COZUCHIの高利回り案件、メリット・デメリットは?他社との比較も

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少額から不動産投資ができる不動産投資型クラウドファンディングサービスが増加しています。LAETOLI株式会社が運営する「COZUCHI(こづち)」もその1つです。

今回はCOZUCHIが提供する高利回り案件についてメリットとデメリット、他の不動産投資型クラウドファンディングと比較して考察していきます。

目次

  1. COZUCHIとは
    1-1.COZUCHIの高利回り案件(2021年7月時点)
  2. COZUCHIの高利回り案件のメリット
    2-1.厳選された物件に少額から投資できる
    2-2.優先劣後方式を採用している
    2-3.運用期間中に途中解約できる
    2-4.想定利回りを上回る利益が発生する可能性がある
    2-5.詳細な物件情報が提供される
  3. COZUCHIの高利回り案件のデメリット・注意点
    3-1.元本保証・利回り保証はない
    3-2.運営元が上場していない
    3-3.分配金は雑所得となり総合課税の対象となる
    3-4.すべての案件に応募できるわけではない
    3-5.案件ごとに入金が必要
  4. COZUCHIと他社との比較
  5. まとめ

1.COZUCHIとは

COZUCHICOZUCHIはLAETOLI株式会社が運営する不動産投資型クラウドファンディングです。

不動産ファンドを中心にした事業を行うなど、投資用不動産のノウハウが蓄積された同社が厳選する、物件に1口1万円の少額から投資することができます。

出資元本や分配金を守る「優先劣後方式」の採用や、不動産クラウドファンディングとしては珍しい「運用途中の解約が可能」といった特徴があり、多くのユーザーに投資しやすい環境を提供しています。

1-1.COZUCHIの高利回り案件(2021年9月時点)

COZUCHIにてこれまでに募集されたファンドとそれぞれの想定利回りは以下の通りです。

ファンド名 想定利回り
世田谷区 経堂Ⅰ 6.0%
世田谷区 経堂Ⅱ 6.0%
世田谷区 経堂Ⅲ 6.0%
品川区法人寮2物件 6.0%
港区 広尾 4.2%
品川区 五反田Ⅰ 5.0%
世田谷区 経堂Ⅳ 6.0%
港区 広尾Ⅱ 4.2%
港区 広尾Ⅲ 2.0%
世田谷区 三軒茶屋Ⅰ 4.0%
TOKYOマンション7区分ファンドⅠ 4.5%
神奈川県 茅ヶ崎Ⅰ 6.0%
世田谷区 経堂Ⅱ 4.5%
神奈川県 武蔵新城Ⅰ 10.0%
練馬区 武蔵関Ⅰ 12.0%
広尾 区分店舗 4.5%
品川区 五反田Ⅱ 9.0%
田端 EXITファンドⅠ 12.0%
三宿エリア複合ビル 5.0%
三宿エリア複合ビル 5.0%
伊東市川奈 高級リゾート開発用地 ≪EXITプラス≫ 8.0%
江東区東陽町 区分マンション 4.5%
六本木 事業用地 20.0%

※COZUCHI会員限定ファンドを除く

ファンドの想定利回りは2.0%から20.0%までと幅広くなっています。

ファンドの半数以上が想定利回り6.0%以上であり、10%を超えるファンドも4つあります。ファンドの想定利回り平均が3%から5%程度の不動産クラウドファンディングもあるなか、COZUCHIでは利回りが高い案件を提供しているといえます。

2.COZUCHIの高利回り案件のメリット

COZUCHIの高利回り案件に投資するメリットには、下記のようなものがあります。

  • 厳選された物件に少額から投資できる
  • 優先劣後方式を採用している
  • 運用期間中に途中解約できる
  • 想定利回りを上回る利益が発生する可能性がある
  • 詳細な物件情報が提供される

2-1.厳選された物件に少額から投資できる

COZUCHIを運用するLAETOLI株式会社は、不動産ファンド事業をメインに手掛けており、投資用不動産を扱うプロフェッショナルです。

そんな企業が厳選した物件に投資できるというのが、COZUCHIの案件に投資するメリットの1つです。加えて、提供される案件に対して1口1万円の少額から投資できるというのも、COZUCHIの特徴といえます。

複雑な手続きやまとまった資金が必要ないため、これから不動産投資を始めたいという方でも利用しやすいサービスとなっています。

2-2.優先劣後方式を採用している

不動産の運用がうまくいかなかったり、購入時の価値よりも売却時の価値が下落したりすると、損失が発生する可能性があります。そこで、COZUCHIでは「優先劣後方式」を採用して、投資家が損失を被るリスクを低減しています。

出資者に優先順位をつけることで、仮に損失が発生した場合でも劣後出資者(LAETOLI社)が先に負担する仕組みが構築されているため、投資家の出資金が守られやすくなっています。

2-3.運用期間中に途中解約できる

多くの不動産クラウドファンディングでは、募集が締め切られてから運用が終了するまでの間に途中解約することはできません。

一方、COZUCHIでは事務手数料こそかかるものの、申請することでファンド運用中の途中解約が可能で、翌月には元本を換金できます。急に現金が必要になった場合でも、柔軟に対応してもらえるのが、COZUCHIの特徴の1つです。

2-4.想定利回りを上回る利益が発生する可能性がある

COZUCHIが提供するファンドには賃料収入がメインの収益となる「インカムゲイン重視型」、不動産の売却益をメインの収益とする「キャピタルゲイン重視型」の2種類があります。

特にキャピタルゲイン重視型のファンドでは、運用期間中のインカムゲインと不動産売却時のキャピタルゲインを両方手に入れられるケースがあります。

また、COZUCHIでは投資家への配当ポリシーを定めており、「キャピタルゲインの利益のうち、25%を上限なしに配当すること」としています。つまり、高い利益が出せれば、その分投資家への配当が増えるということです。

そのため、不動産物件が高く売却できた場合、設定されている想定利回りを上回る利益が発生することになります。

2-5.詳細な物件情報が提供される

COZUCHIでは物件の詳細な情報を提供しています。

各ファンドの紹介ページでは、想定利回りや出資機関、募集金額などの基本的な情報をもちろんのこと、投資物件の住所や最寄り駅、地図、路線価、土地・建物の情報、物件を投資対象とした理由などについて詳しく記載されています。

投資先の情報が豊富でかつ分かりやすいため、投資の是非について判断しやすいといえます。

3.COZUCHIの高利回り案件のデメリット・注意点

一方で、COZUCHIの高利回り案件に投資するデメリットや注意点には下記のようなものがあります。

  • 元本保証・利回り保証はない
  • 運営元が上場していない
  • 分配金は雑所得となり総合課税の対象となる
  • すべての案件に応募できるわけではない
  • 案件ごとに入金が必要

3-1.元本保証・利回り保証はない

COZUCHIが提供しているファンドで、これまでに元本割れが発生した案件はありません。また、先述したように、COZUCHIでは優先劣後方式を採用することにより、損失が発生した際にLAETOLI株式会社が一定の割合で負担するため、投資に対するリスクを軽減しています。

しかし、投資によるリターンを提供するサービスである以上、元本や利回りが保証されているわけではありません。損失が出てしまう可能性がある点に注意して、慎重に投資を検討することが大切です。

3-2.運営元が上場していない

現在、上場企業が運営する不動産クラウドファンディングサービスがいくつか存在します。

例えば「Rimple」「Jointo α」といった不動産クラウドファンディングの運営会社は東証プライムに上場している企業です。一方、COZUCHIを運営するLAETOLI株式会社は、創業から20年以上の歴史があり、不動産事業を長く手掛けていますが、上場企業ではありません。

不動産投資型クラウドファンディングでは運営企業の経営状況も重要なポイントとなり、運営が上場企業であれば詳細な決算情報を確認することが可能になります。一方、上場企業ではないCOZUCHIは決算情報の開示義務が無く、投資家は経営状況を正確に確認することが難しいと言えるでしょう。

上場している企業が運営する信頼感が欲しい方にとっては、デメリットといえます。

3-3.分配金は雑所得となり総合課税の対象となる

COZUCHIに投資することで受け取れる分配金は、受取時に20.42%の源泉徴収が行われます。

しかし、税制上「雑所得」となるため総合課税扱いとなり、一定額を超えた収益となる場合は原則として確定申告が必要になります。確定申告の手間が増えてしまったり、株式投資のような税制上のメリット(申告分離課税)が受けられなかったりなどのデメリットがあることを理解しておきましょう。

【関連記事】クラウドファンディング投資で発生する税金と確定申告方法まとめ

3-4.すべての案件に応募できるわけではない

COZUCHIで提供されるファンドへの応募方法は、ほとんどが「抽選方式」となっています。抽選方式の場合、ファンドに応募することはできますが、落選してしまう可能性があります。

過去には応募者が殺到して応募期間を短縮した例があるなど、人気が高いファンドになるほど、当選できる可能性は低くなってしまいます。

COZUCHIに登録して投資資金を準備できているとしても、すべての案件に確実に投資できるわけではないため注意が必要です。

3-5.案件ごとに入金が必要

株式や債券、投資信託などによる投資を行う場合、証券会社に証券口座を開設することになります。その口座に投資資金を入金しておけば、好きなタイミングで投資を行えるようになります。

一方、COZUCHIの場合は案件ごとに入金口座が異なります。そのため、ファンドに当選した場合、その都度指定口座への入金が必要になり、多少手間が掛かってしまいます。

4.COZUCHIと他社との比較

COZUCHI以外にも不動産投資型クラウドファンディングは数多くあります。

今回は下記30社の不動産投資型クラウドファンディングの想定利回り水準、ファンド数、最低投資額、運用期間、優先劣後の割合についてもリサーチしました。投資判断の際の参考にしてみて下さい。

サービス名 想定利回り水準 ファンド数 最低投資額 運用期間
CROWD BUILDS 20.0% 2 1万円 3~6ヶ月
victory fund 10.2% 3 10万円 6~12ヶ月
タスキ Funds 10.0% 1 10万円 6ヶ月
FUNDROP 10.0% 2 100万円 3~6ヶ月
えんfunding 9.0% 1 1万円 3ヶ月
Partners funding 8.2% 16 1万円 3ヶ月
ONIGIRI Funding 8.0% 2 1万円 3~6ヶ月
TECROWD 8.0% 6 10万円 24ヶ月
みんなの年金 8.0% 5 10~100万円 12ヶ月
利回り不動産 7.0% 6 1万円 6ヶ月
TSON FUNIDING 6.7% 23 5万円 8~12ヶ月
TREC FUNDING 6.1% 2 1~10万円 36ヶ月
AP Funding 6.0% 1 1万円 12ヶ月
RENOSY クラウドファンディング 5.9% 24 1万円 3ヶ月
わかちあいファンド 5.9% 11 10万円 3~36ヶ月
iRD 5.7% 2 10~100万円 3ヶ月
信長ファンディング 5.4% 4 1~10万円 9~12ヶ月
FANTAS funding 5.3% 141 1万円 4~14ヶ月
A funding 5.1% 5 1万円 6~9ヶ月
ぽちぽちFUNDING 5.1% 5 1万円 3~7ヶ月
大家どっとこむ 5.0% 12 1万円 7~13ヶ月
72CROWD. 5.0% 1 10万円 3ヶ月
Rimple 4.4% 18 1万円 6~12ヶ月
GoodComFund 4.3% 1 10万円 15年
CREAL 4.3% 46 1万円 6~24ヶ月
ハロー!Renovation 4.1% 18 5万円 3ヶ月~5年
利回りくん 3.9% 9 1万円 3~6ヶ月
Jointo α 3.8% 18 10万円 6~12ヶ月
X-Crowd 3.5% 2 10万円 12~18ヶ月
B-Den 2.2% 5 10万円 6~11ヶ月

※公表ファンド数はサービスサイトに記載されているファンド数(2021年7月時点)
※想定利回り水準は公表ファンドの想定利回りの平均値
※上記掲載会社への投資を推奨するものではありません。

まとめ

今回はCOZUCHIの高利回り案件についてメリット・デメリットを紹介しました。

COZUCHIでは、高利回りの案件を多く取り扱っており、他社と比較した場合でも利回り水準の高いファンドが多く提供されています。ただし元本保証はなく、高利回りであることはその反面リスクも高くなる傾向もあるため注意が必要です。

COZUCHIで投資を始める際はメリット、デメリットを理解し、慎重に検討していきましょう。

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山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。