米国や中国など、外国株の取引に対する注目が高まっており、外国株取引に対応している証券会社も増加傾向にあります。そこで今回は、楽天証券にフォーカスして外国株取引の評判やメリット、注意点、始め方などについて紹介したいと思います。証券会社選びの参考にしてください。
※この記事は2020年12月15日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
目次
- 楽天証券とは
- 楽天証券の外国株取引のメリットや特徴
2-1.米国株の取引手数料が低い
2-2.米国株の取扱銘柄が豊富
2-3.米国株の指値注文の期間が長い
2-4.手続きが簡単
2-5.超割コースなら手数料の1%がポイントバックされる - 楽天証券の外国株取引のデメリットや注意点
3-1.リアルタイムの株価は有料サービスとなる
3-2.時間外取引には対応していない
3-3.中国株の取引手数料は高め - 楽天証券の外国株取引の評判
- 楽天証券の外国株取引の始め方
- まとめ
1.楽天証券とは
楽天証券は、さまざまなサービスを展開する楽天グループが運営する証券会社です。
主要ネット証券5社のうち、2019年の新規口座開設数No.1を誇っており(2020年2月6日プレスリリース参照 )、初めての方でも使いやすい商品・サービスと低コストにより、満足度の高い投資と資産形成サービスを提供しています。
国内・海外の株式をはじめ、投資信託や投信積立、FX、金・プラチナ、外貨建てMMFなど、さまざまな金融商品を扱っています。
2.楽天証券の外国株取引のメリットや特徴
楽天証券の外国株取引には、以下のようなメリットや特徴があります。
- 米国株の取引手数料が低い
- 米国株の取扱銘柄が豊富
- 1株から米国株が購入できる
- 米国株の指値注文の期間が長い
- 手続きが簡単
- 超割コースなら手数料の1%がポイントバックされる
それぞれ詳しくみていきましょう。
2-1.米国株の取引手数料が低い
米国株取引の取引手数料が低いということが、楽天証券における外国株取引のメリットの1つです。
楽天証券の米国株取引時における1約定ごとの手数料は以下の通りです。
最低手数料 | 0ドル |
取引手数料 | 約定代金の0.45%(税込0.495%) |
上限手数料 | 20ドル(税込22ドル) |
※最低手数料が適用されるのは、約定代金が2.02米ドル以下の取引のみ。
これはSBI証券やマネックス証券と同じ水準で、業界内でも最安クラスの手数料体系となっています。このように、米国株取引での手数料コストを抑えられるというのが、楽天証券の強みとなっています。
2-2.米国株の取扱銘柄が豊富
楽天証券の外国株取引の特徴として、米国株の取扱銘柄が豊富であることが挙げられます。
現在、楽天証券では約3,500銘柄の米国株式を取引することができます。これは、マネックス証券の約3,800銘柄、SBI証券の約3,600銘柄に引けを取らない水準となっています。
また、米国株以外にも中国株やアセアン株(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)も取引できるなど、豊富な外国株を取り扱っています。
2-3.米国株の指値注文の期間が長い
楽天証券では、米国株の指値注文の期間が長いという特徴があります。
指値注文とは、売買価格を指定して注文する方法で、買いの場合は上限価格を、売りの場合は下限価格を指定して発注します。指値注文では株価が指定の金額にならないと注文が完了しないため、発注してから約定するまでに時間が掛かるケースがあります。
楽天証券では、指値注文の有効期間が90日と長く設定されています。特に米国株は日本の夜間に取引が行われるため、指値期間が長いというのは大きなメリットになるといえます。
2-4.手続きが簡単
楽天証券では、外国株取引を行うための手続きが簡単であるというのもメリットといえます。
一般的には、証券口座とともに外国株式取引口座を開設する必要がありますが、楽天証券では総合口座を開設するだけで国内株式も外国株式も取引可能です。また、特定口座内の国内株式などと損益通算ができるので、確定申告も簡単に行うことができます。
2-5.超割コースなら手数料の1%がポイントバックされる
楽天証券の超割コースを選択すれば、手数料の1%がポイントバックされるというのが、楽天証券ならではの特徴です。
超割コースとは、楽天証券が設定している手数料体系の1つで、1回の取引金額ごとに手数料が決まる仕組みになっています。このコースを選択することで、取引手数料の1%が楽天ポイントとしてポイントバックされます。また、大口優遇の条件をクリアすると還元率が2%にアップします。
さらに、「楽天ポイントコース」と「楽天証券ポイントコース」のいずれかを選択することで貯まったポイントを利用することもできます。選択したコース次第で、楽天グループでの買い物がサービスの利用時に使用できるほか、ポイント投資に利用することもできます。
3.楽天証券の外国株取引のデメリットや注意点
一方で、楽天証券の外国株取引には以下のようなデメリットや注意点があります。
- リアルタイムの株価は有料サービスとなる
- 時間外取引には対応していない
- 中国株の取引手数料は高め
それぞれ詳しくみていきましょう。
3-1.リアルタイムの株価は有料サービスとなる
楽天証券では、米国株のリアルタイムの株価を表示するためには利用料金を支払う必要があります。通常の米国株取引では、株価は15分遅れで表示されますので、リアルタイムでの株価を把握することができません。
リアルタイム株価を知るためには、月額330円(税込)の利用料金を支払わなければならないことを理解しておきましょう。
ただし、過去1ヶ月の間に2回以上の米国株の約定があれば、リアルタイム株価を無料で利用できますので、メインの証券会社として楽天証券を利用する場合はデメリットにはならない場合もあります。
3-2.時間外取引には対応していない
楽天証券は時間外取引に対応していません。
米国株を取引する場合、現地時間(日本標準時間で23時30分から翌朝6時まで)に合わせて取引を行うのが基本となります。ですが、現地の取引時間外に決算発表などが行われることが多いのが実情ですので、この点には注意が必要となります。
3-3.中国株の取引手数料は高め
楽天証券の中国株の取引手数料は、他社と比較してやや高いというのもデメリットとなります。
楽天証券における中国株式の取引手数料は約定金額の0.55%(税込)となっています。一方、同じく中国株式の取引ができるSBI証券では約半額の0.286%(税込)となっています。
頻繁に中国株を取引する方にとっては、小さな差の積み重ねが大きな差となって影響する場合がありますので、注意が必要です。
4.楽天証券の外国株取引の評判
ここでは、楽天証券の外国株取引の評判について紹介したいと思います。具体的には、以下のような声が寄せられています。
- 「手数料が低い」
- 「指値注文期間が長い」
- 「超割コースのポイントバックがうれしい」
- 「口座開設が簡単でわかりやすい」
- 「システム障害の数が多い」
- 「サポートの対応が悪い」
※上記はすべて個人の感想です。最新情報などについてはご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。
良い評判としては、手数料の低さや指値注文期間の長さを好感する声が多くみられました。他のネット証券と比べても手数料は低く抑えられていることに加え、指値注文の期間が最大90日と長いため、取引がしやすいと感じているユーザーが多くいます。
また、超割コースでのポイントバックや口座開設のわかりやすさに対する評判の高さもうかがえました。
一方で、システム障害の数が多く、取引ができなくなることがあるといった声や、電話サポートの対応の悪さに関する批判的な意見も見受けられました。
5.楽天証券の外国株取引の始め方
先述したように、楽天証券では総合口座を開設するだけで、外国株式の取引を始めることができます。
口座開設から取引開始までの流れは以下の通りです。
- 口座開設の申込みをする
- 本人確認書類の選択・提出をする
- 本人情報を入力する
- 初期設定とマイナンバーの提出を行なう
- 投資資金を入金する
口座開設の申込みをする
まずは、楽天証券のWEBサイト内にある[口座開設]ボタンから申込みを行います。メールアドレスを登録すると、確認メールの返信があり、そのなかに記載されているURLから申込みを続けます。
本人確認書類の選択・提出をする
次に、本人確認書類を提出します。運転免許証またはマイナンバーカードを保有している場合は「スマホで本人確認」、それ以外の方は「郵送で本人確認」を行います。
本人情報を入力する
本人確認が済んだあとは、メールもしくは郵送にてログインIDとパスワード(メールの場合はIDのみ)が送付されますので、本人情報を入力してください。
初期設定とマイナンバーの提出を行なう
楽天証券の審査が完了すると、ログイン用のIDが送付されますので、暗証番号の設定や勤務先情報の入力といった初期設定を行いましょう。
そのあと、マイナンバーを提出していない場合は、マイナンバーの登録を行います。これで総合口座が開設されることになります。
投資資金を入金する
あとは、口座に投資資金を入金すれば準備完了となり、外国株式の取引ができるようになります。
まとめ
今回は、楽天証券の外国株取引の評判やメリット、注意点などについて紹介しました。
人気の高い米国株取引での手数料の安さや銘柄数の多さ、ポイントバックなどのサービスが充実している点などが、楽天証券の魅力といえます。外国株取引を始めたいという方は、楽天証券もチェックしてみてはいかがでしょうか。
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山本 将弘
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