楽天証券、新NISAで積立投資の始め方は?口座開設手順、銘柄の選び方など

※ このページには広告・PRが含まれています

資産形成の方法として国も推進するNISAは、2024年1月から新制度がスタートしています。毎年360万円を上限に一定の条件を満たした投資信託や株式の購入が可能で、そこから発生した分配金や譲渡益が非課税になります。NISA口座は、各銀行や証券会社等で開設可能ですが、投資できる商品の種類や手数料、ポイント還元率、クレジットカード積み立てなどの各種サービスは金融機関で大きく異なります。

豊富な商品の中から自分にあったものを選びたい場合や、積み立て投資をしながらポイントも貯めたい場合、ポイント投資をしたい場合は、金融機関選びが重要になります。

そこでこの記事では、取扱商品が多くポイントも貯まりやすい楽天証券のNISAをご紹介します。特徴やメリット・デメリット、銘柄の選び方、口座開設の方法を詳しく解説するので、NISAの積立投資を始めたい方、楽天サービスをよく利用している方は検討してみてください。

※この記事は2024年4月18日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 楽天証券NISAの特徴
    1-1.最大1800万円の非課税投資枠
    1-2.貯まったポイントで積立投資も可能
    1-3.楽天カード決済でポイント付与
    1-4.投資信託商品の種類が豊富
  2. 楽天証券つみたてNISAのメリット
    2-1.楽天ポイントが貯まりやすい
    2-2.複利効果をより高められる
    2-3.自分に合った投信商品を探せる
    2-4.100円から積み立てられる
    2-5.ハッピープログラムでポイントが貰える
  3. 楽天証券NISAのデメリット
    3-1.元本保証ではない
    3-2.短期で大きなリターン得ることは難しい
    3-3.専用アプリはない
  4. 楽天証券つみたてNISAの銘柄を選ぶ方法
    4-1.インデックス型・アクティブ型で選ぶ
    4-2.国内・海外で選ぶ
    4-3.手数料、純資産額等で選ぶ
  5. 楽天証券つみたてNISAの口座開設手順
  6. まとめ

1 楽天証券NISAの特徴

楽天証券
楽天証券のNISA口座開設数は515万口座と国内トップクラスのネット証券です(2023年12月末時点)。まずは楽天証券のNISAの特徴について見ていきましょう。

1-1 最大1800万円の非課税投資枠

NISA制度は、少額からの長期・積み立て・分散投資を支援する非課税制度です。毎年360万円を上限として、一定の基準(低リスク、手数料が安いなど)を満たした投資信託に積立投資を行った場合、その運用からの利益は非課税となります。

2024年1月からスタートした新NISAでは、従来最長20年間だった非課税保有期間も無期限となりました。通常、株式や投資信託からの収益に対しては、20.315%の所得税がかかりますが、新NISAでは一生涯にわたって課税されなくなったのが最大の特徴です。

非課税で投資できる枠も最大1800万円(成長投資枠1200万円)と拡大されています。1年間で投資できる枠は、つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円の合計360万円までで、この両枠は併用可能です。つみたて投資枠は、定期的に対象商品を買付しなければならない枠なので、毎月定額で商品を購入してコツコツと資産形成する積立投資向けの口座です。一方、成長投資枠は投資信託だけでなく上場株式も購入できるので、ある程度リスクをとって売却益や配当金などを狙いたい方に向いていますが、積み立て購入も可能となっています。

このように、新NISAは従来のNISA制度よりも、年間投資可能な金額が拡大され、運用期間も無期限となったため、これまで以上に将来必要なお金を効率良く作れるようになりました。

1-2 貯まったポイントで積立投資も可能

楽天証券では、楽天グループのポイントサービスである楽天ポイントを使ってNISA対応の投資信託を購入できるほか、つみたて投資枠・成長投資枠で積立注文も可能です。楽天ポイントは1ポイント1円として利用できるので、現金と併用して定期的に決めたポイントを積み立てることも可能です。

1-3 楽天カード決済でポイント付与

楽天証券NISAのつみたて投資枠および成長投資枠では、積立上限の月10万円(年間120万円)を楽天カードでクレジット決済できます。楽天カードクレジット決済で購入金額の最大1%が楽天ポイントとして付与されるので、さらにポイントが貯まりやすくなります。カード別のポイント還元率は、楽天カード0.5%、楽天ゴールドカード0.75%、楽天プレミアムカード1%となります。

1-4 投資信託商品の種類が豊富

楽天証券のNISAでは、購入可能な対象商品も豊富です。つみたて投資枠は222本、成長投資枠は1149本と業界最多水準です(2024年4月18日時点)。例えば、つみたて投資枠の対象商品は、株式中心のファンドから不動産・債券などにも投資するバランスファンドまで幅広くラインナップされているため、自分の投資方針に合った商品を選ぶことができ、理想のポートフォリオを作りやすくなっています。

2 楽天証券NISAのメリット

楽天証券のNISAを使うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下、詳しく見ていきましょう。

2-1 楽天ポイントが貯まりやすい

楽天証券では投資信託の保有残高に応じてポイント還元があります。対象となるのは、信託報酬(保有しているだけで発生するコストのこと)が最安クラスの6つのファンドですが、つみたて投資枠と成長投資枠の両方に対応しているファンドは以下の4つです。

信託報酬率(年率) ポイント還元率(年率)
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド 0.0561% 0.017%
楽天・S&P500インデックス・ファンド 0.077% 0.028%
楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド 0.088% 0.033%
楽天・日経225インデックス・ファンド 0.132% 0.053%

また、先ほどの楽天カード決済で積立金額0.5%~1.0%のポイント還元や、電子マネーの楽天キャッシュで投信積立を行う際にも、楽天カードからのチャージ額に対して0.5%のポイント還元があります。

このほか、楽天ポイントは楽天市場やその他の楽天サービスで利用できるポイントなので、用途が広く、使いやすいのも特徴です。定期的に一定の金額を投資する積み立て投資を行うことで、ポイントバックされる楽天ポイントも計算しやすくなり、ポイントの利用計画も立てやすくなります。

例えば、毎月30,000円を楽天カードの支払いで積み立てる場合、20年間で72,000ポイントを得られます。NISAで非課税メリットを享受しながら、クレジットカード決済によりポイントも貯められるのが楽天証券の大きなメリットです。

2-2 複利効果をより高められる

楽天証券のNISAでは、ポイントを使って投資することも可能です。仮に毎月の支払いを楽天カードで行い、そのポイントをすべて積立投資に使うと、元本が実質1%増えることになります。

複利は年利と期間が大きくなるほどその効果が大きくなるため、楽天ポイントを利用した積立投資ができるメリットも広がります。

2-3 自分に合った投信商品を探せる

楽天証券では多くの投資信託商品がありますが、商品の検索機能が使いやすく、数多くの投信の中から自分に合った商品を探しやすいのも特徴です。

楽天証券サイト内の「投信スーパーサーチ」を使うと、NISAのつみたて投資枠または成長投資枠で購入可能な商品に絞って検索できるだけでなく、ポイント還元率、ファンドスコア、信託報酬などの詳細を比較しながら選べます。投資初心者でも商品数の多さを気にすることなく投資対象を探すことが可能なほか、ポイント還元率でNISA商品を選べるのは楽天サービスをよく利用する方にとって大きなメリットです。

2-4 100円から積み立てられる

楽天証券NISAの最低積立金額は100円からとなっています。積立頻度も「毎日」「毎週」「毎月」から選べるほか、「毎日100円ずつ」といった少額積立も可能なので、毎月の収入を投資に回すことが難しい場合でも、少しの節約で積立投資を行えます。

また、100円から積み立て可能なので、手持ちの楽天ポイントを使えば現金を使わずに投資を行うことも可能です。主婦(主夫)や学生など、定期収入のない場合でも積み立てを行いやすいのも、楽天証券の大きなメリットです。

2-5 ハッピープログラムでポイントが貰える

楽天証券には、楽天証券口座と楽天銀行口座の連携をスムーズにする「マネーブリッジ」というサービスがあります。マネーブリッジでは、多くの時間帯で口座間の資金移動を即時に行えるほか、手数料が無料になる等のメリットがあります。

マネーブリッジを登録すると、楽天銀行の普通預金の金利が通常(0.02%)から最大0.10%になるため、銀行の金利面でもメリットがあります。申し込みは無料で、利便性も高いため、楽天証券と同時に利用するとさらに便利になります。

そして、楽天銀行には取引ごとに現金やポイントが貰えるハッピープログラムというサービスもあります。ハッピープログラムでは、国内株式(現物)の取引手数料100円ごとに1ポイント貰えたり、投資信託の残高ごとに10~500ポイントを貰えたりします。これはNISA口座内における取引も対象となっており、会員ステージが上がるとATM手数料が最大月7回無料になるなどの特典が付いてきます

3 楽天証券NISAのデメリット

NISAは投資なのでリスクを伴います。始める際の注意点を確認しておきましょう。

3-1 元本保証ではない

NISAは、中長期の資産形成に向けて国も推奨する制度であり、運用益が非課税になりますが、元本が保証されているわけではありません。長期の積立投資では、複利効果によって元本以上に資産が増える可能性もありますが、市場の状況によっては元本が毀損される場合もあります。

特にNISA口座で株式を運用している場合でも、企業の財務状況によっては株価が大きく下落することもあるので、長期の積立購入による時間分散効果で平均購入単価を引き下げてリスク対策しておくことが重要になります。

3-2 短期で大きなリターン得ることは難しい

NISAの積立投資枠で選択できる投資対象の銘柄は、原則として定期的に積み立ててコツコツと資産を増やしていくのに適した指数銘柄が大半となっています。2024年1月から始まった新NISAでは成長投資枠を活用することでさらに幅広い銘柄から選択することが出来ますが、こちらも年間240万円までの上限があります。

さらに、NISA枠で損失が起きた場合でも、他の譲渡益や配当との損益通算ができません。これは、NISA口座で生じた損失は税務上ないものとみなされるためです。譲渡によって年間の非課税枠を復活させることは可能ですが、売却した翌年に適用されるため、短期売買にも適していません。

このようなNISAの仕組み上、売買を繰り返して利益を得たり、レバレッジをかけた株の信用取引やFXなどのようにチャート分析や運用スタイルによって短期的に大きなリターンを得るといった投資方法は不向きであると言えるでしょう。

3-3 専用アプリがない

楽天証券には、NISAの運用状況を確認できるアプリはありません。楽天証券の人気アプリである「iSPEED」は国内株式投資や信用取引、一般NISAには対応しているものの、NISAは非対応となっています。そのため、NISAの購入や手続きを行う場合には、楽天証券のWebサイトからアクセスする必要があります。

4 楽天証券NISAで自分に合った銘柄を選ぶ方法

楽天証券のNISAでは、積立投資に適した銘柄が豊富に用意されています。自分に合った銘柄を選ぶポイントは以下の通りです。

4-1 インデックス型・アクティブ型で選ぶ

投資信託の運用手法には、主に「インデックス型」「アクティブ型」の2種類があります。インデックス型は、日経平均株価などの株価指数の動きに連動するように設計された商品で、経済成長による恩恵をそのまま受けやすいのが特徴なので、NISAなどの長期投資に向いています。

一方のアクティブ型は、積極的に銘柄の入れ替えなどを行いながらリターンの拡大を狙うのが特徴で、インデックス型よりリスク・リターンとも大きくなります。積極的にリターンを狙いたい場合や、商品選びの知識・経験がある方に向いた運用手法です。

つみたて投資枠では、インデックス型およびアクティブ型の両方が購入可能です。例えば、成長投資枠では、リターン重視で比較的リスクを許容した運用をし、つみたて投資枠では、より低リスクで長期の分散投資を行いたい場合、株式だけでなく債券や不動産を組み込んだインデックス型投信を選ぶのも方法の一つです。

4-2 国内・海外で選ぶ

投資信託の中には、日本国内の資産を対象にしたものや、特定の国や世界中の資産を対象にしたものがあります。日本国内であれば、情報も得やすく、資産価値の変動も少ない一方、成長率では海外に劣る面もあります。

NISAでは、バランスファンドや債券型、国内株式または先進国株式を投資対象としたファンドが揃っていますが、積み立てながらも運用益を積極的に狙いたい場合は成長率の高い新興国株式などを中心としたファンド等を選ぶことができます。

このように投資に対する考え方やポートフォリオの配分を考慮しながら、自分に合った投資対象地域を探して選ぶことがポイントです。なお、条件指定は楽天証券の検索ツールから手軽に行えるので便利です。

4-3 手数料、純資産額等で選ぶ

楽天証券の投資信託商品の検索ツールでは、銘柄の名前だけでなく管理費用(信託報酬)や純資産額、運用方針、リターン率など様々な情報が検索結果内に一覧表示されます。信託報酬とは、ファンドの運用中ずっと発生する手数料であり、通常は年間0.01%~2.0%程度となります。指数連動型のインデックスファンドの信託報酬は基本的に低いですが、アクティブ型やヘッジファンドを積極的に活用するタイプは2%以上の高コストになるため、注意が必要です。

ファンドはこのような指標から自分にあったものを選び、購入する前は銘柄の目論見書をしっかりと確認することも大切です。

5 楽天証券NISAの口座開設手順

楽天証券でつみたてNISAの口座を作る場合、最初に楽天証券の総合取引口座を開設する必要がありますが、同時に行うことも可能です。

口座開設手続きは、楽天証券サイト内の「口座開設」ページから行います。楽天会員でない場合は、メールアドレスの入力を求められるので、入力すると申し込み用のURLがメールで送られてきます。楽天会員の場合は、アカウントに紐付けられているメールアドレスに申し込み用のURLが送られてきます。

そしてURLから申し込みページにアクセスし、必要な同意や個人情報の入力を済ませたら、本人確認書類(運転免許証、住民票、マイナンバーカードなど、本人の名前、住所、生年月日が明瞭に確認できるもの)を郵送またはアップロードで送ります。

申し込み後、審査を経て1~2週間ほどで口座開設のお知らせが郵送によって届きます。NISA口座の申し込みでは、楽天証券での審査とは別に税務署審査があるため、一緒に申し込んだ場合でも自宅に届く通知は別々になるので注意しましょう。

通知がきたら口座開設のお知らせに記載されているログインIDとパスワードを使ってマイページにアクセスし、証券口座に入金を済ませれば取引を始められます。

また、楽天証券の総合取引口座をすでに持っており、NISA口座が未開設の場合は、マイページから手続きを行うことができます。

まとめ

楽天証券のNISAは、楽天カード決済の投信積立で最大1%の楽天ポイントが貯まるほか、1ポイント=1円から楽天ポイントを投資に活用できるなどのメリットがあります。また、NISA対象商品数の豊富さや銘柄の選びやすさから理想とするポートフォリオを作りやすいため、投資初心者から上級者、楽天サービスをよく利用する方まで幅広い層に向いています。

非課税限度額が1800万円に拡大した新NISAで積立投資を始める方は、複数の証券会社を比較・検討した上で口座開設を検討すると良いでしょう。

The following two tabs change content below.

HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム

HEDGE GUIDE 投資信託は、投資信託に関する国内外の最新ニュース、必要な基礎知識、投資信託選びのポイント、つみたてNISAやiDeCoなどの制度活用法、証券会社の選び方、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融・投資メディア「HEDGE GUIDE」