成行注文・指値注文のメリットとデメリット、使い分け方は?

株式投資やFXの注文方法には、いくつかの種類があることをご存じでしょうか。それぞれの注文方法には特徴があるので、自分がよく使う注文方法について理解しておくことが大切です。

そして、様々な注文方法の中でも、成行注文と指値注文はよく知られています。株式投資やFXの取引では、とりあえず成行注文と指値注文を理解しておけば十分です。

今回は、成行注文と指値注文の方法とメリット・デメリットについて解説します。また、成行注文と指値注文の使い分け方も紹介します。

目次

  1. 成行注文とは
    1-1.成行注文のメリット
    1-2.成行注文のデメリット
  2. 指値注文とは
    2-1.指値注文のメリットとデメリット
  3. 成行注文・指値注文の使い分け方
    3-1.すぐに約定させたいときは成行注文
    3-2.長期投資の場合は指値注文
  4. まとめ

1.成行注文とは

成行注文とは、株式市場やFXで売買するための注文形式で、売買価格は指定せず、銘柄と数量のみを指定します。株式でいうと、成行注文は「Xという銘柄を2,000株、値段にかかわらず買いたい」という注文のことです。

例えば、X銘柄の2,000株の買い注文を出し、2000株を売りたい売り手がいた場合、複数の売り手の中で最も安い価格で即時に売買が成立します。

1-1.成行注文のメリット

成行注文のメリットは、注文をだしてから取引が成立するまでのスピードが速いことです。そして、指値注文よりも優先的に処理されるため、取引を成立させやすいという特徴があります。

今後成長しそうな銘柄を見つけ、早い段階から保有したい場合は、成行注文を利用すればその機会を最大限に利用できるのです。

また、これから値下がりしそうな銘柄を見つけて、「今、株価が下がりそうだから売りたい」という損切り注文をだしたい場合にも、成行注文は有効です。

1-2.成行注文のデメリット

成行注文のデメリットは、予期せぬ価格で売買される可能性があることです。株価が2,500円、最も安い売り注文が2,510円の銘柄で、その銘柄を買おうと成行注文をだしたとします。

しかし、注文を出す直前に大量の成行注文が入った場合、先に入った成行注文が安い順に取引されてしまい、2,600円や2,700円など予想外の高い値段で買ってしまう可能性もあるのです。

このような事態を避けるためには、成行注文ではなく、自分が許容できる最高値または最安値で指値注文をするのが無難です。

株価が2,500円で、2,550円までは買いたいが、それ以上の値段では買いたくないという場合、成行注文ではなく、指値を2,550円として指値注文をだすようにしてください。

2.指値注文とは

指値注文は、希望する売買価格を指定して注文する方法です。たとえば、株式取引において、「A株を3,000円で100株買う」「B株を5,000円で100株売る」という注文を指値注文といいます。

指値注文は、指定した価格以下で売り注文が出れば買い注文が成立し、指定した価格以上で買い注文が出れば売り注文が成立します。

2-1.指値注文のメリットとデメリット

指値注文のメリットは、希望する価格で売買できることです。一方、買い注文は株価が希望する価格より下がらないと買えませんし、売り注文は株価が希望する価格まで上がらないと売れません。そのため、売買機会を逃すリスクがある点には注意が必要です。

現在2,000円の銘柄に対して、「もう少し株価が下がってから買おう」と1,500円で指値買い注文を出すと、株価は1,500円まで下がらず、2,500円、3,000円と上昇し続け、チャンスを逃す可能性があります。

そのため、上昇の初期段階であれば、成行注文で買うというのも一つの戦略です。指値注文は、「何が何でもこの値段まで下がらないと欲しくない」「すでに持っている株だが、〇〇円まで下がったら買い増しする」というときに使うべきなのです。

売るときも同じです。「4,000円以上にならないと売らない」のであれば、4,000円で指値の売り注文をだせばいいのです。

3.成行注文・指値注文の使い分け方

成行注文と指値注文の基本的な使い分け方について説明します。

3-1.すぐに約定させたいときは成行注文

成行注文は、自分が興味を持っている銘柄や保有している銘柄について、有利なニュースや不利なニュースが出た場合に、すぐに注文を執行する必要がある場合におすすめです。というのも、良いニュースが出た場合は、株価がさらに上昇する可能性があり、すぐに注文を実行した方が良い場合が多いからです。

一方、決算が悪いなど予想外の悪いニュースがでた場合は、株価や為替が急落する可能性があり、すぐに手放した方が良い場合が多くなります。このように、スピーディーに注文を成立させたい場合には、成行注文を使うようにしてください。

3-2.長期投資の場合は指値注文

長期投資を考えている人は、約定を急ぐ必要がないため、指値注文で希望する価格で購入するといいでしょう。

指値注文では、一度注文を出すと、あらかじめ指定した一定期間内に希望する価格に達すると自動的に約定するからです。成行注文のようにすぐに約定する必要がない場合は、基本的に指値注文を利用するようにしてください。

まとめ

今回は、株式投資やFXの基本的な注文方法である、成行注文と指値注文について解説しました。

成行注文と指値注文はどちらもメリット・デメリットがありますが、基本的には注文の執行を急がない限りは指値注文を利用すると良いでしょう。一方、相場が急変した場合など、すぐにポジションを手放したい場合は成行注文が便利です。

また、トレーダーの取引方法によって、成行注文の方が良い場合と指値注文の方が良い場合があります。今回の記事も参考にし、相場環境やご自身の取引環境に合った注文方法を選択するようにしてください。

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山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011