投資信託で資産運用を行う際、どれくらいの期間でどれくらいの利益が見込めるのかを知ってから、購入を検討したいという方も多いでしょう。その目安となるのが「利回り」です。
今回は、投資信託の利回りについて用語の定義や他の用語との違いを解説したいと思います。
目次
1.投資信託の利回りとは?
まずは、投資信託の利回りとは何なのか見ていきたいと思います。
投資信託における利回りというのは、投資した金額に対する利益の割合のことを指します。利回りは「リターン」と呼ばれることもあります。
具体的には、以下の計算式で算出することができます。
- [投資信託での利益の総額]÷[投資信託への投資額]÷[運用年数]×100(%)
一般的には、1年間投資信託で資金を運用した際に発生する利益の割合、「年利回り(年利)」が利回りに当たります。
また、利回りには投資に対する「利息収益」だけではなく、投資信託を売却したときに発生する「売却損益」も含まれていることは理解しておきましょう。
1-1.利回りとよく似た言葉との違い
投資の世界やお金に関わる世界では、「利回り」とよく似ていたり、意味がわかりづらかったりする言葉がたくさんあります。
- 利率
- 騰落率
- パフォーマンス
これらの言葉の意味と利回りとの違いについて理解しておきましょう。
利率とは?
まず、利率というのは、額面金額に対して毎年受け取ることができる利息の割合のことをいいます。ちなみに利息は受け取るもので、利子は支払うものです。
利率は預金や債券などによく使われる言葉であり、投資信託において使用されることは基本的にありません。その代わり、投資信託では変動した基準価格に応じた分配金が支払われるようになっています。そして、投資信託の利回りは分配金も含めた利益の総額から計算することになります。
騰落率とは?
次に騰落率ですが、これは投資信託の基準価格が期間内にどれだけ変動したかを表すものです。
仮に基準価格が2万円の投資信託が1年後に2万2000円に変動している場合、騰落率は110%になります。
ですが、投資信託の利回りは「分配金や売却損益も含めた基準価格の騰落率」を表すため、厳密には違うことがわかります。そのため、騰落率と利回り、両方を検討することが大切になります。
パフォーマンスとは?
最後にパフォーマンスという言葉ですが、この意味を理解するにはベンチマークという言葉をあらかじめ理解しておく必要があります。
ベンチマークというのは、投資信託の運用指標の基準のことで、投資対象となる商品や市場の指数などが用いられます。例えば、日本の株式に投資をする投資信託であれば、TOPIXや日経平均株価などの指数がベンチマークに当たるということです。
そして、投資信託から得た利益が、ベンチマークと比較してよかったのか悪かったのかを表す言葉が「パフォーマンス」です。
例えば、ある投資信託の利回りがその投資信託のベンチマークの利回りよりも高ければ「パフォーマンスがいい」、低ければ「パフォーマンスが悪い」といわれることになります。
そのため、投資信託には利回りは良くてもパフォーマンスは悪いというケースもあるのです。投資信託を購入する場合は、利回りだけではなくパフォーマンスについてもよく確認することが重要です。
まとめ
今回は投資信託の利回りについてご紹介しました。高利回りの投資信託は、将来大きな損失が出る可能性も大きいため、購入を検討する際には利回りを含め投資信託商品全体に対する理解を深め、しっかりと比較検討する必要があります。
HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム
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