つみたてNISA、どの証券会社が良い?手数料や取扱本数を比較

つみたてNISAを始める場合は、どの証券会社に口座を開設するかが大切です。しかし、つみたてNISAを取り扱う日本の証券会社は72社もあります(2022年6月1日時点)。そのため、どの証券会社を選べばいいのかわからなくなる方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、つみたてNISAを始めるならどの証券会社にすればいいのか、各社の特長や手数料、取扱本数を比較します。今後の証券会社選びの参考にしてみてください。

※この記事は2022年6月8日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。

目次

  1. つみたてNISAとは
    1-1.つみたてNISAの非課税枠
    1-2.購入方法は積立投資のみ
  2. つみたてNISAを利用するにはNISA口座が必要
    2-1.NISA口座の開設では最初の証券会社選びが重要
  3. つみたてNISA対象銘柄を扱う証券会社6選
    3-1.SBI証券
    3-2.楽天証券
    3-3.松井証券
    3-4.auカブコム証券
    3-5.マネックス証券
    3-6.SMBC日興証券
  4. つみたてNISA対象銘柄を扱う証券会社6社を比較
  5. まとめ

1.つみたてNISAとは

つみたてNISAとは、少額から長期的に積立投資を行う方を後押しするための税制優遇制度です。

株式や投資信託への投資から発生する「分配金」や「配当・譲渡益」といった利益には、合計20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。しかし、つみたてNISAではNISA口座を開設して取引することで、最長20年間は投資から得た利益が非課税となります。投資額の上限は毎年40万円です。

以下、つみたてNISAの概要です。

利用できる方 日本に住む20歳以上の方(口座開設年の1月1日現在)
ただし、つみたてNISAと一般NISAはどちらか一方のみ選択して利用可能
非課税対象 一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益
口座開設可能数 1人1口座(※2)
非課税投資枠 新規投資額で毎年40万円が上限(非課税投資枠は20年間で最大800万円)
非課税期間 最長20年間
投資可能期間 2018年~2042年
投資対象商品 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
例<公募株式投資信託の場合、以下の要件をすべて満たすもの>
・販売手数料は0円(ノーロード)
・信託報酬は一定水準以下に限定
・顧客一人ひとりに対して、その顧客が過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること
・信託契約期間が無期限または20年以上であること
・分配頻度が毎月でないこと
・ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと

日本に住む20歳以上の方であれば、つみたてNISAを始められます。ただし、つみたてNISAか一般NISAのいずれかを選択する必要があります。

つみたてNISAで投資できる商品は投資信託(公募株式投資信託)とETF(上場投資信託)に限定されています。「手数料が低い」「分配金が頻繁に支払われない」など、長期投資・積立投資・分散投資に適した銘柄が厳選されており、投資信託に至っては販売手数料が掛からない(ノーロード)ため、投資初心者の方でも投資に参加しやすいといえます。

1-1.つみたてNISAの非課税枠

つみたてNISAでは1年の非課税投資枠が年間40万円に設定されています。

非課税投資枠内で年間に購入した投資信託やETFを保有している間に得た分配金、値上がり後の売却益(譲渡益)については、購入年から最大20年間課税されません。非課税投資枠は20年間で最大800万円となります。

20年の非課税期間が終了すると、NISA口座以外の課税口座に元金や利益が払いだされて運用が終了します。

1-2.購入方法は積立投資のみ

つみたてNISAでは、積立投資のみ行えます。投資家が設定した買付日に自動買付をするケースが一般的であり、投資初心者の方でも購入のタイミングを図ったり、迷ったりする必要がなく、手軽に資産を運用できます。

また、つみたてNISAのように、価格変動を伴う金融商品を定期的に一定金額ずつ購入し続ける投資方法を「ドル・コスト平均法」といいます。一定金額で購入する場合、購入銘柄の価格が安いときは多く、高いときは少なく購入することになります。

一定金額での購入を継続することで、平均購入価額を長期的に平準化できるため、ドル・コスト平均法は長期投資に向いている投資方法といえます。

2.つみたてNISAを利用するにはNISA口座が必要

つみたてNISAを利用した投資を行うには、NISA口座の開設が必要です。NISA口座は1人1口座に限り開設でき、つみたてNISAか一般NISAのどちらを利用するか選択することになります。

2-1.NISA口座の開設では最初の証券会社選びが重要

NISA口座を開設するときに重要なのが、最初の証券会社選びです。なぜなら、金融機関の変更には手間と時間が掛かるためです。

NISA口座を開設する金融機関は後から変更できます。ただし、変更しようとする年の9月までに変更手続きを完了しなくてはなりません。また、変更手続きをする年に、すでにNISA口座内で投資信託やETFを購入している場合、金融機関が変更できるのは翌年からとなります。さらに、金融機関を変更した場合、変更前の金融機関のNISA口座では、金融商品の追加購入はできません。

このように、NISA口座を開設する金融機関の変更は、非常に面倒で制限も多くなります。スムーズな運用を行うためには、最初の証券会社選びが重要になるのです。

3.つみたてNISA対象銘柄を扱う証券会社6選

冒頭でも紹介した通り、2022年6月1日現在、つみたてNISAを取り扱っている証券会社は72社もあります。そのなかでも、つみたてNISA対象商品を多く取り扱う証券会社を紹介し、取扱本数や特徴、手数料などを比較したいと思います。

なお、つみたてNISAの対象金融商品は合計213本、うちインデックス運用の投資信託が183本、アクティブ運用の投資信託が23本、ETFが7本となっています(2022年4月26日時点)。

今回紹介・比較するのは下記の6社です。

3-1.SBI証券

SBI証券では183本の対象商品を取り扱っています。内訳は、インデックス型投資信託158本、アクティブ型投資信託25本、ETFは取り扱いなしです。

SBI証券はネット証券のなかでも口座開設数や売買代金シェアがトップクラスの証券会社で、つみたてNISAの対象商品のほとんどを取り扱っています。

100円以上1円単位から投資信託を購入でき、毎月積立以外にも毎週積立・毎日積立が選択できます。「かんたん積立アプリ」を使えば、つみたてNISAの運用状況をスマートフォンで管理・確認できるほか、購入するべきファンドや金額配分の提案まで行ってくれます。

また、三井住友カードタカシマヤカード東急カードによるクレジット決済を利用すれば、購入銘柄と購入金額を設定することで入金の手間を省きながら自動で投信積立が可能で、各種ポイントも貯められます。

3-2.楽天証券

楽天証券では181本の対象商品を扱っています。最低投資金額は100円と少額からつみたてNISAを始められるほか、毎月積立・毎日積立を選択できます。積立代金の引き落としは証券口座だけではなく、楽天銀行やその他の金融機関、楽天カードクレジット決済からも行えます。また、楽天ポイントや楽天証券ポイントを使って、積立代金を支払うことも可能です。

楽天カードクレジット決済(毎月50,000円まで)を利用すれば、毎月の積立額に応じて100円につき1ポイントの楽天ポイントが付与されます。

最近では、「らくらく投資」というロボ投資機能も加わり、専用バランスファンド(計5銘柄)で手軽にロボ投資ができるようになっています。

3-3.松井証券

松井証券ではつみたてNISAの投資信託のラインナップを積極的に拡充してきた過去があり、現在173本の対象商品を取り扱っています。いずれの投資信託も販売手数料0円で、100円から投資可能です。投信アプリを利用すれば、つみたてNISAの運用状況の確認や管理をスマートフォンで行えるなど、投資初心者でも始めやすい証券会社となっています。

また、2020年末からこれまでにないサポートダイヤル「株の取引相談窓口」を開設しています。通常のダイヤルサービスとは異なり、専門のオペレーターが投資の意思決定をサポートしてくれます。

3-4.auカブコム証券

auカブコム証券では171本のつみたてNISA対象商品を取り扱っています。内訳は、インデックス型投資信託が156本、アクティブ型投資信託が15本、ETFの取り扱いはありません。

幅広い選択肢から銘柄を選択でき、100円からの少額投資が可能です。また、NISA口座を開設している投資家には、通常の株式・投資信託取引の取引手数料が最大5%割引になる特典があります。

「投資の入り口を優しくすること」をテーマに、服を選ぶように投資を始められる(=投資銘柄を選択できる)「FUND DRESS」というサービスがあるのも特長です。それぞれのファンドが持つリスクや運用実績などを色彩心理に基づいて色に反映し、画面上に表示されるドレスを直感的に選択するだけで、投資家の価値観を判定し、それに合った投資信託を紹介してくれます。

3-5.マネックス証券

マネックス証券では152本の対象商品を取り扱い、うちインデックス型投資信託が138本、アクティブ型投資信託が14本、ETFは取り扱いなしとなります。

こちらでも最低購入金額は原則100円で、少額から積立投資を始めたい方に向いています。また、非課税枠40万円を使い切るボーナス月(増額月)設定も可能です。

つみたてNISA口座を開設すると、資産アドバイスツール「MONEX VISION」を利用でき、保有資産の分析や将来のリターン、追加購入の提案を受けられるのも特色です。さらに、つみたてNISA口座で投資信託を保有すると、取扱銘柄の約8割で年率0.08%のマネックスポイントが付与され、Amazonギフト券などと交換できます。

投資家指定の金融機関からの引き落とし手数料や、定期自動入金手数料が無料となるメリットもあり、コストを抑えた資産運用ができます。

3-6.SMBC日興証券

SMBC日興証券では、合計158本のつみたてNISA対象商品を取り扱います。オンライントレードサービス「日興イージープラン」の「投信つみたてプラン」にてつみたてNISAを取り扱っています。

最低投資金額は毎月1,000円以上1,000円単位と、これまでに紹介した証券会社と比較してやや高めに設定されていますが、少ない負担で投資できます。また、複数銘柄を同時に買付できる「つみたてカート機能」を使えば、つみたてNISA対象商品と非対象商品を組み合わせた独自の買付プランを設定できます。

4.つみたてNISA対象銘柄を扱う証券会社6社を比較

今回紹介した6つの証券会社を比較してみましょう。

項目 つみたてNISA取扱商品 最低投資額
SBI証券 183本 100円以上
(1円単位)
楽天証券 181本 100円以上
(1円単位)
松井証券 173本 100円以上
(1円単位)
auカブコム証券 171本 100円以上
(1円単位)
マネックス証券 152本 100円以上
(1円単位)
SMBC日興証券 158本 1,000円以上
(1,000円単位)

ネット業界大手のSBI証券、楽天証券、松井証券の3社では、つみたてNISA対象商品の本数が多いことがわかります。その多くは「インデックス型投資信託」に該当し、「アクティブ型投資信託」の本数は各社それほど大きな差がありません。また「ETF」に関しては各社取り扱いがありません。つみたてNISA対象のETFは大和証券で扱っているので、気になる方は確認してみてください。

最低投資額はSMBC日興証券のみ1,000円以上(1,000円単位)で、他の5社はすべて100円以上(1円単位)となります。できるだけ少額からつみたてNISAを始めたいなら、ネット専業証券の方がよりアドバンテージは大きいといえます。

なお、つみたてNISAの対象となる投資信託は、各社販売手数料が無料(ノーロード)、信託報酬は、国内株式インデックス型投資信託なら0.5%以下、国内外または海外インデックス型投資信託は0.75%以下と定められています。

つみたてNISAで発生するコストは投資する銘柄によって異なるので、実際に購入する際は必ず確認しておきましょう。

まとめ

今回は、つみたてNISAを利用できる証券会社の特長や取り扱い本数の紹介・比較を行いました。

紹介した6社は対象商品、特にインデックス型投資信託の本数が多く、選択肢の幅が広くなっています。また、ネット専業証券は100円から投資できる場合が多いので、少額から投資を始めたい方に向いています。

つみたてNISAを始めたい方は、どの証券会社で開設するのか、本記事を参考に検討してみてください。

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山本 将弘

山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。