クレジットカードの中でも最高ランクのカードは、ゴールドカードや一般カードより空港や飲食、宿泊などの特典が充実および強化されています。付帯保険の補償内容は手厚いケースが多く、上質な旅を楽しみたい時やカードならではの特典を受けてみたい時にメリットの多いサービスです。
そこでこの記事では、主なクレジットカードの最高ランクカードや注意点について詳しくご紹介します。国内や海外旅行好きな方や一般カードで受けられない特別なサービスに関心を持っている方などは、参考にしてみてください。
※この記事は2022年8月23日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
※本記事は情報提供を目的としており、特定サービスの利用を勧誘するものではございません。申込に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
- 主なクレジットカードの最高ランクカード
1-1.アメックスカード
1-2.イオンカード
1-3.エポスカード
1-4.セゾンカード
1-5.三井住友カード
1-6.楽天カード
1-7.JALカード
1-8.JCBカード - 最高ランクのカードを検討する際に気を付けるべきポイント
2-1.申し込み可能なタイプと招待制に分かれている
2-2.招待制カードの詳細はカードサイトに記載なし
2-3.年会費が高い - まとめ
1.主なクレジットカードの最高ランクカード
クレジットカードにおける最高ランクとは、カード会社で最高ランクと定めているカード、一般カードとゴールドカードより特典内容の充実したカードなどのことです。
一般的にプラチナカードやプレミアムカード、ブラックカードと呼ばれているカードが、最高ランクといえます。
今回紹介するクレジットカードは、以下のうち8枚になります。
- アメックスカード
- イオンカード
- エポスカード
- セゾンカード
- 三井住友カード
- 楽天カード
- JALカード
- JCBカード
それでは、最高ランクカードの年会費や特典、発行方法について確認していきましょう。
1-1.アメックスカード
アメックスカードサイトから申し込めるカードの中で最高ランクカードは、プラチナカードで、コンシェルジュサービスなど旅行をはじめ、ライフスタイル系特典も充実しています。
カードの発行方法は、アメックスカードサイトから申込手続きを進めていきます。
本会員の年会費は14万3,000円(税込)と、アメリカン・エキスプレス・カード(普通)の約10倍です。家族カードは4枚まで発行可能で、年会費永年無料となっています。店舗やネットショップでのカード利用時は、100円につきメンバーシップ・リワードポイント3ポイント貯まります(一部200円につき1ポイントの場合あり)。
他のアメックスカードに比べて、基本還元率は3倍程度高い水準です。
特典のカテゴリは、大きく分けて旅行とライフスタイル特典の2種類となっています。旅行特典に関しては、宿泊料金割引や部屋のアップグレード、クーポン券、レストランの先行予約などを受けられます。また、Global Lounge Collection(空港ラウンジ特典)を利用すると、国内外1,000以上の空港ラウンジでくつろぐことが可能です。
プラチナ・カード・アシストという特典は、いわゆるコンシェルジュサービスの1つですが、体調不良など緊急性の高い場合にもサポートしてくれます。
ライフスタイル系特典は、会員制スポーツクラブの割引や優待サービスをはじめ、SBIウェルネスサポートという医療サポートなどのサービスを受けられるのが特長です。
なお、アメックスカード全体で最高ランクを誇る招待制カードのセンチュリオンカード(ブラックカードに相当)は、招待の目安や年会費、特典内容含め非公開とされています。詳細については、カード会員で招待を受けた方のみ確認可能な仕組みです。
1-2.イオンカード
イオンカードにおける最高ランクカードは、イオンゴールドカードです。
イオンカード(普通)発行後、年間50万円以上のカード利用額達成時にイオンゴールドカードの発行に関する案内を送付してもらえます(他の条件でも案内を受けられる場合あり)。いわゆる招待制のカードといえます。
他のイオンカードとは異なり、空港ラウンジとイオンラウンジ特典を受けられるのが主なメリットです。
本会員と家族会員の年会費は永年無料なので、他社の最高ランクに相当するカードと比較すると維持費用の負担を抑えられます。
イオンラウンジは、イオングループ店舗に併設されているカード会員や特定の方のみ利用可能なラウンジです。イオンラウンジ特典付きのイオンゴールドカード会員は、ラウンジへ入ることができ、ラウンジ内ではトップバリュの試供品をいただいたり新聞や雑誌を読んだりできます。なお1回の利用時間は30分以内と定められているので、買い物の合間などに利用できるサービスとなります。
空港ラウンジ特典は、国内空港ラウンジの無料利用サービスで、国内旅行中に休憩できる場所を求めている方や空港ラウンジ内で過ごしてみたい方に楽しめる特典となっています。
ラウンジ特典以外は、一般のイオンカードと同じく、お客さま感謝デーやWAON POINT特典などが付帯されています。
イオングループ店舗の利用頻度が高い方の中で、国内旅行好きな方やイオンラウンジに関心を持っている方には、楽しめる1枚です。
1-3.エポスカード
エポスカードの最高ランクカードは、エポスプラチナカードです。
年会費は、発行方法によって変わります。株式会社エポスカードから招待された時は、年会費2万円(税込)です。自身で申込手続きを行った場合は年会費3万円(税込)ですが、年間100万円以上のカード利用額で2万円(税込)に引き下げてもらえます。
エポスカード(普通)やエポスゴールドカードとの違いは、ボーナスポイント特典や空港ラウンジ特典、食に関する優待サービスを受けられるところです。
ボーナスポイント特典については、誕生月にポイント2倍(ポイント還元率1.0%)や年間のカード利用額に応じたボーナスポイント特典などが盛り込まれています。マルイの店舗やネットショップでエポスポイントを活用したい方や、商品やクーポン券をポイントでゲットしたい方には、メリットの多い特典内容といえます。
空港特典は、カード会社提携ラウンジの無料利用サービスだけでなく、プライオリティ・パス特典、Visaの手荷物宅配サービスや国際線クローク利用特典などを受けられるのが強みです。旅行中の荷物や移動に関する負担を減らしたい方には、役立つ特典内容の1つです。
その他の特典には、対象レストランの指定メニュー無料サービスや、料亭やホテル内レストランの料金割引といった優待サービスが付帯されています。
旅行好きな方だけでなく、国内のさまざまなレストランや料亭を利用してみたい方にも楽しめるのが、エポスプラチナカードの特長です。
1-4.セゾンカード
セゾンアメックスカードの中で最高ランクカードは、セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードです。
本会員の年会費は2万2,000円(税込)で、家族カードは1枚につき3,300円(税込)となっています。カードを発行したい時は、セゾンカードサイトや全国のセゾンカウンターから申込手続きを進めることが可能です。
招待制のカードに手間を感じるものの、高いランクのカードを所有してみたい方や、ショッピング特典に加えて旅行時に役立つコンシェルジュサービスを利用したい方には、愛用しやすい1枚といえます。
カード利用の際は、1,000円につき永久不滅ポイントが1.5ポイント貯まります。さらに海外でのカード利用時は、1,000円につき2ポイント獲得できます。
セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードは、提携店舗の割引優待と旅行サービス、食に関する優待サービスが複数付帯されています。
ライフスタイル系特典には、食やショッピングに関する割引優待サービスが含まれています。たとえば、セゾンカードの提携店舗やネットショップでのカード利用時、指定の手続きを進めた場合、割引やクーポン券などのサービスを受けることが可能です。他には、コナミスポーツクラブや提携施設の会員料金に関する優待特典を受けられます。
旅行特典には、海外のホテルやショップ、レストランで受けられる優待サービスをはじめ、空港サービスの割引、空港ラウンジの無料利用特典が含まれています。
コンシェルジュサービスでは、専任スタッフが国内レストランの案内から予約手配、ハイヤーによる送迎までサポートしてくれます。非日常を味わいたい方や、レストランの比較検討や予約手続きの手間を省きたい方には、メリットの大きい特典の1つです。
1-5.三井住友カード
三井住友カードで最高ランクといえるカードは、三井住友カード プラチナです。本会員の年会費は5万5千円(税込)、家族会員は永年無料となっています(本会員カード1枚につき家族カード1枚のみ発行可能)。
招待制ではないため、三井住友カードサイトから新規申込手続きを進められます。
三井住友カード(普通)や三井住友カード ゴールドなどとの大きな違いは、優待特典の種類と数です。三井住友カード プラチナには、プラチナカード限定の特典が多数付帯されていて、バリエーション豊富です。
具体的には、食や宿泊特典の他、カード会員向けのレジャーやイベント特典や空港サービス、ポイント特典を受けられるようになっています。
レジャーイベント特典は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、歌舞伎や能、チケット案内や優待サービス、ヘリコプターによる遊覧飛行サービス、ゴルフイベントやゴルフ場予約手配などが付帯されています。レジャー施設へ遊びに行く方だけでなく歌舞伎や能に関心を持っている方、ゴルフが趣味な方にも楽しめる内容です。
旅行や空港特典は、指定ホテルのアップグレードや宿泊料金割引をはじめ、手荷物宅配サービスや空港クローク、空港ラウンジの無料利用特典など10種類以上が付帯されています。
グルメ系の特典には、田崎真也氏厳選のワイン販売、国内約180のレストランで受けられるコースメニュー無料サービスや割引といった内容です。さまざまなレストランでお得に食事を楽しみたい方やワイン好きな方にメリットがあります。
その他には、三井住友銀行内のプライペードラウンジSMBCパーク 栄や大丸東京店のD’sラウンジトーキョーラウンジ、コンシェルジュサービスといったプラチナカード限定特典も受けられるようになっています。
非日常を味わいたい方やプライベートラウンジに関心を持っている方などには、発行メリットを感じられる内容です。
1-6.楽天カード
楽天カードサイトから申し込めるカードの中で最高ランクのカードは、楽天プレミアムカードです。本会員の年会費は1万1,000円(税込)、家族会員は550円(税込)です。
申込手続きの際は、楽天カードサイトから楽天プレミアムカードのページへアクセスし、新規申込手続きページへ移り、必要事項の入力などを行います。
他の楽天カードにはない特典は、プライオリティ・パス特典とライフスタイルに合わせたポイント還元率アップ特典、誕生月にポイント還元率1.0%上乗せなどとなっています。
プライオリティ・パス特典は、発行手数料無料サービスを受けられるのが特長です。発行後は、国内外1,300ヶ所以上の空港ラウンジへ入ることができ、かつドリンクサービスなどを無料で利用できます。
プレミアムカード会員向けのポイント特典には、3つのサービスを選べる特典が含まれています。
コース名 | 特典内容 |
---|---|
楽天市場コース | 毎週火曜日、木曜日のプレミアムカードデーに楽天市場でカード利用した場合:ポイント還元率7.0% |
トラベルコース | 楽天トラベルでカード利用した場合:ポイント還元率3.0% |
エンタメコース | Rakuten TVもしくは楽天ブックスでカード利用した場合:ポイント還元率3.0% |
普段から楽天市場でショッピングしている方や楽天トラベルで旅行へ行く方、旅行の頻度は低いものの読書や配信などに関心を持っている方は、効率よくポイントを貯められます。
さらに楽天市場や楽天ブックスでカード利用した時期が誕生月の場合、ポイント還元率1.0%の加算特典を受けられます。
楽天経済圏で生活している方の中で海外旅行好きもしくは楽天ポイント重視の方は、メリットの多い特典内容といえます。
なお、最高位の楽天ブラックカードは招待制なので、楽天カード会員で招待を受けた方でなければ発行条件や案内を受け取れない仕組みです。
1-7.JALカード
JALカードの中でも最高ランクのカードは、プラチナカードです。本会員の年会費は3万4,100円(税込)、家族会員は1万7,050円(税込)となっています。
プラチナカードを発行するには、JALカードサイトへアクセスしたのち、プラチナカードの申込手続きページから発行の申請を行います。審査に無事通過できれば、後日郵送でカードを受け取れます。
プラチナカードの強みは、プライオリティ・パスの無料特典とプラチナ・コンシェルジュサービスとグルメ特典いった旅行や食に関する優待サービスを受けられるところです。
さらにカード会社提携ラウンジ特典を利用する際は、CLUB-Aゴールドカードなどと異なり同伴者も無料で入ることが可能です。
国際ブランドにJCBを選択すると、JCB Lounge 京都というプライベートラウンジサービスやグルメ・ベネフィットというコースメニュー1名無料特典、JCBプレミアムステイ プランといった特典も付帯されています。JCBプレミアムステイ プランは、指定ホテルや旅館の宿泊料金割引や優待サービスが含まれています。
一方、国際ブランドにアメックスを選択した場合は、ホテルやスパ、ダイニング関連特典のスーペリア・エキスペリエンス、プラチナ・グルメセレクションというレストランのコースメニュー1名無料サービスなどを楽しめます。
JALマイルを貯めながら旅行の質を少しでも上げたい方や、プライベートラウンジやレストランをお得に利用してみたい方は、楽しめる1枚です。
1-8.JCBカード
JCBカードのJCB ORIGINAL SERIES会員で一定の条件を満たしている方は、JCBからJCBザ・クラスという最高ランクカードについて招待される場合があります。
JCBザ・クラスの審査内容や年会費、具体的な特典内容は、非公開です。JCBカードサイトでは、3種類の特典概要についてのみ記載されています。
国内の指定レストランでコースメニューを2名分注文すると、グルメ・ベネフィット特典によって1名分の料金を無料にしてもらうことが可能です。さらに旅行の際は、ザ・クラス・コンシェルジュデスクを利用することで、ホテルや旅館、レストランなどの予約手配や旅行計画の作成など、さまざまな準備や手続きを行ってもらえます。
他には、1年間に1回好きな商品を1つ無料で選べるザ・クラス メンバーズ・セレクションという特典を受けられます。
2.最高ランクのカードを検討する際に気を付けるべきポイント
最後に、最高ランクのカードを検討する際の注意点について紹介します。
2-1.申し込み可能なタイプと招待制に分かれている
最高ランクのクレジットカードを取得するには、まず発行方法を確認しておきましょう。
楽天ブラックカードやJCBザ・クラス、センチュリオンカードなどは招待制のため、自分からは申込手続きを進められません。招待制のカードを発行したい時は、少なくとも普通カードやゴールドカードなどを発行し、継続的に利用していく必要があります。
たとえば、JCBザ・クラスの招待を受けたい時は、JCB ORIGINAL SERIESというJCBカードの発行が必須条件の1つです。
招待されるという仕組みに手間を感じるときは、非会員でも申込手続き可能なJALカードのプラチナやセゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード、三井住友カード プラチナなどから検討してみるのも良いでしょう。
2-2.招待制カードの詳細はカードサイトに記載なし
招待制カードの特典内容や付帯サービスは、一般的に非公開とされています。事前に一般カードと比較したい方にとっては、ネックといえる部分です。
一方、最高ランクカードの中には、特典内容などが詳細に記載されているカードもあります。三井住友カード プラチナやJALカードのプラチナなどといったカードは、各カードサイトに付帯サービスや付帯保険、特典の種類と各特典の内容まで記載されています。
カードサイトに詳細情報が記載されている最高ランクカードは、主に非会員でも申込手続き可能なタイプのカードです。あらかじめ一般カードとランクの高いカードを比較したい時は、各カードサイトから確認してみてはいかがでしょうか。
2-3.年会費が高い
最高ランクのカードを検討する際、年会費の負担に注意が必要です。クレジットカードの年会費は、一般的にランクの高いカードほど高く設定されていて、数万円や数十万円のケースもあります。
一方、普通カードの場合は、年会費永年無料や初年度無料、カードの利用回数や金額に応じて翌年度の年会費無料といったケースもあり、最高ランクカードより負担の少ない仕様です。
年会費負担を抑えなければいけない時は、普通カードやゴールドカードから比較検討してみるのも大切です。
まとめ
最高ランクのクレジットカードは、普通カードと異なり空港ラウンジ特典やレストランのコースメニュー無料特典、イベント特典などさまざまな会員限定特典が用意されています。招待制の場合は、年会費や特典内容など非公開で、招待を受けなければ詳細を確認できない仕様です。
クレジットカードの優待サービスで旅行をさらに楽しみたい方や、ランクの高いカードに付帯されている特典を受けてみたい方は、今回紹介したカードも参考に比較検討を進めてみてはいかがでしょうか。
菊地 祥
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