大手食品メーカーの日清食品の株主優待では、保有株式数に応じた同社グループ製品の詰め合わせに加え、ひよこちゃんオリジナルグッズが贈呈されます。
今回は2022年度の日清食品の株主優待について内容の詳細や配当、注意点などを紹介しますので、銘柄選びの参考にしてください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※2022年4月6日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。
目次
- 日清食品の株主優待の内容
- 日清食品グループの株主優待品の贈呈
- 日清食品の配当の内容
- 日清食品の業績の内容
- 日清食品の企業情報
- 日清食品の株主優待を受ける場合の注意点
6-1.内部需要拡大の反動が来る可能性がある
6-2.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
6-3.権利付最終日での購入には注意
6-4.元本を毀損する可能性がある - まとめ
1.日清食品の株主優待の内容
銘柄 | 日清食品ホールディングス |
コード | 2897 |
優待回数 | 2回 |
優待権利確定月 | 3月・9月 |
優待利回り | 0.34% |
株価 | 8,600円 |
優待を得るための最低投資額 | 860,000円 |
権利付最終日 | 2022年3月29日(火)、9月28日(水) |
日清食品(日清食品ホールディングス・2897)の株主優待の内容は下記の通りです。
- 日清食品グループの株主優待品の贈呈
2.日清食品グループの株主優待品の贈呈
日清食品グループの株主優待では、同社グループ製品の詰め合わせセットとひよこちゃんグッズなどの株主優待品が贈呈されます。
保有株数によって優待内容が異なります。具体的な保有株式数と優待内容は下記のとおりです。
保有株式数 | 優待内容詳細 | 贈呈回数 |
---|---|---|
100株以上300株未満保有の株主 | 3,000円相当の同社グループの製品詰め合わせ (ひよこちゃんオリジナルグッズを含む) を贈呈。もしくは、国連WFPへの3,000円の寄付。 | 年1回(夏) |
300株以上1,000株未満保有の株主 | 3,500円相当の同社グループの製品詰め合わせ、1,500円相当のひよこちゃんオリジナルグッズを贈呈。もしくは、国連WFPへの3,500円の寄付。 | 年2回(夏・冬) |
1,000株以上3,000株未満保有の株主 | 4,500円相当の同社グループの製品詰め合わせ、1,500円相当のひよこちゃんオリジナルグッズを贈呈。もしくは、国連WFPへの4,500円の寄付。 | 年2回(夏・冬) |
3,000株以上保有の株主 | 5,500円相当の同社グループの製品詰め合わせ、1,500円相当のひよこちゃんオリジナルグッズを贈呈。もしくは、国連WFPへの5,500円の寄付。 | 年2回(夏・冬) |
グループ商品の詰め合わせについて、具体的な品目は紹介されていませんが(写真のみ)、日清食品の即席袋めんやカップ麺、コーンフレーク、菓子などがもらえます。
また、日清食品では株式の長期保有優遇制度があります。同銘柄を3年以上継続保有し、7回連続して同一株主番号で株主名簿に記載された株主は、優待内容がグレードアップされます。
保有株式数 | グレードアップの内容 |
---|---|
100株以上300株未満保有の株主 | 変更なし |
300株以上1,000株未満保有の株主 | 同社グループの製品詰め合わせ3,500円相当が4,500円相当にグレードアップ。 ※ひよこちゃんグッズは1,500円相当 |
1,000株以上3,000株未満保有の株主 | 同社グループの製品詰め合わせ4,500円相当が5,500円相当にグレードアップ。 ※ひよこちゃんグッズは1,500円相当 |
3,000株以上保有の株主 | 変更なし |
※基準日である毎年3月末と9月末の株主を対象として、同一の株主番号で連続して7回以上記載されていることが、「3年以上継続して保有している株主」の条件となります。
3.日清食品の配当の内容
日清食品の配当の内容は下記の通りです。
年度 | 1株配当(円) | 配当利回り |
---|---|---|
2017年3月期 | 85 | 1.38% |
2018年3月期 | 90 | 1.22% |
2019年3月期 | 110 | 1.45% |
2020年3月期 | 110 | 1.22% |
2021年3月期 | 120 | 1.46% |
日清食品のここ数年の1株あたり配当金は85円から120円の間で推移しています。特に2019年3月期からは110円以上の配当金を継続して出しています。
また、ここ数年の配当利回りは1.22%から1.46%の間で推移しており、こちらも一定の水準となっています。
4.日清食品の業績の内容
日清食品の業績の内容は下記の通りです。
年度 | 営業収益 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 包括利益 |
---|---|---|---|---|---|
2017年3月期 | 4,957億1,500万円 | 286億1,800万円 | 328億6,400万円 | 235億5,800万円 | 109億9,100万円 |
年度 | 営業収益 | 営業利益 | 税引前利益 | 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 当期包括利益合計額 |
---|---|---|---|---|---|
2018年3月期 | 4409億900万円 | 351億7,500万円 | 371億5,300万円 | 291億3,400万円 | 記載なし |
2019年3月期 | 4,509億8,400万円 | 289億6,700万円 | 311億6,600万円 | 193億5,600万円 | 記載なし |
2020年3月期 | 4,688億7,900万円 | 412億5,200万円 | 426億5,000万円 | 293億1,600万円 | 記載なし |
2021年3月期 | 5,061億700万円 | 555億3,200万円 | 562億3,300万円 | 408億2,800万円 | 記載なし |
※業績は連結
※2017年度、18年度は日本基準、2019年度以降はIFRSでの決算報告
日清食品ホールディングスでは2018年3月期までは日本基準の、2019年3月期以降はIFRSでの決算報告となっています(※ただし、同社WebサイトのIRページでは、2018年時の業績もIFRSでの数字が記載されていますので、そちらのデータを基にしています)。
営業収益は5年間で4,400億円~5,000億円規模で推移しているのがわかります。他の項目についても、2019件3月期以降は数字を伸ばしており、順調な経営状態であると考えられるでしょう。
5.日清食品の企業情報
社名 | 日清食品ホールディングス |
業種 | 食料品 |
代表者 | 安藤 宏基 |
決算 | 3月 |
資本金 | 251億2,200万円 |
本社所在地 | 大阪府大阪市淀川区西中島四丁目1番1号 |
上場市場 | 東証1部 |
上場年月日 | 1963年10月21日 |
日清食品ホールディングスは、即席めんをメインにしたインスタント食品の製造販売を主な事業として展開する企業です。
5つの事業セグメントのうち、日清食品事業・明星食品事業・米州地域事業・中国地域事業では、即席袋めんやカップ麺の製造販売を手掛けており、低温事業ではチルド製品や冷凍製品の製造販売を行っています。
6.日清食品の優待を受ける場合の注意点
日清食品の株主優待を受ける場合は、下記のポイントに注意しましょう。
- 新型コロナウイルス感染症の影響による内部需要拡大の反動が来る可能性がある
- 優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
- 権利付最終日での購入には注意
- 元本を毀損する可能性がある
6-1.内部需要拡大の反動が来る可能性がある
日清食品の主力商品である即席袋めんやカップ麺などは、新型コロナウイルス感染症の影響による「巣ごもり需要」によって販売数が増加しました。
2021年3月期の決算短信によれば、世界総需要は1,100億食をこえ、国内総需要も増加して過去最高になったと報告されています。そのため、日清食品はコロナ禍の現在でも売り上げを伸ばしていますが、巣ごもり需要が収まってくれば売上を下げるようになる可能性があります。
なお、2022年3月期の連結業績予想でも営業収益は増収になる見込みですが、社会情勢の変化によって業績に影響を及ぼす可能性があるため、注視する必要があるでしょう。
6-2.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
株主優待は、内容の変更や優待の廃止が実施されるケースがあります。そのような発表があった場合、保有株が手放されて株価が急落することもあり、株主が損失を被る可能性があります。
優待目的であっても関連する情報を仕入れ、株式保有の是非について冷静に判断することが重要です。
6-3.権利付最終日での購入には注意
株主優待のために、権利付最終日(権利確定日から2営業日前)やその直前で株式を購入するケース場合は注意しましょう。というのも、人気が高い優待銘柄は権利確定日に向かって株価が上昇しやすく、権利落ち日(権利付最終日の翌日)以降に株価が大きく下落しやすいという特徴があるからです。
そのため、割高な価格で株式を購入し、その後株価が下落して損失につながる可能性があります。購入のタイミングには十分気を付けてください。
6-4.元本を毀損する可能性がある
株主優待を受けるためとはいえ、株式投資(=株式の購入)を行う以上、元本を毀損する可能性があります。株価はさまざまな要因に影響されて変動するからです。
優待目的での株式取得でも、その後の株価の動きについては必ずチェックしなければなりません。場合によっては、元本を毀損する前の株式の売却や損切り(=損失を確定させるための売却)を決断したほうがいい状況になるケースもあります。
さまざまな状況を想定してどう対処するのが適切なのか、考えておくことが重要です。
まとめ
今回は日清食品の2022年の株主優待について紹介しました。
日清食品の株主優待では、保有株式数に応じた同社グループ商品の詰め合わせセットとひよこちゃんグッズが贈呈されます。同社の商品をよく購入している方にとっては、メリットが大きい優待内容となっています。
ただし、今後も同じ優待内容になるとは限りません。そのため、優待目的で株式を取得する前にWebサイトなどで情報を確認するようにしましょう。
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山本 将弘
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