり、これまでに2万1,300人に住居を提供したとのことだ。また、同社とAirbnb.orgは直近の5年間で、シリアやベネズエラ、アフガニスタンなどからの5万4,000人にのぼる難民と亡命者に仮設住居を提供してきた実績がある。
エアビーはウクライナ難民向けの住居提供に関し、投じる資金の額や滞在できる期間、ホストサービスの提供方法の詳細を近日中に明らかにする予定だ。
【参照記事】*1 エアビーアンドビー「Support for refugees fleeing Ukraine」
【参照記事】*2 ツイッター(チェスキーCEO)「「1. Airbnb and https://t.co/enqjlQB0rH are working with our Hosts to house up to 100,000 refugees fleeing from Ukraine, for free」」
【参照記事】*3 国連難民高等弁務官事務所「UNHCR mobilizing to aid forcibly displaced in Ukraine and neighbouring countries」
【参照記事】*4 エアビーアンドビー「An update on Airbnb.org’s work to support Afghan refugees」

HEDGE GUIDE 編集部 寄付チーム

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