おすすめしない投資信託の特徴は?良し悪しを見分けるポイント4つ

投資信託は資産形成に適した金融商品です。しかし元本が保証されているわけではなく、大きな損失をだすリスクもあります。また、投資信託は6,000本以上あるので、どれを選べばいいのか迷う人もいるでしょう。この記事では、おすすめしない投資信託の特徴と見分けるポイントについて解説します。

目次

  1. おすすめしない投資信託①信託報酬が高いファンド
  2. おすすめしない投資信託②ランキングで人気のあるファンド
  3. おすすめしない投資信託③実力以上に分配金をだしているファンド
  4. おすすめしない投資信託④テーマ型ファンドなどブームになっているファンド
  5. まとめ

おすすめしない投資信託①信託報酬が高いファンド

投資信託には、主に購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額の3つの手数料がかかります。長期投資するとき、とくに大切なのが信託報酬です。信託報酬は、投資信託(ファンド)を管理・運用するための経費として、投資家が投資信託を保有している間、ずっと支払い続けるコストだからです。

信託報酬は、年0.5~2%程度かかります。わずか0.1%の違いでも、10年・20年と長期間の運用を考えると大きな差になるので注意が必要です。同じような対象に投資するなら、少しでも信託報酬の安いファンドを選ぶのが無難です。

投資信託には、インデックスファンドとアクティブファンドの2種類があります。インデックスファンドとは、日経平均株価などの指数に連動した運用成果を目指すファンドのことで、一方のアクティブファンドは、指数を上回る運用成果を目指すファンドです。

アクティブファンドの方が利益は出そうに感じますが、信託報酬などのコストがインデックスファンドに比べて高いので、運用成績が指数を大きく超えない限り、インデックスファンドに運用益で勝つことはできません。もちろん、アクティブファンドにもパフォーマンスを上げるものはありますが、長期間での運用を考えた場合はコストが大事なので、まずはインデックスファンドから検討するほうが無難なのです。

おすすめしない投資信託②ランキングで人気のあるファンド

投資信託の人気ランキングや売れ筋ランキングでファンドを選んでも、必ずしも儲かるとは限りません。

日用雑貨や家電製品などでは人気ランキングや売れ筋情報を参考にする人も多いでしょう。しかし投資信託のランキングには、必ずしも人気があって売れているのではなく、単に販売会社が力を入れている結果、ランクインしているというファンドもあるので注意が必要です。

一方、ネット証券の場合は店舗型の証券会社と違い営業は行われないため、投資家が自ら購入している結果であり、本来の人気を反映したランキングであるといえます。ただし、ネット証券を利用している方の中は短期売買で利益を得ようとしている投資家も多く、投資信託の人気ランキングでも、リスクの高いブル・ベア型ファンドや分配金利回りの高い毎月分配型ファンドなど、長期保有に適していないファンドが上位に来ている場合もあるので注意が必要です。

投資信託を選ぶ場合は、最低でも3年から5年程度の運用実績を比べた上で選ぶようにしましょう。証券会社や銀行などの販売窓口で購入する場合でも、営業担当者が勧めてくる人気のあるファンドをいわれるがまま買うのではなく、過去の実績を見せてもらった上で選ぶようにしましょう。

おすすめしない投資信託③実力以上に分配金をだしているファンド

低金利が続く中、定期的に分配金をもらえるファンドが人気です。1年に1回、月に1回など、ファンドによって分配金を出す回数は様々ですが、毎月分配金を出すファンドが一番人気を集める傾向にあります。お小遣いのように毎月分配金がもらえるからです。

しかし分配金を出すかどうか、また頻度をどの程度にするのかは、そのファンドの方針に過ぎず、優れた投資信託かどうかはまったくの別問題です。つまり、分配金の額や頻度に惑わされていては、正しい投資はできないのです。

投資信託の分配金は預貯金の利子とは異なり、支払いが約束されているわけではありません。また、分配金の金額も前回より下がることもあれば、分配金が出ないこともあるのです。

さらに預貯金は、元本が保証された上で利息を受け取れますが、投資信託の分配金には元本の取り崩し(特別分配金)が含まれることもあります。自分が買ったファンドの基準価額を下回った場合は、分配金によって元本を取り崩していることになってしまうのです。分配金を毎月もらっても、トータルではマイナスになっている可能性もあります。

分配金の高さで投資信託を選んでいる人もいるかもしれませんが、元本の取り崩しによって分配金が出されているのかどうかを確認する必要があるのです。

おすすめしない投資信託④テーマ型ファンドなどブームになっているファンド

テーマ型の投資信託も人気を集めています。例えばAI(人工知能)やロボット、ビッグデータなど時代の最先端を行く業種や業界に投資するのがテーマ型ファンドです。

投資信託はネット証券を利用すれば100円から購入できるので、少額で様々な投資対象に分散投資できます。しかし初心者によくありがちな失敗が、人気のあるファンドを販売会社から言われるがままに買ってしまった結果、たくさんのファンドを保有している、というケースです。

AIやビッグデータ、ロボットなど複数のテーマ型ファンドを保有しているという場合もあります。しかし、テーマ型ファンドを複数持っていても、分散投資できているとはいえません。むしろ、かなりリスクの高い資産配分になってしまっているのです。

テーマ型ファンドのほとんどは流行に乗ったものであり、中長期での運用を考えたものではありません。ある程度の期間が経つと、どのようなテーマ対象でも株価は頭打ちになり、値を下げる傾向にあります。

マーケットで関心の高いファンドが募集される時には、すでに株式市場での人気はピークになっており、関連する株はすでに割高になっている場合が多いからです。過去のテーマ型ファンドの多くは、投資家の関心が次のテーマに移るのに合わせて人気を失い、純資産総額が減少。繰上償還に追い込まれるケースも多かったのです。

テーマ型ファンドは長期的な有望度だけでなく、誰もがそのテーマに乗りたいと考えている時期、つまり関連銘柄が割高に買われている可能性が高い時期を避けることが大切です。しかし、常に最新のテーマに乗り換えて行くならば話は別ですが、1つのテーマだけでは中長期で運用することもできず、頭打ちになってしまうというリスクがある点に注意が必要なのです。

まとめ

今回はおすすめしない投資信託の特徴とポイントを4つ紹介しました。投資信託を選ぶときは、短期的な利益を狙うのではなく、長期で運用益が期待できるかどうかで判断するようにしましょう。

とくにランキングや金融機関の営業担当者に言われるがまま購入すると、大きな損失を抱える恐れもあります。できれば新規ファンドではなく、3~5年程度のパフォーマンスを確認できるファンドを選ぶようにするのが望ましいと言えます。

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山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011