投資信託の再投資の仕方は?メリット・デメリットや注意点も

投資信託には決算時に分配金を出すファンドがあります。決算はファンドごとに設定されており、年1回、2回、毎月などファンドの方針によって様々です。

手にした分配金はそのまま受け取る、もしくは再投資する2つの方法が選択できますが、どちらが良いのか、どうやって足投資すれば良いのかと、分配金の扱いについて考えている人も多いのではないでしょうか。

当記事では、分配金の再投資のメリットや、デメリット、分配金にかかる税金など詳細を紹介しています。分配金の扱いについて、迷っている人はご確認ください。

目次

  1. 分配金の受け取りと再投資ではどちらが良い?
    1-1.長期で資産を育てたい場合は再投資が有効
    1-2.資産を少しずつ取り崩して使いたい場合は受け取り
  2. 分配金の受け取りか再投資を選択できる
  3. 再投資で得られる複利効果のメリット
  4. 再投資型の投資信託とは?メリットやデメリット
    4-1.再投資型の投資信託のメリット
    4-2.再投資型の投資信託のデメリット
  5. 分配金にかかる税金
    5-1.20.315%の税金がかかる
    5-2.つみたてNISAやiDeCoでは非課税
  6. 分配金再投資の流れ
  7. まとめ

1.分配金の受け取りと再投資ではどちらが良い?

分配金の受け取りと再投資には、どちらにも一長一短があります。例えて言うと、ニワトリから生まれた卵をそのまま売って現金にするか、ニワトリに育ててさらに多くの卵を獲得するか、の違いともいえます。

分配金の受け取りと再投資について、概要を以下に紹介します。

1-1.長期で資産を育てたい場合は再投資が有効

分配金の再投資は、元本に収益分の資産を積み上げていくため、長期運用で資産を増やしたい場合に有効です。

分配金の出し方は運用会社の方針によって異なりますが、収益から出る分配金をその都度受け取っていると、運用資産は思うように増えないでしょう。元本を取り崩して出す特別分配金を受け取っていると、運用資産は目減りしていきます。

1-2.資産を少しずつ取り崩して使いたい場合は受け取り

長期運用で資産を積み上げたい場合、分配金の再投資を選択したほうがよい結果が得られます。しかし、長期運用で積み上げた資産を取り崩す段階では、毎月分配金ファンドを活用し分配金を受け取るほうが良いでしょう。

運用せずにそのまま資産を取り崩すよりは、投資信託の運用で収益を出しながらも、毎月分配金をもらうほうが、資産減少のスピードを緩めることができます。

目先の利益だけで毎月分配金ファンドを選ぶのは良い選択とはいえませんが、状況にあった選択を行うと、毎月分配金ファンドの強みを活かすことも可能です。

2.分配金の受け取りか再投資を選択できる

投資信託の買付を行う時に、再投資か受け取りかを選択できます。「再投資」や「受け取り」という呼び名ではなく、再投資が「累投」、受け取りが「一般」という呼称です。

分配金ありのファンドは、分配金の受け取りと再投資で基準価額が異なるため、グラフ表示では2通りの推移が表示されます。特別分配金を多く出しているファンドは、基準価額が著しく下落している点が特徴的です。

運用成果の推移を見る時は、分配金再投資込みの基準価額を確認しましょう。

3.再投資で得られる複利効果のメリット

分配金の再投資には複利効果のメリットがあります。複利とは、元本と利益の合計額に対して分配金が計算される仕組みです。複利効果とは、複利による利益がさらに利益を生み出し、結果として雪だるま式に資産が増大していく効果のことを指します。時間をかけて運用することで、複利効果をより実感できるでしょう。

100万円を年率5%で運用した場合、投資元本にだけ利益がつく単利と比べてみると、単純計算では10年で約13万円、30年では約180万円の差が現れます。

4.再投資型の投資信託とは?メリットやデメリット

分配金再投資を行うメリットとデメリットについて、それぞれ紹介します。

4-1.再投資型の投資信託のメリット

分配金再投資を行うメリットは以下の3点です。

自動的に再投資が行われる

買い付け時に再投資を選択しておくと、分配金が出るたびに自動的に再投資されるため、その都度手作業で買付をする手間がかからず、忘れることもありません。毎回分配金をうけとって、再投資かそのまま受け取るか考えるよりも合理的な運用ができます。

購入手数料は無料

購入手数料がかかるファンドでは、買付のたびに手数料が発生します。しかし、分配金再投資の場合はかかりません。最近では、購入手数料がかからないノーロードのファンドが増えつつあるため、弱いメリットとなりつつあります。

資産を積み上げている感覚

分配再投資によって、資産を積み上げる感覚は大きなものです。分配金ありのファンドの推移グラフを見るとより実感できるでしょう。

決算の日ごとに、基準価額と分配金込みの基準価額の差は開いていきます。長期の資産形成に分配金再投資が有効である理由がよく分かります。

4-2.再投資型の投資信託のデメリット

分配金再投資を行うデメリットを2点ピックアップしました。

お金を貰える楽しみはない

再投資を選択すると、お金を実際に受け取る機会がないので、毎月分配金を出すファンドに比べて、収益を手にする実感は希薄になります。

運用がうまく行けば資産は積み上がっているので、損をしているわけではないのですが、資産の増加を実感したい人にとってはデメリットと感じるかもしれません。

運用成果が上がらないファンドでは成果が得にくい

利益分の分配金を受け取るということは、決算のたびに利益を確定させていることと同じです。分配金を受け取らず再投資するファンドでは、利益の確定はファンドを手放す時までありません。

解約する時に利益が出ていないと、収益は無しです。したがって運用の結果次第では、利益が出ている時に分配金を受け取るほうが、良いケースもあります。

運用に波があるファンドへ投資するときは、利益がある時に分配金を受け取るほうが良いでしょう。

5.分配金にかかる税金

ファンドを解約した時の差益にかかる税金と同様に、分配金にも同等の税率で課税されます。分配金の課税について、紹介します。

5-1.20.315%の税金がかかる

分配金の税金は、普通分配金に対して、税率20.315%(所得税15%、住民税5%、復興支援税0.315%)が課されます。普通分配金とは、前回の決算から今回の決算までに出た利益から出している分配金のことを指します。

利益が出ていないのに出された分配金は、特別分配金と呼ばれます。自分が投資した資産から払い戻しされているだけなので、課税対象にはなりません。

特別分配金と普通分配金が混ざっているわかりにくいケースもあります。

5-2.つみたてNISAやiDeCoでは非課税

つみたてNISAやiDeCoでは、譲渡益だけでなく分配金も非課税です。差益に対する非課税のメリットがよく言われていますが、分配金の非課税も大きなメリットです。年間で10万円の分配金を受け取った場合、約2万円の税金を徴収されますが、つみたてNISAやiDeCoでは0円になります。

なお、つみたてNISAを使って同じ条件で再投資を選択した場合、つみたてNISAの非課税枠10万円を使うことになります。分配金を多く出すファンドで再投資をすると、つみたてNISAの非課税枠を知らない間に使い切ってしまうため、注意が必要です。

iDeCoの場合、非課税枠の概念がないため、つみたてNISAのような懸念はありません。

6.分配金再投資の流れ

分配金はファンドの決算日に配分の有無を決定します。購入したあとにすぐ分配金を受け取りたい場合、直近の決算日の前営業日までに約定できるよう、調整して購入申し込みしましょう。

分配金の入金日は、決算日の翌営業日です。受け取りを選択した場合、証券総合口座へ入金され、再投資の場合はそのまま買付されます。

分配金の計算方法は以下のとおりです。

1万口あたりの分配金額 × (保有している口数 ÷ 10,000)= 分配金額(税引き前)

まとめ

ファンドを購入するときに「一般」「るいとう(累投)」という名目で、分配金の再投資、受け取りを選択できます。一般は受け取り、るいとうは再投資です。

分配金の受け取りと再投資にはそれぞれ一長一短あります。一般的に長期運用で資産を積み上げたい場合は再投資、資産を取り崩しながら使いたい場合は分配金の受け取りを選択すると良いでしょう。

投資信託は再投資による複利効果も期待できます。つみたてNISAやiDeCoでは、分配金も非課税になるため、長期運用との相性も良好です。状況に応じて、再投資と受け取りをうまく使い分けましょう。

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sayran

sayran

「資産形成をより身近に」をモットーに、証券会社にて投資信託を中心にリスクの低い資産形成をオススメしていました。 テキストではよりわかりやすくみなさんの興味分野を解説し、資産形成の理解を広めていきたいと思っています。