株式投資で対面取引を行うメリット・デメリットは?取引の仕方も解説

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株式投資の取引方法には大きく2つの種類があります。1つはネット取引、そしてもう1つが対面取引です。最近ではネット取引を利用している方も多いのですが、対面取引ならではの魅力があるのも事実です。そこで、株式投資で対面取引を行うメリットやデメリット、取引方法などについて解説します。

目次

  1. 株式投資の取引方法は対面取引かネット取引
    1-1.株式の対面取引とは
    1-2.株式のネット取引とは
  2. 株式投資で対面取引を行うメリット
    2-1.担当者に株式投資のサポートをしてもらえる
    2-2.IPO投資で有利になる
  3. 株式投資で対面取引を行うデメリット
    3-1.取引手数料が高い
    3-2.取引時間が限られる
    3-3.定期的に投資をあっせんされる
  4. 株式投資での対面取引の手順
  5. まとめ

1.株式投資の取引方法は対面取引かネット取引

株式投資での取引方法は以下の2種類に分類できます。

  1. 対面取引
  2. ネット取引

対面取引が可能なのは、いわゆる総合証券会社と呼ばれる証券会社です。総合証券会社では、顧客窓口での対面取引のほか、電話での取引、インターネットでの取引が可能です。

一方、ネット証券会社のほとんどは実店舗を構えていないため、顧客窓口での対面取引に対応していません。

では、対面取引とネット取引の特徴について解説していきましょう。

1-1.株式投資の対面取引とは

証券会社の担当者を通じて株式投資を行うのが対面取引です。対面取引では、証券会社の店舗を訪問して顧客窓口で注文したり、証券会社の担当者に電話で連絡をして注文したりします。

対面取引の最大の特徴が、必ず担当者が付くということです。担当者を通じて取引を行うほか、投資に関するさまざまな情報やアドバイスを受けることができます。

対面取引が可能なのは基本的に総合証券会社ですが、一部のネット証券会社では電話での取引に対応しているケースがあります。ただし、コールセンター経由で注文を出すのみとなっており、担当者が付くわけではありません。

1-2.株式投資のネット取引とは

一方、インターネット経由で株式投資に関するすべての手続きを行うのがネット取引です。ネット取引はインターネット環境が整っていれば、いつでもどこでも取引を行うことが可能です。そのため、わざわざ証券会社の店舗を訪問する必要がないなど、利便性の高い取引方法といえます。

ですが、ネット取引では担当者が付くことはありませんので、株式投資に関して相談したり、サポートしてもらったりすることはできません。

2.株式投資で対面取引を行うメリット

株式投資を対面取引で行う場合、以下のようなメリットがあります。

  1. 担当者に株式投資のサポートをしてもらえる
  2. IPO投資で有利になる
  3. 資産が多ければ優遇される

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1.担当者に株式投資のサポートをしてもらえる

対面取引の大きなメリットは、担当者が付き株式投資に関するサポートをしてもらえるということです。

先述したように、対面取引では担当者を通じて窓口や電話で取引注文を出します。それ以外にも、投資に関する相談ができるのも特徴で、投資のタイミングやおすすめの銘柄などについて専門家から話を聞くことができます。

そのため、誰かに相談しながら株式投資を行いたい方や、担当証券員の豊富な知識を参考にしたい方には、魅力的な取引方法といえます。また、パソコンやスマートフォンの操作が苦手な方でもスムーズに取引ができるというのも魅力です。

2-2.IPO投資で有利になる

対面取引では、IPO投資で有利になりやすいというメリットもあります。

IPO投資とは、新規公開株への投資のことで、勝率が高い投資手法として人気があります。ただし、IPOは購入したくても購入できない可能性があります。その理由は以下の通りです。

  • 株式公開から公開後までサポートする「主幹事」を務める証券会社がIPOごとに異なる
  • 人気が高いため購入するための抽選がある

これらの点に関して、対面取引を行う総合証券はネット証券よりも有利になります。まず、総合証券会社がIPOの主幹事を担当するケースが多いからです。そのため、より多くのIPO投資に参加できるチャンスがあります。

また、総合証券でのIPO投資の割り当てが営業、つまり担当者に委ねられている部分は大きくなります。そのため、対面取引を行っていると、IPO株を入手できる可能性が高くなるのです。

さらに、担当者との信頼関係を築き、優良顧客と認識されるようになると、担当者の方からIPO投資をあっせんしてくるケースもあるといわれています。対面取引を行うことで、IPO投資に参加できる可能性が高くなるというのは、大きな魅力といえます。

3.株式投資で対面取引を行うデメリット

一方で、株式投資で対面取引を行う場合、以下のようなデメリットもあります。

  1. 取引手数料が高い
  2. 取引時間が限られる
  3. 定期的に投資をあっせんされる

3-1.取引手数料が高い

取引手数料が高いというのが、対面取引のデメリットの1つです。

総合証券の対面取引での手数料は、ネット証券と比較するとかなり高く設定されており、場合によっては数倍から数十倍高いこともあります。これは、対面取引では顧客ごとに担当者が付くためのコストが発生するためで、ある意味仕方のないことでもあります。

そのため、株式投資の取引手数料を抑えたい方や、担当者は不要と考える方は、ネット取引の方が向いているといえます。

3-2.取引時間が限られる

取引ができる時間が限られるというのも、対面取引のデメリットです。

対面取引の基本は顧客窓口で行われるため、営業時間内に店舗を訪問する必要があります。それ以外の時間は対応できないので、日中仕事などで都合がつきにくい方にとって、対面取引はそれほど向いていません。

3-3.定期的に投資をあっせんされる

担当者から定期的に投資手法や銘柄などをあっせんされるというのもデメリットになり得ます。

証券会社の主な収入源は顧客の取引による取引手数料です。そのため、対面取引を行っていると、担当者から投資に関する営業が入ることになります。有益な情報を貰える一方で、取引回数を増やすために担当者が営業をしている側面があることも理解しておく必要があります。

対面取引では担当者からさまざまな情報を仕入れることができますが、それらの情報を自身でしっかり分析できる能力が必要になります。

4.株式投資での対面取引の手順

それでは株式投資で実際に対面取引を行う手順を紹介したいと思います。具体的には以下の手順で取引を行います。

  1. 証券口座を開設して買い付け代金を入金する
  2. 担当者に連絡をする
  3. 注文を出す
  4. 注文が約定したら報告がある

証券口座を開設して株式を購入するための代金を入金するまでは、対面取引もネット取引も共通です。

いよいよ注文の段階に入ったら、証券会社の担当者に連絡をするか、直接証券会社の店舗を訪れます。そして、担当者を通じて取引注文を出します。「買い」か「売り」、銘柄名と銘柄コード、数量のほか、現物取引か信用取引、注文期間などを指定して注文内容をお互いに確認します。

その後、担当者によって取引が注文されます。注文が約定したら、その場もしくは電話連絡などで、注文が約定したことが報告されます。

また、売買注文が成立した場合、証券会社から「売買報告書」が後日郵送され、その内容を再度確認することができます。

まとめ

今回は株式投資における対面取引のメリットやデメリット、実際の取引の手順などについて解説しました。

対面取引とネット取引ではそれぞれに特徴があるため、自身の投資スタイルに合わせてしっかり比較検討する必要があります。これから株式投資を始めたいという方は、本記事を参考に対面取引での株式投資も考えてみてはいかがでしょうか。

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山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。