マルハニチロ、2022年度の株主優待は?配当や権利確定日、注意点も

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株主優待とは、企業が株主に対して自社製品や金券、優待券などを贈呈する制度で、上場企業の約4割が株主優待を実施しています。冷凍食品や缶詰など、自宅で気軽に楽しめる食品を製造する東証プライム上場企業のマルハニチロも株主優待を実施する企業の1つです。

今回は2022年度のマルハニチロの株主優待について、内容の詳細や配当、注意点などを紹介しますので、銘柄選びの参考にしてください。

目次

  1. マルハニチロの株主優待の内容
  2. 株主優待品の贈呈
    2-1.9月末までに申込まないと無効になる
  3. マルハニチロの配当の内容
  4. マルハニチロの業績の内容
  5. マルハニチロの企業情報
  6. マルハニチロの株主優待を受ける場合の注意点
    6-1.水産物の需要低下のリスクがある
    6-2.外食需要低下の影響を受ける可能性がある
    6-3.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
    6-4.権利付最終日での購入には注意
    6-5.元本を毀損する可能性がある
  7. まとめ

1.マルハニチロの株主優待の内容

銘柄 マルハニチロ
コード 1333
優待回数 1回
優待権利確定月 3月
優待利回り
株価 2,426円
優待を得るための最低投資額 242,600円
権利付最終日 2022年3月29日(火)

※2022年1月29日時点のデータ

マルハニチロ(1333)の株主優待の内容は下記の通りです。

  1. 株主優待品の贈呈

2.株主優待品の贈呈

マルハニチロの株主優待では、マルハニチログループの取扱商品が優待品として贈呈されます。

下記の株主優待品5品のなかから、希望の商品を選択可能です。

  • 水産缶詰詰め合わせ(6品)
  • 瓶詰詰め合わせ(8品)
  • 海苔詰め合わせ(3品)
  • DHA入りリサーラソーセージ(10品)
  • ラ・カンティーヌ詰め合わせ(7品)

毎年3月31日までに同社の株式を100株以上所有する株主が、優待贈呈の対象となります。毎年6月頃にマルハニチロから優待品の申込みハガキが送付されるので、9月末までに申込みを行います。

2-1.9月末までに申込まないと無効になる

マルハニチロの株主優待は、毎年9月30日までに申込む(9月30日の消印有効)必要があります。申込み期限を過ぎた場合は、優待品が提供されませんので注意しましょう。

また、希望の優待品が不明瞭だった場合、DHA入りリソーラソーセージの送付に変更になるため、こちらも注意しましょう。

3.マルハニチロの配当の内容

マルハニチロの配当の内容は下記の通りです。

年度 1株配当(円) 配当利回り
2017年3月期 45 1.34%
2018年3月期 40 1.18%
2019年3月期 40 1.01%
2020年3月期 40 1.77%
2021年3月期 40 1.52%

※2022年1月29日時点のデータ

マルハニチロの2017年3月期から2021年3月期までの1株あたり配当金は40円から45円の間で推移しています。ここ数年は40円の配当金を継続して出しています。

配当利回りは1.01%から1.77%の間で推移しています。

4.マルハニチロの業績の内容

マルハニチロの業績の内容は下記の通りです。

年度 営業収益 営業利益 経常利益 親会社株主に帰属する当期純利益 包括利益
2017年3月期 8,732億9,500万円 263億800万円 278億7,400万円 154億4,600万円 199億1,500万円
2018年3月期 9,188億2,000万円 244億9,700万円 279億1,700万円 161億200万円 216億2,500万円
2019年3月期 9,224億6,800万円 217億5,800万円 252億3,300万円 166億9,500万円 132億6,200万円
2020年3月期 9,052億400万円 170億7,900万円 199億100万円 125億3,700万円 116億9,400万円
2021年3月期 8,625億8,500万円 162億800万円 181億3,000万円 57億7,800万円 129億2,300万円

※2022年1月29日時点のデータ
※業績は連結

マルハニチロの営業収益は2018年3月期から2020年3月期まで9,000億円台となっていましたが、2021年3月期では約8,625億円とやや数字を落としています。

また、営業利益や経常利益、当期純利益に至っては2017年・2018年をピークに減少傾向にあります。

ただし、2022年3月期第2四半期決算短信の連結業績予想によれば、営業利益こそさらに減少するものの、営業利益・経常利益・当期純利益などは大きく回復すると見込まれています。

5.マルハニチロの企業情報

社名 マルハニチロ株式会社
業種 水産・農水業
代表者 池見 賢
決算 3月
資本金 200億円
本社所在地 東京都江東区豊洲三丁目2番20号
上場市場 東証一部
上場年月日 2014年4月

※2022年1月29日時点のデータ

マルハニチログループは、漁業や養殖、食品の製造・加工・販売を手掛ける企業です。同社の事業セグメントは下記のとおりです。

  • 漁業・養殖事業(漁業、養殖、水産資源の調達)
  • 商事事業(水産物、畜産品の調達、販売)
  • 海外事業(水産物、加工食品の販売、すり身などの生産、販売など)
  • 加工事業(冷凍食品、缶詰め、フィッシュソーセージなどの製造、販売)
  • 物流事業(冷凍品の保管、輸配送)
  • その他の事業(飼料の保管業、海運業、不動産業など)

漁業をメインに展開しており、獲るだけの漁業ではなく養殖にも力を入れるなど、水産品の供給も行っているのが特徴です。

6.マルハニチロの優待を受ける場合の注意点

マルハニチロの株主優待を受ける場合は、下記のポイントに注意しましょう。

  • 水産物の需要低下のリスクがある
  • 外食需要低下の影響を受ける可能性がある
  • 優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
  • 権利付最終日での購入には注意
  • 元本を毀損する可能性がある

6-1.水産物の需要低下のリスクがある

2021年3月期の決算短信には、新型コロナ感染症拡大の影響で「水産物については飲食店の需要が激減した」と報告されています。同年度では、鮮魚や養殖魚、高級商材に対する需要が低下しており、売上が振るわなかったとのことです。

2022年3月期に入って、水産物の家庭内消費が回復しはじめたようですが、今後の見通しが立っているわけではありません。新たな感染拡大によって自粛要請が継続するようなことがあれば、水産物への需要が再度低下したり、業績に大きく影響したりすることも考えられます。

優待内容や配当などに影響しないか、同社の情報をこまめにチェックすることが重要です。

6-2.外食需要低下の影響を受ける可能性がある

マルハニチロでは外食産業に対する業務用食品の提供も行っています。同社が提供する冷凍食品をはじめとした家庭用商品の販売は顕著に推移しているものの、外食需要の回復は見通せず、依然として厳しい状況にあるといえます。

今後も外食自粛や時短営業などが継続された場合、外食需要の低下とともに、マルハニチロも影響を受けるリスクがあります。優待目的での株式取得を希望する場合、関連する情報を収集し、適切な判断を下す必要があるります。

6-3.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある

株主優待は内容変更や優待の廃止が実施されることがあります。内容変更・廃止が実施された場合、保有株が売却されて株価が急落したり、損失が発生したりすることがあり、注意が必要です。

同社のWebサイトをこまめに確認し、優待内容の変更や優待の廃止に関する情報がないかチェックするようにしましょう。

6-4.権利付最終日での購入には注意

株主優待を受けるために、権利付最終日(権利確定日から2営業日前)やその直前で株式を購入する場合は注意しましょう。ほんの少しの期間だけ株式を所有して、優待を受けたら売却するというものです。

懸念すべき点は、優待銘柄は権利確定日に向かって株価が上昇し、権利落ち日以降に株価を大きく下げるケースがあるということです。つまり、この方法で株式の売買を行った場合、割高で株式を掴んだ挙句、急落で含み損を抱えることになりかねないのです。

株主優待を受けられたとしても、その後が大変になることも考えられますので、購入のタイミングには十分気を付けてください。

6-5.元本を毀損する可能性がある

株式投資を行う以上、元本を毀損する可能性があります。株価はさまざまな要因の影響を受け、常に変動するためです。そのため、株主優待目的であったとしても、株価の動きについては必ずチェックしなければなりません。

場合によっては、元本を毀損する前に株式の売却や損切り(=損失を確定させるための売却)を決断するべきケースもありますので、覚えておいてください。

まとめ

今回はマルハニチロの2022年の株主優待について紹介しました。

マルハニチロの株主優待では、同社が取り扱う商品を優待品として受け取れます。ただし、今後も同様の優待内容になるとは限りません。業績が悪化すれば、優待内容が変更されたり、優待そのものが廃止になったりすることもあります。

優待を受けるために投資する場合は、同社のWebサイトなどを確認するなどして、慎重に判断してください。

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山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。