値がさ株に投資するメリット・デメリットは?主な銘柄も

値がさ株とは、株価の水準が高い銘柄のことです。何円以上という明確な基準はありませんが、1単元(100株)の購入金額が50万円以上、つまり株価が5,000円以上の銘柄を値がさ株と呼ぶのが一般的です。

この記事では、値がさ株の特徴とメリット・デメリットについて解説します。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 値がさ株のメリット
  2. 値がさ株のデメリット
  3. 値がさ株は日経平均株価に影響を与える
  4. 値がさ株の取引には単元未満株を利用する
    4-1.SBI証券(S株)
    4-2.LINE証券(いちかぶ取引)
  5. まとめ

1.値がさ株のメリット

値がさ株は購入にある程度の資金が必要になるので、機関投資家など大口の投資家が多い傾向があり、流動性も高くなります。そして、機関投資家は資金量が多いので、一度にまとめて買うのではなく、時間をかけてじっくり買い集めます。ですから、値がさ株はじっくりと上昇していく傾向があるのです。

ただし新興市場に上場している銘柄の場合、値がさ株でも値動きが大きい場合もあるので注意が必要です。

2.値がさ株のデメリット

値がさ株に投資するデメリットは、投資金額が大きいことです。値がさ株は株価が5,000円以上の銘柄を指すのが一般的なので、50万円以上の資金が必要になります。値がさ株として有名なファーストリテイリング(9983)は、株価が68,000円(2021年12月10日時点)なので、6,800,000円(68000円×100株)の資金が必要になるのです。

少額の資金で株式投資を始めたいと考えている人にとっては、少しハードルが高い銘柄だといえます。

3.値がさ株は日経平均株価に影響を与える

代表的な株価指数である「日経平均株価」は、構成銘柄の単純平均をもとに修正を加える方法で算出しているので、値がさ株の影響を受けやすいという特徴があります。日経平均株価に採用されている値がさ株としては、ファーストリテイリング(68,000円)、東京エレクトロン(61,840円)、ファナック(24,030円)などがあります(株価は2021年12月10日時点)。

そして、2021年9月、キーエンス、任天堂、村田製作所の3銘柄が日経平均株価に採用されました。これらは日本を代表する大企業で、流動性も高い銘柄です。しかし、これまでは値がさ株だったので、日経平均株価には採用されてきませんでした。日経平均株は値がさ株に影響を受けるので、これらの銘柄を採用すると指数に与える影響が大きくなってしまうからです。

しかし、日経平均株価を算出・公表している日本経済新聞社は、2021年7月から日経平均株価に採用する銘柄の選定ルールを新しくしました。これまでは「みなし額面」を利用していましたが、新たに「株価換算係数」を使うようにしたのです。

株価換算係数では、採用銘柄の株価が高い値がさ株の場合、組み入れ時のウェイトが1%以内になるように調整されます。この計算方法の変更により、値がさ株でも日経平均株価に採用されやすくなったのです。

4.値がさ株の取引には単元未満株を利用する

ユニクロなどを展開するファーストリテイリング(9983)やキーエンス(6861)などを買いたくても、株価が高い値がさ株なので買えないという投資家もいるでしょう。しかし、単元未満株を利用すれば、値がさ株でも数万円と少額の資金から購入することが可能になります。

単元未満株とは、1単元(100株)に満たない数の株式のことです。通常は銘柄ごとに100株と最低限の単元株数が決まっていますが、単元未満株取引を利用すれば1株から購入できるのです。

1株単位の取引でも株数に応じた配当を受け取ることができます。ただし、単元未満株では株主総会での議決権はなく、株主優待ももらえない場合がほとんどなので注意が必要です。

それでは、値がさ株を単元未満株で取引できる主な証券会社を紹介します。

4-1.SBI証券(S株)

SBI証券の「S株」では、株式を1株単位で取引できます。受付は24時間365日いつでも可能。ただし、注文入力はいつでも可能ですが、市場への発注は1日に3度となります。

発注時刻 約定
0:00~7:00 当日前場始値
7:00~10:30 当日後場始値
10:30~13:30 当日後場引け(終値)
13:30~24:00 翌営業日前場始値

そして、SBI 証券の「S株デビュー人気銘柄ランキング」では、以下のように値がさ株が多くなっています(2021年10月1日~10月29日)。

順位 銘柄コード 銘柄名 株価
1 7974 任天堂 53,800円
2 9983 ファーストリテイリング 68,000円
3 6861 キーエンス 72,370円
4 6920 レーザーテック 30,220円
5 8035 東京エレクトロン 61,840円

※株価は2021年12月10日時点

任天堂を1単元(100株)購入しようとすると、5,380,000円の資金が必要になりますが、S株を利用すれば53,800円で購入できるのです(手数料等を考慮せず)。値がさ株を購入するために、S株の利用を始める投資家が多いことがわかります。

4-2.LINE証券(いちかぶ取引)

SBI証券ではリアルタイムで単元未満株を取引することは出来ませんが、LINE証券の「いちかぶ取引」なら、リアルタイムで取引できます。上場銘柄すべてを取引できるわけではありませんが、時価総額ベースで国内株式の約88%をカバーしており、値がさ株の多くを取引できるのです。

株価を見ながらリアルタイムで取引したい人やLINEポイントを投資に利用したい人には、LINE証券が適しています。

まとめ

値がさ株にはファーストリテイリングや任天堂など、日本を代表する企業が多くあります。ただ、多くの資金が必要になるので、取引を諦めていた人もいると思います。そんな人は、単元未満株制度を利用することを検討してみると良いでしょう。

ただ、少額で買えるといっても損失がでるリスクはあるので、損切りを徹底するなどリスク管理をきちんとすることが大切です。

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山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011