これから投資を始める場合、株式を考えている人も多いのではないでしょうか。この記事では、株式投資のメリットやデメリット、初心者向けの投資法について解説します。
目次
- 株式投資とは
- 株式投資のメリット
2-1.値上がり益(キャピタルゲイン)
2-2.配当金(インカムゲイン)
2-3.株主優待 (インカムゲイン) - 株式投資のデメリット
3-1.元本が保証されていない
3-2.投資金額が比較的高い
3-3.売買が成立しない場合もある - リターンとリスクの関係
- リスク管理をきちんとする
- 初心者向けの手法
- まとめ
1.株式投資とは
株式投資とは、企業が発行した株式を売買することです。そして、株を買うことは、その会社のオーナーになるということです。
「会社のオーナーになるなんて自分とは無関係」と考えている人がほとんどでしょう。しかし、株は単なる投資対象ではなく、少額からでも会社のオーナーになれる仕組みになっているのです。
2.株式投資のメリット
株式投資のメリットは、主に次の3つがあります。
2-1.値上がり益(キャピタルゲイン)
株式投資の大きなメリットは、値上がり益(キャピタルゲイン)です。値上がり益とは、株を買った値段より高い値段で売ることで得られる利益のこと。たとえばA社の株を1,000円で100株購入し、半年後に1,200円で売却した場合、20,000円が値上がり益になります(手数料・税金は考慮せず)。
(1,200円-1,000円)×100株=20,000円
2-2.配当金(インカムゲイン)
会社のオーナーである株主は、会社が利益を上げれば、保有している株数に応じて分け前を受け取れます。これを「配当金」といいます。配当金は企業によって支払われる額や回数が異なるので注意が必要です。そして、利益を上げていれば配当が増える(増配)ことがありますが、業績が悪化すると配当が減ったり(減配)、なくなったり(無配)する可能性もあります。
2-3.株主優待(インカムゲイン)
株主優待とは、企業が株主に対して優待券や自社製品などを提供するものです。食品会社であれば自社で作っている製品、デパートであればデパートで使える金券などがあります。自分が欲しい株主優待制度を実施している企業の株式を買うのも一つの手段です。ただし、株主優待を実施していない企業もあるので、株式を購入する際は必ず確認するようにしてください。
3.株式投資のデメリット
株式投資のデメリットについても解説します。
3-1.元本が保証されていない
株式投資は預貯金などと異なり、元本が保証されているわけではありません。購入した値段よりも株価が下落すると、損失が発生します。また、投資した企業が破産すると、価値がゼロになる可能性もあるのです。
3-2.投資金額が比較的高い
株式投資は、最低売買単位(単元)が決められています。原則として100株単位の取引になるので、株式を購入するのに必要な金額は、「株価×100株」となります。たとえば、株価が3,000円の株式を100株購入するには、30万円(3,000円×100株)の資金が必要になるのです(手数料等は考慮せず)。
ただし、証券会社によっては100株未満から株式を購入できるサービスを導入しているところもあります。どうしても少額しか投資資金を用意できない場合は、こうしたサービスを利用することも検討できます。
3-3.売買が成立しない場合もある
取引が少ない銘柄の場合、買いたい値段で買えない、売りたい値段で売れないという流動性リスクがあります。こうした銘柄は価格が急激に上昇・下落するリスクも高いことから注意が必要です。
4.リターンとリスクの関係
株式投資の「リターン」とは、投資を行うことで得られる成果のことであり、収益になることもあれば損失になることもあります。
一方のリスクとは、一般的には「避けるべきこと」「危険なこと」という意味ですが、株式投資の世界ではリターンの振れ幅のことを指します。つまり、リスクが大きいということは、「大きな収益がでるかもしれないし、大きな損失がでるかもしれない」という意味なのです。
リスクを抑えようとするとリターンは低下し、高いリターンを得ようとするとリスクも高くなります。つまり、リスクが低くリターンは高い「ローリスク・ハイリターン」の金融商品は存在しないのです。
5.リスク管理をきちんとする
株式投資は、銘柄によって大きく違いはありますが、一般的に「ハイリスク・ハイリターン」の金融商品に分類されます。つまり、高いリターンを得られる可能性はありますが、リスクも大きいということです。ですから、株式投資においては「リスク管理」が大切になります。
リスク管理の方法の一つとして、「銘柄の分散」があります。ひとつの銘柄に集中して投資するのではなく、いろいろな銘柄に分散して投資することにより、リスクを抑えられます。たとえば、1つの銘柄が下落しても、他の銘柄が上昇することによって損失を軽減できる可能性があるのです。
ただし、銘柄を分散しても、リスクがゼロになるわけではありません。銘柄を分散させることによって、損することはあるものの大きな損失がでにくくなるのです。
その他、一定の数量を定期的に買付を継続するドルコスト平均法などを用いた時間の分散、株式以外の資産(債券、金など)にも合わせて投資する資産の分散などの手段もあります。これらを採用することで株式投資のリスクを限定できます。
6.初心者向けの手法
株式は基本的に「ハイリスク・ハイリターン」の金融商品なので、初心者は値上がり益を狙う「キャピタルゲイン」より、配当や株主優待などの「インカムゲイン」をメインに投資するように考えるといいでしょう。インカムゲインは、株式を保有すれば得られる利益で、キャピタルゲイン狙いの投資よりも大きな損失がでる可能性は低いからです。
配当に関しては「配当利回り」を参考にします。配当利回りとは、購入した株価に対して1年間にどれだけ配当を受け取れるかを示す指標です。配当利回りの計算式は、以下の通りです。
配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金÷1株購入金額×100
一般的に、配当利回りが3%以上の銘柄を「高配当銘柄」といいます。ネット証券などを利用すれば、配当利回り3%以上の銘柄を調べることができます。ただし、配当は減ったりなくなったりする場合もあるので、業績がしっかりしている企業の株式を選ぶことが大切です。また、直近で株価が急落した銘柄も配当利回りが高く表示されるため、配当や業績推移のチェックは欠かせません。
まとめ
株式投資は大きなリターンを得られる可能性がありますが、損失がでる可能性もあります。
初心者のうちは値上がり益を狙うのではなく、配当や株主優待といったインカムゲイン狙いの投資が適しています。ただ、インカムゲイン狙いでも株価が下落するリスクはあるので、複数の銘柄を購入するなどしてリスクを軽減させるようにしてください。
- 外国株(米国株など)が買えるネット証券会社
- IPO投資に強い証券会社、少額からIPOに参加できるサービス
- 25歳以下の現物株式の取引手数料が実質0円の証券会社
- 大手証券会社が提供している株式投資サービス
- 少額で株式投資ができるサービス
山下耕太郎
最新記事 by 山下耕太郎 (全て見る)
- 投資のプロがサステナブル投資をするなら?おすすめの日本株や投資信託も解説 - 2024年7月23日
- グリーンウォッシングとは?サステナブル投資でチェックすべきポイントを解説 - 2024年6月28日
- 長期投資には株・ETF・投資信託どれが良い?メリット・デメリットを比較 - 2024年6月25日
- トライオートCFDのメリットは?投資のプロがリスクも解説 - 2024年6月21日
- moomoo証券(ムームー証券)の評判・口コミは?メリット・デメリットや始め方も - 2024年6月21日