株主優待は、企業が株主に自社製品や金券、優待券などを贈呈する制度です。上場企業の約4割が株主優待を実施していて、東証プライム上場企業のトリドールホールディングスも株主優待を実施しています。
同社は丸亀製麺など全国に様々な飲食店を展開する企業であり、株主優待を貰うことでお得に食事が楽しめます。今回は2022年度のトリドールホールディングスの株主優待について内容の詳細や配当、注意点などを紹介しますので、銘柄選びの参考にしてください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※2022年2月28日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。
目次
- トリドールホールディングスの株主優待の内容
- 丸亀製麺などで使える株主優待券の贈呈
- トリドールホールディングスの配当の内容
- トリドールホールディングスの業績の内容
- トリドールホールディングスの企業情報
- トリドールホールディングスの株主優待を受ける場合の注意点
6-1.新型コロナウイルス感染症の影響で売上が修正される可能性がある
6-2.株主優待は内容変更・優待廃止の可能性がある
6-3.権利付最終日での購入には注意
6-4.元本割れを起こす可能性がある - まとめ
1.トリドールホールディングスの株主優待の内容
銘柄 | トリドールホールディングス |
コード | 3397 |
優待回数 | 2回 |
優待券利確定月 | 3月・9月 |
優待利回り | 2.28%程度 |
株価 | 2,622円 |
優待を得るための最低投資額 | 262,200円 |
権利付最終日 | 2022年3月29日(火)・9月28日(水) |
※2022年2月28日時点のデータ
トリドールホールディングス(3397)の株主優待の内容は下記の通りです。
- 丸亀製麺などで使える株主優待券の贈呈
2.丸亀製麺などで使える株主優待券の贈呈
トリドールホールディングスの株主優待では、同社のグループ会社が運営する飲食店で使用できる株主優待券が贈呈されます。
保有株数と贈呈される株主優待券の枚数は下記のとおりです。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上~200株未満 | 100円優待券 30枚(3,000円相当) |
200株以上~1,000株未満 | 100円優待券 40枚(4,000円相当) |
1,000株以上~2,000株未満 | 100円優待券 100枚(10,000円相当) |
2,000株以上 | 100円優待券 150枚(15,000円相当) |
株主優待券は年2回、3月末日と9月末日の株主名簿に記載された株主に対して上記の通り発行されます。3月末日の株主名簿に記載された株主には6月中旬ごろ、9月末日の株主名簿の記載された株主には12月上旬ごろに優待券が発送されます。
また、同社株式200株以上を1年以上継続して保有している株主に対して「継続保有株主優遇制度」があります。3月末日と9月末日の株主名簿に記載された株主に対して、年2回優待券30枚が追加贈呈されます。
利用可能な店舗はトリドールホールディングスのグループ会社が運営する飲食店です。優待券の利用枚数に制限はありません。具体的には下記の店舗で使用できますが、券売機を利用する店舗では使用できないため、注意しましょう。
株主優待券を使用可能な店舗ブランド | 丸亀製麺 コナズ珈琲 とりどーる 長田本庄軒 丸醤屋 まきの 豚屋とん一 博多ん丸 肉のヤマキ商店 立呑み 晩杯屋 ずんどう屋 WOK TO WALK MARUGAME UDON Boat Noodle SHORYU 雲南ヌードル Pokeworks MONSTER CURRY |
株主優待券を使用できない店舗 ※券売機使用のため |
麺屋通りイオン三笠店(北海道) 長田本庄軒エキュート立川エキナカEAST店(東京都) ラー麺ずんどう屋総本店(兵庫県) ラー麺ずんどう屋心斎橋店(大阪府) ラー麺ずんどう屋梅田堂山店(大阪府) ラー麺ずんどう屋神戸三宮店(兵庫県) ラー麺ずんどう屋姫路北店(兵庫県) ラー麺ずんどう屋難波えびす橋店(大阪府) ラー麺ずんどう屋天神橋4丁目店(大阪府) ラー麺ずんどう屋新宿歌舞伎町店(東京都) |
3.トリドールホールディングスの配当の内容
トリドールホールディングスの配当の内容は下記の通りです。
年度 | 1株配当(円) | 配当利回り |
---|---|---|
2017年3月期 | 26 | 2.15% |
2018年3月期 | 26.5 | 1.37% |
2019年3月期 | 1.5 | 0.13% |
2020年3月期 | 12.5 | 1.08% |
2021年3月期 | 4.5 | 0.27% |
※2022年2月28日時点のデータ
トリドールホールディングスの2017年3月期から2021年3月期までの、1株当たりの配当金は1.5円から26.5円の間で推移しています。2018年3月期の26.5円から2019年3月期の1.5円への減配など、配当金の移り変わりの激しさが気になるところです。
なお、配当利回りは0.13%から2.15%の間で推移しています。
4.トリドールホールディングスの業績の内容
トリドールホールディングスの業績の内容は下記の通りです。
年度 | 売上収益 | 事業利益 | 営業利益 | 税引前利益 | 当期利益 | 親会社の所有者に帰属する当期利益 |
---|---|---|---|---|---|---|
2017年3月期 | 1,017億7,900万円 | 8億6,190万円 | 84億6,600万円 | 55億8,500万円 | 56億3,100万円 | 49億8,700万円 |
2018年3月期 | 1,165億400万円 | 76億3,500万円 | 71億7,500万円 | 46億6,300万円 | 46億6,500万円 | 30億8,900万円 |
2019年3月期 | 1,450億2,200万円 | 23億200万円 | 13億3,700万円 | 2億2,100万円 | 2億6,700万円 | 8億200万円 |
2020年3月期 | 1,564億7,800万円 | 88億8,100万円 | 43億6,700万円 | 28億3,700万円 | 19億4,100万円 | 19億5,600万円 |
2021年3月期 | 1,347億6,000万円 | △38億7,200万円 | △73億3,600万円 | △91億1,900万円 | △54億1,900万円 | △54億5,600万円 |
※2022年2月28日時点のデータ
※業績は連結
トリドールホールディングスの業績は2020年3月期がピークとなっており、ここ3年の営業収益は1,300億円~1,500億円台で推移しています。
2021年3月期では、新型コロナウイルス感染症の影響により、第4四半期に売上・利益ともに減少したせいもあり、事業利益や営業利益、当期利益などはすべて赤字に転落している状況です。
ただし、2021年11月に発表された、2022年3月期第2四半期決算短信によれば、今年度中にすべての項目が黒字転換すると予想されています。
5.トリドールホールディングスの企業情報
社名 | 株式会社トリドールホールディングス |
業種 | 小売業 |
代表者 | 粟田 貴也 |
決算 | 3月 |
資本金 | 42億2,800万円 |
本社所在地 | 東京都渋谷区道玄坂一丁目21番1号 渋谷ソラスタ19階 |
上場市場 | 東証一部 |
上場年月日 | 2006年2月 |
※2022年2月28日時点のデータ
トリドールホールディングスは、直営店やフランチャイズによる外食事業を展開する企業です。知名度の高い「丸亀製麺」をはじめ、居酒屋やうどん店、ラーメン店、カフェなど、さまざまな業態の飲食店を運営しています。
積極的なテレビCMでの宣伝、期間限定商品の提供などで客足を伸ばしており、現在では全国に1,000店舗以上を展開・運営しています。
6.トリドールホールディングスの優待を受ける場合の注意点
トリドールホールディングスの株主優待を受ける場合は、下記のポイントに注意しましょう。
- 新型コロナウイルス感染症の影響で売上が修正される可能性がある
- 株主優待は内容変更・優待廃止の可能性がある
- 権利付最終日での購入には注意
- 元本割れを起こす可能性がある
6-1.新型コロナウイルス感染症の影響で売上が修正される可能性がある
注意点の1つが、新型コロナウイルス感染症の影響により売上が下方修正される可能性があるということです。
2021年3月期では、新型コロナウイルス感染症の影響により、12月・1月の売上に苦戦したことや、141店舗出店したのに対し175店舗が退店したことなどから、売上収益は前年比13.9%減となっています。
今後の感染状況次第では予想業績が下方修正されることも考えられます。株主優待への影響は不透明ですが、同社の動向や業績については注目しておいた方がいいでしょう。
6-2.株主優待は内容変更・優待廃止の可能性がある
株主優待は内容変更・優待廃止となるケースもあります。企業が現状の優待を維持できなくなるケースがあるためです。
仮に優待の内容変更や廃止が決まった場合、優待目的の株主が株式を手放し、株価の急落が起こる可能性もあります。優待目的での株式取得でも、最新情報はくまなくチェックしておきましょう。
6-3.権利付最終日での購入には注意
権利付最終日(権利確定日から2営業日前)やその直前で株式を購入するのは注意が必要です。優待人気が高い銘柄では、権利確定日に向けて株価が上昇しやすく、その後株価が下落しやすい傾向にあるからです。
割高で購入した株が値下がりすることで、大きな含み損を抱えてしまうこともありますので、購入のタイミングには気を付けてください。
6-4.元本割れを起こす可能性がある
株式投資を行う以上、元本割れを起こすことがあります。
株価はさまざまな要因に影響され変動するため、優待目的であっても、株価の値動きは必ずチェックしなければなりません。優待の取得よりも損失を防ぐための売却が必要なケースもあるため、どのように対応するのかしっかり考えておきましょう。
まとめ
今回はトリドールホールディングスの2022年の株主優待について紹介しました。
トリドールホールディングスの株主優待では、丸亀製麺などで使用できる優待割引券がもらえます。飲食店でよく食事をする方には魅力的な優待内容といえるでしょう。
ただし、優待の内容が変更されたり、優待が廃止されたりすることもあります。優待目的で株式を取得する場合は、同社Webサイトなどの情報を確認しつつ、慎重な判断が必要です。
- 外国株(米国株など)が買えるネット証券会社
- IPO投資に強い証券会社、少額からIPOに参加できるサービス
- 25歳以下の現物株式の取引手数料が実質0円の証券会社
- 大手証券会社が提供している株式投資サービス
- 少額で株式投資ができるサービス
山本 将弘
最新記事 by 山本 将弘 (全て見る)
- COZUCHI(コヅチ)で不動産投資、メリット・デメリットは?他社比較も - 2024年11月5日
- CREAL(クリアル)の評判・口コミ・実績は?メリット・デメリット、利回りも - 2024年11月5日
- 不動産クラウドファンディングの市場規模は?件数・出資額や成功事例も - 2024年9月9日
- 金(ゴールド)投資信託のメリット・デメリットは?購入可能な証券会社も - 2024年5月27日
- 株初心者が知っておきたい売り板・買い板の見方、板を分析するメリットも - 2024年5月27日