近年、外国株取引に対応する証券会社が増えており、外国株への投資に対する関心が高まっています。そこで今回は、豊富な外国株式を取り扱うSBI証券に焦点を当て、評判やメリット、注意点、外国株取引の始め方について紹介したいと思います。証券会社選びの参考にしてください。
目次
- SBI証券とは
- SBI証券の外国株取引のメリットや特徴
2-1.外国株の取扱いが豊富
2-2.取引手数料が業界最安水準
2-3.米国株の貸株サービスを利用可能
2-4.米国株の定期買付サービスを利用可能
2-5.住信SBIネット銀行と連携すれば為替コストを抑えられる
2-6.外国株の銘柄選びに役立つツールや情報が豊富 - SBI証券の外国株取引のデメリットや注意点
3-1.米国株取引では株価が15分遅れで表示される
3-2.時間外取引ができない
3-3.注文方法が限られる
3-4.スマートフォンで外国株を取引できない - SBI証券の外国株取引の評判
- SBI証券の外国株取引の始め方
- まとめ
1.SBI証券とは
SBI証券はSBIホールディングス株式会社の100%出資子会社で、オンライン専業の証券会社として知られています。ネット証券の中では口座開設数がトップで、2020年12月現在、550万人以上が口座を開設しているほか、ネット証券におけるNISA口座数180万超でネット証券No.1、国内株式個人売買代金シェアは日本国内の約40.3%となっています。
国内・海外の株式や投資信託、債券を始め、FX、先物取引、CFD、金・銀・プラチナなど、さまざまな金融商品を取り扱っています。
2.SBI証券の外国株取引のメリットや特徴
SBI証券の外国株取引のメリットや特徴としては、以下のような点が挙げられます。
- 外国株の取扱いが豊富
- 取引手数料が業界最安
- 米国株の貸株サービスを利用可能
- 米国株の定期買付サービスを利用可能
- 住信SBIネット銀行と連携すれば為替コストを抑えられる
- 外国株の銘柄選びに役立つツールや情報が豊富
それぞれ詳しく解説していきます。
2-1.外国株の取扱いが豊富
SBI証券は、外国株の取扱いが豊富であるという特徴があります。
SBI証券で購入できる外国株の種類は以下の通りです。
- 米国株
- 中国株
- 韓国株
- ロシア株
- アセアン株(ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシア)
- 海外ETF
このように、さまざまな種類の外国株および外国株に投資するETFを取引できるのが、SBI証券の強みとなっています。また、特に人気の高い米国株は業界トップクラスの約3,400銘柄、中国株も約1,400銘柄を取り扱っています。
多くの外国株を購入できるのはSBI証券の強みであり、それらをWebから手軽に購入できるというのが、SBI証券が人気を集めている1つの要因となっています。
2-2.取引手数料が業界最安水準
取引手数料が業界最安クラスであるということは、SBI証券で外国株取引を行うメリットの一つです。SBI証券における米国株式の1注文あたりの手数料は以下の通りです。
最低手数料 | 0ドル |
取引手数料 | 約定代金の0.45%(税込0.495%) |
上限手数料 | 20ドル(税込22ドル) |
※最低手数料が適用されるのは、約定代金が2.02米ドル以下の取引のみ。
米国株取引の手数料については、マネックス証券や楽天証券との値下げ競争があり、2020年12月時点では3社とも上記の手数料で横並びとなっており、業界最安クラスとなっています。
このように、取引手数料のコストを抑えることができるというのも、SBI証券での外国株取引の魅力の1つとなっています。
2-3.米国株の貸株サービスを利用可能
貸株サービスとは、保有している株式を貸し出すことで貸株金利を得られるサービスのことをいいます。
国内株式を貸し出すサービスを提供している証券会社は多くありますが、米国株式の貸株サービスを提供しているのはSBI証券だけです。貸株金利は0.01%~2.00%となっており、約2,000銘柄が貸株サービスの対象銘柄となっています。売買する以外にも投資の選択肢が増えるのはメリットだといえます。
2-4.米国株の定期買付サービスを利用可能
米国株やETF(上場投資信託)の定期買付サービスを利用できるのも、SBI証券の外国株取引のメリットです。
投資家は、事前に設定しておくことで、一定の数量もしくは金額以内の米国株式などを定期的に買い付けることができます。いわば、積立投資の米国株版といったところです。このサービスもSBI証券独自のものとなっています。
2-5.住信SBIネット銀行と連携すれば為替コストを抑えられる
SBI証券では、住信SBIネット銀行と連携することで為替コストを抑えられるというメリットがあります。
外国株取引を行う場合、その国の通貨に両替するための為替コストが発生します。SBI証券での米ドルの為替コストは片道25銭となっており、他の証券会社とほぼ同じ水準となっています(2020年12月時点)。
ですが、住信SBIネット銀行の外貨預金口座から入金することで、為替コストを4銭にすることができます。そのため、SBI証券と住信SBIネット銀行を連携することで、取引にかかるコストを低減することができるのです。
2-6.外国株の銘柄選びに役立つツールや情報が豊富
外国株の銘柄選びに役立つツールや情報が豊富に提供されているというのも、SBI証券での外国株取引の特徴です。
米国株専用のスクリーニングツール「米国株スクリーナー」や、条件を選択するだけで検索できる「海外ETF検索ツール」といったツールに加え、資産運用を効率化する「ロボアドバイザー」、米国・中国のIPO情報をいち早くチェックできる「IPOスピードキャッチ」などのサービスを利用できます。
また、外国株に関する最新情報をWEBサイト上でチェックすることも可能です。
3.SBI証券の外国株取引のデメリットや注意点
一方で、SBI証券の外国株取引には、以下のようなデメリットや注意点があります。
- 米国株取引では株価が15分遅れで表示される
- 時間外取引ができない
- 注文方法が限られる
- スマートフォンで外国株を取引できない
それぞれ詳しくみていきましょう。
3-1.米国株取引では株価が15分遅れで表示される
SBI証券で米国株取引を行う場合、株価が15分遅れで表示されるというのがデメリットです。
リアルタイムで株価を表示したい場合は、月額550円(税込)の追加料金を支払う必要があります(※3ヶ月1,430円、6ヶ月2,750円、いずれも税込。2020年12月時点)。また、中国株を除くその他の外国株も10分~20分遅れて株価が表示されます。
3-2.時間外取引ができない
SBI証券で米国株を取引する場合、時間外取引ができませんので注意が必要です。
米国株の取引時間は、日本標準時間の23時30分から翌朝6時まで(現地時間で9時30分から16時まで)となっています。この時間の前後に米国企業の決算発表が行われるケースが多いので、時間外取引ができれば便利なのですが、SBI証券は時間外取引に対応していません。
3-3.注文方法が限られる
SBI証券の外国株取引では、注文方法が限られるというのもデメリットといえます。
米国株では「指値注文」「成行注文」「逆指値注文」が可能です。また、それ以外の外国株では「指値注文」のみ可能となっています。注文方法が限られるということは、あらかじめ理解しておく必要があります。
3-4.スマートフォンで外国株を取引できない
SBI証券ではスマートフォンで取引ができるアプリをリリースしており、国内株式や投信積立、先物オプション、FX、CFDそれぞれの取引ができるツールを利用することができます。
ですが、外国株を取引できるアプリはリリースされていないので、スマートフォンだけで外国株を取引することはできません。
4.SBI証券の外国株取引の評判
ここでは、SBI証券の外国株取引に対する評判について紹介したいと思います。具体的には以下のような声があります。
- 「外国株が豊富」
- 「米国株とETFの定期買付サービスが便利」
- 「住信SBI銀行から入金すると為替コストがお得」
- 「米国株の手数料が安い」
- 「米国株取引の画面がみにくい」
- 「情報量が多すぎてわかりづらい」
外国株取引に関しては、取扱銘柄が豊富であることや、定期買付サービスと手数料の低さを好感する声が多くみられました。また、米国株取引時の住信SBI銀行との連携による為替コストの低減についても、評価する声がみられました。
SBI証券は業界トップクラスの外国株の取扱いがあり、人気の高い米国株取引に関しては手数料や独自のサービスなどで、投資家にとってうれしいサービスを多く提供しています。
一方で、米国株の取引画面がみづらいといった声や、WEBサイトの情報量が多すぎてわかりづらいといった声もありました。
5.SBI証券の外国株取引の始め方
SBI証券で外国株取引を始める場合は、SBI証券の証券総合口座と外国株式取引口座を開設する必要があります。すでに証券総合口座を保有している場合は、外国株式取引口座の開設のみを行い、どちらも持っていないという場合は、同時に両方を開設することになります。
外国株式取引口座のみを開設する場合は、SBI証券のWEBサイトから[今すぐ外国株式口座開設]を選択し、必要書面の内容を理解・承諾します。最短の場合、申込みが完了すると同時に外国株式取引口座の開設が完了します。
次に、開設した口座への入金を行います。証券総合口座へ直接入金するか、住信SBIネット銀行の外貨預金を入金すれば、買付余力に即時反映することが可能です。また、証券総合口座への入金後、外貨決済を希望する場合は、為替取引を行います。
あとは、取引したい株式をチェックして購入することになります。
まとめ
今回はSBI証券の外国株取引の評判やメリット、注意点などについて紹介しました。
外国株を豊富に取り扱い、人気の高い米国株取引での手数料も低いSBI証券は、外国株取引に強い証券会社の1つといえます。外国株取引を考えているなら、SBI証券での取引も検討してみてはいかがでしょうか。
- 外国株(米国株など)が買えるネット証券会社
- IPO投資に強い証券会社、少額からIPOに参加できるサービス
- 25歳以下の現物株式の取引手数料が実質0円の証券会社
- 大手証券会社が提供している株式投資サービス
- 少額で株式投資ができるサービス
山本 将弘
最新記事 by 山本 将弘 (全て見る)
- COZUCHI(コヅチ)で不動産投資、メリット・デメリットは?他社比較も - 2024年11月5日
- CREAL(クリアル)の評判・口コミ・実績は?メリット・デメリット、利回りも - 2024年11月5日
- 不動産クラウドファンディングの市場規模は?件数・出資額や成功事例も - 2024年9月9日
- 金(ゴールド)投資信託のメリット・デメリットは?購入可能な証券会社も - 2024年5月27日
- 株初心者が知っておきたい売り板・買い板の見方、板を分析するメリットも - 2024年5月27日