1万円から投資可能なソーシャルレンディング、気をつけるべきポイントは?

ソーシャルレンディングは、1万円からの少額投資が可能な投資方法です。投資を実行したら後は見守るだけなので、運用のために行う作業は多くありません。

「普段は仕事で忙しい」
「気軽に資産を運用したい」

ソーシャルレンディングはそのような方の副業に向いています。しかし、簡単かつ手軽ではありますが、必ずしも安全とは限りません。何も考えずに投資を行うと、損をするリスクがあります。

そこで今回は、ソーシャルレンディング投資において、あなたの大切な資金を減らさないために、気をつけたいポイントをご紹介しましょう。この記事を読むことで、ソーシャルレンディングで想定されるリスクを理解して、事前に対処をすることができます。それではひとつずつ見ていきましょう。

目次

  1. 投資をひとつに集中させない
  2. 信頼できる事業者を利用する
  3. 案件の内容をチェックする
    1. 融資先の事業内容
    2. 資金を運用する期間
    3. 担保・保証の信頼性
    4. 利息・元本の分配方法
  4. 投資の実行中にキャンセルができない
  5. まとめ

1 投資をひとつに集中させない

投資の基本は”分散投資”であることをご存知でしょうか。分散投資とは、ひとつの投資だけに資産を集中させないことです。世の中にはたくさんの投資方法があります。

  • FX
  • 不動産

など、資産を様々な投資サービスへ分散することで、損害のリスクを減らせます。

たとえば経済情勢の変化で、不動産価格が下落したとしましょう。不動産だけに投資を集中させると、価格下落による被害が大きく膨らむかもしれません。

このときにもし分散投資を行っていたらどうでしょうか。不動産への投資が少額であれば、集中投資より被害が最小限に収まる可能性があります。

したがってソーシャルレンディングへの投資も、数ある投資方法のひとつにするべきです。

いつどこで何が起きるかは誰にもわかりません。あなたの大切な資産は、分散投資でリスクヘッジに努めましょう。

2 信頼できる事業者を利用する

次に気をつけるポイントとして、ソーシャルレンディング事業者(会社)が挙げられます。ソーシャルレンディングで投資の収益が発生するまでには、

  • 事業者が融資希望の企業を選定する
  • 事業者が資金の投資をHP上で呼びかける
  • 投資家が事業者へお金を投資する
  • 事業者が集めた資金を企業へ融資する

という流れが必要です。投資家は事業者を通じて、融資希望の企業へ資金投資を行います。

投資家は案件の内容にだけ注意を払いがちですが、仲介役の事業者に問題がないかどうかも見極める必要があります。それはいくら融資先の企業が返済の役目を果たしても、事業者の経営マナーや手腕によっては、投資家へお金が返ってこなくなる可能性があるからです。

ただ見極めると言っても、難しいことはありません。投資家は事業者の

  • 資本力の大きさ
  • 経営期間の長さ
  • 案件のジャンル

などをチェックするのがいいでしょう。

たとえば『SBIソーシャルレンディング』であれば、大手証券会社『SBIホールディングス』のグループ企業が運営しています。『クラウドクレジット』であれば、大手総合商社『伊藤忠商事』が約18%の株式を取得済みです。

経営期間が長ければ、その分実績やノウハウの蓄積があるでしょう。経営が安定していることを意味します。

また事業者ごとで案件のジャンルも異なります。分散投資の観点から、投資先の事業をひとつに固めない心がけが必要です。

3 案件の内容をチェックする

事業者選びと同じくらいに大切なのが、投資案件(ファンド)の内容チェックです。融資先の企業が資金を返済できないと、投資したお金が返ってこない可能性があるからです。

もちろん事業者は、企業の返済能力に対して、細心の注意を払って審査を行います。ただ上手くいくはずだった事業に、トラブルが起こるリスクもゼロではありません。

そのため、投資家の側でも案件選びに気をつける必要があります。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

3-1 融資先の事業内容

まず融資先の企業が、資金を何に使うのかを確認する必要があります。事業者によって、取り扱う案件は

  • 不動産事業
  • エネルギー開発(太陽光や風力など)
  • アミューズメント施設の設備改修
  • 海外でのマイクロファイナンス

など様々です。分散投資の考えは、ソーシャルレンディング内でも心がけなくてはいけません。

たとえば、同じ不動産事業の案件ばかりに、投資を行うとどうなるでしょう。不動産の価値が軒並み下落した場合に、融資先の返済遅延や貸し倒れなどが起きる可能性があるのです。

3-2 資金を運用する期間

案件の内容で気をつけるポイントのひとつが、資金を運用する期間です。案件によって、運用の期間が

  • 数ヶ月の短期
  • 1年前後の中期
  • 2~3年の長期

と異なります。

短期案件に投資をすると、貸し倒れのリスクが少ないメリットがあります。それは短期間であれば、融資先の事業にトラブルが生じにくいからです。

その反面、短期案件は投資パフォーマンスを発揮しにくいデメリットがあります。それは資金運用の前後に、待機期間(数日間)が生じるためです。待機期間中の資金は投資家が自由に運用できず、また運用もしていないので、利息も発生しません。

長期案件に投資をした場合、待機期間の割合は短期案件より長くありません。たとえば同じ待機期間でも、運用期間が”3ヶ月での10日間”か、2年間での10日間”では割合が異なるはずです。

一度の投資では、収益に差が生じにくいかもしれません。しかし短期案件は、短いスパンで投資を繰り返す必要があります。

その結果、短期案件への投資を続けるほど、待機期間による投資パフォーマンスは下がりやすいのです。

3-3 担保・保証の信頼性

次に気をつけるポイントとして、担保・保証の信頼性が挙げられます。

ソーシャルレンディングでは、案件によって担保や保証が設定されます。担保とは、融資先企業が資金を返済できない場合の保険です。担保(物件や土地)を売却した資金で、事業者が投資家へ返済を行います。

対して保証とは、資金を返済させるための保険です。事業者が約束手形や連帯保証などの条件を融資先企業に付け、返済の強制力を高めます。

担保物件の価値や返済順位に気をつける

案件を選ぶ場合、担保物件の価値や、抵当権の返済順位に気をつけなくてはいけません。

たとえば担保物件の評価額が1億円で、融資の総額が6000万円だったとしましょう。評価額と比べて、融資総額の方が低い状況です。つまり抵当権における返済順位が第1順位であれば、貸し倒れが起きても、全額返ってくる可能性があります。

それでは他に第1順位の債権者がいて、融資の総額が5000万円だった場合はどうなるでしょうか。

こちらへの返済は第2順位となり、融資総額6000万円の返済を、残りの5000万円分で補わなくてはいけません。すると1000万円が足りない状態なので、あなたが行った投資の全額が返ってこない可能性があります。

したがってソーシャルレンディングで投資を行う場合、

  • 担保・保証の有無
  • 担保・保証の種類
  • 担保・保証の内容

の3点をしっかり確認する必要があるのです。

担保評価や担保の信頼性に関して定評があるのは、不動産鑑定士を多数抱え、自らも不動産事業を営むオーナーズブックや、担保評価にリバブルの査定結果を利用しているレンデックスなどです。この2社はほぼすべての案件に担保がついており、他のサービスと比べると担保評価の方法や担保内容などの透明性が高くなっています。

3-4 利息・元本の分配方法

ソーシャルレンディングの案件を選ぶ上で、利息や元本の分配方法にも気をつけなくてはいけません。それは分配方法によって、投資家が受ける利益やリスクが異なるからです。分配方法には、

  • 元本一括返済
  • 元利均等返済
  • 元利一括返済

の3種類があります。ひとつずつ見ていきましょう。

元本一括返済

元本一括返済とは、投資した元本が融資期間の終了後にすべて戻る返済方法です。ただその間に生じた利息は毎月均等に分配されます。

元本一括返済は元本が最後まで減りません。よって一定の利息額を最後まで受け取れます。ただ万が一、貸し倒れが起きた際に、元本が減ったりなくなったりする可能性があります。

元利均等返済

元利均等返済とは、元本と利息が毎月分配される返済方法です。

この案件に投資するメリットは、万が一貸し倒れが起きた際に、元本の滅却リスクを最小限に留められることです。反対に、元本は毎月減り続けるので、運用で生じた利息(利益)も右肩下がりに減るデメリットがあります。

元利一括返済

元利一括返済とは、利息も元本も融資期間の終了後にまとめて返済される分配方法です。

元利一括返済のメリットは、投資パフォーマンスが高いことです。元利一括返済では、融資中に生じた利息を、同じ案件内の別事業へ投資し直します。そのため元利一括返済の案件は、利回りが高さが魅力です。

反対にデメリットは、貸し倒れが起きた場合の元本滅却リスクがもっとも高いことです。元本に留まらず、利息が1円も分配されない可能性もゼロではありません。

元本一括返済が現実的

どの分配方法にもメリットとデメリットがあります。できるだけ損害のリスクを減らしたいなら、元利均等返済の案件がオススメでしょう。それは利息と元本が毎月しっかり分配されるからです。

しかし現在のソーシャルレンディングでは、ほとんどの案件が元本一括返済を採用しています。その中で元利均等返済の案件を探す手間は大きく、あまり現実的ではないでしょう。

したがって元本一括返済を選びつつ、返済遅延や貸し倒れのリスクは担保でカバーする方法が現実的なラインとなります。

4 投資の実行中にキャンセルができない

最後に気をつけるポイントとして、ソーシャルレンディングでは投資の実行中にキャンセルを行うことができません。それは事業者と融資先企業の間で、返済期限が設定されているからです。

融資先企業も融資スケジュールを前提に、事業計画を立てています。したがって投資家の都合で、勝手に資金を引き上げることができません。

一度投資を行うと何もできないのは、株やFXなどの投資方法と異なる大きな部分です。ただ「投資をして後は待つだけ」という投資スタイルは、普段忙しいサラリーマンや主婦の方が行う副業に向いています。

5 まとめ

以上、ソーシャルレンディングの気をつけるポイントをご紹介しました。おさらいすると、

  • 投資をひとつに集中させない
  • 信頼できる事業者を利用する
  • 案件の内容をチェックする
  • 投資の実行中にキャンセルができない

という点に気をつける必要がありました。また案件の詳細については、

  • 融資先の事業内容
  • 資金を運用する期間
  • 担保・保証の信頼性
  • 利息・元本の分配方法

をチェックしましょう。

この記事を読んだことで、安心してソーシャルレンディングをはじめることができるはずです。まずは事業者を選ぶところからはじめてみましょう。

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石村淳

石村淳

ローリスクでの資産運用を目指すフリーライター。ソーシャルレンディングや仮想通貨などで、少しずつ資産を増やしています。HEDGE GUIDEではソーシャルレンディング記事が担当です。読者の方の疑問が残らないように、わかりやすく読みやすい文章を心がけています。