米国株のスクリーニング方法は?分析のコツと使いやすい証券会社も

米国の主な証券取引所はニューヨーク証券取引所とナスダック証券取引所です。ニューヨーク証券取引所にはグローバルな一流企業が集まり、世界最大の市場です。そして、ナスダック証券取引所にはアップルやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなど世界的なIT・ハイテク銘柄が多く上場しています。

米国市場は取引金額や時価総額が他の市場に比べて圧倒的に多く、他の株式市場や世界経済に大きな影響を与えています。

ただ、ニューヨーク証券取引所には2,492社、ナスダック証券取引所には3,614社の企業が上場しており(2021年11月時点)、自分にあった銘柄を見つけるのは困難です。そこで利用したいのが「スクリーニング」です。この記事では、米国株のスクリーニング方法について解説します。

目次

  1. 米国株のスクリーニングとは
  2. 利用したいスクリーニングの指標
    2-1.PER(株価収益率)
    2-2.PBR(株価純資産倍率)
    2-3.ROE(自己資本利益率)
    2-4.営業利益率
  3. 米国株のスクリーニングができる証券会社
    3-1.SBI証券
    3-2.マネックス証券
  4. まとめ

1.米国株のスクリーニングとは

スクリーニングとは条件を設定し、それにあった銘柄を探すことです。PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、配当利回りなどの割安さを判断する指標でスクリーニングするのが通常です。

また、株主資本比率などの財務的安全性を判断する指標を組み合わせたり、ROE(自己資本利益率)や売上高営業利益率など収益を測る指標を組み合わせたりします。

こうした指標を組み合わせることによって、目的にあった銘柄を探せるのです。

2.利用したいスクリーニングの指標

スクリーニングをするときに利用したい主な指標について解説します。

2-1.PER(株価収益率)

PERはPrice Earnings Ratioの略で、株価が1株あたり純利益(EPS)の何倍まで買われているかを見る指標です。現在の株価が利益水準に対して割安か割高かを判断する目安として利用します。

PERの計算式は、以下の通りです。

PER(倍)=株価÷1株あたり純利益(EPS)

米国を代表する株価指数であるS&P500のPERは21.1倍(2021年12月時点)で、おおむね15~25倍の間で推移しています。ですから、PERが15倍以下の銘柄は割安と判断します。

ただ、業種によってPERの水準は異なるので、同業種間や経営内容が似ている企業の比較に用いるのが一般的です。

2-2.PBR(株価純資産倍率)

PBRはPrice Book-value Ratioの略で、株価が1株当たり純資産(BPS)の何倍まで買われているかを見る指標です。PBRの計算式は、以下の通りです。

PBR(倍)=株価÷1株当たり純資産(BPS)

PBRは低い方が割安と判断されます。そしてPBR=1倍で株価と資産価値が同じになるので、PBRが1倍を割れていると、割安な銘柄だと判断します。

2-3.ROE(自己資本利益率)

ROEはReturn On Equityの略で、計算式は以下の通りです。

ROE(%)=当期純利益÷自己資本(株主資本)×100

ROEは、企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合を示しています。ROEが高いほど経営効率がいいと判断します。米国では10%程度が平均なので、10%以上を目安にしてください。

2-4.営業利益率

営業利益率は本業による収益力の高さを測る指標で、計算式は以下の通りです。

営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100

通常、営業利益率が5%を超えていれば高水準な企業と判断します。

3.米国株のスクリーニングができる証券会社

米国株のスクリーニングができる主な証券会社を紹介します。

3-1.SBI証券

SBI証券では米国株の取り扱い銘柄数が約5,000銘柄(2021年12月末時点)と、主要ネット証券で最多水準。手数料も約定代金の0.495%(税込、最低手数料0ドル)と業界最安値水準です。そして、さまざまな条件で米国株をスクリーニングできる「米国株スクリーナー」を利用できます。

米国株スクリーナーでは、以下のような項目を設定できます。

  • 市場(ニューヨーク証券取引所、ナスダック証券取引所など)
  • 規模
  • 業種
  • 指数採用銘柄(NYダウ、ナスダック総合株価指数など)
  • 財務
  • テクニカル

財務やテクニカル指標はおよそ50項目から選択できるので、自分の目的にあった銘柄を見つけることができます。

3-2.マネックス証券

マネックス証券も米国株の取扱銘柄数が5,000銘柄超と充実しています。また、手数料も約定代金の0.495%(税込)と業界最低水準です。そして、米国株の分析には「銘柄スカウター米国株」を利用すると便利です。過去10期以上の企業業績や直近の業績トレンドを四半期ベースで確認できるからです。

また、過去10年の業績をスクリーニングできる「10年スクリーニング」では、過去10年間の平均増収率や平均利益率など、過去10年間の業績を対象にしたスクリーニングを実施できるのが特徴です。

PERやPBR、配当利回りといった株価指標も最長5年間のグラフ表示ができるので便利です。

まとめ

自分が投資したい銘柄を見つけるときに、スクリーニングは非常に役立ちます。ただ、スクリーニングはあくまでも銘柄の選別作業です。スクリーニングで見つけた銘柄が必ずしも株価が上がるとは限りません。

ほかのファンダメンタル指標をチェックしたり、チャートで株価を分析したりなどして、銘柄の詳細まで分析するようにしてください。

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山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011