株式投資のよくある失敗は?具体的な失敗事例4つの原因と対策

2021年になって日経平均株価が 何度か3万円を突破するなど好調なマーケット環境となっていますが、株式投資は元本保証ではないので失敗するリスクもあります。この記事では、株式投資で失敗する事例の原因と対策について解説します。

目次

  1. 株式投資のリスク
    1-1.価格変動リスク
    1-2.信用リスク
  2. 株式投資の失敗事例
    2-1.頻繁に取引する
    2-2.損切りをしない
    2-3.信用取引を利用する
    2-4.他の人の意見や考えで取引する
  3. まとめ

1.株式投資のリスク

株式投資は値上がり益や配当金、株主優待などで収益を得る投資方法ですが、リスクも伴います。株式投資の主なリスクは以下の2つです。

1-1.価格変動リスク

会社の業績や国内外の政治・経済状況、市場の需給関係などさまざまな要因で株価は変動します。株価の変動により、損失が生じる可能性があります。

1-2.信用リスク

株式を発行している企業の破たんにより、損失が生じる可能性があります。さらに、投資した金額をすべて失う恐れもあるので注意が必要です。

2.株式投資の失敗事例

株式投資は銀行の預貯金とは異なり、元本保証の金融商品ではありません。大きな利益がでることも期待できますが、損失が発生するリスクがあることを理解しておきましょう。次からは、具体的な失敗事例について紹介していきます。

2-1.頻繁に取引する

株で利益をだすためには、「安いときに買って、高いときに売る」が鉄則です。しかし、目先の株価の動きにとらわれて頻繁に取引を行うことにより、失敗してしまうケースがあります。

保有している銘柄の株価が下落しているのを見て、焦って売ってしまい損失が確定。損失を取り戻そうと株価が急騰している別の銘柄に飛びついた結果、再び値下がりして損失となるのはありがちなパターンです。また、頻繁に売買を繰り返すことにより手数料などのコストもかさむため、損をする確率は高くなります。

このような失敗を防ぐために、短期ではなく長期での投資を心がけるようにしましょう。短期投資では1日で投資を行う「デイトレード」が代表ですが、一分一秒を争う判断が求められるため、投資初心者には難易度が高い取引です。デイトレードと通常の株式投資は分けて考えるようにしてください。

業績が安定している会社の株式を長期的に保有することにより、値上がり益だけでなく配当金や株主優待でのリターンが期待できます。また長期投資は、相場に張り付いて取引を行う必要もないため、サラリーマンなど本業がある人にも向いているのです。

2-2.損切りをしない

損切りをしないことにより、大損してしまうのもよくある失敗事例です。含み損が膨らんでいるのに、「いつかは上がるだろう」と信じて株を持ち続けたものの、最終的には株価の下落に耐えきれなくなって売却し、大損をしてしまうというケースです。売り時を逃して、含み損を抱えたままの「塩漬け株」にしてしまう人も少なくありません。

この失敗を防ぐには、最初の見通しが外れ、株価が下がったら素早く損切りをすることが重要です。損失が少ないうちに損切りをすることで、無駄に損失が膨らむのを防ぐことができます。早めに損失を確定して次のチャンスを狙う方が、資金効率の面から見ても有効です。

いわゆる「ナンピン買い」をしてしまうのもよくある失敗です。ナンピン買いは保有している銘柄の価格が下がったときに、株を買い増しして平均取得価格を下げる方法ですが、さらに値下がりすると大きな損失となります。投資初心者はナンピン買いをせず、勇気を持って損切りをするようにしてください。

2-3.信用取引を利用する

大きな利益を狙おうと信用取引を利用した結果、借金を抱えるほどの損失が発生するケースもあります。

信用取引は、証券会社に保証金を預けることにより株式や現金を借りて取引をする方法です。自己資金の数倍もの資金(最大3.3倍)で取引を行えるため、大きな利益を狙うこともできますが、その分損失が生まれるリスクの高い取引になります。

通常の株式投資では、株を保有し続けていれば損失は確定しませんが、信用取引の場合は「追証」が発生して強制的に損失が確定することがあります。追証とは、株の含み損が膨らんだ際に保証金を追加で入金しなければならない状態のことです。入金できなければ証券会社により強制的に決済を行われてしまいます。

さらに大きな借金を抱えるケースに多いのが、「空売り」をしてしまうことです。空売りの場合は株価が上がったときに損失がでることになりますが、株価は理論上青天井のため、損失の額も無限大に膨らむ可能性があります。また、株式を借りて取引を行う空売りでは、株式を借りるコストもかかります。借りる株式が不足した場合には逆日歩というコストも発生するため、注意が必要です。

このように、信用取引は損失の発生するリスクが高い取引です。投資初心者はなるべく信用取引をしないようにしてください。

2-4.他の人の意見や考えで取引する

SNSなどでフォローしている投資家が推奨していた銘柄を購入し、値上がりを期待していたもののそこから株価が暴落、大損をしてしまったという失敗もよくあります。

TwitterなどのSNSアカウントの意見で取引をする、新聞やテレビなどの評論家の意見で取引をする、といったように、他人の意見や考えを鵜呑みにして取引をするのは、初心者が犯しやすい間違いです。話題になった銘柄が私たちの目に入ったとき、すでにその株価は値上がりしきった後であることがほとんどだからです。

特に、仕手株をコントロールするための悪意を持った情報には注意してください。仕手株とは、集団の投資家によって意図的に株価が操作されている銘柄です。特定の銘柄を大量に買うことにより価格を吊り上げて情報を流し、個人投資家を誘いこんだ後、株を一気に売却して株価の暴落を引き起こします。

特に値上がりする理由もないのに株価が急騰している銘柄は、仕手株の可能性があります。気になる銘柄があっても、必ず自分で値上がりしている理由を調べてから取引をするようにしてください。

株式投資での失敗を防ぐためには、他人の意見や考えに左右されるのではなく、自分で銘柄を見つけることが大切です。自分ではどの銘柄がいいか分からないという人は、新聞や雑誌、Webサイトなどから身近でよく知っている企業について調べるようにしてください。企業や業界について興味を持つことで、今後成長が期待できる銘柄を見つけられるようになるからです。

まとめ

株式投資は続けることで大きな利益を得ることも不可能ではない投資ですが、一方で損失を抱えるリスクもあります。失敗しないために正しい知識を身に付け、自分の判断で取引するようにしてください。

The following two tabs change content below.
山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011