スマートフォン上での株式売買サービスを提供してきたPayPay証券で、2021年9月より投資信託の取り扱いがスタートしました。そこで今回は、PayPay証券の投資信託取引の評判やメリット、デメリットについて紹介します。また、取扱銘柄の詳細やPayPay証券での投資信託の始め方も紹介するので、興味がある方は参考にしてください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※この記事は2021年9月30日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
目次
- PayPay証券の投資信託取り扱いがスタート
- PayPay証券の投資信託の取扱銘柄
2-1.Oneグローバルバランス
2-2.グローバルESGハイクォリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)[愛称:未来の世界(ESG)] - PayPay証券の投資信託取引の評判
- PayPay証券の投資信託の取引のメリット
4-1.1,000円から投資できる
4-2.操作方法がシンプルで簡単に取引可能
4-3.未来の世界(ESG)を購入手数料無料で買える - PayPay証券の投資信託取引のデメリット
5-1.取扱銘柄が少ない
5-2.信託報酬が高い - PayPay証券での投資信託取引の始め方
6-1.証券口座開設
6-2.口座に入金 - PayPay証券での投資信託の購入方法
- まとめ
1.PayPay証券の投資信託取り扱いがスタート
2021年9月21日より、PayPay証券で投資信託の取り扱いがスタートしました。取り扱い銘柄は下記の2つとなります。
- Oneグローバルバランス
- グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)[愛称:未来の世界(ESG)]
最低購入金額は1,000円以上で、投資信託の購入手数料は無料となっています。また、投資信託はPayPay証券アプリから購入可能です。
PayPay証券は、「日本発のスマホ証券」として、スマートフォン上での株式売買サービスを提供しており、米国株個別銘柄から始まり、日本株個別銘柄、ETFなど、取扱商品を拡充してきました。
また、PayPayボーナスを1円から運用できる「PayPayボーナス運用」など、ユニークなサービス運用にも特徴があります。
2.PayPay証券の投資信託の取扱銘柄
PayPay証券の投資信託の取扱銘柄について深掘りします。
2-1.Oneグローバルバランス
基準価額 | 9,910円 |
純資産総額 | 0.06億円 |
信託報酬 | ファンドの日々の純資産総額に対して年率1.133%(税抜1.03%) |
委託会社 | アセットマネジメントOne株式会社 |
※2021年9月30日のデータより
「Oneグローバルバランス」は、アセットマネジメントOne株式会社が発行する、PayPay証券オリジナルのファンドです。国内外の株式、公社債(債券)の4資産に分散投資をするグローバルバランス型・インデックスファンドです。
主要投資対象マザーファンドへの投資割合は「公的年金の基本ポートフォリオ」(国民年金や厚生年金の積立金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」の基本ポートフォリオ)を考慮しつつ、アセットマネジメントOne株式会社が独自に資産配分比率を決定します。
投資環境の分析によってはポートフォリオの機動的な変更を行い、信託財産の成長を目指します。また、実質組入れられる外貨建て資産については、原則為替ヘッジを行いません。
2-2.グローバルESGハイクォリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)[愛称:未来の世界(ESG)]
基準価額 | 12,408円 |
純資産総額 | 11,383.51億円 |
信託報酬 | ファンドの日々の純資産総額に対して年率1.848%(税抜1.68%) |
委託会社 | アセットマネジメントOne株式会社 |
※2021年9月30日のデータより
グローバルESGハイクォリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)は、アセットマネジメントOne株式会社が発行するアクティブファンドです。個別企業の競争優位性や成長力、ESGへの取組みなどへの評価に基づき選定した企業のうち、「市場価格が理論価格よりも割安」と判断される銘柄を厳選して投資を行います。
2020年7月には発売されたこのファンドは、合計3,830億円(歴代2位の設定金額)という巨額の資金を集めて話題となり、注目度も高くなっています。
同ファンドを購入できるのはPayPay証券、みずほ証券、みずほ銀行などです。PayPay証券では、未来の世界(ESG)に購入手数料無料で投資可能です。それ以外の販売会社では、購入価額の3.3%の購入時手数料が掛かります。
3.PayPay証券の投資信託取引の評判
以下では、PayPay証券の投資信託取引の評判について見てみましょう。
- 「最低1,000円から投資できるのはメリット」
- 「2銘柄とも高コストファンドなので、コストに見合ったリターンが期待できるかは様子を見たいところ」
- 「2銘柄とも長期投資より短中期的な投資に向いているファンドだと思う」
※あくまでも個人の感想です。購入の是非についてはWEBサイトや目論見書などを確認して慎重に判断してください。
1,000円から投資できるところを評価する声や、関心を持つ声が聞かれました。一方で良くない評判としては、手数料の高さ、取扱銘柄の少なさ、取扱銘柄のリスクについての声がよくみられました。まだ投資信託を取り扱ってから日が浅いため、今後の評判に注目したいところです。
4.PayPay証券の投資信託取引のメリット
PayPay証券の投資信託取引のメリットは以下の通りです。
- 1,000円から投資できる
- 操作方法がシンプルで簡単に取引可能
- 未来の世界(ESG)を購入手数料無料で買える
4-1.1,000円から投資できる
PayPay証券では、投資信託を最低1,000円から購入可能です。証券会社によっては100円から購入できるところもありますが、1,000円からでも十分少額投資が可能です。投資初心者の方でも購入しやすいサービスといえます。
4-2.操作方法がシンプルで簡単に取引可能
投資信託の購入は、PayPay証券アプリを使用します。
- 銘柄を選択
- 金額を指定
- [買う]をタップ
- 取引完了
シンプルな操作と4タップするだけで簡単に投資信託が買えるのは、PayPay証券を利用するメリットといえます。
4-3.未来の世界(ESG)を購入手数料無料で買える
先述した通り、PayPay証券は「グローバルESGハイクォリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)[愛称:未来の世界(ESG)]」を購入手数料無料で購入できる唯一の証券会社です。他社で購入する場合は、購入価額の3.3%の購入時手数料が発生します。
注目度の高いファンドをコストを抑えて購入できるというのも、投資家にとってメリットとなるでしょう。
5.PayPay証券の投資信託取引のデメリット
一方、PayPay証券の投資信託取引には下記のデメリットがあります。
- 取扱銘柄が少ない
- 信託報酬が高い
5-1.取扱銘柄が少ない
デメリットの1つが、取扱銘柄の少なさです。現状2本しか取り扱っておらず、PayPay証券で投資信託を購入するには、どちらかから選択するしかありません。
2つのうち1つのファンドは同証券のオリジナルファンドですので、これまでに運用された実績はありません。また、もう1つのファンドはアクティブファンドですので、インデックスファンドと比較するとリスクが高いといえます。
現状選択肢が少ないというのは、投資家にとって大きなデメリットとなります。
5-2.信託報酬が高い
もう1つのデメリットが、取扱銘柄の信託報酬が高いということです。
「グローバルESGハイクォリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)[愛称:未来の世界(ESG)]」の信託報酬は1.848%です。また「Oneグローバルバランス」の信託報酬は1.133%です。
信託報酬が1%を切るファンドが多いなか、同ファンドに掛かるコストは高めといえます。投資信託は長期保有を前提とするケースが多く、手数料コストはできるだけ抑えたいところですので、信託報酬の高さはデメリットとなり得ます。今後のパフォーマンスに注目です。
6.PayPay証券での投資信託取引の始め方
実際にPayPay証券で投資信託取引を始めるための手順について紹介します。
- 証券口座開設
- 口座に入金
6-1.証券口座開設
投資信託を購入する場合は、PayPay証券に証券口座を開設します。
同WEBサイトの[口座開設]ボタンをクリックまたはタップして、申込フォームの入力を行います。次に、運転免許証などの本人確認書類とマイナンバーがわかる書類をアップロードして提出します。その後、PayPay証券から届いたID・パスワードでログインしたら、口座開設は完了です。
6-2.口座に入金
口座が開設できたら、投資に必要なお金を入金します。メールまたは郵送された[口座開設完了のご案内]に記載されている入金先口座を確認しましょう。
あとは、自分が契約している銀行口座から入金するだけです。入金は銀行窓口、ATM、ネットバンキングで行えます。入金後1~2時間程度で入金金額が買付可能額として反映されたら入金は完了です。
7.PayPay証券での投資信託の購入方法
PayPay証券で投資信託を購入する手順は下記の通りです。
- 銘柄を選択
- 購入金額を指定
- [買う]をタップ
- 取引完了
PayPay証券アプリの画面に従って、4タップの操作をするだけで、簡単に投資信託を購入できます。
まとめ
今回は、PayPay証券の投資信託取引について、評判やメリット・デメリットを紹介しました。
PayPay証券の投資信託に対しては、期待の声と不安・不満の声どちらも多くみられました。ただし、9月に始まったばかりのサービスですので、正確と評価するにはもう少し時間がかかりそうです。
簡単に投資信託を購入できる点や1,000円の少額から購入できる点はメリットといえますので、気になるという方は本記事を参考に利用を検討してみるのもいいでしょう。
山本 将弘
最新記事 by 山本 将弘 (全て見る)
- COZUCHI(コヅチ)で不動産投資、メリット・デメリットは?他社比較も - 2024年11月5日
- CREAL(クリアル)の評判・口コミ・実績は?メリット・デメリット、利回りも - 2024年11月5日
- 不動産クラウドファンディングの市場規模は?件数・出資額や成功事例も - 2024年9月9日
- 金(ゴールド)投資信託のメリット・デメリットは?購入可能な証券会社も - 2024年5月27日
- 株初心者が知っておきたい売り板・買い板の見方、板を分析するメリットも - 2024年5月27日