投資信託の取引をする場合、利用する証券会社の選択が重要になります。中でも岡三オンラインは、全てのファンドで購入時手数料が無料なほか、投資信託の取引残高に応じて様々な特典を受けられるのも特徴です。
この記事では、岡三オンラインの投資信託取引の評判、人気商品、メリット・デメリット、口座開設の方法について詳しく解説していきます。岡三オンラインについて詳しく知りたい方は、参考にしてみてください。
※この記事は2021年6月17日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
- 岡三オンラインの特徴
- 岡三オンラインで投資信託を取引するメリット
2-1.長期の資産運用に適したファンドを扱っている
2-2.全ファンドで購入時手数料ゼロ円
2-3.最低100円から積立投資が可能
2-4.投資信託の取引残高に応じてIPO抽選、信用取引が有利になる - 岡三オンラインで投資信託を取引するデメリット
3-1.つみたてNISA口座で投資信託の取引ができない
3-2.取引注文や決済手続きを行えるのはネット上のみ
3-3.投資信託は対面サポートコースの対象外
3-4.土日祝日にコールセンターを利用できない - 岡三オンラインの投資信託の評判
- 岡三オンラインで投資信託を始める方法
5-1.メールアドレスの登録および個人情報の入力
5-2.本人確認書類の提出
5-3.審査・口座開設完了
5-4.事前準備・取引開始 - まとめ
1 岡三オンラインの特徴
岡三オンラインは、岡三証券株式会社が運営するネット証券です。岡三オンラインで投資信託の取扱が開始されたのは2008年6月で、取扱銘柄数は2022年1月時点で576本となっています。成長著しいAI等の次世代テック関連のファンドから話題のESG投資関連ファンド、投信ブロガーが選出するファンドまで豊富に取り揃えられているのが特徴です。
2 岡三オンラインで投資信託を取引するメリット
岡三オンラインで投資信託の取引をすると、以下のようなメリットを受けられます。
2-1 長期の資産運用に適したファンドを扱っている
岡三オンラインでは、資産運用に適したファンドを複数取り扱っています。例えば、下記の商品は、主な投資対象を米国を中心とした海外株式とすることで、世界経済の成長と共に長期の資産形成を狙いやすいのが特徴で、販売ランキングの上位に挙がっているファンドです。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、「S&P500インデックスマザーファンド」を通じて、米国の主要株式に投資するインデックスファンドです。「S&P500」とは、ニューヨーク証券取引所やナスダックなどに上場している企業のうち、代表的な500社の銘柄の時価総額を加重平均して算出される米国の株価指数を言います。
S&P500の指数算出対象となる銘柄は、「アマゾン」「アップル」「グーグル」「フェイスブック」など「GAFA」と呼ばれる大手IT企業が中心です。そのため、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を購入するだけで、上記のような米国の成長著しい企業へ間接的に投資できます。
また、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬は0.0968%以内(税込)と、最安水準です。投資信託で長期投資を行う場合、運用中にかかるコストの信託報酬額が運用成績に与える影響も大きくなるため、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、資産運用に適したファンドとして、売れ筋ランキング1位となっています(2021年6月17日時点)。
楽天・全世界株式インデックスファンド
楽天投信投資顧問が運用会社となっていて、全世界の株式を対象に投資できるインデックスファンドです。楽天・全世界株式インデックスマザーファンドを通じて、バンガード・トータル・ワールド・ストックETFに投資しているのが特徴です。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETFとは、大型株、中型株、小型株を含む8,000銘柄程度の全世界株式を投資対象とする上場投資信託です。バンガード・トータル・ワールド・ストックETFへ投資すると、全世界株式の市場時価総額の98%程度を網羅できるため、楽天・全世界株式インデックスファンドを購入すれば、全世界の大半の株式を対象とする分散投資を実現できます。
ニッセイ外国株式インデックスファンド
日本を除く先進国の株式を投資対象とするインデックスファンドで、「MSCIコクサイ・インデックス」をベンチマークとする運用成果を目指しています。
「MSCIコクサイ・インデックス」とは、日本を除く先進国株式の代表的な株価指数です。日本以外の先進国22か国の大型株、中型株のうち1,300程度の銘柄が株価指数算出の基準になっています。「MSCIコクサイ・インデックス」は、時価総額で全世界株式市場の85%程度網羅しているので、ニッセイ外国株式インデックスファンドを一つ購入すると、世界の主要先進国株式に幅広く投資できるのが特徴です。
また、ニッセイ外国株式インデックスファンドは、投資信託の運用経験が豊富な投信ブロガーからも高く評価されています。一般投資家である投信ブロガーが、中立的な立場で良質な投資信託を投票で選ぶイベント「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」において、2014年、2015年、2016年の3年連続で1位を獲得しています。
2-2 全ファンドで購入時手数料ゼロ円
岡三オンラインでは、長期の資産形成を支援する「ZEROファンドプログラム」の制度が設けられているため、すべてのファンドで購入時手数料が無料です。投信積立で新たなファンドを購入する場合や、基準価額が下がった時に買い増しする場合など、いつでも手数料ゼロで取引できるのが強みです。
また、他社で運用していた投資信託を岡三オンラインへ移管した場合、その際に発生した手数料全額のキャッシュバックを受けられます。それにより、投資家側は実質無料で投資信託の移管手続きを行うことも可能です。
2-3 最低100円から積立投資が可能
岡三オンラインでは、最低100円から積立による購入ができるため、まとまった資金がなくても資産運用を始めることができます。
また、毎月一定額を継続的に積立購入することで、平均取得単価を低くできるため、そのぶん、元本割れリスクを抑えることも可能です。さらに毎月自動で購入してくれるため、仕事などで忙しい場合でも手間をかけずに投資信託の取引を行えます。
2-4 投資信託の取引残高に応じてIPO抽選、信用取引が有利になる
岡三オンラインでは、投資信託の取引平均残高が1,000万円以上になると、優遇手数料コースの「プラチナ」またはそれ以上のランクになり、IPO抽選の当選確率が高くなります。
また、投資信託の取引平均残高が3,000万円に到達すると、「プレミアゼロ」ランクになり、金額にかかわらず手数料無料で信用取引を行えるようになります。投資信託の取引平均残高が1,000万円に到達して、「プラチナ」ランクになった場合も、100万円の金額までであれば手数料無料で信用取引を行うことが可能です。
3 岡三オンラインで投資信託を取引するデメリット
岡三オンラインで投資信託を取引する際に注意したいポイントは以下の通りです。
3-1 つみたてNISA口座で投資信託の取引ができない
岡三オンラインでは、つみたてNISA口座で投資信託の取引ができません。NISAとは少額投資非課税制度のことで、対象金融商品で運用したり、売却したりしたときに発生した配当金、分配金、売却益が非課税となる仕組みです。
NISAには、一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの種類があり、このうち岡三オンラインでは、一般NISAとジュニアNISAの口座で投資信託の取引は可能ですが、つみたてNISA口座での取引は扱っていません。
投資信託を非課税枠で毎月購入して長期の資産形成を図りたい方にとって、つみたてNISAに対応していない点はデメリットです。
3-2 取引注文や決済手続きを行えるのはネット上のみ
岡三オンラインはネット専業の証券会社なので、ファンドの取引注文や決済注文の手続きは自身で行う必要があります。そのため、ネット上での注文手続きに慣れていない方にとっては使いにくい場合もあります。
3-3 投資信託は対面サポートコースの対象外
岡三オンラインでは、ネット上での取引が苦手な方のために「対面サポートコース」を設けています。このコースを利用することで、ネット証券でありながら専門の担当者から対面によるサポートを受けられるのが特徴ですが、投資信託は対面サポートコースの対象に含まれていません。
3-4 土日祝日にコールセンターを利用できない
岡三オンラインでは、投資信託の取引について、コールセンターへ相談することが可能です。しかし、コールセンターの利用可能日時は平日の8時~17時までとなっているため、土日祝日に利用できません。土日祝日にのみ相談時間を確保できる方にとっては、コールセンターを利用できないのもデメリットです。
4 岡三オンラインの投資信託の評判
岡三オンラインを利用して実際に投資信託の取引を行っている方から、以下のような感想や意見が寄せられています。証券会社選びの参考にしてみてください。
- 長期の資産運用に適したファンドを複数購入できる
- 手数料負担が少なくて積立購入できるのがうれしい
- 投資信託以外の金融商品の取引でも特典がある
- つみたてNISA口座を開設できない点がマイナス
- 対面サービスを求めている方には適さない
※個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集をされた上で最終的にご判断ください。
岡三オンラインの投資信託は全ファンドで購入手数料無料なので、資産運用に適したファンドを購入しやすい点が高く評価されています。また、投資信託の保有残高に応じて信用取引コストやIPO抽選が優遇されるので、投資信託以外の金融商品に関心のある投資家にも好評です。
一方、つみたてNISA口座を開設できない点や、投資信託の対面サービス未対応をデメリットに挙げる意見もあります。
5 岡三オンラインで投資信託を始める方法
岡三オンラインで投資信託の取引を始めるためには、事前に口座開設を行う必要があります。口座開設や投資信託を購入する手順は、以下の通りです。
5-1 メールアドレスの登録および個人情報の入力
岡三オンラインの口座開設申込みフォームでメールアドレスの登録を行います。次に、登録したメールアドレス宛に送信された申込専用フォームに、申込者の住所、氏名、生年月日などの個人情報や属性を入力します。このとき、住所と氏名は提出する本人確認書類の内容と同一でなければならないので注意が必要です。
5-2 本人確認書類の提出
申込専用フォームへの入力が済んだ後、申込者の本人確認書類の提出を行います。本人確認書類の提出方法には、サイト上に書類の画像をアップロードする方法と郵送の方法があります。
「運転免許証」「住民基本台帳カード」「マイナンバーカードまたは通知カード」を本人確認書類として提出する場合、画像をアップロードする方法を利用できます。
一方、上記以外のものを本人確認書類として提出する場合、郵送を選択しなければなりません。
5-3 審査・口座開設完了
入力済みの申込専用フォームの送信および本人確認書類の提出後、口座開設の審査が行われます。本人確認書類を画像アップロードの方法で提出した場合、最短当日中に審査が終了して口座開設が完了します。
一方、郵送の方法で本人確認書類を提出した場合、審査および口座開設完了まで1週間程度を要します。口座開設が完了すると、その旨の通知が登録したメールアドレス宛に届きます。
5-4 事前準備・取引開始
口座開設完了後は取引を開始するための事前準備が必要です。取引を開始する前に、ログインパスワードの確認と利用者の情報の入力作業を行い、岡三オンラインの口座に入金すると取引を開始できます。
まとめ
岡三オンラインは、資産形成に適したファンドを手数料無料で選べるだけでなく、保有残高に応じて優遇手数料コースが適用されるので、信用取引の手数料も無料になるほか、IPO抽選に当たりやすくなります。
一方、年間40万円・非課税期間20年のつみたてNISA口座には非対応なので、毎月コツコツと長期で積み立てたい方は、慎重に検討することが大切です。
岡三オンラインの投資信託はメリットとデメリットがあるので、実際の利用者の評判や口コミを参考にしながら、口座開設を検討してみてください。
HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム
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