投資信託初心者におすすめの証券会社は?選び方と主要7社比較

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投資信託には様々なタイプがありますが、証券会社によって取り扱うファンド数やサービス内容は大きく異なります。コスト負担やリスク対策などの面から見ると、投資初心者よりも経験者向けの場合などもあるので、証券会社選びは慎重に行うことが大切です。

そこでこの記事では、初めて投信信託へ投資する際の証券会社を選ぶためのポイントや、証券会社をご紹介します。手数料の安い証券会社や、多少のコスト負担をしてもサービスの充実した証券会社を知りたい方はご参考ください。

目次

  1. 投資信託の証券会社選びで大切なポイントとは
    1-1.手数料の安さ
    1-2.取り扱う投資信託の豊富さ
    1-3.最低投資金額
    1-4.サービスの充実度
  2. 投資信託が購入できる証券会社、おすすめは?
    2-1.SBI証券
    2-2.マネックス証券
    2-3.松井証券
    2-4.SMBC日興証券
    2-5.楽天証券
    2-6.岡三オンライン
    2-7.auカブコム証券
  3. まとめ

1 投資信託の証券会社選びで大切なポイントとは

投資信託は、運用をプロにお任せしながら少額から分散投資ができる金融商品です。利益が出れば購入口数に応じて分配してくれるので、手間もかからず、初心者の方にも人気の高い商品となっています。

投資信託を購入するには、その窓口となる証券会社等を利用するのが一般的です。しかし、証券会社によって手数料やサービス内容は大きく異なるので、証券会社選びでは以下のポイントを参考することが大切です。

1-1 手数料の安さ

投資信託で発生する手数料などのコストは株式投資等と比べれば高めです。運用自体をファンドマネージャー(運用会社)に一任することになるので、そのぶん手間や費用が多くかかるのが特徴です。

投資信託では購入手数料などのコストが運用利回りに大きく影響するので、手数料の安い証券会社選びが重要になります。購入手数料は販売会社によって様々ですが、申込金額の1~3%程度のケースが多く見られます。ただし、最近では購入手数料が0円の「ノーロード」と呼ばれる投資信託が増えており、ネット証券を中心に取り扱いがあります。

このほか投資信託で支払う手数料には、運用期間中に発生する信託報酬や、売却時に発生する信託財産留保額などがあります。例えば信託報酬が1%の場合、利回り1%以上のファンドを選ばないと利益が出ないことになる点にも注意が必要です。

1-2 取り扱う投資信託の豊富さ

個人が購入できる投資信託は約6,000本あると言われています。それら全てを取り扱っている証券会社はありませんが、取扱数が多い証券会社ほど投資家の投資方針や好みに合った投資信託を選ぶことができます。

投資信託の種類やタイプは様々です。例えば、投資対象を国内株式や債券を中心に絞った比較的リスクに低いものから、海外株式や新興国株式を中心としたハイリスク・ハイリターンの商品もあります。

また、運用方針によっても違いがあります。日経平均株価やTOPIXなどの株価指数と連動するタイプの「インデックス型」はコストが安く、初心者の方にもおすすめの商品です。

一方、指数以上の運用成果を目指す「アクティブ型」は、ファンドマネージャーの手腕に委ねられるので、高リターンを狙えますがコストも高めです。

このほか、定期的に分配金を受け取れるタイプや、運用益は分配せずに再投資に回すタイプもあります。分配金なしの投信では、決まったタイミングでお金を受け取ることはできませんが、複利効果により資産形成のスピードが効率化されるといったメリットがあります。

1-3 最低投資金額

まとまったお金を用意するのが難しい場合は、最低投資額のチェックも必要です。投資信託の購入価格(基準価額)は一口1万円程度ですが、ネット証券などでは100円から購入できる投資信託もあります。

また、積立投資が可能な証券会社も多くあるので、毎月少額で積み立てればリスクを抑えながら将来必要なお金を無理なく作ることができます。

ほかにも税金負担を軽減するための少額投資非課税制度である「NISA」や「つみたてNISA」対応している商品の検討も大切です。投資信託では、分配金や売却した時の利益に対して20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%+住民税5%)がかかります。

しかし、NISAを利用すると毎年120万円までの非課税投資枠が最大5年間設けられ、投資信託や株式投資の運用で得られる利益が課税されません(つみたてNISAでは、毎年40万円まで、最大20年間)。投資信託を少額かつ中長期のスパンでの運用を検討している方におすすめです。

1-4 サービスの充実度

取り扱っているファンド数が多いと幅広く選べる反面、初心者の方にとってはどれを選べば良いのかわからないこともあります。その際便利なのが、自分の好みに合った投資信託を数多い銘柄から選び出すのに役立つスクリーニング・ツールです。

証券会社によっては、投資信託の基本情報に加え、手数料、運用実績、レポート、ファンドスコア(投資信託の相対評価)、各種ランキングなどの項目で検索できるサービスを提供しているので、自分の投資方針や運用スタイルに合ったファンドを探すのに活用できます。

このほか、スマートフォンやパソコンでの取引を想定した各種アプリやソフト、買い物等で貯まったポイントを投資信託の購入資金に充てられるサービス、運用の助言や代行をしてくれるロボアドバイザー等の便利なサービスを提供している証券会社もあるので、併せて検討してみましょう。

2 投資信託が購入できる証券会社、おすすめは?

投資信託の利用で初心者の方にも人気が高い証券会社は以下の通りです。

2-1 SBI証券

SBI証券は770万口座を突破(2021年9月時点)している大手ネット証券会社です。投資信託の取扱本数はネット証券の中でトップクラスの2,650本以上(2022年5月19日時点)で、その全てが購入手数料不要なノーロード商品です。投信積立の利用者も多く、2021年9月17日時点で投資信託の積立設定金額500億円を突破しています。

SBI証券では「パワーサーチ」という検索機能が提供されており、銘柄選びも簡単に行えるのが特徴です。スマホ専用の投資信託サイトも提供されており、取引・検索やランキング情報の入手なども手軽に行えます。

ほかにもロボアドバイザーの「SBI-ファンドロボ」(銘柄の提案等)、低コストでグローバル分散投資が可能なSBIラップ、最低100円から積み立て可能で、三井住友カードの利用によりVポイントも貰える投信積立、投資信託の保有金額に応じてメインポイント(Tポイント・Pontaポイント・dポイントいずれか一つ)がもらえる「投信マイレージサービス」など、各種サービスも充実しています。

2-2 マネックス証券

マネックス証券は219万超の口座数(2022年5月)を有する証券会社で、投資信託の取扱数は約1,248本(2022年5月19日時点)、投資信託の購入手数料はすべて無料です。投信積立やNISA対応の投資信託の購入手数料も無料になっており、投信積立では「毎月」のほか「毎日」の積立ても可能で、積立額は100円からと始めやすいのが特徴です。

便利で使いやすいツールとして、視覚的に分かりやすい「ファンド検索・商品一覧」、最新の金融工学理論を駆使したポートフォリオを提案する「投信ポートフォリオ診断」、資産形成のシミュレーションができる「マネックス・ライフプランシミュレーション」なども人気です。

また、ロボアドバイザーでは、投資一任型の「ON COMPASS」と、助言型の「MONEX VISION β」の2タイプが提供されており、利用者の投資経験や投資スタイルに合わせて選びやすくなっています。

投資信託の保有残高に応じてポイントが貰えるサービスも人気です。マネックスポイントは株式投資の購入手数料に使えるほか、Amazonギフト券、Tポイント、nanacoポイント、WAONポイント、ANAやJALのマイル等にも交換可能です。

2-3 松井証券

松井証券は100万口座を超える老舗のネット証券で、投資信託の取扱数は2022年5月19日時点で1,603本にのぼります。購入手数料はすべて無料で、ネット証券の中でも早くから無料化を推進している証券会社です。

松井証券では、利用者のタイプに合わせて「投信工房」「投信提案ロボ」「投信見直しロボ」の3種類の助言型ロボアドバイザーを提供しており、利用者はこれにより無料で最適なポートフォリオの提案、運用目的に応じた投資信託の提案、保有・売却等の運用に関する診断を受けることができます。

ほかにも、松井証券では100円から積み立て投資が可能で、ロボアドバイザーと組み合わせれば低コストかつリスク分散の図られた運用を行うことができます。

2-4 SMBC日興証券

SMBC日興証券は国内5大証券の一つに数えられる国内トップクラスの規模の証券会社です。窓口取引およびオンライン取引(ダイレクトコース)の両方が可能です。窓口取引ではSMBC日興証券が利用者に代わって運用を行ってくれる「日興ファンドラップ」を利用することができます。

ダイレクトコースの投資信託の取扱数は1,049本で、そのうちノーロード商品は676本となります(2022年5月19日時点)。特に投信積立では毎月1,000円から利用できる「投信つみたてプラン」というサービスが人気で、その取扱本数は820本、うちノーロード商品は576本、つみたてNISA対応商品は156本(2022年1月時点)となっています。

購入手数料が必要な商品も「投信つみたてプラン」を利用すると、申込手数料が1.1%(税込)になります。また、三井住友銀行と連携する「バンク&トレード」を利用すると毎月10万円まで申込手数料が無料になります。

また、銘柄選定やポートフォリオの管理に役立つ「fund eye Plus」が利用できるほか、「簡単積立シミュレーション」や投資信託の基準価格や分配金の通知を知らせる「投信メールサービス」なども便利です。

2-5 楽天証券

楽天証券は2021年12月時点で700万口座を突破した勢いのあるネット証券です。投資信託の取扱数は2,650本を超えており、ネット証券ではSBI証券に並ぶトップクラスの水準です(2022年5月19日時点)。

投資信託の購入手数料はすべて無料で、投資信託の残高に応じて楽天スーパーポイントが貯まる「ハッピープログラム」や「資産形成ポイント」などの多彩なポイントプログラムも人気です。

投資一任型のロボアドバイザー「楽ラップ」は、運用コースの提案のほか、その後の資産運用まで自動で行ってくれるので、初心者の方にも始めやすいサービスとなっています。

ほかにも毎月100円から利用できる投信積立、他の金融機関に預けている投資信託を楽天証券に移管する振替サービスなども楽天証券で人気のサービスとなっています。ただ、2022年9月より一部の低コストの投信積立のポイントが0.2%に変更になるため、ポイント還元率にメリットを感じている方は注意が必要です。

2-6 岡三オンライン

岡三オンラインは岡三証券が運営するネット証券サービスで、投資信託の取扱数は575本(2022年5月19日時点)となります。上場投資信託(ETF)を除き、購入手数料はすべて無料で投信積立も同様です。

他社から時価合計額500万円以上の投資信託を岡三オンラインに移管した場合、顧客が負担した移管手数料相当額(税込)をキャッシュバックする「投資信託移管手数料キャッシュバックサービス」を利用できます。

また、岡三オンラインでは便利で簡単な検索機能を利用できるほか、リスク許容度に応じた最適なポートフォリオや積立シミュレーションの提案が受けられまるロボアドバイザーの「投信ロボ」も人気です。

2-7 auカブコム証券

auカブコム証券は100万口座を超える人気のネット証券で、投資信託の取扱数は1,551本に及びます(2022年5月19日時点)。さらに取扱いのある投資信託の全てが購入手数料無料のノーロード商品となります。

毎月100円以上1円単位で利用できる投信積立「プレミアム積立」のほか、つみたてNISAの利用も可能です。また、投資信託の保有残高に応じたポイント付与や、Pontaポイントが得られるポイントサービスも人気です。

スクリーニング・ツールとしては、ファンドタイプ、リターン、レーティング(評価)、手数料などの項目で銘柄選びが可能な検索機能を利用することができます。

「FUND ME」というロボアドバイザーアプリも提供されており、リスク許容度に応じた投資信託のポートフォリオ(資産・商品等の組み合わせ)の提案やシミュレーションサービスを利用できます。

まとめ

取り扱っている投資信託の種類や手数料は証券会社によって様々です。証券会社を選ぶ際は、手数料、投資信託の取扱数、ノーロード商品の数、ポイント還元プログラムやロボアドバイザーの有無といった様々な要素をしっかり確認した上で、自身の投資方針や資産状況に合うサービスを選ぶことが大切です。

特に初心者の方の場合、最低投資額やNISA口座での取引が可能かどうかの確認も併せて行うのがおすすめなので、検討してみてください。

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HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム

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