不動産クラウドファンディングサービス「TECROWD(テクラウド)」では、モンゴルの不動産に投資できる案件を取り扱っています。
中央アジアの不動産への投資を考えているなら、TECROWDの利用は選択肢の1つと言えます。しかし、どんなメリット・デメリットがあるのか、どんなリスクがあるのか、しっかり把握したうえで投資判断を下すことが重要です。
そこで今回は、TECROWDでモンゴル不動産への投資に関するメリット・デメリット、リスクについて紹介します。
目次
- TECROWD(テクラウド)とは
- モンゴル不動産投資とは
- TECROWD(テクラウド)でのモンゴル不動産投資のメリット
3-1.予定分配率が他社と比較して高い
3-2.定期的なリターンを期待できる
3-3.為替変動リスクの対策が講じられている
3-4.海外不動産投資を始めやすい
3-5.優先劣後方式によって投資家を保護する仕組みが整っている - TECROWD(テクラウド)でのモンゴル不動産投資のデメリット・リスク
4-1.元本保証はない
4-2.日本の案件と比較して不動産の情報を確認しづらい
4-3.運用期間が24カ月とやや長い(2021年4月時点)
4-4.クラウドファンディングの運用実績がない(2021年4月時点 - まとめ
1.TECROWD(テクラウド)とは
TECROWD(テクラウド)とは、経済成長が著しい新興国の不動産に投資ができる不動産型クラウドファンディングサービスです。
新興国における不動産投資では、日本と比較して高いリターンを期待できるという傾向があり、TECROWDでは、モンゴルなど中央アジアの新興国の不動産物件を専門に扱っています。
また、投資対象となるのはTECROWDを運営し、日本や海外で建設業・不動産業を展開するTECRA株式会社が建設・施工・管理する物件のみとなっており、日本の不動産物件と同等の品質を確保しています。
2.モンゴル不動産投資とは
東南アジアや中央アジアでは人口増加率が高く、不動産市場においても高い将来性が期待されています。
なかでもモンゴルは人口増加率が高く、不動産需要の増加・不動産価格の値上がりを期待できます。また、10歳未満の子どもを除いて、20代前半から30代前半の労働者人口が最も多いため、住宅需要が今後も増加することが予想されます。
さらに、モンゴルの首都ウランバートルは、全国民の半数近くが住んでおり、人口密度が高いため、一定の賃貸需要も期待できます。
2021年4月時点、モンゴルでは通貨の海外送金規制がないため、モンゴル不動産投資で発生した利益を日本に送金して使用できるというメリットもあります。(※将来的に通貨規制が敷かれる可能性はゼロではありません)
これらの人口増加率や不動産に対する需要が豊富であることを背景に、モンゴルを海外不動産投資の対象国の選択肢として注目する方も少なくありません。
【関連記事】モンゴル不動産投資のメリット・デメリットは?物件購入の手順も
3.TECROWDでのモンゴル不動産投資のメリット
TECROWDでモンゴル不動産投資を行うメリットは下記の通りです。
- 募集想定利回りが高い
- 定期的なリターンを期待できる
- 為替変動リスクの対策が講じられている
- 不動産投資を始めやすい
- 優先劣後方式によって投資家を保護する仕組みが整っている
3-1.予定分配率が他社と比較して高い
TECROWDでは2021年4月時点で2つの案件が公開されていますが、いずれも募集想定利回り(予定分配率)は8%に設定されています。
他社の不動産投資型クラウドファンディングでは、3%~5%程度の予定分配率に設定していることが多いことから、TECROWDの期待利回りは比較して高いと言えるでしょう。
3-2.定期的なリターンを期待できる
TECROWDの1号ファンド・2号ファンドともに、3ヶ月毎に計8回の配当が実施されるため、定期的なリターンを期待できます。
また、グループ企業「Invescore Property LLC.」社による一括借り上げ・集金代行が行われる仕組みとなっているため、物件に空室が生じた場合でも一定額の家賃が支払われることになり、配当への影響を抑えられます。
ただし、今後このようなリスク対策は案件ごとに異なってくる可能性もあります。それぞれの案件でどのような対策が講じられているかを確認することが大切です。
3-3.為替変動リスクの対策が講じられている
海外運用の案件には為替変動リスクが伴うことに加え、新興国の場合は社会情勢に影響されやすいために、投資物件の価値が大きく下がる可能性があります。
また、為替市場の動向によっては、日本円に換算した場合に利益が目減りしたり、損失に転換したりするケースもあります。
TECROWDでは各物件を円建てにて一括借り上げしており、為替変更によるリスクを低減しています。そのため、案件運用が想定通り行われた場合、為替変動が起きても影響を抑えることができます。
3-4.海外不動産投資を始めやすい
現物不動産投資を行う場合、金融機関からの融資を受けたり、さまざまな手続きに対応したりする必要があります。
特に海外不動産の場合、現地での口座開設や入居者の募集、物件・設備の管理点検、現地での税務処理などさまざまなタスクをクリアする必要があり、投資初心者にはややハードルが高く、手間のかかるデメリットがあります。
TECROWDを利用すれば、実際の運用業務をすべて一任できるため、上記のような手間や時間を掛けることなく海外の不動産に投資できます。
また、税務処理も日本国内で行うことになるため、海外不動産に対する知識や経験が十分でなくても不動産投資を始めやすいというメリットがあります。
3-5.優先劣後方式によって投資家を保護する仕組みが整っている
TECROWDでは、優先劣後方式による元本毀損リスク対策を講じています。
優先劣後方式とは、投資する物件の不動産価格が下落して損失が発生した場合に、劣後出資者である運営会社から先に損失を負担する仕組みのことです。これにより、一定割合の損失までなら投資家の元本が保護されることになります。
4.TECROWDでのモンゴル不動産投資のデメリット・リスク
TECROWDでのモンゴル不動産投資のデメリットやリスクは下記の通りです。
- 元本保証はない
- 日本の案件と比較して不動産の情報を確認しづらい
- 運用期間が長い
- 運用実績がない
4-1.元本保証はない
メリットの項目で前述したように、TECROWDでは日本円による投資対象物件の一括借り上げや優先劣後方式の出資などによる、元本毀損リスクや為替変動リスクへの対策を講じています。
しかし、TECROWDでの投資は元本が保証されるわけではありません。また、新興国をはじめとした海外の不動産に投資する場合は、経済・為替リスクや政治的リスクなど、さまざまなリスクに注意する必要もあります。
経済・為替リスクとは、通貨の下落や国家的な経済情勢に対するリスクのことをいいます。海外不動産投資においては、開発プロジェクトの中断、入居率の低下、配当金の下落などによって、出資金に対する影響が出るケースがあります。
政治的リスクとは、法改正や国内外の情勢悪化に伴うリスクのことで、物件建築の中断、追加設備の費用発生、入居率や賃料収入の低下、海外送金への規制などが起こる可能性があります。
これらの影響によって損失が発生する可能性があります。関連するリスクについてはTECROWDのファンド紹介ページにも記載されているので、あらかじめ確認しておきましょう。
4-2.日本の案件と比較して不動産の情報を確認しづらい
TECROWDでモンゴル不動産に投資する場合、ウェブサイトに掲載されている以外の情報を確認しづらいというデメリットがあります。
モンゴルまで行って実際の物件を確認することは難しく、周辺エリアの情報を集めるのも、日本の不動産と比較してハードルが高くなります。
4-3.運用期間が24カ月とやや長い(2021年4月時点)
TECROWDが公開している2つの投資案件は、いずれも運用期間が24ヶ月と長めに設定されています。他社の不動産投資型クラウドファンディングでは6ヶ月~12ヶ月の運用期間が設定されていることも多く、それと比較すると長期の運用期間であることが分かります。
運用期間が長いということはその間資産は拘束されることになり、元本毀損のリスクを負い続ける期間も長くなります。私生活に影響のない、余裕資金で投資を検討することが重要です。
同サービスを利用して投資を行うことが自分に合っているのか、リスクを許容できるのかを考慮して、投資の是非を判断されてみると良いでしょう。
4-4.クラウドファンディングの運用実績がない(2021年4月時点)
TECROWDの1号ファンドは2021年5月から(募集期間は終了)、2号ファンドは2021年6月から運用が開始されます。つまり、2021年4月時点で実際の運用や配当金の分配を行った実績がないということになります。
比較的新しい投資手法である不動産投資型クラウドファンディングにおいて、過去の実績を確認したうえで投資を検討したい方もいます。このような方にとって、実績が無いことはデメリットとも言えるでしょう。
ただし、TECROWDの運営会社は海外で建設業・不動産業を展開するTECRA株式会社であり、不動産事業者としての実績やノウハウは豊富であることが伺えます。実績が無いことで投資を悩まれている方は、運営会社についても確認することを検討してみましょう。
まとめ
今回は、TECROWDでのモンゴル不動産投資のメリット・デメリットについて紹介しました。
モンゴルの不動産への投資は、人口増加率の高さによる需要増が見込めるため、将来性が高いといえます。また、TECROWDが手掛ける案件は日本のグループ企業が建設・施工・管理をしているため、日本の不動産を同等の品質を期待できます。
ただし、特に新興国の不動産投資には特有のデメリットやリスクがあるため、投資の是非については総合的に判断する必要があります。
TECROWDを利用した投資や中央アジアの不動産への投資を考えている場合は、本記事を参考に、慎重に検討してみましょう。
山本 将弘
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