長期投資に向いた投資信託の特徴と選び方、おすすめのファンド3選

投資信託は、プロに資産運用を任せることができ、iDeCoやNISAなどの投資対象ともなっているため、初心者や働く世代などから人気があります。投資信託は短期投資よりも長期投資が向いており、積み立てをしながら資産を育てられるのが特徴です。

そこでこの記事では、長期投資に向いた投資信託の特徴や選び方、おすすめの商品について紹介します。投資信託の選び方がわからない方、投資信託による長期の資産運用を検討している方はご参考ください。

目次

  1. 長期投資に向いた投資信託の特徴
    1-1.信託報酬が安い
    1-2.純資産総額が大きい
    1-3.分配金の再投資ができる
    1-4.運用成績が良い
  2. 長期投資向け投資信託の選び方
    2-1.コストの安い投資信託を選ぶ
    2-2.純資産総額が大きい投資信託を選ぶ
    2-3.ポートフォリオの内容を確認する
  3. 長期投資に向いている投資信託3選
    3-1.三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内債券インデックス
    3-2.三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
    3-3.ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド
  4. まとめ

1 長期投資に向いた投資信託の特徴

長期の資産運用では10年、20年などのスパンで資産を積み立てることとなるので、運用途中の様々なリスクを考慮しつつ、着実に資産が増えていくような商品を選ぶ必要があります。

以下、どのような商品が長期投資に向いているのかを見てみましょう。

1-1 信託報酬が安い

投資信託では運用を投資の専門家に任せることはできますが、プロでも市場の未来を正確に予測することはできません。そのため、利回りなどの数字は保証されたものではなく、あくまで予定を示したものとなります。その中で唯一、数字が保証されているのが信託報酬です。

信託報酬は、ファンドの運用や管理を行う企業に対して支払う経費で、資産運用額の年率0.5~2.0%程度が一般的です。投資信託の利益から必ず引かれるコストであるため、同じ運用利回りなら信託報酬の安い商品のほうが利益率は高くなります。そのため、長期投資を行う際は、信託報酬が安いものを選んだほうが無難です。

なお、信託報酬は各ファンドで様々ですが、このほか入出金の手数料や換金費用、監査費用などのコストも別途発生するため、総合的にコストを節約できる商品を選ぶことが大切です。

1-2 純資産総額が大きい

長期投資では、ファンドの純資産総額が大きい商品を選ぶのもおすすめです。純資産総額はそのファンドに集まった資金を意味し、投資家の出資と分配金が再投資されたものです。純資産総額が順調に増えているファンドはそれだけ人気があり、順調に利益を出していることを示す指標のひとつとなります。

純資産総額が大きいほど、ファンドが急に解散する可能性も低くなります。順調に成長しているファンドであれば、投資期間が更新されて長期化する可能性は高いため、それに伴って純資産総額も大きくなります。募集が始まってからの期間と合わせて、ファンドの将来性を見極める指標としても利用可能です。

また、商品によってはファンドの純資産総額が大きくなるにつれて信託報酬の比率が下がるものもあるなど、純資産総額が大きな商品には様々なメリットが付随することもあります。

1-3 分配金の再投資ができる

分配金の再投資が可能なファンドを選んでおくと、複利効果によって利益を大きくしやすくなります。特に大きな利回りが期待できる商品ほど複利効果も期待できます。分配金が自動的に再投資できるファンドは、ほったらかしでも雪だるま式に資産が大きくなる可能性があります。ただしそのぶん損失発生時のリスクも大きくなる点には注意が必要です。

なお、運用や管理が必要な投資先が増えるとそれだけで忙しくなり、本業などに集中できなくなることもあるので、自動化できる部分は最大限自動化しておくことをおすすめします。そのため投資元本を増やして資産総額の拡大を狙いたい方は、分配金を再投資するファンドを選ぶことで利便性を得られるでしょう。

1-4 運用成績が良い

長期投資では、今までの運用成績の良い商品を選ぶことも検討しましょう。運用成績の良さとは「継続的に利益を出していること」ですが、利益だけでなく損失が出ているときもしっかりチェックしましょう。利益の幅は大きく、損失の幅は小さい商品が理想です。

投資信託の運用成績は、そのファンドがベンチマークとしている基準に沿って検討しましょう。ベンチマークとは、投資信託を運用する上での目標となる指数で、日本株を扱うファンドであれば日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などがベンチマークとして利用されています。

投資信託に慣れている方なら、ベンチマークを見ればその投資信託のリスクやリターンに対する考え方や、運用方針もおおよそわかります。ベンチマークを基準にして、どの程度利益や損失が出ているかを見ることで、投資信託の運用成績を把握することができます。

また、運用成績は最低でも過去3年以上のデータを確認するようにしましょう。市場環境は常に変動するので、運用成績を年ごとに追っていけば、どのような市場環境に強いファンドなのかが確認できます。

一般的には好況時に利益が大きく出ているファンドほど、不況時のリスクも大きくなります。好況時と不況時の成績差がそれほど大きくなく、継続的に利益を出しているファンドが長期投資には向いています。

2 長期投資向け投資信託の選び方

長期投資向けの投資信託の特徴がわかったら、次は具体的な投資信託商品の探し方について確認しましょう。

2-1 コストの安い投資信託を選ぶ

投資信託では、必要コストの安い商品を選ぶことが大切です。投資信託のコストは、運用のために必要な信託報酬、ファンドの監査費用、口座への入出金にかかる手数料などです。信託報酬は必要コストの中でも大部分を占めるため、まずは信託報酬を基準に商品を選びましょう。

また、販売している金融機関・証券会社や、商品によって手数料は様々なので、気になる商品があれば個別に確認しましょう。

2-2 純資産総額が大きい投資信託を選ぶ

次に、購入を検討しているファンドの純資産総額が大きいものを選びましょう。商品によってはファンドがマザーファンドに投資して運用を委託するタイプの商品もありますが、この場合はマザーファンドの純資産総額を参考にするとよいでしょう。ファミリーファンド方式の場合、一般的に運用する資産総額が大きくなるために運用が効率化し、コストも安くなる傾向があります。

純資産総額の変化によって信託報酬が変わる投資信託もあるので、現時点の純資産総額や、期待できる伸び率などを考慮して投資先を検討しましょう。

2-3 ポートフォリオの内容を確認する

投資信託を選ぶ際には、運用する資産のポートフォリオも確認しておきましょう。ポートフォリオとは資産の構成のことです。商品開発や運用を行うファンドマネージャーは、リスクとリターンのバランスを取るために購入する資産の種類や比率、為替ヘッジの有無を設定しています。

ポートフォリオの内容が投資信託の性質を決めるので、資産構成の確認はとても重要です。ポートフォリオの内容はファンドの目論見書などから確認することができます。

同じような名称のファンドだとしても、ポートフォリオが異なるものは別の商品として提供されています。比較的リターンやリスクの大きい海外株式・ETF等に投資するタイプや、値動きの少ない債券を中心に投資するタイプ、これらをミックスしたバランス型など、種類はさまざまです。

どの国の・どの資産に投資するかでリスクやリターンの度合いは変わります。長期という条件を念頭において、資産の性質や市場環境からリスクやリターンを考えて検討しましょう。

3 長期投資に向いている投資信託3選

ここでは、長期投資向きの投資信託として、上記の観点から選んだ商品を3つ紹介します(2020年3月時点調査)。

3-1 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内債券インデックス

「eMAXIS Slim 国内債券インデックス」は、おもに日本国内の債券に投資する商品です。マザーファンドは「日本債券インデックスマザーファンド」で、NOMURA-BPI総合をベンチマークとして、大規模で長期投資に向いた運用を期待することができます。ポートフォリオの大部分が国債に対する投資で、中長期的に基準価額がじっくりと上昇しているのが特徴です。

委託会社名 三菱UFJ国際投信株式会社
運用純資産額 84.57億円
投資対象 マザーファンド(債券)
信託報酬 0.11~0.12%(税抜)
分配金再投資 販売会社との契約による

国債利回りの影響が大きく、現在は利回りが低めなためファンドの収益率もやや低めですが、今後、債券利回りが戻れば利益幅の上昇も期待できます。

3-2 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」は、マザーファンドを通し米国や英国などの先進国の株式に投資する投資信託商品です。「MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)」をベンチマークとし、リターンを大切にする運用を目指します。

ポートフォリオの7割近くが米国株への投資で、アップルやマイクロソフト、アマゾン、フェイスブック、ジョンソン・アンド・ジョンソンといった有名企業の株式へ分散投資が行われています。

委託会社名 三菱UFJ国際投信株式会社
運用純資産額 701.64億円
投資対象 マザーファンド(株式)
信託報酬 0.0899~0.930%(税抜。純資産額による)
分配金再投資 販売会社との契約による

米国を中心とした世界経済の成長や、特にテクノロジーやメディカル分野などの先進分野における成長の恩恵を受けやすいファンドです。信託報酬は業界でも最安値クラスの値幅で、さらに純資産額が大きくなることでコストダウンも期待できます。市場変動や為替の影響はありますが、継続的に利益を出すなど収益率は高く、中長期的な運用に向いたファンドです。

3-3 ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド

「ニッセイ外国債券インデックスファンド」は、「ニッセイ外国債券インデックスマザーファンド」を通じ、FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)をベンチマークした運用を行います。

日本の債券は低利回りが続いていますが、海外の国債の中には高めの利回りをキープしているものも多いため、積極的に収益を狙った運用が期待できます。ポートフォリオでは、経済成長が続く米国やフランスを中心に先進国の国債に対して投資が行われ、特にバランスの良い米国への投資が約半分を占めます。

委託会社名 ニッセイアセットマネジメント株式会社
運用純資産額 128.1億円
投資対象 マザーファンド(債券)
信託報酬 0.14%(税抜)
分配金再投資

先進国の国債は値動きの幅も小さいため、将来の見通しを立てやすいのが特徴です。基準価額もじっくりと上昇しており、中長期に向いた運用が期待できます。信託報酬も業界の標準的な報酬額よりも安く、また再投資もできる商品設計になっています。

4 まとめ

投資信託は、運用や管理をプロに任せることができるため、資産運用に知識や手間をさほど必要としない投資商品です。規模が大きく、低コストで運用でき、再投資が可能なタイプは長期投資にも適しているので、時間の経過とともに着実な資産の成長を目指すことができます。

現役世代のうちから投資を始め、長期で運用をしていきたいと考えている方に投資信託は相性の良い商品です。ファンドの種類も豊富なので投資方針に合致する商品も見つけやすいでしょう。この記事を参考に、自分の投資スタイルに合った商品を探してみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

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HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム

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