松井証券、IPO取引の評判は?メリット・デメリットや始め方も

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株式投資の手法の1つにIPO取引というものがあります。新規上場する企業の株式を購入すると初値で高く売却できるケースが多く、利益が出やすいことから、多くの投資家の人気を集めています。

さまざまな証券会社がIPO取引に対応していますが、今回は松井証券のIPO取引の評判について紹介します。併せてIPO取引の始め方やメリット、注意点も紹介するので、参考にしてください。

目次

  1. IPO取引とは?
  2. 松井証券のIPO取引のメリットや特徴
    2-1.抽選時には入金が不要
    2-2.抽選時や購入時は手数料無料
    2-3.70%以上が平等抽選
    2-4.ジュニアNISAや未成年口座でも抽選に参加可能
    2-5.IPO株売却時の手数料が低い
  3. 松井証券のIPO取引のデメリットや注意点
    3-1.IPOの取扱件数が少ない
    3-2.主幹事の実績が少ない
    3-3.約定金額が50万円を超えるIPO株の売却に限っては手数料が高い
  4. 松井証券のIPO取引の評判は?
  5. 松井証券のIPO取引の始め方
  6. まとめ

1.IPO取引とは?

IPOは「Initial Public Offering」の略で、新規株式上場を意味します。対象の銘柄は日本語で新規公開株や新規上場株式とも呼ばれます。

IPO取引では、ある企業が新規上場する場合に投資家に対して配られる「株式を購入する権利」を抽選にて入手し、主にその株式が上場日の最初につける株価(=初値)で売却することで、利益を出すことを目指します。

2019年に新規上場した企業におけるIPOでは、90社が上場し、そのうち77社の株式で初値が購入価格(=公募価格)を上回っています。購入価格よりも株価が下がり損失が発生する可能性もありますが、IPO取引は利益が発生しやすい取引手法として知られています。

2.松井証券のIPO取引のメリットや特徴

松井証券のIPO取引のメリットや特徴は以下の通りです。

  • 抽選時には入金が不要
  • 抽選時や購入時は手数料無料
  • 70%以上が平等抽選
  • ジュニアNISAや未成年口座でも参加可能
  • IPO株売却時の手数料が低い

それぞれ詳しくみていきましょう。

2-1.抽選時には入金が不要

松井証券ではIPOの抽選時に入金する必要がありません。

IPOにはさまざまな証券会社が対応していますが、なかには申込の段階で入金が必要になる証券会社や、抽選が始まる段階で入金が必要になる証券会社があります。

松井証券では、抽選後の購入申込期間最終日までに入金すればいいので、口座残高がない場合でも抽選に参加することが可能です。残高不足の状態で抽選に選ばれた場合は、購入申込期間最終日の15時30分までに入金して、購入申込を行います。

2-2.抽選時や購入時は手数料無料

松井証券のIPOでは、抽選時や購入時の手数料は掛かりません。ただし、これは松井証券に限らず、IPOに対応しているすべての証券会社で同様となっています。その理由は、IPOの公募価格に手数料分が含まれているからです。

上場予定の会社が株式を発行して、それを証券会社に引き受けてもらう場合の価格を引受価格といいます。証券会社は引受価格に手数料を上乗せして公募価格(公開価格ともいう)を決定しているのです。

実際に公募価格を決めるには、他にもさまざまなプロセスを経ることになりますが、公募価格に手数料が含まれているため抽選時・購入時の手数料は不要になるという認識となります。

2-3.70%以上が平等抽選

松井証券のIPOは平等抽選の割合が70%以上と高く設定されています。

IPOの抽選方法には、以下の3種類があります。

  1. 完全平等抽選
  2. 資金比例抽選
  3. 優遇抽選

完全平等抽選は、抽選参加者に1つの抽選権が付与され、コンピュータによって無作為に抽選される方法です。申込資金や預けている資産などに関係なく、参加した投資家すべてが同じ確率で抽選に挑むことになります。

一方、資金比例抽選は、申込資金に比例して抽選権が多く付与される抽選方法で、資金が多いほど当選確率も高くなります。

また、優遇抽選は証券会社独自のポイント制度や預けている資産額などのステージに応じて当選確率が優遇される抽選方法で、証券会社の継続利用者や優良顧客などが当選しやすくなります。

IPOに対応している証券会社のなかには、資金比例抽選や優遇抽選の割合を多くしている場合が多いため、少額投資家にとって不利になるケースがあります。ですが、松井証券では取り扱うIPO株のうち、7割が完全平等抽選となっており、平等な条件で抽選を受けられる割合が多くなっています。

平等抽選の割合が100%の証券会社もありますが、全体の70%というのは高い水準ですので、それだけ少額投資家でもIPO取引に参加できる可能性が高いといえます。

2-4.ジュニアNISAや未成年口座でも抽選に参加可能

松井証券では、ジュニアNISAや未成年口座を開設している方でもIPO抽選に参加することができます。

多くの証券会社がジュニアNISA口座や未成年口座に対応していますが、なかにはIPO取引を対象外としているケースがあります。松井証券では、どちらの口座開設者でもIPO取引を行うことができますので、親子で抽選に参加するといったことも可能です。

2-5.IPO株売却時の手数料が低い

松井証券ではIPO株を売却する際の手数料が低く設定されているのもメリットといえます。売却時の金額が50万円までの場合、売却手数料は0円になります。

そのため、少額でのIPO取引で手数料を抑えたいという方に向いている証券会社といえます。

3.松井証券のIPO取引のデメリットや注意点

一方で、松井証券のIPO取引のデメリットや注意点には、以下のような点が挙げられます。

  • IPOの取扱件数が少ない
  • 主幹事の実績が少ない
  • 約定金額が50万円を超えるIPO株の売却に限っては手数料が高い

それぞれ詳しくみていきましょう。

3-1.IPOの取扱件数が少ない

松井証券のIPO取引のデメリットとして、IPOの取扱件数がやや少ないということが挙げられます。

2019年の松井証券のIPO取扱実績は21件となっています。これよりも多くIPOを取り扱っている証券会社は6社あります。上位3社の取扱数は以下の通りです。

  1. SBI証券:82件
  2. SMBC日興証券:61件
  3. マネックス証券:48件

取扱数上位の証券会社と比較した場合、松井証券のIPO取扱件数は少なくなっていることがわかります。徐々に取扱数は増加しているものの、IPO取引に参加できる機会はさほど高くない証券会社といえる状況となっています。

3-2.主幹事の実績が少ない

IPOの主幹事数が少ないというのも、松井証券のデメリットです。

主幹事(主幹事証券)とは、IPOの一連の流れを取り仕切る証券会社のことを指します。企業に対して上場が成功するように助言したり、サポートしたりする役割があり、株式の割り当て数が多くなるため、当選数もおのずと多くなります。

2019年のIPOでは、松井証券は主幹事を務めた実績がなく、21社の引受幹事実績があるのみです。この点からも、IPO取引に参加できる機会はあまり高くないといえます。

3-3.約定金額が50万円を超えるIPO株の売却に限っては手数料が高い

松井証券ではIPO株を売却する際の手数料が低いと紹介しましたが、売却額が50万円を超える場合は、逆に手数料が高くなるので注意が必要です。

松井証券の株式売買手数料はボックスレートとなっているため、何度取引をしたとしても1日の約定代金の合計が50万円以下だった場合は手数料が0円となります。

ですが、IPO株を含む売却の約定金額が50万円を超え100万円までだった場合は、1,100円(税込)の手数料が発生します(2020年12月9日時点)。これは、証券会社のなかでも高めの金額設定となっています。

4.松井証券のIPO取引の評判は?

ここでは、SNSや口コミサイトなどに寄せられている松井証券のIPOに関する評判について紹介します。

  • 「IPO申し込み時に入金不要なのがうれしい」
  • 「50万円まで手数料無料なのでIPOに当選しても0円で取引できる」
  • 「IPOの取扱が少ない」
  • 「IPOの抽選に当たりづらい」
  • 「主幹事案件が少ない」

※上記はすべて個人の感想です。最新情報などについてはご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。

松井証券のIPOの良い評判としては、IPO取引に対するハードルの低さに対するものが多くみられます。松井証券では、IPO申込時や抽選時に入金する必要がなく、資金を拘束されることがないほか、IPO株を売却する場合でも50万円までなら手数料がかかりません。そのため、気軽にIPO取引を始めたい方に向いている証券会社といえます。

一方で、IPOの取扱件数や主幹事案件が少ないといった声や、IPOに当選しづらいといった声もみられます。IPOは投資家からの人気が高いため、ただでさえ当選倍率が高くなる傾向にありますが、案件数が少ないとなると、取引ができる機会は限られるでしょう。

5.松井証券のIPO取引の始め方

最後に、松井証券でのIPO取引の始め方について紹介します。

松井証券でIPO取引を始めるのに、特別な口座を開設する必要はありません。一般的な証券口座やNISA口座を持っていれば、誰でもIPO取引に参加することができます。また、松井証券ではジュニアNISAや未成年口座を開設している方でも、IPO取引に参加可能となっています。

口座開設はWEB上もしくは郵送にて手続きを行います。必要事項を記入し、本人確認書類とマイナンバー確認書類を提出し、審査に通過できれば口座開設は完了です。

また、未成年者が口座開設をする場合、親権者が口座を保有しているならWEBから、保有していない場合は資料請求を行って手続きを行います。

口座を開設することができれば、IPOが実施されるタイミングで取引に参加できます。具体的な流れは以下の通りです。

  1. 銘柄情報を確認する
  2. 需要申告へ参加する
  3. 抽選結果を確認する
  4. 当選した場合は購入申し込みをする
  5. 購入代金を用意する
  6. 残高反映を確認しIPO株を購入する

まとめ

今回は松井証券のIPO取引の評判やメリット、注意点などについて紹介しました。

松井証券のIPOは割り当てられた株式のうち70%が平等抽選となっています。また、申込時や抽選時に入金が必要なく、IPO株の売却代金が50万円以下の場合は売却手数料が発生しません。

そのため、IPO取引をこれから始める方には使いやすい証券会社といえます。本記事を参考に、松井証券でのIPO取引も検討を進めてみてはいかがでしょうか。

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山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。